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投稿⽇時

2024/01/10

最終更新⽇時

2024/01/10

【保存版】リバースモーゲージで知っておくべき用語って何?

  • リースバック

今回は、リバースモーゲージを利用する際に知っておくべき「専門用語・関連用語」をすべて紹介しています。

不動産や経済に詳しくない方にも分かるよう、それらに付随して出てくるキーワードも丁寧に解説しています。

リバースモーゲージに関する用語で分からないことがあれば、ぜひこの記事を辞書代わりに使ってください。

【ローン】借入や融資って何?

まずは、ローンに関する用語からです。

そもそも「ローン」が何かよく分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「借入」「融資」など当たり前のように使われている言葉ですが、意外にその違いを知らない方も多いと思います。

リバースモーゲージはローンの1種ですので、はじめにローンの基本的な用語3つから知っていきましょう。

ローン

ローンは一時的にお金が必要になったり、ある程度のまとまったお金が必要になったりした時に役立つサービスです。

また、ローンは「有担保ローン」と「無担保ローン」に分かれます。

[有担保ローンと無担保ローンの違い]

 有担保ローン無担保ローン
借入限度額多い少ない
金利低い高い
審査期間長い短い
返済期間長期間短期間

借入(かりいれ)

金銭やものを借りることで、借りる側が使う言葉です。

生活費や老後の資金など、さまざまなものを消費するために使えます。

融資(ゆうし)

貸す側が使う言葉としては、資金を融通して貸し付けることを指します。

借入と違い、融資で借りるお金は事業を継続するために使われます。

【担保】評価額の違いとは?抵当権って何?

続いて、「担保」に関する用語です。

リバースモーゲージはローンの1種ですので、ローンとなるとやはり「担保」についての理解がなければなりません。

担保(たんぽ)

「担保」とは金融機関などからお金を借入る際に、ローンを返済できなくなった場合も返済を保証するために債務者が金融機関に差し出すもののことです。

担保は、「人的担保」と「物的担保」の2つに分かれます。

人的担保(じんてきたんぽ)

人的担保とは、ローンの契約者が返済できなくなった際に返済を保証してくれる人のことです。

ドラマや映画でよく「保証人/連帯保証人になってしまった・・・」と言っているシーンがありますが、それはこの人的担保にあたります。

物的担保(ぶってきたんぽ)

物的担保とは、ローンの契約者が返済できなくなった際に換金することで金融機関が借金を回収できる価値があるもののことです。

一般的に「担保」と言うとこの物的担保の方を指しており、リバースモーゲージは自宅を担保にするためこの物的担保にあたります。

担保評価額(たんぽひょうかがく)

担保評価額とは、金融機関で融資を受けたり借入たりする時に担保にする不動産(建物や土地など)の評価額のことです。

担保評価額は以下の計算式で求められます。

担保評価額=不動産評価額×担保掛目

金融機関は、この担保評価額をもとに「お金を貸すのか」「いくらまで貸すのか」を決めます。

不動産評価額(ふどうさんひょうかがく)

担保評価額と間違われがちなのが「不動産評価額」です。

不動産評価額とは、建物や土地に関するさまざまな税金を計算する時に、基準となる不動産の価値を表す価格のことです。

不動産評価額はリバースモーゲージなどの住宅ローンだけでなく、不動産投資など不動産に関するあらゆる分野で関わっています。

また、不動産評価額には5種類あり、「一物五価」と言われています。

一物五価(いちぶつごか)

評価額の種類決定者基準日発表日目的
地価公示 (公示価格)国土交通省毎年 1月1日3月下旬売買などの目安
固定資産税路線価 (固定資産税 路線価)市町村 (東京23区は都)基準年度 (3年ごと) 前年1月1日4〜6月固定資産税、 都市計画税、 不動産取得税、 登録免許税 の算定基礎
相続税路線価 (相続税評価額)国税局毎年 1月1日7月下旬相続税、贈与税 などの算定基礎
都道府県地価調査 (基準地標準価格)都道府県毎年 7月1日9月下旬売買などの目安
実勢価格 (時間)当事者間実際に 不動産市場で 取引される時の価格

実勢価格の基準日と発表日は、実際に取引されなければ決まらないため「ー」

担保掛目(たんぽかけめ)

担保掛目とは、担保物件の価格よりも低く評価する時の比率のことです。

信用取引(リバースモーゲージの場合はローン)の際、委託保証金を差し出す時に有価証券(株式、債券、手形、小切手など)で代用すると、その担保価値は現金よりも低く評価されてしまいます。

そこで、現金を100%とした時の有価証券の担保価値の比率が担保掛目となります。

担保掛目については、担保評価額を算出する際に必要になりますので、「そういうものだ」程度でご理解いただければ問題ありません。

抵当権(ていとうけん)

抵当権とは、住宅ローンなどを組む時に金融機関が土地や建物などの不動産に設定する権利です。

債務者の不動産に抵当権を設定しておくと、債務者(リバースモーゲージの場合は契約者)がローンなどで借りたお金を返済できなくなった時(=債務不履行)に、債権者(金融機関など)が債務者の不動産を担保にして債務を履行させられます。

また、ローンを完済した時は抵当権の抹消手続きが必要です。

根抵当権(ねていとうけん)

抵当権とは別に、「根抵当権」というものがあります。

根抵当権とは不動産を担保にした時の価値を算出し、お金を貸せる上限つまり「極度額」の範囲内であれば、何回でも借入したり返済したりできる権利のことです。

リバースモーゲージには借入方式が3種類あり、そのうちの1つに「極度額方式」というものがあります。

極度額方式に関しては、次項の借入方式からご確認ください。

【借入】3つの借入方式と限度額

さて、担保について理解できたら、今度はローンを組む際に必要な「借入」についての用語です。

借入方式

年金方式(ねんきんほうしき)

年金のように、毎月決まった金額を借り入れて口座に入金してもらう方式です。

借り入れたお金を毎月の生活資金のために使いたい方に向いています。

一括方式(いっかつほうしき)

必要なお金を一括ですべて借り入れる方式です。

リフォームや老人ホームへの入居など、まとまったお金が欲しい方に向いています。

極度額方式(きょくどがくほうしき)

一定の極度内で必要な時に何回でも借入したり返済したりできる方式です。

「すぐにお金を使う予定はない」「いざという時のためにお金を持っておきたい」という方に向いています。

借入限度額

金融機関が「ここまでならあなたに貸せますよ」と判断した限度額のことです。

担保物件である不動産の評価額や契約者の返済能力などから設定され、一定期間で見直されます。

.【返済】返済方式は?ノンリコースは返済が免除される?

借入についてご理解いただけたら、今度は借りたお金を返す「返済」についての用語を見てみましょう。

返済方式

元本一括返済(がんぽんいっかつへんさい)

借り入れた金額の利息分のみを毎月支払い、契約が終了した時に元本分のみを一括返済する方式です。

リバースモーゲージではこの方式が取り入れられています。

利息分は毎月返済しますので、複利で元利金が増える心配がありません。

元利一括返済(がんりいっかつへんさい)

契約が終了するまでに利息を返済しなくて良く、契約が終了すると元本を一括で返済する方式のことです。

元本に毎月の利息が加えられるため、複利で元利金が増えてしまい返済が高額になる場合があります。

リコース型

リバースモーゲージの契約者が死亡した際、担保にした自宅を売却しても売却代金でローンの元本を完済できないことがあります。

その際に、相続人が不足分の返済を引き継がなければならないのが「リコース型」です。

ノンリコース型

リコース型とは逆に、リバースモーゲージで不足分の返済を引き継がなくても良いのが「ノンリコース型」です。

【相続】相続できる人の範囲・順番って何?

最後に、「相続」についてです。

リバースモーゲージは不動産という資産に関わるローンです。

リバースモーゲージでは契約者が死亡すると自宅を売却しなければならないため、その後住み続けられません。

よって、今住んでいる自宅の所有権は亡くなってしまいます。

では、どういう時に相続人が関わってくるのでしょうか?

それは、担保にした自宅を売却しても売却代金でローンの元本を完済できない時です。

リコース型でローンを組んでいた場合、元本を返済できなければ相続人が残りの返済を引き継がなければなりません。

しかし、「相続」というのは非常にややこしい分野ですので、自分で理解を深めるのは難しいですよね。

今回はそんな方にも分かるように、相続人に関する基本的な用語をすべて解説しましたのでご安心ください。

被相続人(ひそうぞくにん)

現金や不動産などの相続財産を遺して死亡した人のことです。

法定相続人(ほうていそうぞくにん)

法定相続人とは、被相続人から財産を相続できる、民法で定められた人のことです。

リバースモーゲージに関わるのは、後述している「推定相続人」の方ですが、法定相続人について理解していると、推定相続人についても理解が深まるでしょう。

法定相続人は法律で定められている人が相続できますが、遺言書があれば法定相続人の範囲外であっても相続できます。

しかし遺言書がない場合は、基本的に法定相続人同士で遺産をどのように分けるか話し合わなければなりません。

法定相続人になるのは、「被相続人の配偶者」と「被相続人の血族」です。

血族相続人には相続できる順番が決められています。

血族相続人の相続順位

1順位・・・子供、代襲相続人(直系卑属)

直系卑属(ちょっけいひぞく)とは、被相続人から見て直系の下の世代のことです。

つまり、被相続人の子供や孫・ひ孫がそれに該当します。

また、代襲相続人(だいしゅうそうぞくにん)とは、もともとの相続人の世代を超えて代わりに相続人になる人のことです。

(例)相続する前に被相続人の子供が亡くなると、被相続人の孫が代襲相続人として相続する。

第2順位・・・親、祖父母(直系尊属)

直系尊属とは、被相続人から見て直系の上の世代のことです。

被相続人の父母・祖父母・曽祖父母がそれに該当します。

第1順位の子供や孫がいなければ、第2順位の父母が法定相続人になります。

もし被相続人が死亡する前に父母が死亡していれば、存命している祖父母が法定相続人となります。

第3順位・・・兄弟姉妹、代襲相続人(傍系血族)

傍系血族(ぼうけいけつぞく)とは、被相続人から見て同じ祖先から分かれている血族のことです。

つまり、血は繋がっていても親子関係ではない親族のことです。

兄弟姉妹や甥姪、叔父叔母がそれに該当します。

推定相続人(すいていそうぞくにん)

推定相続人とは、「今はまだ死亡していない人がもし死亡したら、すぐに遺産の相続人になる人」のことです。

リバースモーゲージを利用するには、多くの場合推定相続人の同意を得なければなりません。

推定相続人になれる範囲は、前述した法定相続人と同様です。