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2026/08/07家の価値は何年でなくなる?築年数別の目安と売却前の注意点を解説
- その他
「家の価値は築20年でなくなる」という話を聞いて、自宅や相続した実家、所有するマンションの売却に不安を感じている方は少なくありません。しかし、この「価値がなくなる」という言葉には、建物だけの話なのか、土地を含めた話なのかで大きく意味が変わります。
この記事では、建物価値・土地価値・市場価値・減価償却上の価額という4つの視点を整理したうえで、木造戸建てとマンションで価値の下がり方がどう異なるのかを解説します。築年数ごとの評価、築古物件の売り方、売却前に確認したい制度やトラブル対策に加え、投資用マンションの査定で確認される項目も紹介します。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
Contents
「家の価値がなくなる」とはどういう意味か

家の価値と一口に言っても、実は複数の指標が混在しています。まず、この4つを区別しておくことが大切です。
- 建物価値:建物そのものの評価額。築年数の経過とともに下がっていく
- 土地価値:土地そのものの評価額。建物の築年数による直接的な影響は受けないが、立地、接道状況、用途地域、周辺需要、地価動向によって変動する
- 市場価値:実際に売却できる見込み額。建物価値と土地価値に加え、立地の人気度や需要と供給のバランスが影響する
- 減価償却上の価額:建物の取得価額から減価償却費を差し引いた帳簿上の金額。実際の売却価格とは一致しない
「築20年で家の価値がなくなる」という表現は、多くの場合、木造戸建ての建物部分に対する市場評価を指しています。土地を含めた家全体の売却価格がゼロになるという意味ではありません。この違いを押さえておくと、以降の内容が理解しやすくなります。
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戸建てとマンションで価値の下がり方は違う
戸建ては、建物と土地を分けて査定します。築年数の経過によって建物部分の評価額が下がっても、土地の条件によって売却価格が残る場合があります。
マンションは、専有部分と敷地利用権に加え、共用部分や建物全体の管理状況を含めて評価されます。そのため、木造戸建てに用いられる築年数ごとの目安を、そのままマンションに当てはめることはできません。
以下では、木造戸建てとマンションに分けて、価値の見られ方を確認します。
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築年数別|木造戸建ての建物価値の目安

建物部分の評価額は、築年数の経過に伴って低下します。その減価幅は一定ではなく、建物の構造や劣化状況、修繕履歴、立地、市況によって異なります。
ここでは、主に木造戸建ての建物部分を対象に、築年数ごとの評価の目安を確認します。
築5年以内の家
新築から5年以内であれば、設備や内外装に目立った劣化が少なく、築浅物件として査定される傾向があります。間取りや住宅設備が現在のニーズに合っていれば、購入希望者からも好意的に受け止められるでしょう。
とはいえ、入居した時点で中古住宅として扱われるため、新築時と同程度の金額で売却できるとは限りません。立地や市況によっては購入価格に近い金額がつくケースもありますが、新築時の価格には販売経費なども含まれるため、購入価格と同程度で売却できるとは限りません。
築10年前後の家
築10年前後になると、外壁や屋根、給湯器、水回りなどに点検や交換が求められ始め、設備の状態が査定額に反映されます。交換時期が近い場合は、購入後の費用を見込んだ価格交渉を受けることもあります。
過去に修繕や設備交換を行っている場合は、その時期や工事内容が分かる書類、保証書、領収書などをまとめておくと、査定時に建物の管理状態を伝えられます。
築15〜20年前後
築15〜20年前後になると、屋根や外壁、水回り、給湯器などが未修繕・未交換の場合、購入後に必要となる工事費が査定額へ反映されやすくなります。築10年前後の住宅よりも修繕範囲が広がりやすく、建物の状態によって売却価格の差が生じる時期です。
築20〜25年以降の家
木造戸建てでは、築20〜25年頃から建物部分の評価がほとんどつかないケースが増えてきます。この背景にある査定上の慣行については、次章で詳しく説明します。
ここでゼロとされるのは、主に建物部分の評価です。家と土地を合わせた売却価格までなくなるわけではありません。駅からの距離や接道状況、土地面積、周辺の需要に強みがあれば、土地価格を中心に売却額が決まります。
また、耐震補強や屋根・外壁の修繕、水回り設備の交換などが行われている住宅では、その状態を踏まえて査定される場合もあります。
築30年以上の家
30年を超えた住宅では、建物よりも土地の条件が売却価格を大きく左右します。
建物の劣化が進んでいる場合は、建物を残したまま売るか、解体して売るかによって、費用や売却条件が変わります。築古物件の主な売り方と選び方は、後の章で詳しく解説します。
関連記事:家の寿命は30年?長持ちさせるメンテナンスと売却のベストタイミング
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マンションの価値は築年数でどう変わる?査定のポイント

マンションの売却価格も、築年数だけでは決まりません。専有部分の状態に加え、立地、敷地利用権、共用部分の管理、大規模修繕の履歴、修繕積立金などが評価に影響します。
築10年以内のマンション
築10年以内のマンションは、室内設備や共用部分に目立った劣化が少なく、築浅物件として評価される傾向があります。駅からの距離や周辺の生活環境、間取り、階数、方角なども売却価格を左右します。
築浅であっても、管理費や修繕積立金が周辺の物件より高い場合や、管理状態に問題がある場合は、購入判断に影響します。築年数だけでなく、毎月の負担や管理組合の運営状況も確認されます。
築10〜20年のマンション
築10年を超えると、大規模修繕の実施状況や今後の修繕計画が重視されます。外壁や屋上、給排水設備、エレベーターなどの修繕履歴を確認できる資料があると、建物全体の管理状態を購入検討者へ伝えられます。
修繕積立金の残高や値上げ予定、一時金の徴収予定なども売却時の確認事項です。室内だけをきれいにしても、共用部分の管理や資金計画に懸念があれば、価格交渉の要因となります。
築20年以上のマンション
築20年を超えたマンションでは、立地や管理状態によって売却価格の差が広がります。定期的な修繕が行われ、共用部分が良好に保たれている物件は、築年数だけで評価が決まるわけではありません。
一方、給排水設備の更新や大規模修繕を控えている場合は、今後の費用負担も購入判断に影響します。売却前には、長期修繕計画、総会議事録、管理費・修繕積立金の改定予定などを確認します。
投資用マンションは賃料と入居状況も評価される
投資用マンションでは、築年数や建物状態に加え、賃料、入居状況、管理費、修繕積立金などを踏まえた収益性が査定に影響します。
賃貸中の物件を売却する場合、買主は現在の賃料や契約条件を基に収支を検討します。賃貸借契約書、家賃の入金履歴、管理委託契約、修繕履歴などを整理しておくと、査定時に物件の運用状況を説明できます。
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なぜ木造戸建ては築20〜25年で建物価値がなくなると言われるのか

木造戸建てについて築20〜25年という節目が語られる背景には、法定耐用年数と中古住宅の査定慣行があります。マンションを含む全ての住宅が、この時期に一律で価値を失うわけではありません。
法定耐用年数は税務上の数値
法定耐用年数とは、税務上、減価償却費を計算するために定められた年数です。木造住宅は22年、金属造は骨格材の肉厚によって19年・27年・34年のいずれか、鉄筋コンクリート造は47年とされています。
法定耐用年数は、建物の取得価額を税務上の費用として配分するための基準であり、建物の物理的な寿命を示すものではありません。法定耐用年数を過ぎたからといって、その家に住めなくなるわけではなく、適切に維持管理されている建物であれば、その後も長く使い続けることが可能です。
(参考:国税庁『主な減価償却資産の耐用年数表』)
国土交通省が示す築20〜25年の査定慣行
国土交通省は、中古戸建て住宅について、個別の住宅の状態にかかわらず、築後20〜25年で建物の市場価値を一律にゼロとみなす査定の慣行があると指摘しています。つまり、「築20年で価値がゼロになる」という話は、建物の実態を一件ずつ調べた結果ではなく、業界に広く定着した査定上の慣行という側面が強いということです。
この慣行が見直されれば、築古住宅の評価のされ方も変わっていく可能性がありますが、国土交通省はこの慣行を課題として挙げ、維持管理やリフォームの状況を建物評価に反映する考え方を示しています。
(参考:国土交通省『中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針』)
築古住宅は担保評価や融資条件に影響することがある
築年数が古い住宅は、建物価値が低く見られやすいことに加えて、金融機関の担保評価や融資条件に影響することがあります。買主が住宅ローンを利用する場合、物件の築年数や構造、状態によって借入額や審査内容に影響が出るケースがあります。投資用物件として売却する場合も、法定耐用年数や残存年数が融資期間・融資額の目安として扱われることがあります。
ただし、担保評価の考え方は金融機関や物件の条件によって異なるため、築年数だけで一律に判断されるものではありません。
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築古物件の売り方を比較

築古物件を手放す方法は一つではありません。それぞれの特徴を理解したうえで、状況に合った方法を選ぶ判断材料にしましょう。
仲介で売る
不動産会社に仲介を依頼し、購入希望者を探す方法です。買取より高い価格で売却できる可能性がある一方、内覧や価格交渉が発生し、売買契約までの期間は需要によって変わります。
戸建てを売る場合は、土地の境界や接道状況、建物の修繕履歴などを確認します。マンションでは、管理規約、長期修繕計画、総会議事録、管理費・修繕積立金の金額や改定予定なども購入判断の材料になります。
買取で売る
不動産会社が物件を直接購入する方法です。購入希望者を探す販売期間や複数回の内覧を省ける一方、買取価格は一般に仲介で売る場合より低くなります。
戸建てでは、老朽化した建物や残置物がある状態でも買取の対象となる場合があります。マンションも、室内の劣化や賃貸中などの事情を踏まえて査定されます。売却までの期間、売却価格、仲介手数料や修繕費を含め、最終的な手残り額で比較してください。
古家付き土地として売る
建物をそのまま残し、「古家付き土地」として売り出す方法です。古家付き土地は、建物を残したまま売り出すため、売主が解体費用を先に負担せずに済みます。買主は、建物を改修して使用するか、購入後に解体するかを選択できます。建物も売買対象に含まれるため、把握している雨漏りや設備故障などは、物件状況報告書や売買契約書に記載します。
更地にして売る
建物を解体し、更地として売却する方法です。新築を検討している買い手には魅力的に映りやすい一方、解体費用がかかる点や、更地にすると住宅用地に対する固定資産税の軽減が適用されなくなり、翌年以降の税負担が増える可能性がある点には注意が必要です。
投資用マンションを賃貸中のまま売る
入居者がいる投資用マンションは、賃貸借契約を引き継ぐオーナーチェンジ物件として売却できます。買主は購入後すぐに賃料収入を得られる一方、原則として室内を確認できないため、現在の賃料や契約条件、収支を基に購入を判断します。
退去によって空室となる予定がある場合は、賃貸中のまま売る場合と、空室にして実需向けに売る場合の査定額や売却期間を比較します。
関連記事:古家は更地にして売却すべき?解体費用の相場と手続きの注意点
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家を売るタイミングを考えるときに確認したい制度

売却のタイミングを判断するうえでは、税制上の制度も確認し、保有中の負担や買主側の利用条件を整理しておく必要があります。
固定資産税の軽減期間
新築住宅は、一定の要件を満たすと、家屋の居住部分のうち1戸当たり120㎡相当分まで、固定資産税額が2分の1に減額されます。適用期間は一般住宅が3年度分、3階建て以上の耐火・準耐火住宅が5年度分です。
床面積要件は新築日によって異なります。2026年3月31日までに新築された住宅は原則50㎡以上280㎡以下で、共同貸家住宅は40㎡以上280㎡以下です。2026年4月1日以後に新築された住宅は、原則40㎡以上240㎡以下となります。なお、東京都の特別区内にある特定都市再生緊急整備地域では、下限が50㎡以上に据え置かれています。
固定資産税の軽減終了だけで売却時期を決めるのではなく、住宅ローン残債、査定額、住み替え計画などと合わせて判断します。
関連記事:固定資産税軽減措置2026年版:適用条件と申請の手順
住宅ローン控除の現行要件
2021年以前の住宅ローン控除では、既存住宅について「木造などの非耐火住宅は築20年以内、マンションなどの耐火住宅は築25年以内」という経過年数基準、または耐震基準を満たすことが要件とされていました。
令和4年度税制改正により、経過年数基準は見直され、現在は1982年1月1日以後に建築された住宅であることが要件の一つとなっています。1981年12月31日以前に建築された住宅でも、耐震基準適合証明書などによって耐震基準への適合を証明できれば、住宅ローン控除の対象となる場合があります。
この改正により、住宅ローン控除の対象となる既存住宅の範囲が広がりました。売却前に建築年月や耐震性能を確認できる書類を整理しておくと、購入検討者への説明に活用できます。
(参考:国土交通省『住宅ローン減税』)
(参考:国土交通省『住宅ローン減税 Q & A(2026年6月更新)』)
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売却前にリフォームすべきか
売却前に大規模なリフォームを行っても、工事費の全額を売却価格に反映できるとは限りません。築古住宅を探す買主の中には、購入後に間取りや内装を自分の希望に合わせて変更したいと考える人もいます。売主側で工事内容を決めてしまうと、かえって購入対象から外れる可能性もあります。
リフォームの実施を判断する際は、現況の査定額と工事後の査定見込み額を比較します。査定額の増加分から工事費を差し引き、手元に残る金額が増えるかどうかを確認してください。先に工事を契約するのではなく、複数の不動産会社から査定と販売方針の提案を受けることが先決です。
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築古物件の売却で気をつけたいトラブル
築古住宅では、売主が把握していた不具合を伝えないまま引き渡すと、契約不適合責任を問われることがあります。契約内容と異なる状態が判明した場合、買主から修補などの追完、代金減額、損害賠償、契約解除を求められる可能性があります。
戸建ての雨漏りやシロアリ被害、マンション専有部分の漏水や設備故障などを把握している場合は、物件状況報告書や売買契約書に具体的に記載してください。修繕していない不具合であっても、事前に状態と取引条件を合意しておけば、引き渡し後の認識違いを防げます。
売却前にインスペクションを行うと、構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分について、一定範囲の劣化や不具合を確認できます。全ての欠陥を発見したり、建物に問題がないことを保証したりする調査ではありませんが、告知内容や売却条件を整理する材料になります。
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投資用マンションの査定・売却はRIERA(リエラ)へ
投資用マンションの価値を確認する際は、築年数だけでなく、立地、賃料、入居状況、管理費、修繕積立金、建物の管理状態などを整理します。
当社が運営する「RIERA(リエラ)」では、投資用マンションの販売・買取・管理を行っています。売却のご相談では、査定と物件確認を経て、売買契約までサポートします。
所有する投資用マンションの価値を確認したい方や、保有を続けるか売却するか迷っている方は、賃貸借契約書や収支の分かる資料をご用意のうえ、当社へご相談ください。
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まとめ

「家の価値は築20年でなくなる」という言葉は、主に木造戸建ての建物部分に対する評価を指しています。土地を含めた売却価格がゼロになるわけではなく、修繕状況によって建物評価が変わる場合もあります。
マンションの価格は、築年数に加えて、立地、共用部分の管理、大規模修繕、修繕積立金などによって決まります。投資用マンションでは、賃料や入居状況を含む収益性も査定に影響します。
売却を検討するときは、築年数だけで価値を判断せず、物件の状態と売却方法を踏まえて査定を受けましょう。仲介と買取の条件を比較し、費用を差し引いた手残り額まで確認することが大切です。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける