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2026/09/30事故物件の調べ方を解説|大島てるだけでは不十分?見落としを防ぐ確認方法
- その他
気になる物件が事故物件かどうか、契約前に自分で確認したいと考える方もいるでしょう。事故歴は大島てるなどのサイトで調べられますが、掲載情報には限界があり、載っていないからといって事故がなかったとは限りません。
この記事では、事故物件の調べ方を、告知義務の基本、大島てる以外の確認手段、不動産会社への質問、内見時のチェックポイントまで順に解説します。事故物件と判明した後の対処法も紹介します。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
Contents
事故物件とは?調べる前に知っておきたい「告知義務」の基本

事故物件を見落とさずに確認するには、まず「告知義務」の仕組みを理解しておくことが欠かせません。どのような死亡事案が告知対象になるのか、国土交通省のガイドラインはどう定めているのか、賃貸と売買で何が違うのか知らないまま調査を進めると、見落としにつながるリスクがあります。以下では、事前に押さえておきたい基本ルールを順に解説します。
そもそも事故物件とは?どのような死亡事案が対象になる?
事故物件とは、物件内で過去に人が亡くなった事実によって、居住者が心理的な不快感を覚える可能性がある不動産のことです。専門的には「心理的瑕疵物件」と呼ばれます。
人が亡くなった全てのケースが告知対象になるわけではありません。老衰や病気による自然死、日常生活での不慮の事故(入浴中の溺死や転落事故など)は、原則として告知義務が生じない事案とされています。
告知が必要とされるのは、自殺・他殺・火災による死亡などです。また、死因が自然死であっても、発見が遅れて特殊清掃が行われた場合は、告知対象に含まれます。
「孤独死」については死因次第で扱いが変わるため、一概に事故物件に該当するとは言えません。調査を始める前に、まず「何が告知対象になるのか」という基準を正確に把握しておきましょう。
国土交通省ガイドラインが定める告知の範囲
告知義務の具体的な範囲については、2021年10月に国土交通省が策定した「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が判断の基準となります。
対象は居住用不動産に限られており、自殺・他殺・原因不明の死亡が発生した場合は原則として告知が必要です。自然死や日常生活での不慮の死は、原則として告知不要とされています。例外として、発見が遅れて特殊清掃が行われた場合は、自然死であっても告知対象となります。
告知する際には、事案の発生時期・場所・死因の3点を伝える必要があります。なお、亡くなった方の氏名や家族構成などプライバシーに関わる情報は、告知する必要はありません。
| 事案の種類 | 告知の要否 | 告知すべき内容 |
| 自然死・日常生活の中での不慮の死(転倒・誤嚥など) | 原則として告知不要 | ― |
| 自殺・他殺など上記以外の死 | ・取引相手の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合は告知 ・賃貸では原則として事案発生からおおむね3年経過後は告知不要 ・売買では一律の期間の定めなし |
発生時期・場所・死因 |
| 自然死・不慮の死で特殊清掃などが行われた場合 | ・賃貸では原則として事案発覚からおおむね3年経過後は告知不要 ・売買では一律の期間の定めなし |
発覚時期・場所・死因・特殊清掃などが行われた旨 |
(参考:『宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン』)
賃貸は「おおむね3年」、売買は一律の期間の定めなし
告知義務には、賃貸と売買で期間の扱いが大きく異なります。
賃貸の場合、自殺や他殺など自然死以外の死亡事案が発生した場合、事案発生からおおむね3年を経過した後は、原則として告知しなくてもよいとされています。つまり、入居を検討している物件で過去に事故があったとしても、3年以上前の出来事であれば、不動産会社から自発的に知らされないケースがあります。
一方、売買取引では、賃貸のように「おおむね3年」で原則として告げなくてもよいとする一律の期間は設けられていません。事案の内容や経過期間などを踏まえ、取引相手の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合は告知が必要です。
こうした仕組みを知らないまま物件を探していると、賃貸では3年超の事故歴が見えにくくなる場面が生じます。物件を確認する際は、告知義務の期間的な特性を念頭に置きましょう。
事故の有無を質問した場合は経過期間にかかわらず告知が必要
前のセクションで触れた「おおむね3年」や「期間の定めなし」といったルールには、重要な例外があります。
借主・買主が事故の有無を直接尋ねた場合、経過期間や死因にかかわらず、不動産会社は正直に答える義務があります。これは国土交通省のガイドラインに明記されたルールです。
そのため、自発的な告知の対象にならない事案についても、借主・買主から尋ねることで確認できる場合があります。具体的な質問方法については、後ほど詳しく解説します。
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大島てるで事故物件を調べる方法と注意点

事故物件の確認に、まず「大島てる」を利用する方も多いでしょう。無料で手軽に使える反面、ユーザー投稿型という仕組みゆえの限界もあります。
ここでは、正しい使い方から見落としが生まれやすい構造的な注意点まで、知っておくべきポイントを順に確認していきましょう。
大島てるの使い方と検索精度を上げるコツ
大島てるは、全国の事故物件情報を地図上で確認できる無料サイトです。会員登録不要で使えるため、手軽な確認手段として広く利用されています。
PC版では、サイトにアクセスすると地図が表示されるため、画面下部の検索窓に住所を入力するか、マウス操作で地図を動かして目的のエリアを探してください。
スマートフォンからアクセスする場合、トップページに地図が表示されないことがあります。その際は「大島てる物件」欄から任意の物件を1件タップし、詳細画面を閉じると地図に切り替わります。そこから住所検索やスクロールで対象エリアを確認できます。
物件名が変更されている場合、物件名での検索は機能しないことがあるため、物件名だけでなく住所でも検索することが精度を高めるコツです。気になる炎アイコンをタップすると、事故の発生時期や死因などの詳細を確認できます。
ユーザー投稿型のため情報の正確性には限界がある
大島てるはユーザーが情報を投稿できる仕組みのため、掲載情報の正確性には限界があります。投稿内容には伝聞や古い情報が含まれる可能性があり、個々の情報が必ずしも最新・正確とは限りません。掲載内容だけで判断せず、報道や不動産会社への確認など、別の情報源でも裏付けを取りましょう。
大島てるに掲載されていない事故物件もある
大島てるに掲載されていないからといって、その物件が「安全」とは言い切れません。なぜなら、同サイトはユーザー投稿型であるため、誰も情報を投稿しなければ事故の事実があっても掲載されないからです。
前述の通り、国土交通省のガイドラインでは、賃貸物件における自殺・他殺などの事案は、発生からおおむね3年を経過した後は原則として告知不要とされています。告知されない情報は、そもそも投稿される機会自体が少なくなります。
さらに、事件性が低い案件や地域的な注目度が薄い案件は、報道されないまま終わるケースも珍しくありません。「掲載されていない=事故がなかった」ではなく、「掲載されていない=情報が届いていない」と理解することが、見落としを防ぐうえで重要な視点です。
物件名の変更などで過去の事故歴を見つけにくいケースもある
事故物件の調査を難しくする要因の一つが、物件名の変更です。大きな事件や事故が発生した物件では、オーナーがイメージ刷新を目的としてマンション名やアパート名を変えるケースがあります。名称が変わると、大島てるを物件名で検索しても該当情報がヒットしにくくなるため、「事故歴なし」と誤判断してしまう危険があります。
対策としては、Googleストリートビューの過去の写真と現在の外観を見比べ、物件の旧名称を特定する方法が有効です。旧称が判明すれば、それをもとに再検索することで、隠れた事故歴が浮かび上がることもあります。
俗に「事故物件ロンダリング」と呼ばれるものとして、事故後に短期間だけ別の入居者を入れるケースが挙げられることがあります。しかし、現在の国土交通省ガイドラインに「入居者を1人挟めば告知義務がなくなる」というルールはありません。事故歴を確認する際は、入居者の人数ではなく、事案の内容や発生・発覚からの期間などを確認しましょう。
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大島てる以外のサイト・サービスで事故物件を調べる方法

大島てる以外にも、事故歴を確認する手段はいくつかあります。公的機関が公開する一次情報から、民間のデータベース、検索エンジンを活用した調査まで、手段はさまざまです。
それぞれ確認できる情報の範囲や信頼性が異なるため、特徴を踏まえたうえで使い分けることが、見落としを防ぐうえで重要になります。以下、代表的な方法を順にご紹介します。
UR賃貸の特別募集住宅・JKK東京の特定物件などを確認する
UR賃貸住宅やJKK東京では、人の死亡事案に関わる募集住宅を公式サイト上で確認できます。
UR賃貸住宅では、居住者が物件内などで亡くなった住宅を「特別募集住宅」として公式サイトに一覧掲載しています。都道府県別に絞り込める仕様になっているため、気になるエリアの物件をピンポイントで確認できます。入居から一定期間、家賃が半額になる優遇措置が設けられているケースもあります。
東京都住宅供給公社(JKK東京)も、公式サイト上で「特定物件」と「事前告知事項物件」を分けて掲載しています。特定物件は孤独死で発見が遅れた住戸や自死などがあった住戸が該当し、家賃の減額措置が講じられます。
いずれも無料で閲覧できる一次情報です。大島てると並行して確認することで、情報を補完できます。
成仏不動産・JikoDBなどのサービスを利用する
民間サービスにも、事故物件の確認に利用できるものがあります。
JikoDBは、不動産会社の公開情報や情報提供に基づく事故物件データベースで、自殺・孤独死・他殺・火災などの種別を確認できるほか、浸水リスクや指定暴力団事務所の有無といった周辺情報も住所一件で調べられます。掲載根拠が明示されている点が特徴で、「情報提供」と「確認済みの公開情報」が区別して表示されるため、情報の性質を把握しながら活用できます。
これに対し、成仏不動産は、事故物件の買取・販売・特殊清掃・供養まで一括して手がける専門業者です。事故物件を「成仏物件」として再流通させる取り組みを行っており、物件を探したいという方にとっても選択肢になります。
いずれのサービスも「掲載されていない=安全」とは言い切れません。JikoDBは未掲載・未確認情報が存在し得ることを明示しており、過信せず、不動産会社への確認と併用しましょう。
| サービス名 | 主な特徴 | 確認できる情報・サービス | 注意点 |
| JikoDB | 掲載根拠・事故種別を明示 | 事故物件・災害リスク・暴力団事務所など | 未掲載・未確認情報が存在する可能性あり |
| 成仏不動産 | 事故物件の専門業者 | 買取・販売物件情報・特殊清掃・供養 | 調査ツールではなく事業者サービス |
物件名・住所から過去のニュースや事件を検索する
物件の住所や名称をGoogleなどで直接検索する方法も、事故歴を確認する手段の一つです。
検索時は、住所や物件名に「事件」「事故」「遺体」「自殺」などのキーワードを組み合わせると、関連するニュース記事や地域掲示板の投稿が見つかりやすくなります。ニュース検索タブを活用すると、通常の検索では埋もれやすい過去の報道記事を絞り込んで確認できます。
検索でヒットしない場合でも「事故がなかった」とは言い切れません。報道されなかった事案や、時間の経過とともに記事が削除・非公開になったケースも珍しくないからです。
また、物件名が変更されている場合は、旧称を特定してから再度検索する手間が必要になります。旧名称は管理会社や近隣住民への聞き込みで判明することもあるため、オンライン検索だけで完結させず、不動産会社などへの確認も組み合わせましょう。
関連記事:事故物件に住みたい人必見!探し方や住むメリットを解説
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物件情報と内見から事故物件を見分けるチェックポイント

事故歴の確認は、ネット検索だけにとどまりません。物件広告の表記や価格設定、そして実際に足を運んだ際の目視確認まで、一連の流れを通じて手がかりを読み取ることができます。
ここでは、物件情報と内見の場面で実践できる、具体的な確認のポイントを紹介します。
「告知事項あり」「心理的瑕疵あり」などの記載を確認する
不動産ポータルサイトで物件を探す際、最もわかりやすい手がかりの一つが物件情報欄への記載です。
物件広告に「告知事項あり」や「心理的瑕疵あり」と書かれている場合、過去に事件・事故・自殺などが発生した物件である可能性が高いといえます。
こうした記載があっても、広告欄に具体的な内容まで書かれることはほとんどありません。限られたスペースに詳細を書ききれないこと、表現の仕方によっては入居希望者の不安を必要以上に高めてしまう懸念があることなどが、その理由として挙げられます。
つまり、「告知事項あり」という記載はあくまで注意を促すサインに過ぎず、詳細は担当の不動産会社に直接確認しなければわかりません。気になる物件が見つかったら、記載の意味を理解した上で、必ず担当者に具体的な内容を尋ねるようにしましょう。
周辺相場より不自然に安くないか比較する
物件広告に価格が記載されていても、それが「適正な安さ」なのか「何か理由がある安さ」なのかは、相場と比べて初めてわかります。
事故物件では、心理的な敬遠から需要が落ちるため、同じエリア・同じ条件の物件と比べて家賃や売却価格が低く設定されるケースがあります。逆にいえば、周辺相場より不自然に価格が抑えられている物件は、事故物件の可能性を疑うきっかけになります。
相場を確認するには、不動産ポータルサイトの家賃相場ページなどを活用し、最寄り駅・築年数・間取りといった条件をそろえた物件と比較してみてください。
「なぜこの物件だけ安いのか」という視点を持つことが、見落としを防ぐための第一歩です。周辺相場との価格差に違和感を覚えたら、その理由まで確認しましょう。
一部だけ新しいリフォームなど不自然な点がないか確認する
内見時には、部屋全体のリフォーム状況を注意深く観察することが大切です。
築年数に対して、壁紙や床材の一部だけが不自然に新しい場合は注意が必要です。なぜなら、特殊清掃が必要な事案が発生した箇所を局所的に修繕するケースがあるためです。壁や天井の一角だけ塗装の色が微妙に異なる、床材の一部だけが周囲と明らかに異なる素材になっているといった点が、確認すべきサインです。
気になる点があれば、「この箇所だけリフォームした理由は何ですか?」と担当者に率直に質問することが、見落としを防ぐうえで有効な方法です。
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不動産会社・管理会社・近隣への確認で見落としを防ぐ

オンライン調査だけでは拾いきれない情報も、実際に人に確認することで初めて見えてくる場合があります。不動産会社・管理会社・近隣住民への確認は、ネット検索だけでは把握できない情報を補う手段です。
ここでは、誰に・どのように確認すれば見落としを防げるのか、具体的なアプローチを解説します。
不動産会社には事故の有無を具体的に質問する
不動産会社への質問は、曖昧な聞き方をしてしまうと「特に問題ありません」といった一般的な返答で済まされる場合があります。事故の有無を確認したいなら、質問は具体的にしましょう。
例えば、「この物件で過去に人の死亡事案はありましたか?」「自殺・他殺・孤独死などはありましたか?」と、死因の種別を明示したうえで質問する方法が有効です。
国土交通省のガイドラインでは、借主・買主から事故の有無を問われた場合、告知義務の対象外であっても正直に答えなければならないとされています。つまり、こちらから質問することで、通常は告知されない情報を引き出せる可能性があります。
また、「重要事項説明で告知すべき事項はありますか?」という聞き方も、書面で確認するきっかけになるため効果的です。口頭だけでなく、回答を書面として残しておくよう求めることも、後のトラブル防止につながります。
管理会社や近隣住民から情報を確認する
不動産会社への確認と並行して、管理会社や近隣住民への聞き込みも有効な手段です。
管理会社は、物件の維持管理を長期にわたって担ってきた存在です。過去の入居者の状況や、特殊清掃が行われた経緯など、オンライン上では確認できない情報を把握していることがあります。「以前の入居者の退去理由を教えていただけますか?」といった形で、さりげなく状況を尋ねてみるのも一つの方法です。
近隣住民への聞き込みも、見落としを防ぐうえで軽視できません。長く同じ建物に住んでいる方は、過去の出来事を記憶していることがあります。内見のタイミングで、廊下や共用スペースで出会った住民に声をかけてみることで、ネット検索では得られないリアルな情報が得られる場合があります。
なお、国土交通省のガイドラインでは、自然死や日常的な不慮の事故は原則として告知不要とされています。そのため、管理会社や近隣住民から得た情報が必ずしも「事故物件」の判断に直結するわけではなく、他の情報と照合したうえで総合的に判断しましょう。
オンライン情報と現地・人的情報を照合して判断する
大島てるや不動産ポータルサイトといったオンライン調査、内見時の現地確認、不動産会社・管理会社・近隣住民への確認など、複数の情報源を組み合わせることで、一つの方法だけに頼るよりも見落としのリスクを抑えられます。
なぜなら、それぞれの情報源に必ず「見えない部分」があるからです。オンライン情報は掲載漏れがあり、現地確認だけでは経緯まで把握できず、人的情報は記憶違いや思い込みが混じることもあります。
複数の情報源から得た内容を照らし合わせ、「一致している点」「食い違っている点」を整理することで、判断の精度を高められます。情報の食い違いが見つかった場合は、不動産会社に再確認を求める判断材料にもなります。
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事故物件だと判明した後の判断と対処法

事故物件と判明した後の対応は、状況によって大きく異なります。契約前なのか、すでに入居・購入後なのか、また所有者として処分を検討しているのかによって、取るべき行動は変わってきます。
ここでは、それぞれの立場に応じた具体的な判断の考え方と対処のポイントを順に確認していきましょう。
契約前に事故物件だと判明した場合は契約するか慎重に判断する
事故物件だとわかった段階で、「それでも契約を進めるか」を冷静に判断することが大切です。
判断材料として、まず価格面を確認しましょう。心理的瑕疵物件は周辺相場より賃料や売価が低く設定されることが多く、コスト面でのメリットがある場合があります。
もっとも、価格だけで判断するのは危険です。自分自身が「その物件に住んで(または所有して)、心理的に問題ないか」を正直に見つめ直す必要があります。なぜなら、心理的瑕疵とは、通常の人が「住み心地の良さを欠く」と感じることを指すものであり、許容度は人によって大きく異なるからです。
また、買主・借主から事故の有無について問われた場合は、経過期間にかかわらず告知が必要とされています。疑問点があれば、契約前に不動産会社へ遠慮なく質問し、納得したうえで判断するようにしましょう。
関連記事:事故物件の賃貸に住むメリットは?家賃相場と探す際の注意点を解説
入居・購入後に判明した場合に契約解除・損害賠償を検討できるケース
契約後に事故物件だと判明した場合、賃貸・売買で対応の方向性が異なります。
賃貸の場合、告知義務違反を理由に契約解除や損害賠償請求を検討できる可能性があります。裁判例では、貸室内での自殺について賃貸人が告知しなかったケースで、借主の損害賠償請求が認められた事例があります。
売買の場合も同様に、購入後に建物内での自殺や殺人事件の存在が判明し、売主が告知していなかったと認められた場合、契約解除や損害賠償が認容された裁判例が複数存在します。ただし、事件からの経過年数・地域性・事件の重大性など、個別の事情によって結論が変わる点には注意が必要です。
いずれのケースも、まずは不動産会社へ相談しつつ、状況によっては弁護士などの専門家への確認が欠かせません。
| 区分 | 検討できる対応 | 主なポイント |
| 賃貸 | 契約解除・損害賠償請求 | 告知義務違反が認められる場合に請求可能 |
| 売買 | 契約解除・損害賠償請求 | 経過年数・地域性・事件の重大性などを総合判断 |
| 共通 | 専門家への相談 | 不動産会社・弁護士への早期確認が重要 |
所有する物件が事故物件だった場合の売却・買取方法
所有する物件が事故物件だと判明した場合、主な処分方法として「仲介売却」と「買取業者への売却」の二つが挙げられます。
仲介売却は、価格を重視したい場合に適しており、買い手を広く募ることで、買取より高値での売却を目指せる方法です。その反面、成約まで時間がかかりやすく、事故物件の取り扱い経験が豊富な不動産会社を選ぶことが成否を左右します。
早期に手放したい場合は、不動産買取業者への直接売却も選択肢の一つです。不動産会社による買取は、仲介より売却価格が低くなる傾向がありますが、買い手を探す必要がなく、比較的短期間で売却しやすい点がメリットです。契約不適合責任の扱いは契約条件によって異なるため、免責の範囲も契約前に確認しましょう。
売買では、事故の内容によって告知が必要になるため、事故の事実を隠さず不動産会社へ伝えることが重要です。複数の業者に査定を依頼し、価格や売却条件を比較して判断しましょう。
関連記事:事故物件査定で失敗しないための相場解説と6つの注意ポイント
相続・共有持分など複雑な権利関係がある場合の注意点
事故物件の相続や共有持分が絡む場合、処分の難しさは一段と増します。
相続によって取得した物件が共有名義になっているケースは珍しくありません。共有名義のまま不動産全体を売却するには、共有者全員の同意が必要です。一人でも反対すれば手続きが止まるため、関係者間での合意形成が最初のハードルになります。
自分の持分だけを売却することは法律上可能ですが、買い手にとって利用しにくい権利であるため、市場価格より割安になりやすく、買い手も限られる傾向があります。事故物件という要素が加わると、さらに条件は厳しくなります。
また、2024年4月から相続登記が義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。相続した不動産を売却して所有権移転登記を行うには、その前提として相続登記が必要です。
権利関係が複雑な事故物件は、不動産会社だけでなく弁護士や司法書士といった専門家を交えた対応が現実的です。
(参考:法務省『相続登記の申請義務化について』)
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事故物件かどうか判断できない場合は専門家に相談

複数の方法で確認しても、告知義務違反のトラブルや複雑な権利関係が絡む場合、個人での判断には限界があります。「自分で調べたが確信が持てない」「入居・購入後に問題が発覚した」というケースでは、早めに専門家を頼ることが、結果として損失を最小限に抑える近道になります。
どのような状況で相談を検討すべきか、また具体的にどこへ相談すればよいかを解説します。
専門家への相談を検討したほうがよいケース
事故物件に関する問題は、状況によって自力での判断が難しいケースが少なくありません。特に以下のような状況では、弁護士や不動産の専門家への相談を早めに検討することをおすすめします。
- 入居・購入後に告知義務違反が判明し、契約解除や損害賠償請求を検討している
- 相続によって取得した物件が事故物件であり、売却や処分の方法に悩んでいる
- 共有持分や権利関係が複雑で、関係者間での合意形成が進まない
- 物件が事故物件かどうか自体の判断に迷っており、告知義務の対象になるか確信が持てない
特に売買では、賃貸のような一律の経過期間が設けられていないため、過去の事案でも内容によっては告知が必要になることがあります。
「自分で調べたが確信が持てない」「相手方とトラブルになりそう」という段階で動くことが、結果として損失を最小限に抑えることにつながります。
事故物件の売却や複雑な不動産問題は「おうちの相談室」に相談
事故物件の売却や、相続・共有持分といった権利関係が複雑な不動産問題は、リアルエステートの「おうちの相談室」に無料で相談できます。
「おうちの相談室」では、所有者不明物件や共有持分、借地・底地など、権利関係が複雑な不動産に関する相談に対応しています。相続や権利関係などの課題について、必要に応じて弁護士や税理士などの専門家の知見も交えながら、状況に応じた解決策の提案を受けられます。
本記事では大島てるをはじめとした調査手段を紹介しましたが、いざ処分や相続といった段階になると、個人での判断には限界があります。「どこに相談すればよいかわからない」という方は、まず無料相談から状況を整理することが、解決への近道になるでしょう。
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まとめ

事故物件を調べるには、大島てるや成仏不動産などのサービスを活用しつつ、「載っていない=安全」ではない点を意識しましょう。国土交通省ガイドラインに基づく告知義務の範囲を把握したうえで、不動産会社への直接の質問や内見時のチェック、管理会社・近隣への確認を組み合わせて判断しましょう。
契約後に事故物件だと判明した場合や、相続・共有持分など権利関係が複雑な場合は、専門家への相談をご検討ください。
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