投稿⽇時
2024/01/11最終更新⽇時
2024/01/11家を売っても住める!リースバックの仕組みと条件をわかりやすく解説
- リースバック

Contents

「家を売っても住める」リースバックとは?
リースバックとは、自宅を売却した後も家賃を支払いながら同じ場所に住み続けることができるサービスです。別名「セール・アンド・リースバック」とも呼ばれます。
仕組みはシンプルで、自宅を売却した後、その場所を賃貸契約で借りて住み続けることができます。
このプロセスは、不動産売却と賃貸契約がセットになっているため、簡単に理解できます。売却後、所有権はリースバック会社に移りますが、家賃を支払うことでその場所に住み続けられます。
「家を売っても住める」リースバックを利用する例
【リースバックを利用するケース】
- 住宅ローン返済の負担を減らし、一度にまとまった金額を手に入れたい
- 事業のための資金が必要だが、自宅は手放したくない
- 負債返済のために資金が必要だが、自宅を差し押さえられたくない
- 医療費などの高額な支出が必要で、自宅に住み続けながら資金調達したい
【例外的なケース】
老齢化してきて、自分が健康なうちに家を現金化したい
- 家を売却した事実を公にせず資金化したい
- 不動産市場が好調な時に家を売却しておくことを望む
- 不動産としての資産は相続時に分割しにくいので、先に現金に変えておきたい
- 離婚の際、所有していない方がその家に住み続けたい時(住宅ローンの継承が難しい場合)。
リースバックのメリットとは?
リースバックとは、家を売却した後も家賃を支払って元の家に住み続けることができる仕組みで、「セール・アンド・リースバック」とも呼ばれます。
通常、自宅を売却すれば、他の人に所有権が移り、引っ越しが必要になりますが、リースバックでは元の住居に住み続けることができます。
「家を手放したいが、住み続けたい」という人にとって最適な選択肢です。
固定資産税や火災保険、地震保険など、物件所有者としての費用は、リースバック後に負担しなくて済みます。なぜなら、これらの費用はリースバック会社が担当するからです。
※ただし、家の中の財産やマンションの特定の部分に保険をかける場合は、新たな契約が必要です。
さらに、マンションに住んでいる場合は、管理費や修繕積立金の支払いも不要になります。
リースバックを利用すれば、引越しにかかるさまざまな手続きや費用を考慮する必要がありません。これは、不動産売却後も同じ場所に住み続けることができるからです。
周囲の人々に不動産を売却したと知られることなく、静かに取引を進めることができるのもリースバックの特長です。
さらに、特定のリースバック契約では、将来的に物件を再度購入するための「買い戻し」オプションが用意されている場合もあります。これにより、一時的な資金需要に応えた後、再びその物件を所有することが可能となります。
しかし、買い戻しの条件や期間は契約によって異なるため、細部を確認することが大切です。
リースバックの仕組みと流れ
従来のセールスアンドリースバックは、主に企業の資金調達手段として利用されていました。例えば、バブル経済の崩壊後、業績が悪化した企業が資金繰りを改善するために、本社ビルなどの不動産資産を一旦売却し、それをリースバックすることが行われていました。
一方、個人向けリースバックでは、出口戦略が異なります。これは、一般の個人が自宅を売却し、その後に賃貸借契約を締結し、将来的に自宅を買い戻すことを含みます。この点が、企業向けのセールスアンドリースバックとは異なる特徴です。
個人向けのリースバック契約では、最終的な出口戦略として以下の3つの選択肢が考えられます
①契約更新後の継続居住
リース契約を更新し、住み続けます。これは、将来的に自宅を買い戻す必要がない選択肢です。
②契約終了後の退去
リース契約を終了し、住居を退去します。この場合、不動産はリースバック会社の所有に戻ります。
③将来の買い戻しオプション
契約に買い戻しオプションが含まれている場合、将来的に自宅を買い戻すことができます。ただし、買い戻しのタイミングや条件は契約に依存します。
買い戻しのオプションについては、リースバック会社によって契約条件が異なります。一部の契約では、いつでも買い戻すことができる場合もありますし、一定の期間や条件を満たす必要がある場合もあります。
リースバック契約では、売却の「売買契約」と、その後の賃貸借契約の2つの重要な契約が同時に締結されます。この方法により、自宅を売却し、引っ越す必要なく、そのまま住み続けることができます。自宅や土地の売却を考えている場合、まずは不動産会社の査定を受けて、現在の市場価値を確認することが重要です。そして、リースバックの選択肢がどのように自分の状況に適しているかを検討しましょう。
リースバック利用の条件とは?
リースバックを実施する際に考慮すべき主要な条件は、2つあります。
①住宅ローン残高と売却価格の関係
リースバックの第一条件は、物件の売却価格が住宅ローン残高を上回っていることです。
なぜなら、リースバックのプロセス中、一旦あなたの住宅は第三者へ売却されるため、その物件にかかる住宅ローンや他の抵当権をクリアしなければなりません。売却価格がローン残高に近い、またはそれ以下の場合、リースバックの適用は難しくなります。この点は十分な注意が必要です。
②家賃支払い能力の確認
リースバック後、あなたは賃貸契約の下、家賃を支払うことになります。この家賃は、物件の売却価格や市場の状況に基づいて決定されます。
支払う家賃が持続的に負担となると、滞納のリスクが高まり、最悪の場合、退去を求められることも考えられます。また、リースバック後の家賃の負担が、元々の住宅ローンの返済よりも高額になる可能性も考慮する必要があります。
家賃の支払いが継続的に困難であるようなら、他の選択肢を検討する方が賢明かもしれません。
リースバック実施時の注意点
リースバックを行うための注意点を以下に挙げます。
①資金の使い道を明確にする
得た資金の使い道をしっかり計画し、リースバック後の家賃負担も考慮する必要があります。再び家を購入したい場合は、そのための資金計画も考慮するべきです。
②賃貸契約内容を詳細に確認
望ましくない契約にならないように、契約内容をよく読み、理解することが重要です。特に、売却した物件の再契約や再購入に関する条項は、契約時に十分確認しましょう。
③直接売却との比較検討
リースバックを考える前に、普通の売却とどちらがいいかを比較検討することが必要です。リースバックは確実な資金調達方法ですが、場合によっては通常の売却の方が高額になることもあります。
近隣の物件の家賃もチェックし、どちらが自分に適しているかを考えることが重要です。
④家賃支払いの重要性
リースバックを経ても、家賃の支払いは継続的に行う必要があります。特に3ヶ月以上の滞納は避けるよう努力しましょう。そうでないと家から出て行かなければならなくなる可能性があります。
まとめと最終チェックポイント
リースバックを進める上で、売却金額、売却のタイミング、そして売却後の月々の家賃をしっかりと検討し、適切な選択をすることが必要です。