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最終更新⽇時

2025/11/21

離婚後に家を売るべきか?売却時の注意点と財産分与のポイント

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

離婚による自宅売却の流れと影響

離婚する夫婦は少なくありませんが、それは悲しい事実です。日本の離婚率は約35%であり、2019年度の厚生労働省の調査によると、離婚件数は約209,000件に達しています。一方、婚姻件数は約599,000件であり、結婚した3組に1組が離婚しています。

一緒に暮らしてきた相手と離婚する際には、財産分与(夫婦の共有財産の分配)が必要です。財産分与を行う際に多くの人が悩むのは、「家の財産分与」です。多くの人にとってマイホームは人生の中で一番の大きな買い物です。現金資産とは異なり、地価や年数によって価値が変動するため、財産分与を行うのは難しい場合があります。当然ながら、家を物理的に分けることはできません。そのため、家を財産分与しようとなった際、夫婦間でトラブルとなるケースも見受けられます。「税金はどちらにかかるのか」「離婚前・離婚後での売却の注意点」など、離婚に伴う財産分与に関して、正しい知識を身につけられるよう本記事で説明します。

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財産分与の基本:知っておくべきポイント

まずは、離婚時の財産分与について基本的な知識を確認しましょう。離婚時の財産分与の対象には、現金資産だけでなく「家」や「土地」も含まれます。財産分与とは、「結婚してから夫婦2人で築き上げてきた共有の財産を分配すること」を指します。財産分与は結婚している間に築き上げた財産であれば、夫・妻双方とも相手に請求することができます。有責配偶者(離婚に至る原因を作った側)であったとしても、相手に対して財産分与を求めることが可能です。財産分与には、以下の3つの種類があります。

(1)清算的財産分与

夫婦が婚姻中に形成した財産を平等に分配する

(2)扶養的財産分与

離婚によって一方の配偶者が困窮する場合に、他方の配偶者が生活保障の趣旨で財産を分配する。

(3)慰謝料的財産分与

離婚について責任ある配偶者が他方の配偶者に慰謝料の趣旨で財産を分配する。

一般的に、財産分与とは「清算的財産分与」を指します。
現金資産は二等分できるので財産分与を行いやすいですが、家や自動車など簡単に分けられないものもあります。一般的に、こうした簡単に分けられない財産は、「売却して現金化してから財産分与をするか」「どちらかが譲り受けて相手への分けられる分は現金で支払うか」という2つの方法をとります。

財産分与の対象となるのは、結婚している間に築かれた夫婦の全ての財産です。預金や現金・有価証券などの金融資産だけでなく、自動車や不動産・年金・退職金・生命保険積立金など、あらゆるものが財産として含まれます。ただし、配偶者が親族から生前贈与を受けた財産や独身時代の貯蓄は、夫婦が結婚している間に築いた財産ではないため、財産分与の対象外となります。夫婦が共同で生活していた家が持ち家であれば、それは財産分与の対象です。また、夫が妻に隠れて所有していた家も対象となります。夫婦が共有している財産から購入したものは基本的に全て対象となるため、不動産の名義人は関係ありません。見落としてしまうところになるので、覚えておきましょう。

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自宅売却時の注意点と対策

離婚で家を売却する際には、離婚後の夫婦間のトラブルを深刻化させないために注意が必要です。そのために考えるポイントが2つあります。注意すべきポイントは、「財産分与のタイミング」と「住宅ローンの有無」です。

「財産分与」は、マイホームを売却して得た代金を夫婦で分けることですが、財産分与を行うタイミングを離婚前にしてしまうと贈与税が課税され、損してしまうので、注意が必要です。また、住宅ローンが残っている状態で家を売却したい場合は、より慎重に検討を行う必要があります。それぞれの注意ポイントについて詳しく見ていきましょう。

(1)財産分与のタイミングは離婚後にする

離婚で家の売却を検討している場合、財産分与は必ず離婚後に行いましょう。財産分与とは、結婚している間に夫婦共同で築いた財産を公平に分割することです。例えば、家を売却した代金が1,000万円なら、夫婦で平等に500万円ずつ分けることになります。
離婚前に財産分与を行なってしまうと損をしてしまう理由は、「贈与税の課税対象になる」からです。どちらかの名義の家を売却して得た売却代金を分けると「贈与」とみなされ、受け取った側に贈与税が発生します。

離婚後に財産を分配すれば財産分与となり、税金の控除が受けられ税金は発生しません。不要なトラブルを招かないためにも、財産分与は、「離婚後」に行うようにしましょう。

ただし、夫婦で50%ずつの所有権割合で住宅を共同で所有している場合は例外となります。夫婦共同名義で住宅を保有している場合は、初めから財産分与している状態と同じになるため、売却した代金を財産分与する必要がないため、離婚前に家を売却しても贈与税の問題を心配する必要はありません。
どちらかの方が所有権割合が高い場合は、個人名義の不動産売却による財産分与と同じように、贈与税のことを意識する必要が出てきます。注意しましょう。

(2)住宅ローンが残っている住宅である場合、完済しなければならない

基本的に住宅ローンが残っている不動産は売却はできません。住宅ローンがある場合は、住宅の売却代金や自己資金を使って住宅ローンの残債を全て支払わなければなりません。もし、ローンの完済ができないとなると、家を売却できない可能性もありますので注意しなければなりません。住宅ローンの残っている物件の売却を検討するのであれば、まずは、家を売却して得た代金でローンを完済できるかあらかじめ確認しましょう。

住宅ローンを完済できないが、家を売却したいという場合「任意売却」という方法もあります。通常、住宅ローンを完済していないと不動産は売却できませんが、任意売却はローンの借入先の金融機関に許可をもらって、売却を進めることができます。
ただし、任意売却は、複雑な手続きが必要だったり、金融機関の信用情報に傷がついてしまうなどのデメリットも存在します。任意売却を検討する方は、売却できるということだけでなくデメリットも事前に理解して、慎重に検討した上で、決断する必要があります。

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離婚に伴う不動産売却の最適タイミング

前項で、財産分与を行うのは、「離婚後」がいいと言いましたが、では住宅の売却をするタイミングも離婚後がいいのかと思われるかと思います。しかし、「早く離婚したい」「離婚後に話したくない」などの理由から、できるだけ離婚前に全てを終わらせたいと考える人もいるでしょう。
実際に「離婚前」と「離婚後」のどちらのタイミングで不動産売却をおこなえば良いのか、それぞれのメリットを解説します。また、離婚前と離婚後の売却に向いている人の特徴も記載しますので、状況に合う方を参考にしていただけたらと思います。

離婚前に売却する場合

離婚前に不動産売却をおこなえば、離婚協議中や離婚後にトラブルや手間が発生することを防ぐことができます。一般的に、不動産の売却は、多くの時間や手間が必要になります。離婚後にトラブルが発生すると、その対応も長くなってしまうため、別れた夫や妻と何度も顔を合わせたり、連絡を取らなければならなくなります。
この点を踏まえ、離婚後のトラブルや手間を無くしたいのであれば、夫婦間で協議したうえで、離婚前の不動産売却を選択するべきです。

離婚前に売却に向いている人

  • 家の売却が済むまで離婚を伸ばすことができる人
    不動産を売却するには、一般的に3〜6ヶ月はかかります。またそれ以上かかってしまう可能性もあるため、そこまで離婚を伸ばすことができる余裕がある方は、離婚前の売却に向いています。
  • できるだけ離婚した夫や妻とは、やり取りをしたくない人
    離婚前に売却を済ませてしまうため、家の売却に関して、別れた相手と連絡をとる必要がなくなります。離婚後は双方が連絡を取りたくないといった状態になりやすいので、売却がスムーズに進まない可能性も出てきます。このような状態になってしまう可能性があるのであれば、離婚前に売却してしまうのが良いでしょう。

離婚後に売却する場合

離婚後に不動産売却をおこなえば、不動産を高く売却できる可能性があります。離婚協議中は、不動産売却以外にも、親権者・養育費・慰謝料・財産分与など、決めなければならないことが多いです。このような慌ただしい離婚前よりも、離婚後の方が不動産の売却活動に専念できるため、不動産を高く売ることができるかもしれません。
ただし、離婚後の不動産売却は、トラブルが発生するリスクもあります。離婚後でも、夫婦間で協議できる関係性でいられるのであれば、高額売却が期待できる離婚後の不動産売却を行う方が良いでしょう。

離婚後に売却に向いている人

  • 早く離婚したい人
    上記しましたが、不動産の売却には3〜6ヶ月ほどかかります。早く離婚を望む人にとっては、この期間さえも待つのが苦痛に感じてしまうかもしれません。 ただし、注意しなければならないのは、離婚後は別れた相手との連絡が取りづらくなり、思うように進まないなどの理由から不動産売却が長期化してしまう可能性があります。
  • 家を高値で売却したい人
    離婚競技中などでは、不動産売却以外のことに時間や手間を取られてしまいます。離婚前よりも、離婚後の方が不動産の売却活動に注力できるため、高く不動産を売ることができる可能性があります。

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離婚時の自宅売却まとめと今後のステップ

離婚を行うとき、結婚している間に築いた財産に関しては、「財産分与」を行う必要があります。一緒に住んでいた住宅なども財産分与の対象になりますが、物理的に分けることはできないため、「現金化する」か「どちらかに譲渡される」かの選択肢をとります。住宅を売却して、現金化した財産を分ける場合は、離婚後に行った方が贈与税がかからずに財産を分けることができるため、損をすることなく財産分与できます。

また、離婚で家を売るタイミングは、夫婦次第です。だからこそ、自分たちの状況や希望によって売るべきタイミングをよく検討することが必要です。家を売るベストなタイミングを判断して、新たなスタートを気持ちよく切れることを願っています。

記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
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    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

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    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

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