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2026/04/02離婚後も住宅ローンのある家に妻が住むことは可能?リスクと対策を解説
- その他
離婚を考えているものの、夫名義の住宅ローンが残っている家にこのまま住み続けられるのか不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
一定の条件を満たせば、離婚後も住宅ローンが残る家に妻が住み続けることは可能です。ただし、ローンの返済方法や名義の問題、金融機関との契約内容など、事前に確認するポイントが多い点に注意が必要です。
この記事では、離婚後も夫名義の住宅ローンが残る家に妻が住む方法やメリット、注意点、必要な費用について解説します。
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- 離婚後に夫名義の住宅ローンが残る家でも、条件を満たせば妻が住むことは可能です。
- 夫の滞納や無断売却などのリスクがあるため、名義変更や公正証書の作成が有効です。
- 妻自身で住宅ローンを借り換える方法や、リースバックを活用する選択肢もあります。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
Contents
離婚後も夫名義の住宅ローンがある家に妻が住む方法

離婚しても、夫名義の住宅ローンが残っている家に妻が住み続けることは可能です。ただし、住宅ローンの契約や家の名義によってはそのまま住み続けることが難しい場合もあるため、状況に応じて適切な方法を選ぶ必要があります。ここでは、夫名義の住宅ローンが残る家に離婚後も妻が住む方法について解説します。
引き続き夫がローンを返済する
離婚後も夫が住宅ローンの返済を続け、妻がその家に住み続ける方法があります。このケースでは、家の名義や住宅ローンの契約は夫のまま変更せず、夫がこれまで通りローンを返済します。慰謝料や養育費の代わりに住宅ローンの支払いを夫が負担するケースも多く、離婚後も妻が大きな経済的負担を抱えずに現在の住環境を維持できる点がメリットです。
妻が住宅ローンを借り換える
妻に安定した収入がある場合、妻が新たに住宅ローンを組み直し、夫名義のローンを完済してから住み続けるのも選択肢のひとつです。住宅ローンと不動産の名義を妻に変更することにより、夫に返済を依存する必要がなくなり、離婚後も安心して住み続けられる点がメリットといえるでしょう。
ただし、一定の返済能力がなければ金融機関の審査に通らず、住宅ローンを借り換えられません。専業主婦や収入が不安定な方は審査に通らない可能性があります。妻単独で住宅ローンを組むのが難しい場合、他の方法も含めて検討する必要があります。
妻の親族に住宅ローンを借り換えてもらう
妻に安定した収入がない場合、親や兄弟姉妹などの親族に住宅ローンを借り換えてもらう方法もあります。住宅ローンと不動産の名義を親族に変更し、妻がその親族から家を借りる形です。
ただし、この方法も親族に一定の返済能力があることが求められます。ローン契約者以外の方が住む場合は契約違反と判断される可能性があるため、事前に金融機関へ相談し、承諾を得ることが重要です。
また、第三者への名義変更や借り換えは金融機関の審査が厳しく、実現が難しいケースも多い点に注意が必要です。ローン残債が少ない場合、親族からの援助で一括返済を検討してもよいでしょう。
ペアローンの場合は夫の持分を買い取る
夫婦でペアローンを組んで家を購入した場合、妻が夫の持分を買い取って単独名義にする方法があります。住宅ローンを妻名義に一本化できるため、離婚後も夫の返済状況に左右されることなく、安心して住み続けられる点がメリットです。
ただし、夫の持分を買い取るための資金がなければ実現できません。妻が夫名義のローンを引き受ける場合でも、安定した収入がなければ金融機関の審査に通過するのは難しいでしょう。
関連記事:離婚後の住宅ローン対策:名義人やペアローンの支払いリスクを詳しく解説
リースバックを利用する
リースバックを利用するのも選択肢のひとつです。リースバックとは、自宅を不動産会社などに売却したあと、その買主と賃貸借契約を結び、家賃を支払いながら引き続き同じ家に住み続ける仕組みです。売却金額で住宅ローンを完済すれば、ローンの負担を解消した上で住み慣れた家に住み続けられます。
ただし、リースバックには「家賃が発生する」「売却価格が一般的な仲介による売却より低くなる」というデメリットもあります。「家賃は無理なく支払える金額か」「売却価格でローン残債を完済できるか」といった点を事前に確認することが大切です。
契約条件によっては将来的に自宅を買い戻せる場合もあります。リースバックを利用する際は契約内容をしっかりと確認し、メリットとデメリットを理解した上で検討しましょう。
関連記事:リースバックのメリット・デメリットとは?仕組みや家に住みながら資金を確保する方法を解説
不動産ビギナーさん離婚後も、夫名義のローンが残っている家に私が住み続けることはできるのでしょうか?
山口智暉はい、可能です。夫が引き続きローンを払う方法のほか、妻自身や親族がローンを借り換える方法、家を売却して賃貸として住むリースバックなど、いくつかの選択肢があります。
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離婚後も夫名義の住宅ローンがある家に妻が住むメリット

離婚後も夫名義の住宅ローンが残る家に住むことに不安を感じる場合、メリットとデメリットを踏まえた上で慎重に検討することが大切です。ここでは、離婚後も同じ家に住み続ける主なメリットを紹介します。
生活環境が変わらない
離婚後も同じ家に住み続ければ、生活環境を変えずに済むメリットがあります。引っ越しすると、住む場所だけでなく、通勤・通学環境や近所付き合いといった生活のさまざまな面が変化します。これまでと同じ家に住み続ければ、そうした変化を最小限に抑えることが可能です。
特に子どもにとって、転校や保育園・幼稚園の変更は大きな負担になることがあります。住み慣れた家で生活を続けられれば、子どもの精神的な負担を軽減できるため、離婚後の住まいの選択肢として検討する価値はあるでしょう。
離婚後の身体的・金銭的負担が軽減される
新たな家を探したり引っ越ししたりする手間が省ける点も、離婚後も夫名義の住宅ローンが残る家に住み続けるメリットです。
離婚後に賃貸物件を探す場合、内見や契約手続きに時間や労力がかかるだけでなく、敷金・礼金や仲介手数料といった初期費用の支払いが必要です。さらに、引っ越し費用や家具・家電の購入費用も発生します。
離婚後も現在の家に住み続ければ、こうした手間や費用を抑えた上で新しい生活をスタートできます。離婚直後の身体的・経済的負担を軽減できる点は大きなメリットといえるでしょう。
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離婚後も夫名義の住宅ローンがある家に妻が住む場合の注意点と対処法

離婚後も夫名義の住宅ローンが残る家に妻が住み続ける場合、いくつか注意したいポイントがあります。将来的に住み続けられなくなるリスクもあるため、想定されるトラブルを把握し、事前に対策を講じることが重要です。
ここでは、離婚後も夫名義の住宅ローンがある家に妻が住む場合の主な注意点と対処法を解説します。
夫がローンを滞納すると家を失う可能性がある
夫が住宅ローンの返済を滞納すると、最悪の場合、家が競売にかけられる恐れがあります。妻がその家に住んでいても、強制的に退去を求められることがあるため注意が必要です。
また、妻が住宅ローンの連帯保証人になっている場合、夫が返済できなくなったときに、妻に返済義務が生じる可能性があります。こうしたリスクを未然に防ぎたいなら、離婚時に住宅ローンの借り換えを検討しましょう。
夫が離婚後も住宅ローンをきちんと返済する旨や妻が住み続ける権利を公正証書に明記するのも有効な対策です。強制執行認諾文言付きの公正証書を作成すれば、夫が取り決めを守らなかった場合に、裁判を経ずに財産の差し押さえ(強制執行)ができる可能性があります。
住宅ローンの一括返済を求められる恐れがある
住宅ローンは原則として、契約者本人がその住宅に住むことを前提とします。離婚後にローンの名義人である夫が家を出て妻が住み続ける場合、金融機関から契約違反と判断され、残債の一括返済を求められる恐れがあります。
こうしたトラブルを避けるには、離婚後の居住状況について事前に金融機関へ相談し、同意を得ることが重要です。金融機関の了承を得れば、ローン名義人ではない妻が住んでいても契約違反と見なされるリスクを抑えられます。住宅ローンを借り換えて、妻名義に変更する対処法も有効です。
夫が黙って家を売却する恐れがある
離婚後も家の名義が夫のままの場合、夫が妻に知らせずに家を売却するリスクがあります。売却された場合、新たな所有者から明け渡しを求められ、最終的に退去せざるを得なくなる可能性があります。
夫が自分名義の家を勝手に売却することを防ぎたいなら、離婚時に「妻が一定期間住み続ける」「夫が勝手に家を売却しない」などの取り決めをすることが重要です。その内容を公正証書として残せば、約束の履行を求めやすくなります。
離婚後のトラブルを防ぐためにも、住み続ける権利や不動産の取り扱いについては、口約束ではなく書面で明確にすることが大切です。
夫が亡くなった際に相続人と揉める可能性がある
離婚後も家の名義が夫のままだと、夫が亡くなった際に家は夫の相続人に引き継がれます。相続人が家の所有権を取得した場合、退去を求められる可能性があるため注意が必要です。特に夫に再婚相手や子どもがいると、相続を巡ってトラブルになるケースも考えられます。
このようなリスクを避けるには、離婚時に家の名義を妻へ変更することが有効です。また、離婚後の不動産の取り扱いや居住の取り決めについて、公正証書を作成することもトラブル防止につながります。将来のリスクを見据え、事前に対策を講じましょう。
児童扶養手当の対象から外れる可能性がある
児童扶養手当はひとり親家庭の生活を支援する制度ですが、支給の可否や金額は所得や扶養状況などによって判断されます。そのため、離婚後も夫が住宅ローンの返済を続ける家に妻と子どもが住む場合、夫から経済的支援を受けていると見なされる恐れがあります。
夫からの経済的支援と見なされるかどうかは、所得状況や支援内容、自治体の判断によって異なり、結果として支給額が減額されたり対象外となったりする可能性があるため注意が必要です。
離婚後、児童扶養手当を満額受け取るには、離婚後の生活状況や住宅ローンの取り扱いについて事前に自治体の窓口へ相談することが大切です。制度の適用条件を確認することで、想定外の減額や支給停止を防げるでしょう。
不動産ビギナーさん夫にローンを払い続けてもらう場合、もし支払いが滞ってしまったらどうなりますか?
山口智暉最悪の場合、家が競売にかけられ、強制的に退去させられるリスクがあります。そうした事態を防ぐためにも、ローンの支払いや居住権について公正証書を作成しておくことをおすすめします。
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離婚後も夫名義の住宅ローンがある家に妻が住むためにかかる諸費用

離婚後も夫名義の住宅ローンがある家に妻が住み続ける場合、状況によってはさまざまな費用がかかります。思わぬ出費につながりかねないため、必要な費用を事前に把握することが大切です。ここでは、どのような費用がかかるか具体的に見てみましょう。
登記関連費用
家の名義を夫から妻に変更する場合、所有権移転登記に伴い登録免許税を納める必要があります。登録免許税の計算方法は「固定資産評価額×2%」です。例えば、一戸建ての固定資産評価額が土地2,000万円、建物1,500万円の場合、合計70万円の登録免許税が発生します。
また、名義変更は専門的な手続きが多いため、専門家である司法書士へ依頼するケースが一般的です。司法書士を通じて所有権移転登記を行う場合、登録免許税とは別に報酬として3万円~9万円を支払う必要があります。
関連記事:不動産取引の司法書士費用とは?相場と失敗しない選び方
借り換えにかかる諸費用
夫名義の住宅ローンを妻が借り換える際は、事務手数料や保証料、抵当権設定登記費用、印紙税など、借入金額の3%~8%ほどの諸費用が発生します。例えば、2,000万円の住宅ローンを借り換える場合、60万円~160万円程度の費用を負担しなければなりません。
ただし、金融機関によって手数料の仕組みや金額は異なるため、複数行を比較することで費用を抑えられる可能性があります。借り換えを検討する際は、金利だけでなく諸費用も含めたトータルの負担を確認した上で判断することが大切です。
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離婚後も夫名義の住宅ローンが残る家に妻が住むときによくある質問

離婚後も夫名義の住宅ローンが残る家に妻が住み続ける場合、税金や養育費の扱いについて疑問を持つ方もいるでしょう。離婚後も安心して住み続けるには、事前に金銭面における不安を解消することが大切です。
ここでは、離婚後も夫名義の住宅ローンが残る家に妻が住む場合によく寄せられる質問と回答を紹介します。
離婚後も夫名義の住宅ローンがある家に妻が住む場合、固定資産税は誰が負担しますか?
固定資産税は、毎年1月1日時点における不動産所有者に課される税金です。家の名義が夫のままであれば、原則として固定資産税の納税義務者は夫です。
ただし、固定資産税を納付するのは必ずしも所有者でなければならないわけではありません。離婚後の取り決めによっては、実際に住み続ける妻が固定資産税を負担することも可能です。
トラブルを防ぐためにも、固定資産税を誰が負担するかは離婚時に話し合い、書面で取り決めるのが望ましいでしょう。
関連記事:固定資産税とは?土地と建物別で賢く計算・節税する方法
離婚で家を財産分与した際、贈与税はかかりますか?
離婚時の財産分与によって家を取得した場合、原則として贈与税は課されません。財産分与は婚姻期間中に夫婦で築いた財産を公平に分けるための制度で、贈与とは性質が異なるためです。離婚に伴う適正な財産分与の範囲であれば、家を取得しても贈与税が発生することは通常ありません。
ただし、財産分与の内容が明らかに不公平である場合や実質的に贈与と判断されるようなケースでは、贈与税が課される可能性もあります。贈与税の課税を回避したいなら、事前に税理士へ相談した上で手続きを進めましょう。
関連記事:夫婦間の家の名義変更ガイド|贈与税や費用、手続き方法を解説
夫が住宅ローンの返済を続ける代わりに養育費を免除する取り決めは有効ですか?
法律上、住宅ローンの返済と養育費は性質が異なるため、単純に相殺はできません。ただし、夫婦間の合意として、住宅ローンの負担を考慮して養育費の金額を調整することは可能です。なお、養育費は子どもの権利であるため、取り決めの内容によっては後から見直しを求められる可能性があります。
また、住宅ローンの名義人以外の方が家に住むのは契約違反と見なされる恐れがあるため、事前に金融機関へ相談して承諾を得ることが重要です。夫婦間の口約束だけではトラブルになる可能性もあるため、養育費と住宅ローンの支払いに関する合意内容は公正証書として残しましょう。
不動産ビギナーさん家の名義が夫のまま私が住み続けることになった場合、毎年の固定資産税は誰が払うことになるのですか?
山口智暉原則として、名義人である夫に支払い義務があります。ただし、話し合いによって住んでいる妻が負担することも可能なため、離婚時にしっかり取り決めておくことが重要です。
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まとめ

離婚後も夫名義の住宅ローンが残る家に妻が住み続けることは可能です。ただし、住宅ローンの契約内容や家の名義によってはさまざまなリスクが伴います。夫がローンを返済し続ける方法や妻が借り換える方法、リースバックを利用する方法など、状況に応じて適切な選択肢を検討することが重要です。
離婚後の住まいや住宅ローンの取り扱いに不安がある方は、不動産や法律の専門家へ相談するのがおすすめです。リアルエステートの「おうちの相談室」では、住宅ローンが残る不動産の売却や住まいに関する悩み相談を無料で受け付けています。弁護士や税理士の知見も踏まえながら最適な解決策をご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける