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最終更新⽇時

2026/05/31

なぜリバースモーゲージは悲惨と言われる?3つの落とし穴と対策を解説

  • リースバック

老後資金の不安から、近年リバースモーゲージの利用を検討している方が増えてきています。しかし、インターネットで調べると「リバースモーゲージは悲惨」「やめておけ」というネガティブな意見も見られるため、不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、リバースモーゲージが悲惨と言われる主な理由や、利用時に陥りやすい3つの落とし穴、リスクを回避するための対策、リースバックとの違いを紹介します。リバースモーゲージを検討する際の注意点や効果的な対策をチェックしたい方は、ぜひ参考にしてください。

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記事まとめ
  • リバースモーゲージの利用時は長生きリスクや資産割れリスク、相続トラブルに注意が必要
  • 償還請求権のないノンリコース契約を選ぶ、家族と事前にしっかり話し合うなどの対策を検討する
  • リースバックなら資産割れの回避や相続トラブルの防止などに効果的
記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

リバースモーゲージとは?基礎知識や仕組みを解説

リバースモーゲージが「悲惨」と言われる理由を説明する前に、まずは基本的な知識と仕組みについてチェックしておきましょう。

リバースモーゲージとは、自宅を担保に入れることを条件に金融機関からお金を借り入れる高齢者向けの融資商品です。不動産売却とは異なり、融資を受けた後も自宅に住み続けられるところが大きな特徴で、家を失わずに老後資金を調達することが可能です。

なお、自宅は契約者が死亡した際に売却し、その売却金で借入金を一括返済する仕組みになっています。

不動産担保ローンとの違い

同じく不動産を担保に入れて融資を受ける方法として、不動産担保ローンがあります。土地や建物を担保に入れてお金を借りるという点は共通していますが、不動産担保ローンの場合、借入金を完済するまで毎月元金と利息を支払い続けなければなりません。

一方、リバースモーゲージは契約者が亡くなった後に一括返済するという性質上、生存中は元金(場合によっては利息も)を支払わなくて済みます。その分、月々の家計への負担を最小限に抑えられるところが利点です。

なお、不動産担保ローンとリバースモーゲージでは以下のような違いもあります。

 不動産担保ローンリバースモーゲージ
年齢制限融資時の年齢が満20歳~80歳程度であるケースが多い50歳~60歳以上のケースが多い
融資限度額不動産評価額の60%~80%程度不動産評価額の50%~60%程度

関連記事:リバースモーゲージの利用条件は?年齢制限や対象となる不動産を解説

  • 不動産ビギナーさん

    家を手放さずに老後資金を調達できるなんて理想的な商品に思えます。

  • 山口智暉

    はい。ただし、出口戦略を誤ると住む場所を失うリスクがあるため、要注意です。

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リバースモーゲージはなぜ悲惨?注意すべき3つの落とし穴

リバースモーゲージは老後資金の調達方法として魅力的な面が多い一方、注意すべきリスクもあります。なぜリバースモーゲージは「悲惨」と言われるのか、その主な理由を3つご紹介します。

長生きリスク

長生きリスクとは、契約者が想定よりも長生きすることにより、途中で融資限度額に到達したり、支払利息が増加したりするリスクです。

リバースモーゲージでは、不動産評価額の50%~60%程度の融資額を一括、あるいは分割で受け取るのが主流です。しかし、いずれのパターンでも融資限度額いっぱいまでお金を受け取れば、それ以降の融資を受けられません。

例えば65歳の段階でリバースモーゲージを利用して、1,200万円の融資を受け、毎月20万円ずつ受け取る方法を選択したとします。すると、年間の受取金額は20万円 × 12カ月=240万円となるため、5年経過後の70歳の段階で1,200万円の融資限度額に到達します。

もちろん、寿命には個人差がありますが、厚生労働省の発表では令和6年時点の平均寿命は男性で81.09歳、女性で87.13歳となっているため、70歳以降も長生きする可能性は少なくありません。

なお、途中で融資限度額に到達したとしても利息の支払いはなくなりません。従って、契約者が死亡すると、契約通りに自宅を売却する必要があります。融資金が底をつき、利息の負担や自宅を失うリスクが重なった場合、悲惨な状況に追い込まれる恐れがあります。

特に注意したいのは、契約期間があらかじめ決まっているタイプです。例えば契約期間が85歳に設定されている商品の場合、たとえ契約者が生存していても、85歳に到達した時点で借入金の一括返済を求められることがあります。この場合、借入金を返済すれば自宅は売却せずに済むものの、返済できない場合は存命中でも自宅を売却する必要があります。

参考:厚生労働省『令和6年簡易生命表の概況 主な年齢の平均余命』

資産割れのリスク

資産割れのリスクとは、金利の上昇あるいは担保に入れた自宅の価値の下落により、返済負担が大きくなることです。

リバースモーゲージでは半年に一回のペースで金利が見直される変動金利を適用するのが一般的です。そのため、金利が上昇すれば月々の利息の返済や、死亡後の一括返済額が当初よりも増額します。

また、自宅の価値が低下した場合、契約期間終了後あるいは契約者の死亡後に自宅を売却しても融資額に届かず、一括返済できなくなる恐れがあります。そのため、金融機関側は担保に入れている自宅について定期的に価値を査定し、融資額に見合う価値を維持できているかどうかを再評価するのです。

もし借入額よりも不動産評価額が低くなった場合、契約内容によっては元金の繰上返済や追加担保の提供を求められる可能性があります。金利上昇や不動産評価額の下落は完全に予測するのは不可能であるため、資産割れのリスクは常につきまといます。状況によっては予定していた融資額を途中で打ち切られたり、突発的な支払いによって生活が困窮したりする可能性もあるでしょう。

相続トラブルのリスク

リバースモーゲージでは契約者が死亡時に自宅を売却する契約になっているため、本来なら自宅を相続するはずだった法定相続人との間でトラブルに発展するリスクがあります。特に法定相続人が被相続人と同居していた場合、自宅を売却されると住む場所を失うことから、反発や抵抗を受ける可能性が高いです。

そのため、金融機関の多くはリバースモーゲージを契約する際、現時点で相続が発生した場合に法定相続人になり得る人(推定相続人)全員の同意を求めることを義務づけています。例えば夫婦と子2人の4人家族で、夫がリバースモーゲージを利用する場合、あらかじめ妻と子2人の同意を得る必要があります。

全員がスムーズに同意すれば問題ないものの、反対意見が出て家族間でもめてしまい、悲惨な状況に陥るケースもあるようです。

  • 不動産ビギナーさん

    穏やかな老後を過ごすはずが、家族間のもめ事になってしまうのは悲しいですね。

  • 山口智暉

    全員の同意を得られない場合は、他の手段も視野に入れておく必要があるでしょう。

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悲惨な結末を回避するための対策3つ

リバースモーゲージのリスクを回避したいのなら、以下3つの対策を検討してみましょう。

ノンリコース契約を選択する

ノンリコース契約とは、自宅の売却金が借入額を下回った場合でも、不足金の償還が求められない契約のことです。金利が上昇したり、不動産評価額が下落したりしても、繰上返済や追加担保を請求される心配がないため、将来的なリスクを低減できるでしょう。

ただし、ノンリコース型の契約は、リバースモーゲージの残債を相続人が負担するリコース型に比べると金利の負担が大きくなりやすい傾向にあります。

関連記事:リバースモーゲージとは?ノンリコース型・団信のポイントと利用条件を徹底解説

家族としっかり話し合う

相続トラブルを避けるためには、リバースモーゲージの利用について、あらかじめ家族(推定相続人)としっかり話し合っておくことが大切です。

推定相続人にとって、リバースモーゲージは相続財産の減少を招く要因となるため、反対や反発を受ける可能性があります。推定相続人の理解および同意を得るには、リバースモーゲージの仕組みをきちんと説明し、なぜ利用しようと思ったのかをきちんと説明しておくことが大切です。

その際はメリットだけでなく、将来的に起こり得るリスクやデメリットも正直に話しましょう。隠し事をすると後のトラブルの原因となり、肝心なときに同意を得られなくなる恐れがあります。自分だけで説得するのは難しいと感じたら、専門家に相談してアドバイスを仰ぐのも有効な手段の一つです。

他の資金調達手段を検討する

「どうしても家族の同意を得られない」「長生きリスクや資産割れリスクが不安」という場合は、リバースモーゲージだけにこだわらず、他の資金調達手段も検討しましょう。例えば自宅を売却して住み替える、リースバックを利用するといった方法を選択すれば、リバースモーゲージ特有のリスクを解消することが可能です。

特にリースバックは相続トラブル対策や資産割れリスク対策に役立つため、リバースモーゲージの有用な代替手段になるでしょう。リースバックについては次章で詳しく解説します。

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リースバックを利用するメリット

リースバックとは、自宅などの所有不動産を第三者に売却すると同時に賃貸借契約を締結する方法のことです。老後資金の調達方法としてリースバックを選択した場合は、以下のようなメリットを期待できます。

資産割れのリスクを回避できる

リースバックの場合、最初に自宅を売却するため、所有権はリースバック業者に移転します。

所有権が移転すれば金利上昇や不動産評価額の下落などの影響を受けなくなるため、追加担保の請求や繰上返済といった将来のリスクを回避することが可能です。また、所有権が移ると固定資産税や都市計画税といった納税の負担が軽減されるところも魅力の一つでしょう。

相続トラブル防止になる

リバースモーゲージの場合、契約者の死後に不動産を売却して借入金の返済に充てることになりますが、売却金額によって完済しきれないケースがあります。この場合、相続人が残債の支払い義務を負うことから、相続人の負担は大きくなる可能性があります。

一方、リースバックは借入ではなく不動産売却に当たるため、相続人が被相続人の自宅を巡って負債を抱える心配はありません。

  • 不動産ビギナーさん

    住宅ローンが残っていても利用できるのですか?

  • 山口智暉

    住宅ローン残債が売却金を下回っている場合は利用できる可能性があります。

過去に金融機関の審査に落ちた方でも利用可能

リースバックも申し込みの際に所定の審査を受けますが、評価するのは金融機関ではなく、家賃保証会社となります。そのため、過去にリバースモーゲージを含めた融資の審査に落ちた方でも、今後家賃を支払い続ける能力があると判断された場合、審査をパスできる可能性があります。

また、リバースモーゲージの利用対象となるのは一般的に高齢者に限定されますが、リースバックには年齢不問としているケースが多いです。従って、「早めに自宅の処分方法を決めておきたい」という方にもおすすめの手段と言えるでしょう。

資金使途は原則として自由

リバースモーゲージは老後資金の調達という側面が強いため、資金使途は契約者自身の生活資金や住宅関連資金に限定されているケースが多く見られます。契約内容によっては他者への援助や投資などに使えない可能性があるため、「子のマイホーム資金や孫の進学資金として援助したい」「投資をして老後資金を増やしたい」といったニーズへの対応は難しくなります。

一方、リースバックは原則として資金使途に制限はないため、使い道は自由です。用途が幅広い分、さまざまなニーズや目的に活用できるのもリースバックならではの利点でしょう。

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リバースモーゲージのリスクを正しく知り、慎重に判断しよう

リバースモーゲージは高齢者の老後資産づくりの手段として注目されていますが、長生きリスクや資産割れリスク、相続トラブルのリスクなどいくつかの課題もあるため「悲惨」と見なす人もいるようです。

そのため、リバースモーゲージを利用する際はこれらのリスクが生じる可能性を理解した上で、ノンリコース契約の選択や家族との話し合いなどの対策をしっかり行い、リスクの低減に努めましょう。もしリバースモーゲージの利用に不安を感じるのであれば、負債を抱えず、使途自由の資金を調達できるリースバックなど、他の資金調達手段を検討するのも一つの方法です。

リアルエステートでは、お客様のニーズやお悩みを丁寧にヒアリングした上で、将来のライフプランに合わせたリースバックプランを提案します。相続や税金、財務整理などさまざまな物件のご相談に対応できる専門チームがおり、相続や権利関係が複雑で他社から断られたケースなどでも総合的にサポートが可能です。

老後資金づくりでリースバックを検討している方は、ぜひリアルエステートまでお気軽にご相談ください。

記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

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