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2023/09/29最終更新⽇時
2025/06/12離婚で家を分ける?リースバックで解決する方法とメリット
- リースバック

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離婚時に必要な手続きについてご存じですか。離婚をしたときにはさまざまな手続きをしなくてはなりません。そのうちの一つに資産の分割があります。離婚時には、二人で築いた資産を分割しなければなりません。現金などの分割は簡単ですが、家や車などの資産はどう分割するべきか悩むところです。そのような場合、リースバックが一つの解決方法となります。離婚の際にリースバックをする人は多くなってきています。
リースバックとはとは、資産を売却して現金化する仕組みですが、離婚時にリースバックを利用するメリットは何でしょうか。今回は、離婚の際にリースバックをするメリットや、必要な手続きについてご紹介します。
離婚時に発生する主な問題とその対処法
離婚は離婚届を提出するだけで完了するわけではありません。離婚をしたらさまざまな手続きが必要になります。まずは何をすれば良いのでしょうか。例えば、離婚をするまでには
- 慰謝料に関して
- 財産分与に関して
- 子供の親権はどうするか
- 養育費に関して
- 新しい住居の確保
ということについて決めなければなりません。
また、離婚後には
- 健康保険証、国民年金、戸籍、住民票の情報を変更する
- 運転免許証の住所と姓を変得る
- 銀行口座の名義・住所の変更手続き
- 車などの名義変更手続き
といったことを行わなくてはなりません。このように、離婚をすると煩雑な手続きを行わなくてはならないのです。これらの中で、今回は今回は、離婚時の財産分与について考えます。
財産分与の基本と重要なポイント
離婚をすると二人の財産を分割することになります。財産の中には共有名義のものと個人名義のものがあります。
個人名義のものは財産分与の対象にならないように感じられますが、個人名義であっても二人で分割しなくてはなりません。
なぜなら、婚姻関係にある間に購入したものは全て共有財産扱いになるからです。
つまり、婚姻中に夫婦が共に維持してきた財産だと見做されるのです。
婚姻後に築いた財産であれば財産分与の対象になり、名義は関係ありません。
分割する財産の対象となるものとしては、例えば、預金や有価証券、保険などの他に、家や家具、宝飾品、車などがあります。
財産分与の方法とその選択肢
財産分与の方法には、①均等に分割するか、②売却してから分割するか、③片方のものにするかという3つの選択肢があります。
①のように均等に分割できるものには、例えば現金などがあります。現金はそのまま2人で分割することができます。
②のように一度売却することが必要なものには、有価証券や保険などがあります。これらは売却して現金化すれば①と同様に簡単に分割することができます。
そして、売却が難しいものは③のようにどちらか片方が所有することになります。例えば、車を片方の資産にするとします。その場合、もう片方は車に相当する分の現金を受け取ることで、同じ額を分配したということになるのです。
住宅の分与方法:売却 vs 片方に所有
では、家はどう分配するのが平等でしょうか。
離婚をした後に同じ家に住み続けるケースはなかなか無いでしょう。そうなると、両者、またはどちらか一方が家を出るしか選択肢はありません。つまり、離婚をした後は、家を売却して両方が家を出ることで現金を平等に分割するか、家を売却することなく片方の所有にするという2つの方法になりそうです。
この2つであれば比較的財産分与がかんたんに行えそうです。
財産分与の際に発生しやすい問題点
しかし、家の売却も簡単ではありません。離婚時には、引越しをするのが難しい場合があります。例えば、引っ越しをすると子供に生活の変化をもたらしてしまいます。引っ越しの影響で学校を転校することになってしまうかもしれません。それが嫌で、せめて子供が成長するまでは引っ越しをしたくないと考える人は多いです。住み慣れた環境を離れることに抵抗を感じることもあるかもしれません。 さらに、単純に引っ越しにはお金も体力も時間も必要なため、かんたんに引越しを決めることはできません。
また、どちらか片方が住み続け、もう片方は転居するという方法にもデメリットがあります。それは、片方の人の資産が家だけになってしまうという点です。財産分与をした結果として家をもらうと、相手にはその家の価値の分だけ現金など他の資産を受け取ることになります。その結果、家に住み続けることはできるけれど、その他の資産は相手のものとなることがあるのです。家に住み続けられるというのはメリットですが、不動産よりも現金が必要になる場面は多くあるでしょう。
また、住宅ローンが残っている場合、引っ越ししてもメリットは限られます。なぜなら、引っ越しをしても住宅ローンが免除されるわけではないからです。
住宅ローンが残っている状態で片方だけが転居した場合のことを考えてみましょう。
多くの場合、収入の多い男性が家を出て、住宅ローンの支払いも離婚の慰謝料として続けて行くことが多いです。しかし、住宅ローンの支払いは非常に負担が大きいです。なぜなら、住宅ローンに加えて自分の新居での家賃も支払わなければならないからです。さらに、子供の養育費も負担している場合があります。養育費は子供が成長するにつれて増加して行くため、これら全てを負担して行くのはとても大変です。そして、いずれは強制退去の危機に陥ってしまうのです。
離婚時にリースバックを利用するメリット
このように、家は売却してしまうという方法も、片方が住み続けるという方法もありますが、そのどちらも難しい場合があるということがわかりました。そのようなときには「リースバック」という仕組みを使うと良いかもしれません。ここからは、離婚のときにリースバックをするメリットについてご説明していきます。
リースバックの仕組みとは?賢い活用法
リースバックの仕組みについて説明します。 リースバックとは、家を一度は売却するけれど、その後は賃貸として住み続けることができる方法です。
まず不動産業者に家を売却します。その代わりに家の購入代金を受け取ります。家を売却するため、家の所有権は手放すことになります。次に、不動産リースバック業者は購入した物件を利用者に対して賃貸として貸します。それによって利用者は毎月家賃を支払うことでこれまでと同じ家に住み続けることができます。このように、家を売却するけれど引っ越しをせずに済むというのがリースバックの特徴です。
離婚時にリースバックを活用する主なメリット
それでは、離婚をするときにリースバックをするメリットをまとめていきましょう。
財産分与を簡単に!現金化して分割
まず、財産分割が簡単に行えるようになります。リースバックをすると家を売却するため、家の代金を現金で受け取ることができます。そのお金を2人で分割すれば、平等に資産を分けることができます。家の状態のままだと半分にすることはできないため、現金化してしまえばピッタリと半分にすることができ、さらに揉めることもありません。
子供への影響を最小限に抑える方法
リースバックをすることで引っ越さずに済むようになれば、子供への影響を少なくすることができます。家を売却して手放す方法もありますが、しかし家を売却してしまうと、引っ越しをしなくてはならなくなってしまいます。引っ越しをすると、子供に転校などの影響を与えてしまう可能性があり、抵抗を感じる人も多いようです。そこでリースバックをすれば引っ越しをせず家を整理することができます。このように、子供に離婚の影響をもたらさずに済むのです。
住宅ローンの問題解決!支払いの負担を軽減
住宅ローンが残っている場合、リースバックを利用すれば、残りの住宅ローンを完済できます。それは、リースバックで受け取った家の売却代金で支払うことができるからです。リースバックをする際には、残債が売却価格を下回るという「アンダーローン」という状態に必ずなっているはずです。そのため、受け取った資金を使えば住宅ローンを返済することができるのです。
そうすれば、連帯保証人の問題も解決します。離婚をした後もローンの問題で話し合うことになるのは面倒です。ですが、どちらかが住宅ローンの連帯保証人になっていた場合にも、ローンを完済してしまえば保証人としての義務は無くなります。また、住宅ローンを完済し、残った現金は再度分割して財産分与できます。
離婚時にリースバックを選択するための条件と注意点
リースバックをするためには名義人の同意を得る必要があります。もし名義人が複数人いる場合は名義人全員からの同意を得なければなりません。同意してもらった後は、不動産業者で記名、捺印の手続きをします。
離婚時にリースバックを利用するには、まず名義人の確認が必要です。名義人がわからない場合は、法務局で登記事項証明書を取得すれば確認することができます。そしてリースバックするということを名義人に同意してもらいます。もし名義人が同意してくれなかったり、記名、捺印の手続きをしてもらえる状況でなければ、リースバックすることはできません。
まとめ:離婚とリースバックで問題をスマートに解決
離婚のときには慰謝料、養育費について話し合ったり、名義変更、財産分与をしたりと、さまざまな手続きが必要だということがわかりました。
特に財産分与をする際は、家を二人で分けるのは難しいです。そこでリースバックをすると、資産を平等に分割できたり、引っ越さないのでこれまでの生活を維持できたりするというメリットがあります。
離婚のときにリースバックをするためには、家の名義人を確認し、名義人の許可を取れる状態にしておくことが必要です。
離婚をしたとき、かんたんに、かつ平等に資産を整理したい場合はぜひリースバックを検討してみてください。