【住宅ローン】オーバーローンのときにリースバックはできるのか?

不動産を購入するときには住宅ローンを組むことが多いです。住宅ローンは高額であるため、返済するのは簡単ではありません。急な収入減少などによって住宅ローンの返済が滞ってしまうこともあり得るでしょう。そのような場合、「オーバーローン」という状況になることがあります。オーバーローンを放置しておくと競売や自己破産の危機に陥ってしまいます。そのようなときに、リースバックをして資金を調達することができれば、住宅ローンを返済できそうな気がします。しかし、オーバーローンのときにリースバックをすることはできるのでしょうか。
今回は、住宅ローンがオーバーローンのときにリースバックを利用できるのかについて説明していきます。

目次

  1. 「オーバーローン」とは
  2. オーバーローンのときにはリースバックができない?!
  3. オーバーローンのときにリースバックをするには
  4. 「任意売却」とは
  5. なぜ任意売却を許してもらえるのか
  6. オーバーローンのときにリースバックをするメリット
  7.  引っ越しをせずに済む
  8.  買い戻しができる
  9. まとめ

「オーバーローン」とは

住宅ローンには、「オーバーローン」と「アンダーローン」という状態があります。「オーバーローン」とは、不動産の資産価値よりもローン残高が多い状態のことをいいます。逆に不動産の資産価値よりもローン残高が低い状態のことを「アンダーローン」といいます。
オーバーローンには、最初から資産価値を超えて借入をする場合と、借入れた後にオーバーローンになるという二つの場合があります。
前者は、住宅ローンの分以外に、家を所有するとかかる維持費や所得税の分も事前に借り入れておくことで起こります。この場合、借り入れた当初から返済金額が資産価値を超えることになります。
後者は、資産価値が下がることで起こります。不動産は時が経つと劣化などによって資産価値が年々下がっていってしまいます。そのため、当初は借入金額が資産価値を下回っていたのに、資産価値が下がることでローン残高が上回ってしまうのです。 このように、オーバーローンには二つのパターンがあるのです。

オーバーローンのときにはリースバックができない?!

それでは、オーバーローンの場合はリースバックすることができるのでしょうか。
実は、オーバーローンのときにはリースバックができないケースがほとんどなのです。それにはおもに二つの理由があります。
一つ目の理由は、オーバーローンの状態にある不動産はそもそも売却することができないからです。住宅ローンの残っている家を売却するためには、抵当権を外さなくてはなりません。抵当権を外さなくても売却することはできますが、買い手がつきにくくなってしまいます。そのため、売却しても売却益を得ることはできません。抵当権を外すには、資金を貸してくれた金融機関から許可を取ることが必要になります。しかし、不動産を売却しても債務が残ってしまう場合には、金融機関は売却を認めてくれないことがほとんどです。それは、万が一返済が滞った際にはその不動産を売却して資金を回収するという契約を債務者と交わしているからです。もし債務者に家の売却を許してしまうと、融資した住宅ローン分を回収できなくなってしまう可能性が高いです。
二つ目の理由は、オーバーローンに陥った債務者は家賃を支払えない可能性が高いからです。リースバックをすると、不動産の売却後には賃貸借契約を結んで同じ不動産を利用し続けることになります。それはつまり、家賃の支払い義務が発生するということです。しかし、一度住宅ローンの支払いで返済を滞らせている相手であれば、家賃も滞納する可能性が高いでしょう。そのため、家賃を滞納されるリスクを背負わないために、オーバーローンの場合にはリースバックを断る不動産業者も多いのです。

オーバーローンのときにリースバックをするには

このように、オーバーローンの場合にはリースバックができないということがわかりました。しかし、中にはオーバーローンであってもリースバックすることができる場合もあるのです。それには二つのケースがあります。一つ目のケースは、家を売却した代金では返しきれない分を他から調達して完済するケースです。売却代金だけでは足りないとしても、その残りを自分で補えば良いのです。そうすれば残債はなくなり、普通にリースバックをすることができるようになります。
もう一つの方法は、任意売却をした後にリースバックをするというケースです。不足分の資金を自分で用意するというのはかんたんではないため、オーバローンのときにリースバックをするにはこちらの方が一般的です。
任意売却後のリースバックについて知るために、まずは任意売却について説明していきます。

「任意売却」とは

「任意売却」とは、住宅ローンが残っている状態であるにもかかわらず、不動産を売却させてもらうことです。

住宅ローンは高額であるため、支払いが困難になってしまうこともあり得ます。もし支払いの滞納が続いてしまった場合は、その不動産は競売にかけられてしまいます。「競売」とは、裁判になって強制的に家を追い出されてしまうことです。裁判の際には物件情報がインターネットで公表されたり、裁判所の人が自宅を調査しに来たりするので周囲にばれたりしてしまいます。さらに、競売にかけられた不動産は、高い金額で売却することはできなくなってしまいます。このように、競売にかけられるというのは金融機関にとっても債務者にとっても困ってしまうことなのです。
そのような場合に、任意売却が行われます。任意売却とは、融資をしてくれた金融機関と話し合って、抵当権を外してもらい、不動産を売却することです。任意売却をすることができれば、自宅を売却することで資金を調達することができます。その資金によって住宅ローンを、完済することは難しくても、少しでも返済することができるようになります。

なぜ任意売却を許してもらえるのか

債務者が任意売却をすることを認めてしまうと、金融機関は融資したお金の全額を返してもらえない可能性が高くなります。それでは金融機関にとっては損になってしまうのに、なぜ任意売却を認めるのでしょうか。それは、少しでも多く残債を返済してもらうためです。
住宅ローンの残債が残っている家には抵当権が付いています。抵当権とは、もし住宅ローンの支払いが滞納された際にも融資分を回収するために、債務者が購入した不動産を担保にするという金融機関側の権利です。抵当権が残っている物件を買う買い手はいません。そのため、債務者が住宅ローンを完済できないまま物件を手放したとしても、不動産業者は売却益を得ることができないのです。しかし任意売却を認めれば、住宅ローンは完済されなくとも抵当権を外すことになります。そうすれば買い手を探すことができるようになるのです。さらに、競売にかけられるよりも任意売却の方が高く売ることができます。このように、少しでも多くの金額を債務者から回収するために、金融機関は任意売却に合意することがあるのです。
任意売却についてもっと詳しく知りたい方はこちらを参照してください。
⇒ 【リースバックと任意売却の違いとは】〜メリット、デメリットを解説〜

【リースバックと任意売却の違いとは】〜メリット、デメリットを解説〜

オーバーローンの場合も任意売却をすればリースバックすることができるということがわかりました。それではオーバーローンのときにリースバックをするとどのようなメリットがあるのでしょうか。

引っ越しをせずに済む

リースバックをすると、これまでの家に賃貸として住み続けることになります。そのように、引っ越さずに済むということによって5つのメリットを得ることができます。そのメリットには、

といったものがあります。
新居探しに関して、任意売却をしてしまうと家賃を滞納する可能性が高いとみなされて、入居を断られてしまうことがあります。しかしリースバックであればこれまでの家に住むことができるので、新居探しに苦労することはありません。

買い戻しができる

もし資金が貯まったら、リースバックした家を買い戻すことができます。売却をしてしまうと家から退去しなくてはならなくなってしまいます。そのため、もし家を手放したくない場合は任意売却後にリースバックをした方が良いです。買い戻すことができるというのは、リースバックをすることの大きなメリットの一つです。

まとめ

いかがでしたか。 ここまで、オーバーローンとリースバックの関係について説明してきました。
基本的にはオーバーローンのときにリースバックをすることはできませんが、任意売却をした後であればリースバックをすることができるということがわかりました。

「オーバーローン」とは、「残債が資産価値よりも高い」という状態のことを指しています。オーバーローンになってしまっている場合にリースバックができない理由は、不動産の抵当権が外れていないと家を売却することはできないからです。また、売却したところで家賃を滞納される可能性が高いため、リースバック業者に断られてしまうのです。しかし、オーバーローンの状態でも任意売却をした後であればリースバックをすることができます。
とはいえ、そもそも金融機関に抵当権を外すことを認めてもらう段階が難しいため、オーバーローン状態でリースバックを行うことは非常に困難であると考えた方が良いでしょう。
家賃や住宅ローンの支払いを滞納してしまうと、ブラックリストに載ったり、保証人に迷惑をかけたりと、良くないことばかりが続いてしまいます。そもそも返済を滞納しないで済むように、資金繰りは計画的に行うことを心がけましょう。


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