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2024/01/11最終更新⽇時
2024/01/11中級者向け/家を売ったあとも住み続けられるリースバックを知る
- リースバック

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今回は、リースバックに関する中級者向けの内容をお届けします。
「リースバックについての基本情報は知っていて、実際の相場感やリースバックで売るならどういった不動産が売れやすいかなど、もう少し踏み込んだ内容を知りたい」という方にオススメです。
家を売ったあとも住み続けられるリースバックの認知度
リースバックは近年注目され始め、高齢者以外からの利用も増加しています。
では実際その認知度はどれほどあるのでしょうか?
今回は、株式会社リアルエステートが実施した「リースバックの認知度・イメージ」に関する調査の結果を用いて説明します。
<調査の詳細>
調査名:「リースバックの認知度・イメージ」に関する調査
人数:1,036名
方法:ネット調査
期間:2022.04.08〜2022.04.09
対象者:持ち家を所有している国内40歳以上の男女
モニター提供源:ゼネラルリサーチ
Q1.リースバックについてどのくらい知っていますか?
A1.
よく知っている(3.9%)
少し知っている(24.5%)
あまり知らない(22.9%)
全く知らない(48.7%)
知っている方は全体の3割にも満たないことが分かりました。
徐々に認知度は上がっているものの、まだまだ世間に浸透していないようです。
Q2.ご自身を含めて、周囲にリースバックを利用した方はいますか?
A2.
はい(4.5%)
いいえ(95.5%)
さらに、実際にリースバックの利用経験がある方は1割もいません。
Q3.リースバックと聞いてどのようなイメージがありますか?
A3.
とても良いイメージがある(2.4%)
やや良いイメージがある(16.1%)
やや悪いイメージがある(15.4%)
とても悪いイメージがある(3.5%)
分からない(62.6%)
なんと意外に最も多いのが「分からない」という回答でした。
このことから、Q2で「いいえ」と答えた方の中には、「分からないから使っていない」という方もいたことが考えられます。
また、「とても良い/悪いイメージがある」はどちらも全体の4%も満たしていないのに対して、「やや良い/悪いイメージがある」と回答している方はどちらも全体の15%を超えていることにも注目したい数値です。
おそらくこの数値には、イメージが湧かないために「やや」という回答になっている方もいるのではないでしょうか。
Q4.リースバックのイメージとして、共感できるものはどれですか?(複数回答可)
A4.
家を売ってもそのまま住める(54.6%)
まとまった資金が手に入る(26.8%)
借金せずに資金調達できる(19%)
売却した家を買い戻せる場合もある(14.9%)
税金や修繕費といったコストやリスクがなくなる(14.5%)
現金化まで比較的早い(12.4%)
ローン返済が不安定な場合の打開策となる(10.9%)
やはり、リースバックの最大の特徴でもある「家を売ったあとも住み続けられる」「まとまった資金が手に入る」という点に共感している方が多いことが分かります。
「資金は欲しいけれど、住み慣れた家を手放したくない」という気持ちがある方が多いことがうかがえます。
リースバックが高齢者にオススメな理由【5つ】
リースバックはリバースモーゲージと違って年齢制限(成人の場合)がありません。
よって若い世代でも使えますが、やはり老後の資金としてリースバックしたい方が多く、現在の利用者は高齢者が比較的多い状態です。
実は、リースバックは高齢者の方にとてもオススメの売却方法なのです。
その理由について、以下で深掘りしてみましょう。
老後に使う資金に加えられる
定年退職した後は、年金と退職金で老後の生活資金をまかなうという方が多いでしょう。
しかし、年々もらえる年金が減っていくということに不安を抱える人は多く、2,000万円問題にも注目が集まっています。
さらに、食費や固定費などの生活資金だけでなく、冠婚葬祭などのライフイベントで予定外の出費がかさむこともあります。
そうした老後に働いていた時と同じくらいの生活水準を保てるように、リースバックで家を売ることでまとまった資金が得られます。
リースバックで得た売却代金は使用用途に制限がありませんので、自由に使えることも大きな魅力です。
医療費・介護費に使える
年齢が上がっていくにつれて、診療・通院・入院の回数は増えていきますよね。
その度に医療費がかさんでしまい、重い病気であれば資金繰りに苦労してしまいます。
日本の平均寿命は年々上昇しており、今後も伸びると言われています。
そんな中で医療費・介護費にかける回数が増えるにもかかわらず、使えるお金が増えなければ老後の生活は苦しくなる一方です。
そこでリースバックを活用すると、医療費・介護費のための資金繰りができます。
前述したように、リースバックで得た資金は使用用途が問われません。
ですので、「医療費・介護費に使う資金が欲しい」という高齢者にはリースバックがオススメです。
住宅ローンを完済できる
実は、住宅ローンが残っていてもリースバックで家を売れます。
その場合、売主が得られる利益は
売主が得られる利益=リースバックの売却代金ー住宅ローンの残債 |
となります。
よって、住宅ローンの負担を減らせることに繋がります。
持ち家を所有していたことでかかっていた出費が減る
まずリースバックで家を売ると、買主である不動産会社へ家の所有権が移転します。
所有権が移転すると、今まで払っていた固定資産税・都市計画税を納税しなくて良くなります。
また、持ち家を所有していたことでかかっていた修繕費や維持費なども必要ありません。
リースバックで家を売ると、その後は新しい所有者である不動産会社が支払っていくことになります。
こうした固定費や持ち家を所有していることで発生する急な出費は、老後生活するにはかなり痛手ですよね。
そこでリースバックして家を売ることで、より老後の生活に余裕を持たせられるので高齢者にオススメしています。
早めに相続対策ができる
不動産の所有者が死亡すると、所有権は遺族へ相続されます。
しかし、遺族の誰もが遺産を相続したいわけではありません。
不動産を相続するとなると税金の支払いや手続き、維持管理などが必要でコストや手間がかかってしまうため、他のタイプの遺産よりも遺族の負担になってしまうこともよくあります。
また、単身世帯の物件は所有者が死亡すると相続人が処分しなければならず、処分の手間をかけてしまいます。
そこで最近は、遺族への負担を減らすために早いうちから相続対策を始める方が増えてきました。
その1つとしてオススメしたいのが、リースバックです。
複数の遺族へ遺産を分けるとなると、不動産はどうしても分配しづらいことが課題として挙げられます。
しかし、事前に不動産を売却して現金化するとどうでしょうか?
複数人の遺族へ分配しやすくなります。
もちろん一般市場で売る方法もありますが、リースバックで売ると「家を売ったあとも住み続けられる」「まとまった資金が早く手に入る」といったメリットがあります。
一般市場・リースバック不問!不動産が売れやすい条件5選
さて、ここからは売れやすい不動産の条件についてお伝えします。
一般市場であれリースバックであれ、家を売るには売れやすい条件というものが存在します。
「それに当てはまらなければ絶対に売れない」ということはありませんが、どんな条件の家が売れやすいのか知っておくことも賢く家売るためのコツです。
立地条件が良い
立地が良いとは、
- 最寄り駅までが近い(とくに徒歩10分以内)
- 繁華街や都心部へアクセスしやすい
- 生活に必要な店舗や施設が揃っている
例え東京都でも、郊外であれば場所によっては都心部まで遠いこともありますよね。
そうなると、東京都内よりも東京近郊の埼玉県や神奈川県の方が都心へのアクセスが良いため「立地が良い」と判断されることがあります。
地域ブランドがある
「あの辺はお金持ちが多い」
「このエリアは学生が多い」
など、近隣住民やその地域を知っている人からのイメージが確立している地域ってありますよね。
もし都心部でなくとも、地域ブランドとして確立していればターゲットを絞ることで家を売りやすくなります。
(例)
- 文京区→文教地区なので学生が多く、教育熱心な親が多い
- 港区→ファミリー層、一人暮らしに限らずお金持ちが多い
築年数が浅い
どんなに立地が良く、地域ブランドが強くとも築年数が古いとなかなか売れません。
なんと、戸建ては築25年ほどで資産価値がゼロになると言われているほどです。
それ以降の家を売ることはかなり難しいでしょう。
また、家賃においても築10年まではとくに下落し続け、それ以降は緩やかに、築20年を超えると安定すると言われています。
建物は必ず経年劣化するものです。
売却価格にしろ、家賃にしろ「築年数の浅さ」がより高くする重要なポイントとなります。
日当たり・眺めが良い
ネットからの情報ではわかりにくい日当たりや眺めですが、家を選ぶ時にこれらを気にする方はかなりいます。
日当たりが良いと
- 洗濯物が乾きやすい
- 冬でも比較的暖かい
- 室内にカビが生えにくい
- 日光を浴びるので健康に良い
といったメリットがあります。
また、眺めに関してはマンションや高台の戸建てを購入する場合に重視されます。
例えば、夏に近所で開催されるお祭りの花火が見えたら素敵ではありませんか?
花火に限らずとも、何気ない地方の街並みでも高いところから見ると結構キレイと感じる方も多いのではないでしょうか。
とくに、ある程度お金に余裕がある社会人やファミリー層は眺めの良さを気にする方が一定数いますので、意外に高ポイントとなります。
建物以外の要素
建物自体の要素以外にも、売れやすいかどうかが詰まっています。
戸建てであれば近隣との境界線が明確か・道路と接する幅が何mか、マンションであればエントランスなどの共用部分まで管理されているかなどが挙げられます。
他にも防犯面で物件周辺の治安の良さもマンション・戸建に限らずかなり重視されますので、そういったところにも注目してみてください。
以上が、売れやすい不動産の条件です。
しかし、これらすべてに当てはまることは難しく、もちろん仮にすべてに当てはまったからといって必ず家が売れるというわけではありません。
例えば、ファミリー層が多い立地の良いエリアに立っているマンションを所有しているとして、それがファミリー向けではなく一人暮らし向けのマンションだったらどうでしょうか?
ファミリー層からの需要が高いのにもかかわらず、一人暮らし向けのマンションがあると中々需要は取れません。
そうなると、リースバックで売ろうと思っても不動産会社から買い取ってもらえない可能性があります。
お持ちの家が売れやすくなるには、家やその周辺環境のさまざまな要素が絡み合っていますので、まずは専門家に相談してみてどれくらいで売れるのか知ることから始めましょう。