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2025/08/26共有名義の底地を売却する5つの手段。高く売るためのポイントも解説
- 底地・借地

「共有名義の底地を売却して共有状態を解消したい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
共有名義の底地は、共有者全員の同意がない限り売却できません。しかし、他の共有者の同意を得られない場合でも共有状態から抜け出せる方法はあるので、ご安心ください。
本記事では、共有名義の底地を売却する方法に加え、共有者の協力を得られないときに底地の共有名義を解消する方法を解説します。底地の共有状態を解消したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
Contents
共有名義の底地を売却せずに所有し続けるリスク

共有名義の底地を所有し続けることには、さまざまなリスクが潜んでいます。ここでご紹介するリスクから解放されたいなら、できる限り早く売却する道を模索したほうがよいでしょう。
ここでは、共有名義の底地を売却せずに所有し続ける4つのリスクについて解説します。
共有者全員の同意がないと売却できない
底地を共有名義で所有するリスクのひとつは、他の共有者の同意がなければ売却できない点です。これは民法第251条第1項において、「他の共有者の同意を得なければ共有物を売却するなどの変更行為はできない」と定められているためです。
つまり、あなたが底地を売却したいと考えても、共有者のうち一人でも反対すれば売却は実現できません。
たとえ底地の所有権の一部を持っていても、自分の意思で自由に活用できない点は大きなデメリットです。
借地人への対応で対立する
借地人への対応を巡ってトラブルが生じる可能性がある点も、底地を共有名義で所有するリスクのひとつです。
たとえば、借地人が借地権を売却する場合、地主の承諾が必要になります。しかし、借地権の売却は借地人の交代を意味するため、新たな借地人との関係性を不安視して「売却を承諾しない」と主張する共有者が現れることがあります。
一方で、譲渡承諾料を得る目的から「借地権の売却を認めるべき」と主張する共有者もいるかもしれません。
このように、底地の管理や運営に関する方針が共有者間で一致しない場合、意思決定が長期間できない状態に陥る可能性がある点は、共有名義における大きなデメリットです。
見知らぬ第三者が共有者になる可能性がある
共有者全員の同意がないと売却できない共有名義不動産とは異なり、自分の共有持分だけであれば自由に売却することが可能です。このとき、他の共有者に対して事前に告げる義務はありません。
そのため、気付かぬうちに見知らぬ第三者と底地を共有している状態になってしまう恐れがある点も、共有名義ならではのリスクです。
たとえば、共有者の一人から共有持分を購入した第三者が悪質な不動産会社だった場合、他の共有者に対して持分の買取を迫ったり、共有物分割請求を起こしたりする可能性があります。
ケースによっては訴訟にまで発展しかねないため、十分な注意が必要です。
なお、共有物分割請求については、後述の「共有者と協力できないときに底地の共有名義を解消する方法」の章で解説します。
相続が発生して権利関係がより複雑になる
共有者の一人が亡くなると、その方の共有持分は相続人に引き継がれます。相続人が複数いる場合には、自然と共有者の数が増えていくことになります。
このような相続が繰り返されると、共有持分が細分化され、権利関係がますます複雑化するリスクがあります。
誰が共有者なのかが把握できない状態に陥れば、底地の売却も困難になります。あなたの財産を相続することになる子どもや孫にまで迷惑が及ぶ恐れがあるため、トラブルを未然に防ぐには、共有者の数が少ないうちに共有名義を解消する対策を講じておくのが望ましいでしょう。
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共有者全員で協力して共有名義の底地を売却する5つの方法

前述のように、共有名義の底地を売却するには共有者全員の同意が不可欠です。そのため、共有名義の底地を売却したいなら、まずは他の共有者の意思を確認するところから始めます。そのうえで他の共有者も底地を売却したいと考えているのなら、ここでご紹介する5つの方法のいずれかを検討するとよいでしょう。
1.借地人に売却する
底地を売却したい場合は、まず借地人に声をかけてみることが第一歩です。
地主から借りた土地に家を建てて暮らしている借地人には、「地代を支払う必要がある」「自由に建て替えやリフォームができない」など、さまざまな制約があります。しかし、借地人が底地を購入すれば、不動産全体の所有権を手にすることができ、自由に活用できるようになります。
このように、底地を購入することで最も大きなメリットを得られるのは借地人です。
そのため、借地人が不動産を自由に使いたいと考えていれば、前向きに話に応じてくれる可能性があります。
ただし、借地人に底地を買い取る意思がなければ、売却は実現できません。その点には十分な注意が必要です。
2.第三者に売却する
借地人に底地を買い取る意思がない場合は、底地に詳しい不動産会社への売却を検討することもひとつの方法です。
専門の不動産会社であれば、底地を短期間で買い取ってくれる可能性があり、共有状態をスムーズに解消することができます。
ただし、すべての不動産会社が底地を取り扱っているわけではありません。一般的な不動産会社に相談しても、取り扱いを断られることがあります。
そのため、できるだけ早く底地を売却したい場合は、底地の買取実績が豊富な不動産会社に依頼することが重要です。
関連記事:底地の買取相場は安くなりやすいってほんと?売却時にかかる費用についても紹介します。
3.借地権を購入してから売却する
借地人に借地権を売却する意思がある場合、借地権を買い取ったうえで完全所有権の土地として売り出すのは有効な手段です。
底地の上に建物を建てられるのは借地人のみのため、底地だけを単独で売却しても、買い手が見つかる可能性は低くなります。しかし、借地人から借地権を買い取り、所有権が一体となった土地として売却すれば、買い手が見つかりやすくなるだけでなく、市場相場に近い価格での売却も期待できます。
ただし、この方法も借地人に借地権を売却する意思がなければ成立しません。その点には注意が必要です。
4.底地と借地権を等価交換してから売却する
等価交換とは、底地と借地権が同じ価値になるように土地を2つに分け、地主と借地人がそれぞれ完全所有権の土地を得る方法です。
底地と借地権の一部を等価交換し、単独名義の土地として売却すれば、一般の土地と同様にスムーズな売却が期待できます。
ただし、借地人の建物が底地全体を使って建てられている場合は、建物の解体が必要となるため、等価交換は困難になります。このようなケースでは借地人が住む家を失うことになり、同意を得るのは難しいでしょう。
そのため、等価交換は土地を2つに分けても建物を残せるだけの面積がある場合に適した方法といえます。
5.借地人と協力して底地と借地権を同時売却する
借地人が借地権を売却したいと考えている場合は、底地と借地権をセットで売却することも有効な手段です。
底地と借地権をまとめて売り出すことで、買い手は不動産全体の所有権を取得でき、自由に活用できるという魅力があります。このため、底地や借地権を個別に売却するよりも、成約しやすい点がメリットです。
ただし、借地人の協力が得られなければ同時売却は実現できません。また、売却金額の配分を巡ってトラブルになることもあるため、事前に明確な取り決めを行っておくことが大切です。
関連記事:底地と借地を一括で売却する方法とは?同時売却の進め方と注意点
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共有者の協力を得られないときに底地の共有名義を解消する方法

他の共有者の同意がなければ共有名義の不動産は売却できません。しかし、他の共有者の協力がなくても共有状態から抜け出すことは可能です。ここでは、他の共有者が売却に乗り気ではないときに底地の共有状態を解消する方法を解説します。
自分の共有持分を他の共有者へ売却する
「他の共有者が底地の売却に応じてくれないけど、共有名義状態を解消したい」場合は、自分の共有持分を他の共有者に売却することを検討するとよいでしょう。
たとえば共有者が2人であれば、相手があなたの共有持分を購入することで底地を単独名義にすることが可能になります。他の共有者が底地を単独で所有し、より多くの地代収入を得たいと考えている場合には、前向きに話に応じてくれる可能性があります。
ただし、売買価格を巡ってトラブルに発展するリスクもあるため注意が必要です。
交渉を始める前に、不動産会社に査定を依頼し、共有持分の売却相場を把握しておくことをおすすめします。
自分の共有持分を不動産会社へ売却する
他の共有者が購入に応じてくれないときは、専門の不動産会社に売却することも選択肢のひとつです。
専門の不動産会社には、共有持分を取得した後、他の共有者からも順次買い取って単独名義にし、運用するなどのノウハウがあります。そのため、一般には売却が難しいとされる共有持分でも、スピーディーかつ適正な価格で買い取ってもらえる点が大きなメリットです。
また、底地の共有持分を少しでも高く売却したいなら、底地や共有持分の買取実績が豊富な不動産会社に依頼することが重要です。
共有物分割請求を行う
他の共有者の同意を得られずに底地を売却できないときには、共有物分割請求を行って共有状態の解消を求めるのもひとつの手です。
他の共有者に対して共有物分割請求を行うと、各共有者は共有状態を解消するために話し合わなければなりません。具体的には一人の共有者が他の共有者から持分を買い取って単独名義にする、共有名義の底地全体を売却して売却代金を共有者間で分けるなどです。
もし共有者同士の話し合いがまとまらなかったら裁判所に調停を申し立て、調停委員を交えて再び協議を行うことになります。それでも決着がつかない場合は共有物分割請求訴訟を起こし、裁判所に判断を委ねる流れです。
しかし、共有物分割請求訴訟の結果が出るまでには半年から数年ほどの期間がかかるケースが一般的です。加えて、弁護士費用が発生する点もデメリットといわざるを得ません。
そのため底地の共有状態の解消が目的なら、共有物分割請求よりも自分の共有持分を売却する方法を選択することをおすすめします。
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共有名義の底地を高く売却するポイント

購入者が自由に活用できない底地は、売却できても安価になるケースが一般的です。少しでも高く売却するためにも、事前にコツを押さえておきましょう。ここでは、共有名義の底地を高く売却するポイントを3つ解説します。
借地権の契約内容を明確にしておく
底地を少しでも高く売却したいのであれば、借地権の契約内容を明文化し、契約書として明確に残しておくことが重要です。
底地の売却相手は、マイホームの購入を考えている一般個人ではなく、地代収入を目的とする不動産投資家であることが大半です。そのため、借地契約の期間や地代、更新料などの条件を明確にしておくことで、購入希望者の安心感につながり、より好条件での売却が見込めます。
もし現在契約書が存在していない場合には、借地人とあらためて契約内容の合意を取り、契約書を作成しておきましょう。
地代を値上げする
事前に地代を値上げしておくことも、底地を高く売却するための有効な手段のひとつです。
底地の購入を検討している方は、その収益性を重視する傾向があります。そのため、あらかじめ地代を引き上げておけば、収益性が向上し、より高値で売却できる可能性が高まります。
ただし、正当な理由がなければ地代の値上げは認められません。たとえば「固定資産税が上昇した」「現在の地代が近隣相場よりも低い」など、合理的な根拠が必要です。
また、借地人の同意なしに一方的に地代を引き上げることはできない点にも注意が必要です。
したがって、借地人に地代の値上げを申し出る際には、「税金の上昇で維持が難しくなったため、値上げをお願いしたい」など、具体的な根拠を示しながら丁寧に説明することが大切です。
関連記事:地代の値上げを要求されたらどうする?対処の手順を解説!
共有名義や底地に精通している不動産会社に相談する
共有名義の底地を高く売却したいなら、共有名義や底地の買取実績が豊富な不動産会社に依頼することが重要なポイントです。
地主と借地人、さらに複数の共有者が関わる共有名義の底地は、権利関係が複雑であるため、売却しにくいのが実情です。このような事情から、一般の不動産会社に相談しても、取り扱いを断られるケースが少なくありません。
一方、共有名義や底地に精通している不動産会社であれば、こうした複雑な案件でも問題なく買い取ってくれる可能性があります。共有名義の底地を売却したいと考えている場合は、まず買取実績の豊富な不動産会社を2社〜3社程度ピックアップし、査定を依頼してみましょう。
複数の査定価格を比較すれば、より高く売却できる1社に出会える可能性が高まります。
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まとめ

共有名義の底地は、共有者全員の同意がなければ売却できません。他の共有者も底地を手放したいと考えているなら、借地人や不動産会社への売却を検討するとよいでしょう。
一方で、他の共有者が売却に反対している場合は、自分の共有持分のみを不動産会社に売却して共有状態から抜け出すのも選択肢のひとつです。
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