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最終更新⽇時

2026/04/29

親の介護費用は月いくら?払えないときの現実的な対処法も紹介

  • リースバック

親の介護が必要になった際に「どのくらいかかるのか」「介護費用をどう捻出すればよいか」といった不安を抱える方もいるのではないでしょうか。実際、介護費用は総額で数百万円にのぼるケースもあり、家計への影響は決して小さくありません。

この記事では、親の介護にかかる平均費用や負担者、利用できる公的制度、費用が不足する場合の対処法を紹介します。親の介護費用が不足する事態を防ぐためにも、事前に対策を講じておきましょう。

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

親の介護費用はどのくらいかかる?

電卓で計算しながら頭を抱える女性

親の介護費用は期間や介護内容によって大きく異なりますが、ある程度の目安を把握しておくことで、いざというときに慌てず対処できるでしょう。まずは、親の介護にかかる平均的な費用と在宅介護・施設介護の費用の違いを紹介します。

親の介護費用の平均は総額約500万円~600万円

生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査(2人以上世帯)」(2024年度)によると、介護にかかる費用は月平均約9万円という結果でした。他にも、介護のためのリフォームや介護用ベッドの購入にかかる一時的な費用として、平均47万2,000円程度必要です。

同調査によれば、介護期間の平均は4年7か月であるため、単純計算では総額で約540万円前後となり、500万円~600万円程度が目安といえます。

なお、上記のデータはあくまでも平均値です。「要介護度が高い」「民間の有料老人ホームに入居する」といった場合は、さらに費用がかかることがある点に注意が必要です。

参考: 『介護にはどれくらいの費用・期間がかかる?|公益財団法人 生命保険文化センター』

在宅介護と施設介護の費用比較

同調査によると、親の介護費用の平均は在宅介護が月約5万3,000円、施設介護が月約13万8,000円でした。

在宅介護は、自宅で生活しながら訪問介護やデイサービスといった介護サービスを利用するため、比較的費用を抑えやすいのが特徴です。一方、住宅改修費や介護する家族の負担が大きくなりやすい側面もあります。

施設介護は在宅介護に比べて費用が高くなる傾向がありますが、24時間体制で介護サービスを受けられるため、家族の負担を大きく軽減できる点がメリットです。

費用だけを比較して在宅介護と施設介護のどちらがよいとは一概にいえないため、自分たちに合った介護スタイルを選択することが大切です。

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親の介護費用は誰が負担する?

テーブルに向かい合って座り、話し合いをする4人の家族

親の介護が必要となった際に揉めやすいのが「介護費用を誰がどこまで負担するか」という問題です。家族間のトラブルを未然に防ぐためにも、基本的な考え方を整理しておきましょう。ここでは、親の介護費用の負担者について解説します。

原則は親の資産から支払う

親の介護費用は、原則として親の資産から支払うのが基本です。これは、介護が必要となる本人の生活に関わる費用は本人の経済力で賄うという考え方に基づいています。具体的には、年金収入や預貯金、場合によっては自宅の売却によって資金を確保し、介護サービスの利用料や施設費用を支払うケースが一般的です。

そのため、将来的に介護が必要になる可能性を見据え、親が元気なうちから資産状況や収支のバランスを把握しておくことが重要です。

関連記事:年金問題の真実

介護費用が不足する場合は子どもが負担するケースも

親が本人の資産から介護費用を捻出できない場合、子どもが不足分を負担するケースもあります。ただし、民法上、子どもには親に対する扶養義務がありますが、自身の生活を犠牲にしてまで無制限に負担しなければならないわけではありません。

そのため、兄弟姉妹のうち誰がどの程度負担するかについては、家族間で十分に話し合い、各自の収入や生活状況を踏まえて決めることが重要です。

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親の介護費用が払えないとどうなる?

ソファに座り、額に手を当てて困っている夫婦

親の介護費用の平均は500万円以上にのぼります。介護費用を支払えなくなると、親や家族の生活に深刻な影響が及ぶ恐れがあるため、事前に資金計画を立てることが大切です。ここでは、親の介護費用を支払えない場合に起こり得るリスクについて解説します。

介護施設からの退去を求められる

親が有料老人ホームのような介護施設に入居している場合、利用料を滞納し続けると、契約内容に基づき退去を求められる可能性があります。一時的に利用料を滞納してもすぐ退去を迫られることはありませんが、3か月以上滞納が続くと、契約解除を申し渡されるケースが一般的です。

退去となった場合は新たな受け入れ先を探す必要がありますが、すぐに入居できる介護施設が見つかるとは限りません。その結果、一時的に在宅介護へと切り替えることで、家族の身体的負担が増すリスクがあります。

家族の生活費が圧迫される

親の年金や預貯金だけでは介護費用を賄えない場合、子どもが代わりに負担します。住宅ローンや教育費、生活費の他に介護費用という新たな支出が増えると、家計への影響は避けられません。

長期間にわたって介護費用を負担することになれば、貯蓄を切り崩すだけでなく、借入に頼らざるを得なくなるでしょう。このような状態が続くと、いわゆる「介護破産」に陥るリスクが高まります。

介護離職のリスクが高まる

親の介護施設入居費用が用意できない場合、在宅介護を選択することになります。在宅介護は日常的な付き添いや見守りが必要なため、仕事との両立が難しく、離職を選択する必要が出てくるでしょう。

仕事を辞めれば、収入が大きく減少します。それでも介護費用や生活費の負担は続くため、家計が悪化して生活が立ちいかなくなるリスクが高まる点に注意が必要です。

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親の介護費用が不足する事態を防ぐポイント

人差し指を立てるビジネスパーソン

親の介護費用が不足すると、家族の生活に大きな影響を及ぼします。無理のない介護体制を整えるには、早い段階から準備を進めることが重要です。ここでは、親の介護費用が不足する事態を防ぐために押さえておきたいポイントを紹介します。

親の資産状況を把握する

まずは、親が健康なうちに資産状況を把握することが大切です。具体的には、預貯金や年金収入、不動産の有無、保険の加入状況を整理し、どの程度の介護費用を賄えるか確認します。

資産状況が分からないと、いざ介護が必要というときに資金不足に陥りやすく、対応が後手に回る可能性があります。親が認知症を患い口座の管理や引き出しが困難になるケースもあるため、事前に情報を共有するとともに、必要に応じて家族信託や任意後見制度の利用を検討することが重要です。

家族信託とは家族に財産の管理を任せる制度、任意後見制度は判断能力が低下した際に備えて後見人を事前に決めておく制度です。これらの制度を利用すれば、親が認知症などで判断能力を失った場合でも、親の財産を管理・運用できます。

家族で介護について話し合う

親の介護費用については、家族で事前にしっかりと話し合うことも大切です。介護方針を選択し、誰がどの程度の費用を負担するか明確にすることが、将来的なトラブルの防止につながります。通院の付き添いや日常生活のサポートなど、役割分担も具体的に話し合いましょう。

親本人の希望や意思を尊重することも大切です。家族全員が納得できる形で介護の方針を決めておけば、いざというときにスムーズに対応できます。

公的な介護施設を探す

親の介護費用をできる限り抑えたいなら、民間施設だけでなく公的な介護施設も選択肢に入れましょう。特別養護老人ホーム(特養)といった公的施設は、民間の有料老人ホームと比べて費用が安い傾向があるためです。

ただし、公的施設は入居待ちが発生し、すぐに利用できないケースも少なくありません。早めに情報収集を行い、複数の施設を比較・検討することが大切です。

また、立地や築年数、サービス内容によって費用は大きく異なります。無理なく支払いを継続できるかどうかも踏まえながら、親本人の状態や希望に合った介護施設を選びましょう。

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親の介護費用の負担を軽減できる公的制度

窓口で相談する女性

親の介護費用の負担を抑えるには、公的な支援制度を最大限活用することが重要です。条件を満たせば自己負担額を大きく軽減できる制度もあるため、事前に確認しましょう。ここでは、親の介護費用の負担を軽減できる公的制度と利用要件を紹介します。

介護保険負担限度額認定制度(特定入所者介護・介護予防サービス費)

介護保険負担限度額認定制度(特定入所者介護・介護予防サービス費)は、住民税非課税や生活保護の受給といった一定の要件を満たす場合に、介護保険施設やショートステイ利用時の食費・居住費の負担を軽減できる制度です。

通常、施設介護ではサービス利用料とは別に食費や居住費がかかりますが、この制度を利用することで自己負担額に上限が設けられます。所得や資産が少ない世帯にとっては、介護施設を継続して利用するうえで重要な支援制度といえるでしょう。該当する可能性がある場合、早めに市区町村へ申請することをおすすめします。

なお、グループホームや有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅は制度の対象外である点に注意が必要です。

高額介護(介護予防)サービス費

高額介護(介護予防)サービス費は、1か月当たりの介護サービスの自己負担額(1割~3割)が一定の上限を超えた際に超過分が払い戻される制度です。介護サービスを多く利用する場合や要介護度が高い場合、この制度を活用することで家計の負担を軽減できます。

例えば、一般的な課税世帯で1か月にかかった介護サービス費用が5万円の場合、利用者負担上限額である4万4,400円を超えた5,600円が高額介護(介護予防)サービス費として支給されます。

介護サービスの自己負担額が上限額を上回ると、自治体から申請書が送られてくるため、必要事項を記入して速やかに返送しましょう。

高額医療・高額介護合算療養費制度

高額医療・高額介護合算療養費制度は、医療費と介護費の自己負担額を合算し、年間(毎年8月1日~翌年7月31日)の負担が一定の上限を超えた場合に超過分が払い戻される制度です。医療と介護両方のサービスを利用している場合は家計への負担が大きくなりがちですが、この制度を利用することで費用を抑えられます。

上限額は世帯の所得区分によって異なり、申請により払い戻しが受けられる仕組みです。例えば、住民税が非課税で、医療・介護サービスの両方を受けている75歳の方の上限額は年間31万円です。したがって、年間自己負担額が60万円の場合、申請により29万円の支給を受けられます。

該当する世帯には自治体もしくは加入している医療保険者から申請書が送られてくるため、忘れずに返送しましょう。

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金貸付制度は、低所得者や高齢者、障害者世帯など、経済的に困窮している方の生活の安定を目的として資金の貸付や相談支援を行う制度です。連帯保証人を設定すると無利子で資金を借りられるため、必要な介護サービスを受けやすくなるでしょう。連帯保証人を設定できない場合でも、年1.5%の低金利で資金を借りられます。

利用には一定の要件や審査があるため、まずは最寄りの社会福祉協議会に相談することをおすすめします。

ただし、あくまでも「貸付」で、据置期間(返済猶予期間)の終了後、一定期間内に返済しなければならない点に注意が必要です。

医療費控除

医療費控除は、1年間(1月~12月)に本人や生計を共にする家族が支払った医療費の合計が一定額を超えた場合、確定申告で所得控除を受けられる制度です。具体的には、年間の医療費が10万円(総所得金額が200万円未満の場合は所得の5%)を超えた場合、超過分が課税所得から控除され、納税額の一部が還付されます。

介護サービスの中でも、訪問看護や医師による管理・指導のもとで行われる居宅療養管理指導など、医療と連携したものは医療費控除の対象です。確定申告で医療費控除を受けるために、介護サービスを受けた際の領収書はきちんと保管しましょう。領収書を提出する必要はありませんが、5年間の保管が義務づけられている点に注意が必要です。

市町村特別給付

市町村特別給付は、介護保険法第62条に基づき、各自治体が独自の条例を制定して実施する介護保険の「法定外サービス」です。

具体的には、配食サービスや紙おむつの支給、見守りサービス、通所入浴サービスなど、要介護者の日常生活を支えるための多様なサービスが用意されています。これらのサービスをうまく活用することで、介護費用や家族の負担を軽減できるでしょう。

なお、サービス内容や利用条件、申請方法は自治体ごとに異なります。利用できる制度を見逃さないよう、親の介護が必要になった際には自治体の窓口で確認することをおすすめします。

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親の介護費用が不足する場合の対処法

営業担当者に相談する夫婦

親の介護費用が不足している場合、融資の利用や資産の活用といった選択肢を検討する必要があります。ここでは、具体的な対処法を紹介します。利用できる制度や資金調達方法を把握しておくことで、より自分に合った解決策を選べるでしょう。

公的機関の融資制度を利用する

親の介護費用の捻出が難しい場合、公的機関が提供する融資制度を利用するのが有効な選択肢です。代表的なものとして、不動産を担保に生活資金を借り入れる「不動産担保型生活資金(リバースモーゲージ)」や低所得世帯向けの「生活福祉資金貸付制度」、自宅を貸して家賃収入を得る「マイホーム借上げ制度」などがあります。

ただし、年齢や収入、資産状況といった条件があり、誰でも利用できるわけではありません。不動産担保型生活資金は生活資金を目的とした制度のため、介護費用への直接利用が制限される場合もあります。利用する際はまず内容を確認し、自身の状況に合った制度を選ぶことが大切です。

関連記事:リバースモーゲージの利用条件は?年齢制限や対象となる不動産を解説

介護ローンを利用する

介護費用の一時的な負担が大きい場合、介護ローンの利用も選択肢のひとつとして挙げられます。介護ローンは介護施設入居時の一時金や住宅のバリアフリーリフォーム、介護用品の購入など、家族の介護にかかる費用に特化した無担保ローンです。

一般的なフリーローンと比べて金利が低めに設定されていることが多く、比較的利用しやすい点が特徴です。また、使途が明確で、審査も比較的スムーズに進む可能性があります。

ただし、あくまでも借入であるため、返済計画をしっかり立てたうえで利用することが大切です。無理のない返済ができるかどうかを見極めながら、必要に応じて他の制度との併用も検討しましょう。

リースバックを利用する

持ち家があるなら、リースバックを利用して介護費用を捻出するのもひとつの方法です。リースバックとは、自宅などの不動産をリースバック業者に売却すると同時に賃貸借契約を結び、そのまま同じ家に住み続ける仕組みです。家の売却金額を介護費用に充てられるだけでなく、住み慣れた自宅で生活を続けられる点がメリットとして挙げられます。

ただし、売却後には家賃の支払いが発生するため、長期的な資金計画が欠かせません。家賃の支払いが難しくなると、退去を求められる恐れもあります。契約条件や将来的な負担を十分に確認したうえで利用を検討しましょう。

関連記事:リースバックとは?仕組み・メリット・デメリットと「怪しい」と言われる理由を解説

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まとめ

リビングのソファに座り、笑顔を浮かべる夫婦

親の介護にかかる費用は、総額で500万円以上になるケースもあります。原則は親の資産から支払いますが、不足する場合は子どもが負担するケースもあり、生活に大きな影響を及ぼしかねません。親の介護費用が不足する事態を回避するには、親の資産状況を早めに把握するとともに、家族で費用負担や介護方針について話し合っておくことが大切です。

それでも介護費用が足りない場合、公的な融資制度や介護ローンの利用に加え、不動産を活用した資金調達方法も現実的な選択肢となります。中でも、リースバックは自宅を売却してまとまった資金を確保しつつ、住み慣れた家に住み続けられる点がメリットです。

リアルエステートの「おうちのリースバック」であれば、最短5日で現金化が可能です。リースバックを利用できない場合はご要望に応じた最適な別プランをご提案しますので、介護費用に不安を抱えている方は、お気軽にご相談ください。

記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

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