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最終更新⽇時

2026/06/02

40代の家購入は遅すぎる?後悔しないための注意点とローン戦略を解説

  • その他

40歳になってから家購入への興味・関心を抱き始めた方の中には「今さらマイホームを買うのは遅いのかも……」と悩んでいるケースも多いのではないでしょうか。しかし、近年はライフスタイルの多様化などにより、40代になってから初めて家の購入を意識する方も増えています。40代で家を買うのは遅くありませんが、ローン戦略や物件選びには注意が必要になるため、下調査はしっかり行っておきましょう。

この記事では、40歳になってから家を買うべきか悩んでいる方向けに、40代で家を買うメリット・デメリットや住宅ローン戦略、物件選びのポイントなどについて解説します。40歳で家の購入を迷っている方はぜひ参考にしてください。

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記事まとめ
  • 40代は安定した収入や返済能力を有しているため、家の購入は決して遅くない
  • ただしローン返済期間が短くなりやすいため、返済計画を念入りに立てる必要あり
  • 頭金を準備する、繰上返済を活用するなどの工夫を行えば老後の負担を軽減できる
記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

40歳で家を買うのは遅い?40代のマイホーム事情と購入のメリット

結論から先に言うと、40歳で家を買うのは決して遅くありません。
国土交通省がまとめた令和6年度住宅市場動向調査報告書によると、家を初めて購入した一次取得者(世帯主)の平均年齢は、以下の通りです。

住宅の種類取得者の平均年齢
注文住宅40.3歳
分譲戸建住宅37.3歳
分譲集合住宅40.5歳
中古戸建住宅41.3歳
中古集合住宅42.0歳

特に分譲集合住宅や中古戸建・集合住宅に関しては40代の割合が3割を超えており、40代で初めて家を購入する層が決して少なくないことが分かります。

また、40代で家を購入すると以下のようなメリットを期待できます。

  • 収入が安定している
  • 将来の見通しを立てやすい
  • 貯蓄を頭金に回しやすい

(参考:国土交通省 『令和6年度 住宅市場動向調査報告書』

収入が安定している

40代は、20代~30代に比べると仕事や収入が安定してくる年代です。実際に、国税庁が実施している民間給与実態統計調査によると、令和6年分における年齢階層別の平均給与は以下のようになっています。

年齢平均給与
20歳~24歳277万円
25歳~29歳407万円
30歳~34歳449万円
35歳~39歳482万円
40歳~44歳516万円
45歳~49歳540万円

安定した収入があると、十分な返済能力があると見なされるため、金融機関による住宅ローンの審査が通りやすくなる他、融資限度額も大きくなりやすい傾向にあります。

家という大きな買い物をするに当たって「住宅ローンを利用できるかどうか」「どれくらいのローンを組めるか」は非常に重要なポイントになるため、安定した収入があるのは40代の大きな強みと言えるでしょう。

(参考:国税庁 『令和6年分民間給与実態統計調査 調査結果報告』

将来の見通しを立てやすい

40代になると、仕事だけでなく家庭環境やライフスタイルがある程度固まってくるため、将来の見通しを立てた上で家を検討できます。

例えば子育て世帯であれば、現在の子どもの数や年齢を基に「子ども部屋はいくつ必要か」「通学しやすい立地か」などを考慮して、立地や間取りを考えられるでしょう。

また、20代~30代のうちはなかなか自分の老後まで考えが及びにくい傾向にあります。しかし、40代なら、「身体が不自由になったときのためにバリアフリー設計にしよう」「子どもが巣立った後、空き部屋を有効活用しやすい間取りにしよう」など、先を見据えた家づくりも計画しやすくなります。

貯蓄を頭金に回しやすい

収入が安定している40代は貯蓄額が比較的多い傾向にあるため、家を購入する際に頭金を準備しやすいというメリットがあります。頭金の割合が大きくなれば、住宅ローンの返済総額を抑えられるため、利息の負担を軽減できます。

例えば3,000万円の住宅を購入するにあたって、金利3%(全期間固定)・35年ローンを利用したとしましょう。なお、ボーナス返済は考慮しないものとします。

頭金なしの場合、3,000万円のフルローンを組むことになるため、月々の返済額は11万5,455円、ローンの総返済額は4,849万768円です。

一方、頭金を1,000万円入れた場合、ローン借入額は2,000万円で済むため、月々の返済額は7万6,970円、ローンの総返済額は3,232万7,082円となります。これに頭金の1,000万円をプラスすると、総支払額は4,232万7,082円です。

以上の計算から、頭金なしの場合と比較すると総支払額を約616万円も抑えられることが分かります。なお、月々の返済額は増えますが、返済期間を短縮すればさらに利息を抑えられます。

例えば同じ条件で頭金を1,000万円入れ、かつ返済期間を25年に短縮した場合、月々の返済額は9万4,842円に増えますが、ローンの総返済額は2,845万2,481円です。35年支払いのパターンに比べると、ローンの総返済額を約387万円抑えられるため、より利息負担を軽減できるでしょう。

月々の返済額が増えるのはネックですが、収入が安定している40代であれば、返済期間を短縮して利息負担を抑えるという選択肢も考慮しやすいでしょう。

40代で家を購入することのメリットは以下の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてください。

関連記事:45歳で家を買うべき?40代の住宅ローンと家選びのポイント

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40代で家を購入する際に注意したいリスク・デメリット

40代で家を購入することには多くのメリットを期待できる一方で、注意すべきリスクやデメリットもいくつかあります。家を購入してから「こんなはずじゃなかったのに」と後悔しないよう、今後想定されるリスクについても正しく理解しておきましょう。

ここでは40代で家を購入する際に気をつけたいポイントを3つご紹介します。

完済時年齢に注意

完済時年齢とは、住宅ローンの最終返済時における契約者の年齢のことです。住宅ローンでは、この完済時年齢までに借入額を完済することが条件となっています。

完済時年齢は金融機関ごとに異なりますが、80歳未満に設定されているケースが一般的です。

例えば完済時年齢が75歳に設定されている住宅ローンを45歳で組んだ場合、ローンの最長返済期間は30年となります。

ただし、完済時年齢はあくまで上限であり、必ずしも75歳までローンを組めるとは限りません。金融機関は住宅ローン審査において完済時年齢を重視する傾向にあるため、上限ぎりぎりでローンを組もうとすると、収入が安定している40代でも審査で不利と見なされる恐れがあります。

特に年金暮らしになると現役よりも返済能力が大幅に低下するため、審査への影響はもちろん、老後の生活も考えると、なるべく定年前に完済するのが理想でしょう。すると、仮に定年を60歳とした場合、40代でローンを組むと返済期間は最長でも20年になってしまいます。

なお、住宅ローンの平均返済期間は新築で約30年~35年、中古住宅で約25年~27年であるため、20年ローンは平均よりかなり短めです。

返済期間が短くなると、必然的に月々の返済額やボーナス時の返済額の負担が大きくなるため、場合によっては生活が苦しくなる可能性があります。退職金を使って一括返済するという方法もありますが、その場合、老後の資金づくりに影響を及ぼすことも考えられるでしょう。

  • 不動産ビギナーさん

    完済時年齢が75歳になる住宅ローンは現実的なのでしょうか?

  • 山口智暉

    審査に通る可能性はありますが、定年後の残債をどうするか考えておく必要があります。

(参考:国土交通省 『令和6年度 住宅市場動向調査報告書』)

(参考:国土交通省 『令和6年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書』

修繕費が老後と重なりやすい

建物や設備は時間と共に徐々に劣化していくため、定期的な修繕やメンテナンスが必要です。

修繕費はメンテナンスする場所や施工内容によって異なりますが、屋根や外壁の塗り替え・張り替え、浴室の交換といった大規模な修繕には数十万円以上、場合によっては数百万円程度の費用がかかることもあります。

これらの大規模リフォームは新築から約15年~20年を目安に行うのが一般的とされていますが、40代で家を建てた場合、リフォームの時期は50代~60代以上になる可能性があります。

特に収入が減る定年後に大規模リフォームの時期を迎えた場合、老後資金に影響を及ぼす原因になってしまいがちです。さらに住宅ローンが定年後まで続いていた場合は、ローン返済も重なって支払いが難しくなる恐れがあるでしょう。

団体信用生命保険の負担が大きくなりやすい

団体信用生命保険(団信)とは、万が一ローン契約者が死亡または高度障害状態に陥った場合、ローン残債が0になる保険のことです。

金融機関はローンの貸し倒れを防ぐため、住宅ローン契約の条件として団信の加入を求めてくるのが一般的です。

契約者にとっても、自分にもしものことがあったときに家族に負担をかけずに済むという利点がありますが、団信に加入する場合、所定の保険料を支払わなくてはなりません。厳密に言うと団信の保険料自体は金融機関が負担しますが、その保険料相当額が住宅ローンの金利に含まれる仕組みになっているため、実質的には契約者側の負担となります。

具体的な保険料はケースバイケースですが、40代は20代~30代に比べると疾病などにかかるリスクが高いことから、一部商品では上乗せ分の金利が割高に設定されるケースが見受けられます。実際、「40歳未満は+0.2%」「40歳以上は+0.4%」といったように、40歳を境に上乗せ金利を高く設定している金融機関もあるようです。

また、団信加入にあたってがん保障特約や三大疾病特約といった特約を付加する場合、さらに保険料が割高になり、金利の上乗せも拡大されてしまいます。なお、すでに高血圧や糖尿病といった何らかの持病を抱えている場合は、ワイド保障の対象となり、より高い上乗せ金利が適用されることもあります。

このように、40代は健康リスクによる負担が大きくなりやすいところにも注意が必要です。

  • 不動産ビギナーさん

    団信保険料の負担ってそれほど大きいんですか?

  • 山口智暉

    金利に上乗せされる形になるため、残債が大きいほど負担も大きくなります。

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40代からの住宅ローン戦略

40代で住宅ローンを借りる場合は、将来的な負担をなるべく軽減できるよう、以下のポイントを意識しましょう。

  • 物件価格の2割の頭金を準備する
  • 定年から逆算して返済期間を考える
  • 繰上返済を活用する
  • 子育て世帯等の優遇措置を活用する

ここからはそれぞれのポイントについて詳しく説明します。

なお、40歳から住宅ローンを組むときのポイントや注意点は以下でも解説しています。

関連記事:40歳から住宅ローンは組める?借入期間と返済計画のポイント

物件価格の2割の頭金を準備する

40代で住宅ローンを組む際は、月々の負担を抑えつつ、いかに短い期間でローンを完済するかが重要です。そのためには十分な頭金を準備し、ローン借入額を少なくすることが大切です。

頭金は多ければ多いほど良いですが、物件価格の2割を目指すのが理想とされています。例えば3,000万円の物件なら600万円の頭金を準備し、残り2,400万円のローンを組むことを目指してみましょう。

  • 不動産ビギナーさん

    頭金なしで住宅ローンを組むのは難しいですか?

  • 山口智暉

    不可能ではありませんが、借入額が大きいほど審査は厳しくなるので要注意です。

定年から逆算して返済額・返済期間を考える

40代からの住宅ローンは、よく考えずに返済期間を設定すると完済時年齢が定年をオーバーしてしまう可能性があるため、定年から逆算して返済期間を決めるのがポイントです。

例えば現在40歳で、勤務している会社の定年が65歳なら、返済期間は25年以内に設定するのがおすすめです。

返済期間を決めたら、毎月の収支をチェックし、月々いくらなら無理なく返済していけるかを計算します。月々に返済可能額に返済期間(月数)を乗じれば、ローン借入額の目安になります。

なお、月々の返済可能額は将来的にライフプランが変化したときのことも考慮しましょう。例えば5年後に子どもの大学進学を控えている場合、学費はもちろん、進学先によっては仕送りなどが必要になるかもしれません。

ただし、将来起こり得ることを完全に予測するのは不可能なので、月々の返済可能額を計算するときはある程度ゆとりを持って判断することをおすすめします。

繰上返済を活用する

当初の返済計画よりも余裕があると感じたら、積極的に繰上返済するのも有効なローン戦略です。月々のローン返済とは異なり、繰上返済分は全額元金の支払いに回されるため、今後の利息負担の軽減につながります。

なお、繰上返済には、月々の返済額を安くする返済額軽減型と、返済期間を短くする期間短縮型の2種類があります。期間短縮型の方が利息の軽減効果は大きいですが、返済額軽減型は毎月の返済負担を少なくできるため、家計が楽になる点がメリットです。どちらを選ぶかは重視する要素によって異なりますので、現在の家計状況や将来設計を基に、慎重に検討しましょう。

また、繰上返済を行うときは手元に残す資金の額にも注意が必要です。無計画に繰上返済すると、突発的な支出に対応できず、資金繰りに悩まされる原因になります。一度繰上返済すると原則として取り消しはできないため、近い将来、まとまった支出が発生しても問題ないかどうかしっかり検討しましょう。

子育て世帯等の優遇措置を活用する

子育て世帯等の優遇措置とは、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)において一定の要件を満たす場合、通常よりも控除が優遇される制度です。

子育て世帯等とは、以下いずれかに該当する世帯を指します。

  • 夫婦のいずれかが40歳未満の世帯
  • 年齢19歳未満の扶養親族がいる世帯

上記に該当し、かつ以下いずれかの住宅を取得した場合、住宅ローン控除における借入限度額が拡大され、結果的に控除限度額が増額されます。

  • 床面積50平方メートル以上の長期優良住宅・低炭素住宅
  • 床面積50平方メートル以上のZEH水準省エネ住宅
  • 床面積50平方メートル以上の省エネ基準適合住宅

具体的な違いは以下の通りです。

借入限度額控除限度額
特例対象個人(子育て世帯等)最高5,000万円最高35万円
特例対象個人以外最高4,500万円最高31.5万円

住宅ローン控除はローンの年末残高×0.7%で計算されるため、特例対象個人の場合、5000万円×0.7%=最高35万円まで控除されるところが大きなメリットです。

なお、上記の優遇措置を受けるには、控除を初めて受ける際に行う確定申告にて、確定申告書第二表の「配偶者や親族に関する事項」に必要事項を記入する必要があります。記入漏れがあると条件を満たしていても優遇制度の適用対象外となるため、忘れずに記載しましょう。

また、この措置は令和8年度税制改正によって決定されたものです。今後の税制改正によっては適用されなくなる可能性があるので注意しましょう。

(参考:国税庁 『住宅ローン減税等の住宅取得等促進策に係る所要の措置(所得税等)』)

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40代で家購入は遅くない!ただし念入りな返済計画が必要

40代は20代~30代よりも収入やライフスタイルが安定しているため、住宅ローンで有利になりやすい、将来を見据えた家づくりを目指しやすいといったメリットがあります。一方で、ローン返済期間が短くなりやすい傾向にあることから、老後の生活も考えた上で無理のない返済計画を立てることが重要です。

もし「将来のことも踏まえた返済計画を立てるのが難しい」「頭金はあまり用意できない」など、家の購入に関して不安や悩みがある方は、不動産のプロに相談してアドバイスを仰いでみてはいかがでしょうか。

リアルエステートの「おうちの相談室」では、不動産のプロフェッショナルがあらゆる不動産のお悩みをしっかりサポートいたします。丁寧なヒアリングや状況整理を行った上で、お客様一人ひとりに適したアドバイスやサポートを提供しております。

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

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