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投稿⽇時

2024/01/10

最終更新⽇時

2024/01/10

老後のお金に不安がある方へ!リバースモーゲージとリースバックのメリットとデメリットを解説

  • リースバック

老後や介護施設入居のための資金調達には、いくつかの方法があります。その中でもリースバックとリバースモーゲージは、自宅を担保することによって現金を手に入れる2つの方法です。どちらが自分に向いているかは、状況によって異なります。今回はこの2つについて紹介していきます。

認知症の人を介護するためにかかる費用

「老人施設」や「介護施設」は全国にたくさん所在していますが、認知症の進行状況によっては受け入れてもらえない場合もあります。施設の種類や特徴、費用はさまざまです。この章では、施設とその費用について紹介していきます。

特別養護老人ホーム(特養)

要介護3以上の高齢者が入居できる施設です。公費で運営されているため、民間施設に比べて費用が安く、入居一時金も不要です。介護保険も利用できます。月額費用は50万円~150万円程度が目安です。

有料老人ホーム

民間企業が運営する高齢者向けの施設です。健康な方から要介護の方まで、さまざまなニーズに対応する施設があります。サービス内容や季節行事などに力を入れている施設も多く、費用が高額になる傾向があります。入居一時金は施設によって異なりますが、1,000万円以上かかることもあります。月額費用は15万円~30万円程度が目安です。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

民間企業が管理する高齢者向けの賃貸住宅です。安否確認や生活支援などのサービスを受けながら、自由度の高い生活を送ることができます。比較的認知症の程度が軽い方や、自立した生活を重視したい方に向いています。入居一時金は数十万円ほどであり、月額費用は10万円~25万円程度が目安です。

グループホーム(認知症対応型生活介護)

認知症の高齢者のための共同生活施設です。少人数のユニットで生活し、職員のサポートを受けながら、できる範囲で自立した生活を送ることができます。平均月額料金は10万円~20万円程度です。場所によっては、入居費用が一度に数十万円かかるところもあります。

お金がない場合は、より安い公共施設を選んでグレードを下げるか、少し不便な妥協点を見つけるか、ルームシェアする必要があるかもしれません。

費用負担を軽減するための公的制度が多数ありますので、ぜひご活用ください。例えば、以下のようなものが考えられます。

特定入所者介護サービス費

介護保険の対象施設でも、居住費と食費は原則として保険の対象外です。しかし、所得が低い方で一定額以上を負担した場合、その超えた分が介護保険から支給される制度です。支給額は、所得や資産の状況によって異なります。市区町村役場の介護保険窓口で申請できます。

高額介護サービス費

介護サービスを利用した際の自己負担額が一定額以上になった場合に、その超えた分が支給される制度です。一般的な所得の方の場合、1ヶ月の負担の上限は44,000円です。

介護はかなりのストレスがかかる

介護は、家族が要介護者になったことへのショックや、介護のやり方がわからず混乱するなど、精神的な負担が大きくなります。また、仕事と介護を両立できずに仕事を辞めてしまうケースも多く、経済的な負担も大きくなります。

介護は、身体的・精神的・経済的な負担が重なり、介護疲れが起きてしまうことがあります。その際は、家族や地域の助けが必要です。しかし、家族の介護者は環境から孤立する傾向があります。そのため、介護者の心身のバランスが崩れ、介護うつや介護放棄に繋がることもあります。

また、介護は家族にとって大きな負担となるので、その負担が大きすぎると介護ストレスを引き起こすことがあります。介護ストレスの原因は、大きく分けて2つあります。1つは、「自分がしなければならないという思い込み」です。家族のため、親のため、自分が介護をしなければならないと思い込むと、負担感が大きくなってしまいます。

もう1つは、「職場に相談できない」ことです。介護で仕事に支障が出ている場合、職場に相談して理解を得ることが大切です。しかし、実際には7割もの人が職場に相談できていないことがわかっています。

介護ストレスを解消するためには、まず原因を理解することが大切です。そして、原因に応じた対処法をとることが重要です。

「自分がしなければならないという思い込み」の場合、以下の対処法が考えられます。

  • 家族や友人に相談する
  • 介護支援専門員に相談する
  • 介護サービスを利用する

「職場に相談できない」場合、以下の対処法が考えられます。

・上司や同僚に相談する

・会社に介護休暇制度や時短勤務制度があるか確認する

・介護団体などの支援を受ける

介護は周りの人に助けを求め、他人に負担をかけないようにすることが大切です。

老後資金をどのように手に入れるか?

公的な制度が使えない、あるいは使っても不十分な場合は、他の選択肢を検討しましょう。例えば、持ち家がある場合は、リースバックやリバースモーゲージを検討してください。

リースバックとは

リースバックとは、自宅を売却して現金化しながら、そのまま住み続けられるサービスです。

具体的には、自宅をリースバック会社に売却し、その会社から賃貸借契約を結んで住み続けます。そのため、毎月の家賃負担が発生しますが、売却代金として一括でまとまったお金を手にできます。

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージとは、自宅を担保にお金が借りられる制度です。借りたお金は、毎月利息のみを返済する仕組みで、元本は契約者の死亡後に自宅が売却されて返済されます。

リースバックとリバースモーゲージは、自宅を担保に現金を手に入れる制度です。しかし、両者にはいくつかの違いがあります。

リースバック

  • 自宅を売却して、その代金を一括で受け取る
  • 売却した自宅は、リースバック会社が所有する
  • リースバック会社から賃貸借契約を結んで、そのまま住み続ける

リバースモーゲージ

  • 自宅を担保に、毎月利息のみを返済しながら、まとまったお金を借りる
  • 借りたお金は、死亡後に自宅が売却されて返済される
  • 自宅は、借り主が所有し続けることができる

両者の違い

お金の受け取り方

  • リースバックは、自宅の売却代金を一括で受け取る
  • リバースモーゲージは、毎月利息のみを返済しながら、まとまったお金を借りる

自宅の所有権

  • リースバックは、売却した自宅の所有権はリースバック会社に移転する
  • リバースモーゲージは、借り主が所有し続けることができる

固定資産税や火災保険料の支払い

  • リースバックは、リースバック会社が負担する
  • リバースモーゲージは、借り主が負担する

リースバックとリバースモーゲージは、どちらも自宅を担保に現金を手に入れる制度ですが、お金の受け取り方や自宅の所有権、固定資産税や火災保険料の支払いなど、いくつかの違いがあります。

老後資金の調達にはリースバックがオススメ

リースバックとリバースモーゲージは似ている点もあり、どちらが良いのかわからないかもしれません。もともとは自宅で一人暮らしをしていて、施設への入居費用を負担したい場合は、リースバックが適しています。

リースバックには、リバースモーゲージにはないメリットがあります。

利用後の自由度が高い

  • 施設に入居後も、しばらくその家を賃貸で借りることができる
  • 施設から一時的に帰った時に落ち着ける場所として利用できる
  • 対象になる物件の幅が広い
  • 戸建てだけでなく、マンションや店舗などでも利用できる

固定資産税や火災保険料の負担がなくなる

  • 家の維持費が負担に感じている方にもオススメ
  • 自由度が高い

リースバックは、死ぬまでその家に住むことが前提ではありません。そのため、施設に入居後もしばらく家を賃貸で借りて、家族や親族が家財や荷物の整理を済ませたり、施設から一時的に帰った時に落ち着ける場所として利用したりすることができます。

リバースモーゲージは主に戸建て住宅を対象としていますが、リースバックは戸建住宅以外のマンションや店舗などの物件でも利用できます。またリースバックでは、所有権が買主に移転するため、固定資産税や火災保険料の負担をせずに済みます。マンションの場合は、管理費・修繕積立金の負担もありません。

リースバックは、まとまったお金をすぐに必要としている方や、自宅を売却したくない方、相続人に負担をかけたくない方にオススメの制度です。

一方で、リバースモーゲージは老後のお金に不安を抱えている人に向いています。

リバースモーゲージは、毎月一定額のお金を受け取れるため、年金だけでは足りない生活費を補うことができます。また、利息分も借り入れることができるため、より安心して生活ができます。リバースモーゲージは、シニア向けの商品であるため、年齢を理由に借り入れが断られる可能性は低いです。

リバースモーゲージは、まとまったお金を借りたいシニアにとって、安心して生活するための制度です。利用を検討する際は、メリットとデメリットをよく理解して、ご自身の状況に合った制度を選ぶようにしましょう。

まとめ

いかがでしょうか。介護施設の費用は、施設の種類や地域によって異なりますが、月額10万円~30万円程度が目安です。また、介護保険の自己負担額も高額になることがあります。介護は、家族にとっても大きな負担です。介護に伴う精神的・肉体的・経済的負担が重なり、介護疲れや介護離職などの問題が発生することもあります。

リバースモーゲージは、自宅を担保に毎月利息のみを返済しながら、まとまったお金を借りることができる制度です。借りたお金は、年金だけでは足りない生活費や、介護施設の入居費用などに利用できます。

リバースモーゲージは、老後のお金に不安を抱えている人に向いています。また、まとまったお金をすぐに必要としている方や、自宅を売却したくない方、相続人に負担をかけたくない方にもオススメです。

リバースモーゲージには、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

  • まとまったお金を借りることができる
  • 年齢を理由に借り入れが断られる可能性は低い

デメリット

  • 元本は死亡後に自宅が売却されて返済される
  • 借りたお金と利息の合計額が、自宅の評価額を超えると、相続人に負担がかかる可能性がある

リバースモーゲージを利用する際は、メリットとデメリットをよく理解したうえで、ご自身の状況に合った制度を選ぶようにしましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。