300坪の土地を有効活用!広さのイメージと活用法
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300坪の広さとは
土地を手に入れた際には、住居を建てるべきか売却するべきか悩む方も多いでしょう。土地を贈与や相続によって所有した場合、広さに適した活用方法を検討しなければいけません。
土地の活用方法を検討する際には、具体的な広さを理解することが大切です。この記事では300坪の広さについて、詳しく解説します。最後まで読んで土地活用の参考にしてみてください。
300坪=約992平米=約599畳
300坪の広さを理解するには、不動産業界で使われる広さの単位について把握しなければいけません。不動産業界では「坪」単位以外に「平米」単位と「畳」単位が使われます。
1坪は約3.31平米になり、畳単位では約2畳分の広さです。約2畳分の広さは畳2枚分の広さと同程度の面積になります。
つまり「1坪=約3.31平米=約2畳」の関係性となるため、「300坪=約992平米=約599畳」です。畳559枚分の面積となれば、かなり広大な面積であることが分かるでしょう。
また、畳の広さは地域によって規定が異なり、地域ごとに1畳の認識は異なります。広さの単位を理解するために、地域による1畳の面積を確認しておきましょう。
地域別の1畳の面積
- 京間(関西地方など) 1.82平米
- 中京間(東海地方など) 1.65平米
- 江戸間(関東地方など) 1.54平米
- 六一間(山陽地方など) 1.71平米
- 団地間(集合住宅など) 1.54平米
「300坪=約599畳」の変換式は、中京間のサイズを基に計算しています。
不動産購入や土地の運用方法を検討している方は、スムーズに取引をするために広さの単位について理解しておいてください。
小学校の体育館程度の広さ
300坪の広さと聞いても、具体的なイメージが湧かない方も多いでしょう。
平米単位は縦の長さと横の長さをかけ合わせた面積なので、300坪は縦32メートル×横31メートルの広さと同程度です。縦32メートル×横31メートルの長方形と同程度の面積なので、小学校の体育館と同程度の広さになります。
小学校の体育館はバスケットコートを確保できる広さなので、小学生用のバスケットコート2面分を取れる25メートル×35メートル程度の広さが必要です。「25メートル×35メートル=875平米」なので、300坪より少し狭くなります。
しかし、土地の面積が小学校の体育館程度の広さと分かれば、家を建てるには広大な土地であることが分かるでしょう。300坪の土地をイメージする際には、小学校の体育館より少し広い土地をイメージしてください。
300坪の広さで建てられる家
300坪の広さがあれば、かなり大きい家が建てられます。しかし、家を建てる際には「土地に対してどれだけの面積の家を建てられるか」が、法律で定められています。
300坪の広さで家を建てる際の参考として、建築可能な家をシミュレーションしていきましょう。
建ぺい率と容積率の制限を考慮する
家を建てる際には、土地に対する建ぺい率と容積率の制限を考慮しなければいけません。建ぺい率とは「土地面積に対する建物面積の割合」のことです。土地面積を全て活用して家を建てると、隣家との隙間がなくなり密着した街になってしまいます。
土地面積に対する建物面積の割合を考慮しなければ、災害が起きた際に二次災害へと発展する危険性が高いです。密集しすぎた住居間隔では、街の景観を損ない騒音トラブルにも発展してしまうでしょう。
街の景観や周辺住居への影響を考慮するために、建ぺい率の制限を守らなければいけません。建ぺい率の制限とは、土地に定められた建ぺい率以上の建物面積で、建物を建てられない制限です。
同じように「土地面積に対する延床面積の割合」を表した容積率の制限も守らなければいけません。延床面積とは、各階の床面積を総合した総床面積のことを指します。つまり、容積率以上の延床面積で間取りを設計できず、建ぺい率以上の建物面積で建物を建築できません。
例えば、建ぺい率40%・容積率120%の土地を300坪購入した際に、建てられる住居は次の間取りになります。
300坪の土地で家を建てる際の間取りシミュレーション
建ぺい率40%の制限を考慮した最大建物面積
300坪×40%=120坪
容積率120%の制限を考慮した最大延床面積
300坪×100%=360坪
間取り例
- 各階120坪の3階建て住居
- 各階90坪の4階建てマンション
- 1階面積100坪、2階から5階まで各階65坪の5階建てマンション
- 各階60坪の6階建てマンション
300坪の土地に建物を建てる際には、シミュレーションを参考に間取りを検討してみてください。
平均より広い豪邸を建てられる
300坪の広さがあれば、広い豪邸が建てられます。フラット35の利用者を対象にアンケートを実施したところ、全国の注文住宅の平均住宅面積は123.8平米でした。
そのため、300坪の広さで注文住宅を建てた場合は、平均住宅面積よりかなり広い豪邸が建てられます。300坪が小学校の体育館程度の広さなので、住居を建てる際には一軒家よりマンションやアパートの方が適しているでしょう。
300坪の広さがあれば豪邸を建築できますが、一般家庭の世帯数で住むには広すぎます。管理が行き届かず、維持費が高額になるためマンションやアパートなどを建築して、賃貸経営をする運営方法を検討してみてください。
300坪の広さを有効活用する方法
300坪の広さがあれば、マンションやアパート経営以外にもさまざまな方法で、土地を有効活用できます。300坪の活用方法で悩んでいる方は、次の方法で土地を有効活用してみましょう。
300坪の広さを有効活用する方法は、次の通りです。
- アパートマンション経営
- 戸建て賃貸経営
- 賃貸用事務所、店舗ビル経営
- 介護施設経営
- 医療施設経営
- 駐車場経営
- 太陽光発電設置
アパートやマンションを経営すれば、300坪の広さを活かして高い収益を生み出せます。例えば、1階部分はエントランス・駐輪場、2階以上の階層は1DKが5部屋ある6階建てマンションを建てた場合で、収益を計算してみましょう。
1部屋の家賃を5万円と仮定した場合、満室時で「5部屋×5階分=25部屋(全部屋数)」となるので毎月の家賃は125万円です。空室率20%の場合でも、毎月100万円の家賃収入が見込めます。
マンションやアパートなど集合住宅でなくても、戸建て住居を何軒か建てて賃貸経営をする活用方法もおすすめです。300坪の広さがあれば、賃貸経営に十分な土地を担保できます。
また住居でなくても、貸店舗や貸オフィス経営もおすすめです。ビジネス街や駅近エリアであれば、貸店舗や貸オフィス需要が高いでしょう。
他にも少子高齢社会が続く現代では、医療施設や介護施設経営も需要が高いビジネスです。300坪の広さがあれば、施設経営も十分できるので高い収益が見込めます。
田舎や山奥など賃貸経営需要がないエリアで、300坪の広さを有効活用するには、太陽光発電を検討してみてください。太陽光発電で得た電気は電力会社に売却して、収益化できます。
300坪の広さの活用方法で悩んだ際には、エリアの需要や特性を考慮して、最適な運営方法を考案してください。
300坪の土地を選ぶ際の注意点
300坪の土地を選ぶ際には、活用方法に応じて最適なエリアを見極める必要があります。土地を選ぶ際には、次の3つのポイントに注意しなければいけません。
- 運用方法に適した土地を選ぶ
- 税金対策を行う
- 優先順位を決める
まず、300坪の土地を購入して、どのように運用していきたいのか考えてみてください。自分が住む住居を建てるのか、マンションやビル・施設を経営していくのかで選ぶ土地が変わります。
土地によっては建てられる建物が制限されており、理想通りの運用ができないかもしれません。マンション経営をしたい場合は、高層階の住居を建てられるエリアで土地を購入する必要があります。
介護施設や医療施設を経営する場合は、周辺住民の需要が高いエリアか周辺施設に競合がいないかを事前に確認しておいてください。土地選びを誤ると、300坪の広さを有効活用できない可能性があるので注意しましょう。
また、土地を所有すると固定資産税や都市計画税の、納税義務が発生します。毎年支払わなければいけない固定資産税や都市計画税の税金対策として、住居を建てて収益化しましょう。
土地の上に住居がある場合、固定資産税は6分の1になり都市計画税は3分の1に減免されます。更に賃貸経営や施設経営で得た収益で税金を支払えるので、自分が住むより土地購入後の支払いが楽です。
自分が暮らすために300坪の土地を購入するのか、収益を第一優先にしたいのか優先順位を決めて、土地を選ぶようにしてください。土地購入費用や建築費用などの初期費用や、300坪の広さを運用したい期間なども考慮しなければ、土地を選べません。
300坪の土地を選ぶ際には、自分がどのように土地を運用していきたいのか、具体的な計画を立てておきましょう。
300坪の広さに関するまとめ
300坪の広さは平米数で約992平米、畳数で約599畳の面積です。小学校の体育館と同程度の広さで、住居を建てるには十分な広さを確保できます。
300坪の土地に住居を建てる際には、土地の建ぺい率と容積率の制限を考慮しなければいけません。建ぺい率と容積率は「土地面積に対する建物面積と延床面積の割合」のことです。
建ぺい率と容積率の制限以上の面積で、建物を建築できないので間取りや設計を考慮する必要があります。
300坪の広さで一軒家の注文住宅を建てると、1世帯で暮らすには広すぎて維持管理が大変です。固定資産税や都市計画税対策として、マンションやアパート・医療施設や介護施設を建てて収益化しましょう。
300坪の広さの活用方法で悩んでいる方は、この記事を参考に土地に合った最適な方法で300坪の広さを有効活用してみてください。最後までお読みいただきありがとうございました。