【リースバックは得?】「固定資産税の支払いが必要なくなる」は本当か?

資産を所有しているとさまざまな税金がかかります。固定資産税もそのうちの一つです。戸建て住宅やマンションにかかる固定資産税は平均すると10万円ほどかかります。これは決して小さな金額ではないため、少しでも税金の支払いを少なくしたいと思う人もいるでしょう。実は、リースバックを利用すると税金の負担を軽減できるのです。「リースバックをすると固定資産税の支払いが必要なくなる」というのを聞いたことがある人もいるかもしれませんが、固定資産税とは一体いくら支払うことになるのでしょうか。今回は固定資産税に関して、リースバックをすることによるメリットや注意点を説明していきます。

目次

  1. 固定資産税とは
  2.  固定資産税の支払い方
  3. リースバックの流れ
  4. リースバック後には固定資産税を支払うのか
  5.  固定資産税を支払わずに済む理由
  6.  リースバック後の固定資産税の支払い方
  7. リースバックをするメリット
  8. リースバックをすると本当に得なのか
  9.  ローンよりも家賃の方が負担が少ない
  10.  支払いが家賃だけで済む
  11. リースバック後にかかる費用
  12. 買い戻しをしたら固定資産税はどうなるのか
  13. まとめ

固定資産税とは

固定資産税とは、土地や家屋などの資産を所有している人に課される税金です。対象の不動産が所在する市町村の地方自治体に納めることになっています。東京都主税局によれば、固定資産税の課税対象となるものには、土地や家屋の他にも飛行機、建設機械、大型特殊自動車、パソコン、医療機器などさまざまな償却資産があります。
固定資産税がいくらになるかは各自治体が決定するのですが、だいたい資産価値の7割くらいになることが多いです。物件の場合だと、戸建ての固定資産税は平均で10万〜15万円で、マンションだと8万円〜12万円くらいになります。しかし資産価値は変動し得るので、そのときの資産価値によって固定資産税の額は変わることがあります。

固定資産税の支払い方

固定資産税の支払い方は少し特殊です。固定資産税はその年の1月1日に不動産を所有していた人に支払いの義務があります。その金額は一括または4回に分けて支払うことができます。万が一納付期限を過ぎてしまうと延滞税を取られてしまいます。督促が来てもずっと支払いを滞納していると、不動産は差し押さえられ、競売にかけられてしまいます。そうなった場合は退去しなくてはなりません。

リースバックの流れ

リースバックでは固定資産税を支払うことになるのかを確認するため、まずはリースバックの仕組みを確認しましょう。リースバックではさまざまな資産を対象にすることができますが、その中でも不動産を対象とするものは「不動産リースバック」と呼ばれています。
不動産リースバックをするときには、まず家の市場価値を査定してもらいます。リースバック業者に行くと無料で査定をしてもらえます。机上査定と現地調査を経て、査定結果が出されます。その査定内容に納得したら、不動産会社と売買契約を結びます。持ち家を売却することで不動産会社から家の代金を受け取ります。家を売却したので、この段階で所有権が売り手から不動産会社に移行します。次に、賃貸借契約を結びます。それによって売り手は売却した家を賃貸として利用できるようになります。売り手は毎月家賃を不動産会社に支払い、これまで通りの家で生活していきます。これがリースバックの大まかな流れです。

リースバック後には固定資産税を支払うのか

それでは、リースバック後には固定資産税を支払うことになるのでしょうか。結論をいうと、リースバックをすれば固定資産税を支払う必要はなくなります。まずはその理由を説明していきます。

固定資産税を支払わずに済む理由

なぜリースバックをすると固定資産税を支払う必要がなくなるのかというと、リースバック後には利用者は家の所有権を手放すことになるからです。 リースバックによって家を売却すると、家の所有権が売り手からリースバック業者へ移行します。固定資産税は不動産の所有者に対して課税される税金なので、家の所有者でなくなればもう支払いの義務はありません。リースバックをした後に固定資産税を支払うことになるのは、所有権を得た不動産会社になります。
このように固定資産税を支払う必要がなくなるというのはリースバックのメリットのうちの一つです。

リースバック後の固定資産税の支払い方

本来、固定資産税を支払う義務があるのは、その年の1月1日に対象の不動産を所有している人になります。その人が1年分の固定資産税を支払うのです。戸建ての場合の固定資産税は平均で10万円〜15万円でした。つまり、1月1日に不動産を所有していた場合は、年内に売却したとしてもその後の分も固定資産税を支払わなければならないのです。
しかしこれでは売却した人が損をしてしまうので、実際にはこの支払い方法は取られていません。かかった固定資産税を日割りにして、リースバックの決済をした日までの固定資産税を負担するようにしているのです。そして、決済日以降の分の固定資産税は不動産会社が負担することになります。不動産会社が負担する分の固定資産税は直接支払われるのではなく、家の代金に上乗せされて支払われます。そのため、リースバックした年の分は自分で納税しなくてはならないのです。そのことを忘れて固定資産税を支払わずにいると、督促がきたり延滞税がかかったりしてしまいます。リースバックした年の分の固定資産税を支払い忘れないように十分注意する必要があります。

リースバックをするメリット

このように、リースバックを利用すると固定資産税の負担がなくなるということがわかりました。リースバックでは他にも所有権を手放すことで負担する必要がなくなる費用があります。それは、火災保険料や維持費、管理費で、マンションの場合は修繕積立金もそうです。これは固定資産税の支払いが不要になる理由と同じで、リースバック後には不動産の所有権を手放しているからです。また、所有権を手放していると、管理にかかる費用だけでなく手間や時間も省くことができます。

固定資産税などの支払いがなくなるということ以外にもリースバックにはまとまった現金を一括で受け取れるというメリットがあります。獲得した資金の使い道は自由であるため、さまざまな目的で使われます。さらに査定や審査にかかる時間が短いので、現金を受け取るまでの時間が早いというのが特徴です。リースバック後も同じ家に住むことができるため、家を売却したことが周囲に知られずに済みます。また、利用するにあたって厳しい制限がないことや、売却した家を将来買い戻すことができるといったメリットがあります。リースバックのメリットについて詳しくはこちらを参考にしてください。
⇒ 【セール&リースバックのメリット】不動産をリースバックするとどのような良いことがあるのか

リースバックをすると本当に得なのか

リースバックを利用すると、固定資産税や火災保険料、維持費、管理費がかからなくなるため、得をしているように感じます。しかし、実際にはそれらの負担は家賃に含まれており、自分でも負担している部分があるのです。それでは「リースバックをすれば固定資産税を支払わずに済む」とはいえないのではないでしょうか。

ローンよりも家賃の方が負担が少ない

リースバック業者は家賃を決めるときに、固定資産税や不動産の維持費などを考慮して家賃を設定します。固定資産税は年間で数万から数十万円になることがあり、その分が含まれているため家賃負担は相場より高くなることが多いです。そのため、月々の支払いがローンよりも家賃の支払いの方が高くなることもあり得ます。
しかし、比較するべきなのは家賃とローンではありません。正しくは、家賃と、ローン+火災保険料+維持費+管理費を比べることになるのです。
このように月々の支払いを考えると、リースバックの家賃の支払いがローンの支払いよりも数千円くらい高かったとしても、ローンよりも家賃の方が安くなるということがわかります。

支払いが家賃だけで済む

さらに、リースバック利用者にとってはそれまで支払っていた維持費や固定資産税などが家賃の一つで済むというメリットがあります。これまでであれば固定資産税、火災保険料、維持費、管理費を別々に支払っていたのに、支払う必要があるのは家賃だけになるのです。それによって支出が管理しやすくなり、資金を有効に使えるようになるというメリットがあります。

リースバック後にかかる費用

リースバックを利用すると、固定資産税や火災保険料、維持費、管理費がかからなくなっていました。それではリースバックをする際には結局どのような費用が必要になるのでしょうか。まず不動産を売却するときには

といった費用がかかります。また、賃貸借のときには

などの費用が必要になります。さらに家賃として毎月「(買取価格)×(利回り)÷12か月」がかかります。
これらの費用は家を売却したときの買取価格から差し引かれることになるので、リースバックのために資金を用意する必要はありません。

買い戻しをしたら固定資産税はどうなるのか

リースバックの特徴として買い戻しができるという点がありました。買い戻しをしても固定資産税の負担が不要なのかというとそうではありません。買い戻しをした場合は所有権が戻ることになるので、固定資産税の支払い義務が再び発生することになります。もし家を買い戻した場合は、リースバック中に支払っていなかったからといって固定資産税の支払いを忘れないように注意しましょう。

まとめ

リースバックをすると、持ち家だったときには支払っていた固定資産税を支払う必要がなくなります。実際のところは、固定資産税の分の負担は家賃に含まれているけれど、やはりリースバックをした方が支払う負担が小さくなります。さらに、支払いが家賃に一本化されると管理がしやすく、手間もかからないというメリットがあります。
もし少しでも税金の負担を下げたい場合は、リースバックをしてみると良いかもしれません。


【参照】
東京都主税局「固定資産税(償却資産)」
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shisan/shokyak_sis.html


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