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2024/08/08最終更新⽇時
2024/08/08住宅リースバックについて解説します。
- リースバック

Contents

今回の記事は、以下のような方にお勧めです。
- リースバックに興味がある
- リースバックについて詳しく知りたい
- リースバックを検討中、悩んでいる方
住宅リースバックとは
リースバックとは、自宅(持ち家、つまり資産)を活用し資金調達する仕組みです。
物件売却後も、その家に住み続ける事が可能となります。
リースバックは物件売却後、元々の所有者がその自宅を借り戻すといった仕組みでもあるので、【セール・アンド・リースバック】とも言われています。
リースバックを活用した売却の流れは、相談→査定、依頼を検討→依頼決定→評者からリースバック内容の提案→売買契約、決済、賃貸借契約→家賃の支払い開始となります。
メリット、デメリット(注意点)
まとまった資金調達が出来て、更に元の家に住み続けることができるリースバックには様々なメリットがあります。その半面デメリットや注意点もあるので、そちらもしっかり解説していきます。
メリット
売却後も住み慣れた家に住める、借金をせずに資金調達が出来る、ローン返済が不安定な場合の打開策となる、売却した家を買い戻せる場合もある、所有する際にかかるコスト削減になる、スピーディーに現金化出来る、などがメリットとして挙げられます。
上記内容を更に詳しく見ていきます。
リースバックの最大の特徴とメリットは、売却後もそのまま住み慣れた家に住めることです。
通常の物件売却は、所有権が第三者に渡ると、当然ですがその家から退去しなくてはなりません。
そうなると引っ越しが必須になります。新たに賃貸住宅に住むとなれば、敷金(ない場合もある)礼金、不動産会社への仲介手数料、引越し代など出費はかなり大きくなります。
また、通勤、通学のことを考えて今までと同じ地域に住み続けるとなると、なぜ賃貸住宅に引っ越したのか詮索されたり、噂されることも無きにしも非ず、です。
リースバックは前述した通常の物件売却とは異なり、売却後も同じ家に住み続けられます。
引越しにおける出費はかからないうえに、引っ越す必要がないため通勤通学は変わらない、よってご近所に詮索されたり噂される心配も不要です。
物件を所有していると様々なコストが必ずかかってきますが、リースバックは賃貸契約になるので以前までかかっていた固定資産税や修繕費は新たな物件所有者が負担することになるので、不要です。その分、今までかかっていた費用を抑えられるのでもっと違うことにその費用を充てることが可能になります。
不動産を所有するのには、リスクももちろんあります。自然災害や火事で建物が壊れたりする可能性がある(そうなると住めないので住居を失う)、売却したいタイミングで売れるかどうかが分からない。
リースバックは、同じ物件に住み続けながらも所有という形態ではなくなります。
なので所有物件に伴うリスクはなくなります。
また、現金化されるまでスピーディーなのも魅力の一つです。
不動産を介して物件を売却する場合、まずは買い手探しから始まります。手続きにもかなり時間がかかるため、現金化するには数か月は必要です。
時間がかかっても買い手が見つかれば良いですが、自分がこの期限までには売りたいとおもっている期限内に買い手がmきつからないケースも普通に起こり得ます。
リースバックは、専門業者が買い取るため、現金化するまでに時間がかからないのです。
急ぎでまとまったお金が必要な方には嬉しいポイントだと思います。
リースバックは、様々な資金運用、資金確保にも有効です。
例えば、老後資金を確保したり、子供の教育費や進学にかかる費用、生活費など、売却後の資金の使い道は自由です!
経営者の方であれば、事業資金にも利用できます。
マイホームを購入するとなると、大概の人は住宅ローンを利用して分割で購入します。
住宅ローンの返済は30年~35年と長期間のケースが多いです。長い人生ですので、健康状態の変化により以前のように働けなくなったり、会社の経営悪化などで収入が減少したりすると、ローンの返済は厳しくなります。そういった場合もリースバックを利用するとローンを返済するということから囚われずに済みます。
注意点、デメリット
売却価格が一般的な相場より安くなりがち、賃貸契約になるので資産ではなくなる、家賃が発生する、売却価格がローンの残債を下回ると利用できない、ずっと住み続けられるとは限らない、連帯保証人が必要となる場合がある、税金が発生する場合があるなどがデメリットとして挙げられます。
上記内容を注意点を交えながら更に詳しく見ていきます。
まず、リースバックを活用して物件を売却する場合、通常の不動産売却相場より安くなりがちです。業者が利益を得ることを最終的な目的としているので買取価格を安く抑えようとするからです。
リースバックは不動産を売却し賃貸契約になり住み続ける手段ですので、物件は買い取った業者に所有権が変わります。なので、相続問題(子供に相続したい等)など考えている場合は、よく話し合ってから検討しないといけません。
物件を売却後、賃貸契約で住み続けることになるので、当然毎月家賃を支払う必要があります。
家賃は、築年数や立地、利便性、周辺環境、地価などにもよりますが、その該当地域の家賃相場から期待される利回りで家賃額が決定します。新しい所有者となる業者との交渉次第にはなりますが、家賃が想定より高くなってしまう場合があります。ご自身や家族の経済環境を考えながら無理なく払っていける納得のいく金額になるよう、交渉は慎重に進めることが重要です。
今から説明するデメリットは知らない人が多いかもしれません。
住宅ローンの残り金額よりも物件売却代金が上回っていると、住宅ローンを完済できてしまうため、リースバックを活用した売却も可能になります。ローン残高がかなり多く残っている場合、ローン完済後手元に残る資金は少なくなります。
ここからが要注意ポイントとなりますが、物件売却代金が住宅ローンの残り金額を下回る場合、住宅ローンを完済できず融資先から抵当権を外す許可がもらえなくなるのです!
そうなれば、そもそも売却できないため、リースバックの利用も不可となります。
業者との賃貸借契約の条件によっては、住み続けられる期間が設けられてしまう場合があります。これを定期借家契約といいます。
定められた賃貸期間がくると、退去しなければならなくなってしまいます。
長く住み続けたい、ずっと住み続けたい!とお考えの場合は普通賃貸借契約でリースバックできる業者を探すのが重要です。
物件売却後、賃貸住宅として借りる際、一般の賃貸借契約と同様に保証人が必要な場合があります。連帯保証人が必要か、事前に業者に確認しておくと、保証料など負担せずに済みます。
一般の物件売却と同様、リースバックで売却した場合に譲渡益が発生する場合、譲渡益に対して課税される場合があります。
こちらも回避するために特例を利用できる可能性があるため、事前に調べておくことをお勧めします。
どういったケース 例
前述にてリースバックについて説明してきましたが、実際どのようなケースや状況の時に活用するのかを分かりやすく説明していきます。
住宅ローンの支払いが厳しい
2019年12月初旬頃から世界的に大流行した新型コロナウイルス。
コロナによる収入減で住宅ローンの返済が厳しくなってしまった家庭はかなり増えました。
コロナの影響で会社自体が経営悪化してしまったり、倒産したり、収入が減ってしまい住宅ローンを支払っていくのが難しくなってしまったと悩んでいる家庭は急増しています。
持ち家は、ある一定期間ローン返済が滞ると問答無用で強制売却されてしまいます。
人によっては借金をしてまで大切なマイホームでの住まいを守ろうとします。
そういったローン返済において困っているご家庭には、無理な借金をする前にリースバックという手段を知り、検討していただければと思います。
急ぎでとまった資金が必要
前述でも述べた通り、様々な事情により経済的に生活が苦しくなってしまう場合があります。そういったときに生活費を工面するため、まとまったお金が必要になります。
また車の購入やリフォームなど急を要してはいないが、まとまったお金が必要な時にリースバックは一つの手段となります。
相続問題で悩んでいる
まずは相続問題。たいていの人が一生に一度の大きな買い物といえば車やマイホーム。
その分思い入れもあったりと同時に大切な資産でもあります。
最近では物件所有により様々な問題に直面している方が多くいます。
中でも相続問題というのは悩まれている方が多い事例の一つです。
相続問題において悩めるポイントは、相続における不動産の名義変更、そもそも相続の進め方、親族間の人間関係(これはかなり多いです)、相続の時にかかる税金(相続税など)、相続における不動産以外の諸々の名義変更などが問題点として挙げられます。
大切な資産であるマイホームが相続したい子どもたちにとって嫌がられるようなことにならないために、相続対策としてリースバックを活用するのもお勧めです。
まとめ
リースバックは所有している物件を一旦業者に売却した後、今度はリース(賃貸物件)という形で新しい所有者(業者)に毎月家賃を支払うことで、売却後もその物件に住み続けられる仕組みです。
資金調達にもなる一つの手段となります。
所有物件を売却して現金化できるので、まとまったお金も手に入ります。
その買い取り代金は使い道自由です。制限なしです。
生活資金はもちろん、老後の資金、資産整理や相続対策、ローンの返済に充てたり、子供の教育費、進学資金などにも。
経営者の方であれば事業継続のための資金にと利用される方もいます。
様々な事情により生活費を工面したい方や住宅ローン返済に不安がある方、リバースモーゲージや不動産担保ローンでは意向に沿えない、条件が合わないといった方にリースバックはお勧めです。
リースバックを利用する際は、今回説明した内容を踏まえて自分の意向に寄り添う形で行えるよう、慎重に検討して下さい。