【わかりやすい】路線価とは?土地の査定と路線価の関連性を解説!
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路線価と不動産査定の関連性とは?
不動産業者が査定をするときにはどのように査定しているか知っていますか。不動産業者は、路線価を目安に土地を査定しています。しかし、その路線価とは奥の人にとって馴染みのないものでしょう。今回は、査定における路線価の関連性などを説明していきます。
路線価とは
そもそも路線価とは、土地の評価額を調べる方法の一つです。路線価は道路に面している土地1㎡あたりの評価額のことです。その評価額は、国税庁が不動産鑑定士などの専門家による鑑定結果や、精通者の意見を参考に定めています。
どのようなときに路線価をもとに土地を査定する必要があるのかというと、相続税や贈与税がいくらかかるかを計算するときです。土地を相続したり、贈与したりするときには税金がかかります。そのため、土地の価格を査定して、税金としていくら納める必要があるのかを調べる必要があるのです。
相続税や贈与税のためには路線価を利用しますが、他の目的で土地を査定するときには違う評価が採用されます。不動産の売買の取引価格としては「時価」や「地価公示価格」、公示価格を補完するためには「都道府県地価調査価格」、固定資産税、都市計画税、登録免許税、不動産取得税などの税金を算出するためには「固定資産税評価額」といった評価額を用います。
路線価の調べ方
実際に路線価を利用して土地の評価額を計算してみましょう。路線価とは土地1㎡当たりの価格です。評価額は「路線価×面積=評価額」という式で求められます。例えば、路線価が15万円の道路に面している100㎡の土地の評価額を求めるとすると、路線価15万円×面積100㎡=1,500万円で、評価額は1,500万円になります。 また、路線価については国税庁のホームページで調べることができます。路線価を調べたい場合はこちらを参照してください。
https://www.rosenka.nta.go.jp/
路線価が取引価格になるのか
路線価をもとに出した評価額が取引価格になるのかというと、必ずしもそういうわけではありません。むしろほとんどの場合では、実際の取引価格は路線価よりも高い値段になるのです。土地を売買するときには価格をつけますが、その際には路線価を参考にすることができます。しかし、路線価は実際に取引される価格である地価公示価格や公示価格の8割くらいになることが多いです。そのため、路線価による評価額が低いからといって落ち込む必要はありません。実際に売却するときにはもう少し高い価格がつくことが多いです。その価格とは、平均的には路線価の120〜140%の取引額になります。そのため、路線価については実際に売買するときの価格を推測する指標として考えておくとよいでしょう。
土地の評価額に影響するものとは
路線価による評価額が実際に取引される価格になることは少なく、実際には路線価の120〜140%の取引額になります。それはなぜなのかというと、土地の評価額には路線価以外にも影響を与える要素があるからです。土地を査定するときには、不動産が位置しているどのような場所かも大事なチェックポイントです。土地に関して、その土地の日照量や隣接する不動産との境界、周辺の道路の幅などが査定に影響するのです。例えば、日照量に関しては、その土地には十分な日照量があっても、周りに高いビルが建ってしまっているとそのせいでその土地にだけは日が当たらないということがあるのです。そのような場合には査定額が下がってしまいます。査定では、他にも周辺の環境が考慮され、十分に日が当たり、周辺の道路幅が広い不動産ほど評価額は高くなるのです。
自分で評価額を出すことはできるのか
路線価を利用して自分で評価額を調べることは可能です。しかし、評価額を出すためには路線価を細かく修正する必要があります。そのため、頑張って計算をしても正確な路線価を求めることはほぼ不可能です。このように、素人が路線価を利用して評価額を出すのは非常に難しいでしょう。そのため、評価額を知りたい場合には専門家に相談することをおすすめします。その場合の相談先としては、税理士事務所を訪れてみましょう。税理士は財産評価の専門家です。税理士に依頼すれば土地の評価額を出してくれます。
路線価が利用できない場合は
中には路線価が定められていない地域もあります。そのような場所では路線価をもとに土地を査定することができません。路線価が利用できない場合は、「倍率方式」で土地を査定します。倍率方式とは、固定資産税評価額と評価倍率表を利用して土地の評価額を調べる方法です。実は、土地の評価額の調べ方には路線価を利用する方法と、倍率方式の二つがあるのです。そのため、路線価が定められていない地域にある土地を評価したい場合は固定資産税評価額と評価倍率表を利用して査定することになります。
路線価で土地を査定するときの注意点
路線価で土地を査定するときには、評価額を間違えないようにすることが大切です。それは、評価額が誤っていると相続税や贈与税の支払い金額に大きな影響を与えてしまうからです。路線価は相続税や贈与税を計算するときに利用します。相続税や贈与税は税率が高いので、土地の評価額に少し間違いがあるだけでも誤差が大きくなってしまうのです。そのため、路線価による評価額を間違えないように査定することが大事なのです。評価額の間違いを起こさないためにも、やはり査定は専門家に依頼しましょう。自分で査定をして間違えてしまうと、相続税や贈与税の支払い金額にも大きな誤差が出てしまいます。
土地を査定する流れ
土地を査定するときには、まず必要書類を準備しましょう。土地の売却には測量図が必要です。測量図が手元にない場合は法務局へ行けば手に入ります。このように、いきなり不動産会社へ行って査定を依頼するのではなく、まずは事前準備をします。
次に、不動産会社に机上査定を依頼します。その申込み方法は、不動産会社の公式サイトにある申込フォームに土地に関する情報を入力するだけです。机上査定は無料です。申し込むと数日以内に結果を受け取ります。その結果を見て土地の売却に興味を持ったら訪問査定を依頼します。訪問査定とは、不動産会社の担当者が実際に土地を訪れて調査する査定方法です。不動産会社の担当者の訪問査定に立ち会うために、まずは日程合わせをします。実際に訪問査定が行われる前に土地に関する情報をまとめておくとよいです。それは、訪問査定のときに不動産会社の担当者からいろいろ質問されることがあるからです。騒音被害はないか、日当たりは良好か、生活はしやすいかなどについて、何を聞かれても答えられるように準備しておきましょう。
そして、実際に訪問査定を受けます。訪問査定では不動産会社の担当者が実際に土地を訪問して審査します。当日の所要時間は大体30分〜1時間くらいかかることを見越しておきましょう。不動産会社の担当者は実際に土地を訪問した後には法務局で法律関連の調査なども行います。
そして査定結果を受け取ります。査定結果は訪問査定の日から1週間後には受け取ることができます。もし1週間以上経過しても査定結果がこない場合は査定をしてくれた不動産会社に問い合わせてみた方が良いかもしれません。査定結果が出たら、その査定結果になった理由を担当者に質問してみましょう。優良な不動産会社であれば査定の根拠を詳しく説明してくれるはずです。もし説明してもらえなかったり説明を濁されたりしたら、査定額が適正でないのかもしれません。他の業者の査定結果とも見比べて、査定の結果が正しいかどうかを確認しましょう。もし正しくない査定結果を信じてその価格で売却活動をしてしまうと、不動産が売れ残ってしまうことがあるからです。査定結果を見比べて、土地を売却することを決断した場合は、最も自分の希望に合った条件を提示してくれた不動産会社を一つ選びます。そして、その不動産会社と売却に関する手続きを進めていくのです。
まとめ
今回は、査定における路線価の関連性などを説明してきました。路線価とは、道路に面している土地1㎡あたりの評価額のことです。相続税や贈与税を計算するときに利用します。路線価を使った評価額は自分でも調べることができますが、その計算は難しいです。間違えてしまわないように、税理士などの専門家に依頼して査定してもらうとよいでしょう。土地を査定する流れについての詳細はこちらを参照してください。 【土地を売る前に!】土地を査定するための流れとは?査定結果の決まり方