【セール&リースバックのメリット】不動産をリースバックするとどのような良いことがあるのか

みなさんは「セール&リースバック」について知っていますか。
「セール&リースバック」とは、資金調達方法の一つです。

現在、「セール&リースバック」の利用者は増加してきています。
みなさんも「セール&リースバック」を利用すれば何かメリットが得られるかもしれません。

今回は、「セール&リースバック」のメリットについてみていきましょう。

【「セール&リースバック」とは】リースバックの仕組み

まず「セール&リースバック」とは、「sale(売る) and(そして)leaseback(再び借りる)」という意味です。
「リースバック」はその略称です。

つまり、セール&リースバックとは、「所有している物件を一度売却し(sale)、そして今度は賃貸として使用する(leaseback)」という仕組みなのです。

セール&リースバックについてのわかりやすい説明はこちらにもあるので見てみてください。
⇒ 【初心者にもわかりやすい!】~今流行りのリースバックとは?~

【「セール&リースバック」とは】リースバックのメリット

それでは早速、セール&リースバックのメリットを見ていきましょう。
ここでは、8つのメリットをご紹介します。

  • 1. 家を売却した後もこれまで通りの場所で住むことができる
  • 2. 家を売却したことが周囲に知られずに済む
  • 3. まとまった現金を一括でもらえる
  • 4. 利用者に制限がない
  • 5. 将来は売却した家を買い戻すことができる
  • 6. 不動産を所有しているとかかる負担が軽減される
  • 7. 現金を受け取るまでの時間が早い
  • 8. 資金の使い道が自由である

1家を売却した後もこれまで通りの場所で住むことができる

リースバックでは、家を売却した後もその家に住むことができます。
これはリースバックの大きな特徴です。
なぜなら、一般的な売却方法では同じ家に住み続けることはできないからです。
売却という資金調達方法をとってしまうと、一度売却した家は売買市場に出され、第三者の買い手がついてしまいます。
そのため、再度自分の手にすることは難しいのです。

引っ越しをすることには大変な点が多いですが、これまで通りの家を使用し続けることのできるリースバックであればその面倒を追わずに済むことができます。

引っ越しにかかる負担としては、金銭的なものと家族への影響があります。
金銭的な面では、引っ越しのためにはお金がかかりますし、家財道具を新調したらますますお金がかかります。
家族に関しては、引っ越すことで子どもを転校させなくてはならなくなってしまうかもしれません。さらに、住み慣れた場所の近所の人たちと別れることにも抵抗を感じることでしょう。高齢者の方は特に長年住んだ地域から引っ越すことに抵抗がある方も多いかもしれません。

しかしリースバックであれば引っ越す必要はないので、このような問題が起こることはありません。

2家を売却したことが周囲に知られずに済む

リースバックでは家を売却したことが周囲に知られることはありません。

それは、売却の際に業者の人が大勢で現地調査に来たり、引越しをしている姿を見られたりする危険性がないからです。

リースバックの原因が借金などであった場合、周囲の人に知られてしまうことには少し抵抗があるでしょう。
しかし、リースバックであればそのような心配はありません。

3まとまった現金を一括でもらえる

リースバックをすればまとまった現金を一括で受け取ることができます。
そのためリースバックは資金調達の一つの方法として利用されています。

入院費用や事業資金など、まとまったお金が必要な時に役立ちます。

現金を一括で受け取ることができるのがメリットですが、希望をすれば毎月分割して受け取ることもできます。

4利用者に制限がない

リースバックを利用するのに年齢制限や年収の制約などはありません。

また、個人でも法人でも利用することができます。

リースバックの対象となっているものも幅広く、戸建て、マンション、工場、倉庫、オフィスというような不動産から、車、飛行機、産業用クレーン、パソコンというような動産までを扱うことができます。

このようにリースバックは誰にとっても利用しやすい制度となっているのです。

5将来は売却した家を買い戻すことができる

リースバックでは一度売却した家を買い戻すことができます。
これも他の資金調達方法にはないリースバックならではのメリットです。
例えば、売却という資金調達方法をとった場合、一度売却した家を買い戻すことは難しいです。

リースバックで売却した家を買い戻す際には、不動産業者と結んだ契約に従って行います。
いつ買い戻すことが出来るのか、どのように行うのか、いくらかかるのかというようなことは不動産業者や、業者と交わした契約によって決まります。

長年住んだ愛着のある家を一度手放すことにはなりますが、リースバックであれば、将来的に買い戻すことができるという希望を持つことができます。

リースバックで売却した家を買い戻すことができますが、実際のところは、買い戻すのはかんたんなことではありません。
買い戻しのためには売却価格の1.1〜1.5倍くらいの金額が要求されることが多く、そんな高額な資金を工面することができないのです。

また、買戻しの条件を満たすことができていても買い戻しができないこともあります。それは、リースバックの家賃を滞納してしまった場合です。
家賃を滞納すると買い戻しをする権利が剥奪されてしまうのです。

具体的に何日間滞納すると買い戻しができなくなるのかなども不動産業者との契約次第で変わりうるため、気になったときには契約を確認してみましょう。

家賃を滞納し続けると3ヶ月で強制退去となってしまうということもあるため、家賃は滞納せずにしっかりと支払っていくことが大切です。

6不動産を所有しているとかかる負担が軽減される

リースバックの仕組みを利用すれば、不動産を所有していることでかかる負担がなくなるというメリットがあります。

それでは、不動産を所有しているとどのような負担がかかるのでしょうか。

不動産を自分で所有している場合にはさまざまなことにお金がかかります。
固定資産税や都市計画税などの税金や、修繕費、維持費、火災保険料などの費用を負担することになります。
これらにはお金だけでなく管理のための手間もかかり、多くの人にとっては面倒に聞こえるでしょう。

そこで、リースバック方式を利用してみます。すると、リースバックとは、一度売却し、その後は賃借して同じ資産を利用していくという仕組みでした。
その際、売却した不動産の所有権は第三者のもとに移ることになります。
そのため、固定資産税や修繕費、維持費などの費用の支払いは新たな所有者が負担することになるのです。

利用者が毎月支払うものはといえば、支払いは家賃のみで済むのです。
支払う金額が減少し、一定になったことで、支出の計画を立てやすくなるというメリットもあります。

さらに、不動産を所有していると予期せぬ被害を被ることがあります。

その被害とは、災害や地価の下落です。
災害によって建物が破損した場合には不動産の所有者は修復しなければならないし、資産価値が下がった場合には、不動産の所有者にとっては損失となります。

もしリースバックをしておけば、不動産を所有していないことになるため、これらの被害を受けることはないのです。

7現金を受け取るまでの時間が早い

リースバックでは、一般的には最短で2週間、長くても1ヶ月くらいで現金を手にすることができます。
このスピード感もリースバックのメリットです。

一般的な売買によって資金を調達しようとすると、最低でも数ヶ月はかかってしまうものです。
なぜなら、リースバックとは違ってまず買い手を探すところから始めなければならず、最悪の場合買い手がまったく見つからないこともあるからです。

しかし、リースバック方式は物件を買い取るのは不動産会社などであり、居住者もすでに決まっている状態であるため、素早く手続きを終わらせることができるのです。

このように、他の方法よりも早いうちに資金を受け取ることができるため、急な失業や急な入院などによる資金不足に対応することが出来るのです。

8資金の使い道が自由である

リースバックをすることで得た資金は自分の好きなように使うことができます。

普通、融資を受ける場合は資金の使い道を説明し、審査に通る必要がありました。
しかし、リースバックではそのような資金の使い道に関する計画書などの提出は求められていません。

リースバックで得たお金は、例えば次のような目的で使われることがあります。

  • 生活費
  • 治療費、入院費用
  • 教育費、学費
  • 借金の返済
  • 事業資金

このように、人々はさまざまな目的でリースバックを利用しています。
手にした資金の使い道に特に制限がないため利用しやすいというのが、リースバックのメリットです。

このように、リースバックにはたくさんのメリットがあるのです。

【「セール&リースバック」とは】リースバックはいつ行うのか

セール&リースバックはどのようなときに行うとメリットがあるのでしょうか。
具体的には次のようなときにセール&リースバックを行う人が多いです。

  • 年金生活が不安なため、老後の生活費の足しにして少しでも豊かな余生を過ごしたいとき
  • 病気の治療費、急な入院費用を支払わなくてはならないとき
  • 子どもが大学へ進学する教育費を工面したいとき
  • 滞納していた借金や税金の返済を終わらせたいとき
  • 事業資金を集めて開業したいとき

このようなときにリースバックをすれば、先ほど挙げたメリットを得ることができるでしょう。
みなさんもこのような状況に陥った場合はぜひリースバックを検討してみてください。

【まとめ】〜セール&リースバックにはメリットがたくさんある!〜

これまで、セール&リースバックのメリットについて説明してきました。 セール&リースバックにはさまざまなメリットがあるということがわかりました。 セール&リースバックの利用者は増加しているところですし、みなさんも利用をすれば何か大きなメリットを受けることが出来るかもしれません。 しかし、もちろんセール&リースバックにはデメリットも存在します。 実際にセール&リースバックをしたいと思った際には、その仕組みについてよく理解してからするようにしましょう。 デメリットにも目を向けておかないと、損をしてしまうこともあります。 デメリットについてはこちらの記事を参考にしてください。
⇒ 【セール&リースバックのデメリット】