リバースモーゲージ取扱銀行と契約の全ステップ解説

今回は、リバースモーゲージを取り扱っている銀行についてご紹介します。さらに、老後の生活費としてリバースモーゲージを利用する前に、リスクをしっかり理解しておくことが重要です。今回は主に、リバースモーゲージの取扱銀行とリスクについて説明していきます。

リバースモーゲージを利用する前に確認すべきポイント

リバースモーゲージを選ぶ際は、以下の3つのポイントを参考にして、あなたに最適な商品を選びましょう。これらのポイントを理解することで、自分に合ったリバースモーゲージを選びやすくなります。

年齢条件と適用範囲

リバースモーゲージを検討する際には、必ず年齢条件を確認しましょう。

金融機関や商品によって、利用できる年齢が異なります。55歳以上から利用できるものもあれば、60歳以上でないと融資を受けられないものもあります。年齢条件を満たしていない場合、リバースモーゲージの利用ができない可能性もあるため、注意が必要です。

リバースモーゲージは、自宅を担保に老後の生活費を借りることができる金融商品です。年齢条件を満たしていれば、誰でも利用できるイメージがあるかもしれませんが、実は金融機関や商品によって異なります。

そのため、リバースモーゲージを利用する前には必ず年齢条件を確認するようにしましょう。

資金用途の制限と自由度

リバースモーゲージの資金使途は、金融機関や商品によって異なるため、利用前に確認することが重要です。資金使途が自由なものもあれば、住宅関連費に限定されているものもあります。

旅行や教育費など、生活費以外の目的でリバースモーゲージを利用したい場合は、資金使途が自由なものを選ぶ必要があります。また、資金使途が限定されている場合でも、利用目的に合った商品が必ずあるわけではないです。

そのため、事前に金融機関や商品の特徴をしっかり確認し、自分の目的に合ったものを選ぶことが大切です。

担保にできる住宅の種類

リバースモーゲージで使用される担保は、金融機関や商品によって異なります。

多くの場合、担保は一戸建てのみとなっていますが、マンションを対象としているものもあります。

また、一戸建てとマンションの両方のサービスであっても対象エリアが異なる場合があります。

そのため、リバースモーゲージを利用する前には、担保の種類と対象エリアを必ず確認しましょう。

また、自宅を所有している高齢者にとっては、魅力的なサービスですが、以下のような注意点もあります。

金利の変動リスクとは？

リバースモーゲージは「変動金利」が一般的で、金利の定期的な見直しが行われます。そのため、金利が上昇すると毎月の返済額が上昇する可能性があります。

不動産価格の下落リスクを理解する

自宅の評価額が下がると、利用可能な融資額が減少する可能性があります。

借入限度額とその影響

融資の限度額に達すると、追加融資を受けられなくなる可能性があります。

担保割れリスクについての重要な知識

査定額が融資金額を下回ると、差額を返済する必要が生じることがあります。リバースモーゲージを検討する前に、これらのリスクを理解することが重要です。

リバースモーゲージを提供している主な銀行と金融機関

上記でも述べたように、リバースモーゲージは自宅を担保に、老後の生活費を借りることができる金融商品です。近年、高齢化社会の進展により、リバースモーゲージへの関心が高まっています。リバースモーゲージを取り扱う銀行は数多くあります。そのため、自分にとって重要なポイントを比較検討して、自分に合った銀行を選びましょう。

東京スター銀行のリバースモーゲージ

東京スター銀行は、リバースモーゲージの取り扱いで知られる銀行です。同銀行は「充実人生」というリバースモーゲージ商品を提供しています。対象年齢は55歳以上、配偶者50歳以上です。一戸建てだけでなく、マンションでも自宅を担保として利用できます。この資金は生活費だけでなく、医療費、老人ホームの移転資金、住宅改修資金など、さまざまな用途に利用可能です。対象地域は、東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・京都・神戸などの都市に限定されています。

みずほ銀行のリバースモーゲージ商品の特徴

みずほ銀行は、リバースモーゲージの商品「みずほプライムエイジ」を提供しています。対象年齢は55歳以上で、推定相続人は戸籍謄本で決定できます。担保となる自宅は、一戸建てだけでなくマンションも対象です。資金使途は、生活費だけでなく、さまざまな用途に使用できます。融資限度額は物件評価額の50％程度で、1,000万円～2億円となります。マンションの場合は、融資額上限が低くなります。

西武信用金庫のリバースモーゲージプラン

西武信用金庫では、リバースモーゲージの商品「生きいきライフ」を提供しています。利払い型と利息・元金積立型の2種類があります。対象年齢は利払い型が55歳以上80歳未満、元利積立型が65歳以上80歳未満となっています。対象となるエリアは、西武信用金庫の営業地区内です。担保となる自宅は、一戸建てだけでなく賃貸併用住宅も対象ですが、マンションでは利用できません。利息払い型と利息元加型では、融資額や条件が異なります。

三菱東京UFJ銀行のリバースモーゲージ詳細

三菱東京UFJ銀行では、リバースモーゲージの商品「リバースモーゲージ型住宅関連ローン」を提供しています。対象年齢は、満60歳以上・満80歳の誕生日までです。資金使途は、自宅の建設・リフォーム資金、高齢者向け住宅の入居一時金など、住宅関連費に限定されています。また、使用用途によって融資額が変わります。対象エリアは、基本的に関東に限定されています。

三井住友銀行のリバースモーゲージ条件と特徴

三井住友銀行が提供するリバースモーゲージ商品は「SMBCリバースモーゲージ」です。対象年齢は60歳以上で、推定相続人全員の同意書を提出できる方に限ります。融資限度額は年齢によって異なり、一戸建て住宅のみが対象となります。契約条件は厳しいですが、資金の使い方は自由です。ただし、その資金を事業資金や金融商品の購入に使用することはできません。

リバースモーゲージが向いている人とは？

リバースモーゲージはどのような人にオススメなのか見ていきましょう。

住宅を遺産として残す必要がない人

死亡後は、担保として自宅が処分され、借入金が返済されます。そのため、遺産として自宅を残す必要がない人なら、リバースモーゲージを利用することで、生きている間はお金を受け取ることができ、死亡後は自宅を残さずに済みます。

一方、自宅を遺産として残したい場合、リバースモーゲージの利用には注意が必要です。なぜなら、リバースモーゲージの契約には、推定相続人の同意が必要だからです。そのため、遺産として自宅を残す必要がある場合は、リバースモーゲージの利用を検討する前に、推定相続人との話し合いが必要です。

年金生活で生活費が不安な人

リバースモーゲージは、自宅を担保に融資を受けられるサービスです。そのため、持ち家を所有している場合は、リバースモーゲージを利用することで、多額の融資を受けることができます。

年金額が少ない場合でも、リバースモーゲージを活用することで、生活費の補填や趣味、旅行費用を賄うことが可能です。

老後にまとまった資金が必要な人

リバースモーゲージでは、自宅を売却することはありません。まとまったお金が必要になったときに、自宅を売却せずに融資を受けることができます。

家族の結婚式費用、孫の教育費、家の改築費用、老人ホームの費用、介護費用など、老後はさまざまな出費がかかります。十分な貯蓄がない場合は、リバースモーゲージを検討することをオススメします。

リバースモーゲージの利用までの流れと注意点

申し込み手順と必要書類

リバースモーゲージを利用するには、まず金融機関への申し込みが必要です。金融機関によって、取り扱っている商品や条件が異なるため、事前に確認しておきましょう。

例えば、

• 対象エリア：全国、一部地域
• 対象年齢：60歳以上、70歳以上
• 担保となる自宅の条件：築年数、立地、評価額
• 融資限度額：自宅の評価額の50～70％

などが挙げられます。

申し込み方法は、金融機関のホームページから資料請求をする、電話や来店で申し込むなど、各金融機関によって異なります。申し込み後、金融機関から審査が行われ、審査結果によっては、申し込みが却下される場合もあります。

審査と借入可能額の決定プロセス

リバースモーゲージの利用を申し込んだ後、金融機関が審査を行い、借入可能額を決定します。

借入可能額は、一般的に自宅の担保評価額の50〜70%以内に設定されます。

融資実行の流れと資金の受け取り

リバースモーゲージの融資は、一括もしくは分割で受けられます。

カードローンを利用すると、借入金額に応じて何度でも利用できます。

契約更新・見直しのタイミング

リバースモーゲージの契約は、ほとんどの場合、1年に1回更新されます。

契約更新時に、借入可能額の見直しが行われます。

返済方法とその影響

リバースモーゲージの返済は、生きている間は利息のみを毎月返済し、死亡後に担保となる自宅を売却して元金を返済するのが一般的です。ただし、担保となる自宅の売却代金が元金に満たない場合は、相続人が残りの元金を返済することになります。

まとめ：リバースモーゲージ選びのポイント

いかがでしょうか。リバースモーゲージは、自宅を担保に老後の生活費を借りることができる金融商品です。年齢条件や資金用途、担保など、利用する際にはいくつかの条件があります。また、生きている間は利息のみの返済となるため、元金は死亡後に返済されます。リバースモーゲージを検討する際は、リスクもよく理解したうえで、自分に合った商品を選びましょう。

最後になりますが、リバースモーゲージで借り入れできる金額は、金融機関によって異なるため、必ず事前にシミュレーションしましょう。シミュレーションは、金融機関のホームページや専門サイトなどで簡単に行うことができます。

またリバースモーゲージでは、生きている間は利息のみの返済となるため、負担はそれほど大きくありません。しかし、長期的な見通しを立てたうえで、余裕のある返済計画を作るようにしましょう。

具体的には、以下の点に注意しましょう。

• 年齢や健康状態の変化
• 不動産価格の変動
• 金利の変動

これらのリスクを理解したうえで、無理のない返済計画を立てることが大切です。また、複数の金融機関でシミュレーションを行うことで、より適した商品を見つけることができます。

最後までお読みいただきありがとうございました。