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最終更新⽇時

2026/02/26

離婚後に持ち家はどうなる?財産分与の流れや妻が住む場合の注意点を解説

  • リースバック

離婚が決まったとき、多くの方が悩むのが「持ち家をどうするか」という問題です。夫婦のどちらかが住み続けるのか、もしくは持ち家を売却して現金を夫婦で分けるのか、判断基準に迷う方も少なくないでしょう。

この記事では、離婚時に持ち家が財産分与の対象となるケースとならないケース、離婚後の持ち家の選択肢、持ち家を財産分与する流れについて解説します。離婚に伴う不動産売却の最適なタイミングも紹介するため、ぜひ参考にしてください。

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

離婚したら持ち家はどうなる?

深刻な顔で背を向け合い、離れて座る夫婦

離婚を考えたとき、「この家はどうなるだろう」と不安になる方は少なくありません。離婚した場合、婚姻中に夫婦が協力して築き上げた資産は財産分与の対象となります。持ち家も例外ではなく、購入時期や資金の出どころによっては、離婚後に「住み続ける」「売却する」といった判断を迫られます。

ただし、全ての持ち家が必ずしも財産分与の対象になるわけではありません。離婚を決めたら、まずは自宅が財産分与の対象になるか確認することが大切です。

持ち家が財産分与の対象になるケース

持ち家を婚姻期間中に購入した場合、離婚時の財産分与の対象になります。夫または妻の単独名義でも、夫婦共有の財産と見なされるためです。

財産分与では、婚姻中に築き上げた財産を原則として2分の1ずつ分け合うとされています(ただし、個別事情により割合が調整されることもあります)。持ち家が財産分与の対象となる場合、離婚後の持ち家については、次のいずれかを選択します。

  • 夫婦のどちらかが住み続ける場合、住む側が出て行く側に代償金を支払う
  • 持ち家を売却し、売却金額を夫婦で分ける

持ち家が財産分与の対象にならないケース

一方、持ち家が離婚時の財産分与の対象とならないこともあります。代表的なのは、次のようなケースです。

  • 結婚前に夫婦のどちらかが購入した
  • 婚姻中に親などから相続した

これらは「特有財産」として扱われ、夫婦が協力して築いた財産ではないと判断されるため、離婚しても原則財産分与の対象にはなりません。

ただし、「結婚前に購入した家のローンを夫婦で協力して返済した」「配偶者のおかげで相続した家の資産価値が向上した」など、状況によっては財産分与の対象となる場合もあります。トラブルを避けるには、取得時期だけで判断せず、弁護士や税理士などの専門家に相談することが大切です。

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離婚後における持ち家の選択肢は2つ

左右それぞれを向く矢印マークが書かれた積み木

離婚後の持ち家については、「このまま住み続けたい」「売却して新生活の資金にしたい」など、夫婦それぞれの事情によって最適な選択肢は異なります。離婚後の持ち家の扱いは「どちらかが住み続ける」「売却して現金化する」の主に2つです。まずはそれぞれの特徴を理解し、自分たちの状況に合った方法を選ぶことが大切です。

1.夫婦のどちらかが住み続ける

離婚後、夫婦のどちらかが持ち家に住み続ける場合、財産分与の方法には工夫が必要です。

一般的には、持ち家の評価額の半分に相当する金額を代償金という形で精算します。例えば、持ち家の評価額が2,000万円の場合、住み続ける側が出て行く側に1,000万円を支払います。住み続ける側が持ち家を取得する代わりに、出て行く側が預貯金や車といった他の財産を取得して調整することもあります。

持ち家に夫名義の住宅ローンが残っている状態で、離婚後に妻と子どもが住み続けるケースも珍しくありません。この場合、夫が財産分与と慰謝料として引き続きローンの返済を続けて、居住権を妻に譲ることも可能です。

2.持ち家を売却し、現金を夫婦で分ける

代償金を用意できない場合や離婚協議をスムーズに終わらせたい場合には、持ち家を売却し、売却金額を夫婦で分け合う方法も選択肢のひとつです。持ち家を現金化すれば1円単位で財産分与ができるため、話し合いがまとまりやすくなります。離婚後に元配偶者と住宅ローンや名義の問題で関わり続ける必要がなくなる点もメリットです。

関連記事:離婚後の財産分与で不動産を売るべき?ローンが残っている場合の対策

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離婚時に持ち家を財産分与する流れ

「STEP1」「STEP2」と書かれた紙とパソコンのキーボード、電卓

離婚時に持ち家の財産分与を行う際は、必要な確認事項を整理し、段階を踏んで手続きを進めることが大切です。スムーズに進めるためにも、財産分与の全体の流れを事前に押さえておきましょう。ここでは、離婚時に持ち家を財産分与する基本的な流れについて解説します。

持ち家と住宅ローンの名義を確認する

まずは、持ち家と住宅ローンの名義を確認しましょう。夫婦の共有名義の場合、どちらか一方の希望だけでは持ち家を売却できません。不動産の名義人は登記簿謄本、住宅ローンの名義人はローンの契約書で確認できます。

関連記事:離婚後の家のローンの扱いはどうなる?パターン別に解説!

財産分与の方法を決める

次に、持ち家をどう扱うか夫婦で話し合って決めます。子どもの生活環境を優先するか、離婚後の金銭的負担を減らしたいかなど、優先順位を整理した上で、「どちらかが住み続けるか」「売却するか」を決めることが大切です。

住宅ローンが残っている場合は残債と持ち家の売却相場を確認する

持ち家を売却する際は、住宅ローン残債と売却相場を確認しましょう。ローン残債は、金融機関から届く残高証明書で確認できます。持ち家の売却相場を調べるなら、不動産会社に査定を依頼するのが確実です。

住宅ローンが残っている場合、売却価格でローンを完済できるかどうかで、その後の手続きが大きく変わります。

売却価格が住宅ローン残債を上回る「アンダーローン」の状態なら、持ち家を売却可能です。売却価格でローンを完済し、残ったお金を財産分与として夫婦で分けられるため、比較的スムーズに進められます。

一方、売却価格が住宅ローン残債を下回る「オーバーローン」の状態では、売却代金だけではローンを完済できません。売却するには、不足分を自己資金で補うか、金融機関の同意を得て任意売却を行う必要があります。

離婚協議書を公正証書で作成する

持ち家の財産分与方法が決まったら、離婚協議書を公正証書で作成します。公正証書とは、公証人が権限に基づいて作成し、内容を証明する公文書です。

口約束だけで財産分与を終わらせると、離婚後に「言った」「言わない」のトラブルが起きる恐れがあります。特に持ち家のように金額が大きいと、後から揉める原因となりかねません。

離婚時には持ち家の扱いだけでなく、養育費や慰謝料の支払いなど、夫婦間で取り決めた内容を書面で残すことが大切です。離婚協議書を公正証書で作成することで、内容の有効性を法的に証明できます。

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【ケース別】離婚後に持ち家を財産分与する際の注意点

虫眼鏡越しに見る「注意点」の文字と住宅の模型

離婚後の持ち家について方向性が決まっても、住宅ローンの名義や連帯保証の有無によって注意するポイントが異なります。

特に住宅ローンが絡む場合、離婚後も金銭トラブルが続く恐れがあるだけでなく、住み続けられなくなるケースもあるため注意が必要です。ここでは、離婚で持ち家を財産分与する際の注意点をケース別に紹介します。

住宅ローンの名義人が住み続ける場合

離婚後も住宅ローンの名義人が持ち家に住み続ける場合、注意が必要なのは連帯保証人の存在です。

例えば、元夫が住宅ローンの名義人で元妻が連帯保証人の場合、元夫が返済を滞らせると、金融機関から元妻に対して返済するよう請求が行きます。すでに離婚して別々の生活をしているにもかかわらず、元配偶者のローン返済の責任を負わされるのは大きなリスクといえるでしょう。

こうしたトラブルを未然に防ぐには、離婚前に「ローンを借り換えて連帯保証人を外す」「一括返済してローン契約そのものを解消する」といった対策をすることが大切です。

住宅ローンの名義人以外が住み続ける場合

離婚後、住宅ローンの名義人ではない側が持ち家に住み続けるケースもあります。代表的なのが、夫名義の家に妻と子どもが住み続けるパターンです。このケースでは、元夫が養育費や慰謝料代わりにローンの返済を続けることも珍しくありません。

ただし、住宅ローンの名義が元夫のままである以上、元妻が安心して住み続けられるとは限らない点に注意が必要です。例えば、元夫が住宅ローンの返済を滞納すると金融機関から督促が行われ、最終的には競売や差し押さえになる恐れがあります。その場合、元妻と子どもは退去しなければなりません。また、元夫が勝手に売却することも考えられます。

元妻と子どもが住まいを失う事態を避けたければ、「元夫が住宅ローンをきちんと返済する」「勝手に売却しない」といった持ち家に関する取り決めを明確にし、離婚協議書として残すことが大切です。

さらに注意したいのが、児童扶養手当への影響です。児童扶養手当はひとり親家庭の生活を支援する制度ですが、元妻と子が元夫名義の家に住み、元夫がローンを支払っている場合、実質的な援助と見なされる恐れがあります。収入や援助状況によっては、支給額が減額または停止される可能性もあるでしょう。

なお、離婚後も元妻と子が持ち家に安心して住み続けたいなら、贈与税の配偶者控除(おしどり贈与)を活用するのも選択肢のひとつです。贈与税の配偶者控除とは、婚姻期間が20年以上の夫婦間で居住用不動産の贈与があった場合、最大2,000万円(基礎控除と合わせて2,110万円)まで非課税となる制度です。

不動産の評価額が2,110万円以内であれば、贈与税の負担を抑えながら名義変更できる可能性があります。離婚後は使えない制度のため、持ち家に元妻と子が住み続けるつもりなら、離婚前に贈与を行うとよいでしょう。

ただし、登録免許税や不動産取得税の費用は別途かかります。また、住宅ローンが残っている場合は金融機関の承諾も必要です。

持ち家を売却する場合

持ち家を売却する際、住宅ローンの残債や名義の状況、売却のタイミングによっては想定外の負担やトラブルが発生することがあります。例えば、売却金額でローン残債を完済できないオーバーローンの場合、預貯金で不足分を補うなどして完済しなければ売却できません。不足分をどちらが負担するかで揉めることもあるでしょう。

また、共有名義の持ち家の場合、売却するには共有者全員の同意が必要です。夫婦どちらかが反対すれば売却できず、離婚後も持ち家問題が長期化する原因となります。

さらに、売却後の財産分与のタイミングにも注意しましょう。離婚前に売却代金を分けても、財産分与として合理的な範囲であれば原則として贈与税は課されません。ただし、不相当に多額である場合などは贈与と見なされる可能性があるため、事前に税理士へ確認すると安心です。

関連記事:家の財産分与と住宅ローンの扱い方【離婚時のポイント】

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離婚に伴う不動産売却の最適なタイミング

テーブルで向かい合い、話し合いをする夫婦

「早く離婚したい」「離婚後に話したくない」といった理由で、離婚前に持ち家の売却を終わらせたいと考える方もいるでしょう。ここでは、「離婚前」と「離婚後」のどちらのタイミングで不動産を売却すればよいか、それぞれに向いている人の特徴を紹介します。

離婚前の売却が向いている人

離婚前に持ち家を売却すれば、離婚協議中や離婚後にトラブルや手間が発生することを防げます。一般的に、不動産の売却は多くの時間や手間が必要です。離婚後に売却する場合、別れた夫や妻と何度も顔を合わせたり、連絡を取ったりしなければなりません。

離婚後に売却する手間やトラブルのリスクを減らしたいのであれば、夫婦間で協議した上で、離婚前の不動産売却を選択するとよいでしょう。

離婚前の売却が向いている人の特徴は、次の通りです。

  • 家の売却が済むまで離婚を延ばせる人
  • 離婚した夫や妻とやり取りしたくない人

離婚後の売却が向いている人

離婚協議中は不動産売却以外にも、親権者・養育費・慰謝料・財産分与など、決めることが山積みです。このように離婚前は慌ただしいため、離婚後のほうが不動産の売却活動に専念でき、持ち家を高く売却できる可能性があります。

ただし、不動産売却はトラブルが発生するリスクがあります。離婚後も夫婦間で協議できる関係性でいられるのであれば、高額売却が期待できる離婚後に行動したほうがよいでしょう。

離婚後の売却に向いている人の特徴は、次の通りです。

  • 早く離婚したい人
  • 家を高値で売却したい人

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離婚後、住宅ローン以外で持ち家にかかる費用はどうなる?

背中合わせに立ち、それぞれ頭を悩ませている夫婦

離婚後の持ち家に関して金銭的な負担となるのは、住宅ローンの返済だけではありません。家を所有し続ける場合、固定資産税や都市計画税、維持管理費がかかります。

これらの費用を誰が負担するか曖昧なまま離婚すると、離婚後にトラブルになりやすいため注意が必要です。ここでは、住宅ローン以外で持ち家にかかる主な費用と離婚後の負担の考え方について解説します。

固定資産税・都市計画税

持ち家を所有している場合、毎年固定資産税と都市計画税が課されます。これらの納付義務者は、原則として不動産の名義人です。離婚後に元妻と子どもが住み続けても、名義が元夫のままであれば、元夫が納税義務を負います。

ただし、実際の負担者は夫婦の話し合いで決められます。名義人でなくても、住み続ける側が固定資産税と都市計画税を納めても問題ありません。税金の納付トラブルを避けるためにも、離婚時には「誰が納めるか」を離婚協議の段階で明確にしましょう。

維持管理費

離婚後に持ち家に住み続ける場合、日常的に維持管理費がかかることも無視できません。具体的には、以下の支出が維持管理費に含まれます。

  • 屋根や外壁などの修繕費
  • 設備のメンテナンス費
  • 火災・地震保険料
  • (マンションの場合)管理費・修繕積立金

これらの維持管理費は、持ち家に住み続ける側が負担するケースが一般的です。ただし、維持管理費の負担についても、夫婦の話し合いで自由に決められます。例えば、離婚後も元妻と子どもが持ち家に住み続ける場合、家を出る元夫が慰謝料代わりに、あるいは養育費とは別の支援として一定期間維持管理費を負担するよう取り決めることも可能です。

維持管理費の負担に関しても口約束で済ませず、離婚協議書に明記することが離婚後のトラブルを防ぐポイントです。

持ち家にかかる費用を負担したくないなら「リースバック」も選択肢

離婚後も持ち家に住み続ける場合、住宅ローンの返済だけでなく、固定資産税や都市計画税、修繕費、マンションであれば管理費・修繕積立金といったさまざまな費用がかかります。特に経済力のない元妻と子どもが持ち家に住み続ける場合、こうした支出が家計を圧迫し、「維持できるか不安」と悩むこともあるでしょう。

そのようなときに検討したい選択肢のひとつが「リースバック」です。リースバックとは、自宅を売却した上で売却先のリースバック業者と賃貸借契約を交わし、引き続き同じ家に住み続けられる仕組みです。

リースバックを利用すると自宅は業者の所有物となるため、税金や維持管理費を負担する必要がなくなります。住む側は家賃を支払うだけで済むため、離婚後の支出を管理しやすくなる点がメリットです。また、持ち家を売却して現金化することで財産分与が容易になり、離婚協議がまとまりやすくなる効果も期待できます。

離婚後の財産分与をスムーズに進めつつ、持ち家に住む側の経済的負担を少しでも減らしたいのであれば、検討する余地がある選択肢といえるでしょう。

関連記事:離婚で家を分ける?リースバックで解決する方法とメリット

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まとめ

パソコンの画面を見ながら、営業担当者と打ち合わせをする夫婦

婚姻期間中に購入した持ち家は、離婚時の財産分与の対象です。財産分与では、婚姻中に築き上げた財産を原則2分の1ずつ分け合うとされています(ただし、個別事情により割合が調整されることもあります)。離婚協議をスムーズに進めたいなら「住み続けるか」「売却するか」を夫婦で相談した上で、適切な方法を選ぶことが大切です。

住宅ローンや固定資産税、維持管理費の負担が重く、離婚後に持ち家を維持するのが難しいと感じる方には「リースバック」という選択肢もあります。リースバックであれば、自宅を売却して現金化しつつ、売却後も同じ家に住み続けることが可能です。財産分与をスムーズに進めたい方にとって有効な方法といえるでしょう。

リアルエステートの「おうちのリースバック」では、離婚に伴う持ち家の悩みに寄り添いながら、売却からその後の住まいの確保まで一貫してサポートします。「離婚後も持ち家に住み続けたいけれど、費用負担は減らしたい」「財産分与をスムーズに行いたい」とお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

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