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2024/06/14最終更新⽇時
2024/06/14固定資産税は、いくら?計算方法と安くなるケースを解説
- 不動産の知識


本記事では、固定資産税の基本的な説明から、具体的な税額の計算方法、さらには例外や特例についても詳しく解説します。固定資産税に関する税額を知りたい方、またこの税金に関する疑問や不安を持っている方に、オススメです。
固定資産税とは?
固定資産税って、地方自治体(市町村)が土地や建物などの「固定された」資産を持っている人や会社から取る税金です。ここでいう「固定された資産」とは、動かせないような土地や家、マンション、店舗、工場などのことです。
例えば、自分の家や土地を持っている場合、その資産に対して年間を通じて税金を支払うことになります。この税金は、地方自治体(市や町)が管理・運営するための財源として使われます。
次のような人や会社が対象です。
- 家を持っている
- 会社や店を持っている
- 土地や建物を持っている
- 土地や建物を借りている
固定資産税の利用用途は以下の通りです。
地域の公共サービスの維持・向上
固定資産税は、地域の学校、公園、道路などの公共施設やサービスを維持・向上させるための主要な財源です。これにより、住民の生活の質が向上し、私たちは安心して日常生活を送れているのです。また、これらの施設は地域社会の絆を深める場としても機能し、コミュニティの形成や維持に寄与します。
地域の基盤整備
固定資産税を活用して地域のインフラを整備することで、経済活動の活性化や新しいビジネスチャンスの創出が期待されます。道路や通信網、水道や下水道などの基本的なインフラが整っていることは、地域の発展や企業の誘致、観光業の振興にも直結するでしょう。
公平な負担の確保
固定資産税は、不動産の価値に基づいて課税されるため、所得や資産の多寡に関係なく公平な負担を確保できます。これにより、社会全体で公共サービスの質を維持し、不平等な負担が生じることを防いでいるのです。
地方自治体の財政安定
固定資産税の安定した収入は、地方自治体の財政を健全に保つ基盤です。財政が安定することで、長期的な計画や投資が可能となり、地域の持続的な発展と公共サービスの提供が継続できています。
5.社会全体のバランスと持続可能
固定資産税は、社会全体のバランスを保ち、持続可能な発展を促進する重要な役割です。公共財の提供やインフラの整備、経済の活性化など、多岐にわたる分野での投資と支出をバランス良く行うことで、地域社会の持続的な発展が実現されます。
以上のように、固定資産税は地域社会の基盤を支え、公共サービスの提供、経済の活性化、公平性の確保、そして持続可能な発展を促進するための不可欠な財源としての役割を持っていることが分かります。
固定資産税の計算方法
固定資産税は地方の税金で、毎年の1月1日に土地や建物などを持っている人が支払わなければならない税金です。たとえその土地や建物を使っていなくても、所有しているだけで税金を支払わなければなりません。固定資産税の計算方法を理解していれば、どれくらいの税金が必要なのかを事前に把握できるので、支払いのためのお金を計画しやすくなります。
そのため、以下では、固定資産税がどのように計算されるのかを分かりやすく解説していきましょう。
固定資産税の計算には、土地や建物の「評価額」と「税率」を使います。
評価額
固定資産税評価額は、不動産の市場価値に基づいて決定されます。具体的な決定基準は地方自治体によって異なる場合がありますが、一般的な基準としては以下のような要素が考慮されます。
土地の評価
土地の利用可能性 | 住宅用地、商業用地、農地など、土地の利用可能性 |
形状と配置 | 土地の形状や配置(角地、奥行き、形状の整然性など) |
地盤の状態 | 地盤がしっかりしているか、地盤改良が必要な状態かも評価の要因 |
建物の評価
建物の種類と構造 | 木造、鉄骨造、コンクリート造など、建物の種類や構造によって評価が変わる |
建物の年齢と状態 | 新築であるか、既存の建物であるか、また、建物の維持状態や改修履歴も評価に影響する |
建物の利用状況 | 住宅、店舗、事務所など、建物の利用状況によっても評価額は変わる |
税率
固定資産税の計算式は以下の通りです。
固定資産税評価額(課税標準額)×税率=固定資産税 |
固定資産税の「評価額」とは、あなたが所有している土地や建物の価値を示すものです。この価値は、土地の大きさや位置、建物の種類や年数など、いくつかの要因に基づいて計算されます。
この評価額と、地方自治体が設定する「税率」を使って、あなたが支払う固定資産税の金額が計算されます。要するに、評価額はあなたの土地や建物の「値段」を表していると考えましょう。
また、固定資産税の「税率」は標準税率として、1.4%と定められています。しかし、自治体によって詳細は異なりますので、ご注意ください。
固定資産税計算例
固定資産税の計算例をご紹介します。
- 土地の評価額: 1,000万円
- 建物の評価額: 500万円
- 課税率: 1.4%
(土地の評価額+建物の評価額)×課税率=課税額 |
1500万円×1.4%=210万円
したがって、固定資産税の税額は210万円となります。
固定資産税の例外と特例
固定資産税は地方の税金で、土地や建物などを持っている人や所有している人は支払わなけません。しかし、免税や控除の対象となるケース、特別な税率や特例によって固定資産税の支払額が異なる場合があります。詳しく解説していきましょう。
免除や控除の対象になるケース
特別な税率や特例に関する情報
また、固定資産税には、所有者が特定の条件を満たしている場合に適用される軽減措置や減免制度も存在します。これらの制度は、特定の社会的な目的や公共の利益を実現するため、または経済的な負担を軽減するために設けられています。
軽減措置
減免制度
しかし、これらは、地方自治体の条例や政策によって異なる場合があります。具体的な内容や適用条件については、地方自治体のウェブサイトや税務課に詳しく問い合わせてください。
固定資産税の税額の確認方法
固定資産税の税額は、所有者にとって重要な負担となるため、その確認や変更、再評価に関する手続きは正確に理解しておきましょう。以下では、税額を確認するための方法や手段、そして税額が変更される場合や再評価が必要な状況について詳しく解説します。
税額の確認方法や手段
税額通知表
通常、固定資産税の税額は毎年3月頃に地方自治体から税額通知書として送付されます。この通知書には、現在の評価額、課税率、そして計算された税額が記載されているので必ず確認しましょう。
オンラインでの確認
近年では、多くの地方自治体がウェブサイトで固定資産税の税額をオンラインで確認できるサービスを提供しています。個人の識別情報を入力することで、いつでも税額を確認できます。
直接税務課への問い合わせ
税額通知書が届かない、オンラインでの確認が難しい場合などは、地方自治体の税務課に直接問い合わせることで税額を確認できます。
税額の変更や再評価
評価額の変更
土地や建物の状態が変わった場合(例:増改築、改良、地域の再開発など)、評価額が変更されることがあります。この場合、地方自治体が再評価をして、新しい評価額に基づいて税額が計算されるため、評価額が変更していないかを確認してください。
税率の変更
地方自治体の財政状況や政策によって、税率が変更される場合があります。税率が変更された場合、それに合わせて税額が変わるのでご注意ください。
再評価の申し出
所有者が不動産の評価額に納得しない場合や、評価額に誤りがあると考える場合は、地方自治体に再評価を申し出ることが可能です。この場合、専門家の意見や証拠を提出することで、再評価が行われる可能性があります。
申し立てや異議申し立て
税額に関する不服がある場合は、特定の期間内に地方自治体に対して申し立てや異議申し立てを行えます。この手続きにより、税額の見直しを求められます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
固定資産税は、所有する土地や建物に基づいて毎年支払われる地方税であり、地方自治体の財政の基盤となる重要な収入源です。
この税金の額や計算方法を正確に理解していることは、予算計画や資金調達の面で非常に重要です。また、税額の知識は、不必要な支払いを避けたり、免税や減税の適用を受けるためにも必要です。
そのため、以下の固定資産税の注意点をよく確認しましょう。
支払い期限の確認
固定資産税の納付期限を確認し、期限内に支払いを完了させることが重要です。期限を過ぎると遅延税が課される場合があるのでご注意ください。
評価額や適用条件の確認
不動産の価値が変動することがあるため、評価額は定期的に確認し、必要に応じて再評価を申し出ることが求められます。また、特定の条件を満たす場合には、固定資産税の免税や減税の適用を受けられます。適用条件を正確に把握し、必要な手続きを適切にすることが重要です。
不動産の取引や変更時の申告
不動産の売買や相続、贈与などの取引が行われた場合、または不動産の状態が変わった場合は、速やかに地方自治体に申告しましょう。
これらの注意点をしっかりと遵守することで、固定資産税に関する計算や支払いに起こりがちな問題を未然に防ぐことが可能です。また、ポイントを押さえ、注意深く税務処理を行うことで、無駄な費用を減らし、スムーズな税務運営を実現できます。
最後までお読みいただきありがとうございました。