最終更新⽇時
2025/11/26建築確認済証がない場合はどうする?売却しにくい理由や対処法を解説
- 不動産買取
- その他
\リースバックのご相談はこちら!/
- 建築確認済証は再発行できないが、台帳記載事項証明書などで代替可能である
- 建築確認済証がない場合、住宅ローンや売却が難しくなるため早期対応が重要である
- 現況調査やホームインスペクションを実施することが信頼構築の鍵である
-
-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
-
-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
Contents
建築確認済証とは?
家を売却するにあたって不動産会社に相談をすると、建築確認済証があるかどうかについて必ず確認されます。なぜなら、建築確認済証があるのとないのとでは、買い手の反応が大きく異なるためです。
一方、建築確認済証が無くても売却は可能ですが、事前に対処しておく必要があります。
ここでは、建築確認済証の概要や受け取るタイミング、再発行ができない点についてご紹介します。
基本的な説明
建築確認済証とは、建物が建築基準法などの規定に従って建てられていることを証明する書類です。この証明書は、建築確認申請で提出した計画に基づいて、実際に建物が計画通りに建築されたかを確認し、基準を満たした場合に交付されます。
しかし、築年数によって取得率が異なるため、築年数が古い場合は建築確認済証がないケースも少なくありません。築年数が古い物件の売却を検討している場合は、建築確認済証があるかどうかを確認しておきましょう。
取得のタイミングと方法
続いて、建築確認済証を受け取るタイミングについて説明します。完了検査に合格した日から4日以内に交付されます。ただし、完了検査で指摘事項があった場合は、交付までにさらに時間がかかることがあります。また、完了検査は工事完了から4日以内に受ける必要があるため、スケジュールに注意してください。
再発行の可否と代替手段
建築確認済証を紛失した場合、再発行はできません。ただし、地方公共団体から「建築台帳記載事項証明書」を取得することで、代替書類として利用できます。この証明書には、建物の基本情報や建築主の詳細、建築確認済証の交付日などが記載されており、売却時に重要な書類となります。
このように、建築台帳記載事項証明書によって、過去に交付されていたことが証明されることから、代用書類としても利用可能です。なお、建築台帳記載事項証明書の発行時には、手数料として200円から300円程度かかります。
\リースバックのご相談はこちら!/
建築確認制度の変遷と古い建物で起こるトラブル
建築確認済証の制度は、1950年の建築基準法施行当初から存在していますが、現在のように厳格な審査体制が整ったのは1970年代以降です。特に1981年(昭和56年)の「新耐震基準」導入を境に、建築確認制度の内容は大きく変化しました。それ以前の建物では、当時の建築基準法に基づいて合法的に建てられていても、現在の耐震・防火・構造基準に照らすと「基準未達」と見なされることがあります。
このような物件は「既存不適格建築物」と呼ばれます。違法建築物とは異なり、建築当時の基準には適合していたため、直ちに違法とはされません。しかし、建築確認済証や検査済証が現存していない場合、買主に説明できる資料が不足し、結果的に売却価格が下がる要因となります。
また、昭和期の建物では、役所への建築確認申請書が紙台帳で保存されており、災害や老朽化で失われているケースも多くあります。こうした場合、自治体で「建築台帳記載事項証明書」を発行できる場合がありますが、内容が不十分なことも少なくありません。そのため、建築士による現況調査報告書やホームインスペクション(住宅診断)を併用することが有効です。
さらに、法改正のたびに確認内容が変わっているため、建築時期によって求められる書類が異なります。たとえば、2007年の改正建築基準法(通称:耐震偽装事件後の改正)以降は、完了検査を受けなければ登記できない制度が導入され、建築確認済証・検査済証の存在がより重視されるようになりました。
古い家を売却する場合、単に「書類がない」だけではなく、「どの時代の基準で建てられたのか」「安全性を証明できるのか」を丁寧に説明することが信頼構築につながります。
\リースバックのご相談はこちら!/
建築確認済証がないと売却が難しい理由
家を売却する際は、建築確認済証の有無が重要視されます。一体なぜ、売却時に建築確認済証が必要となるのでしょうか。
ここでは、建築確認済証がないと売却しにくいと言われている3つの理由についてご紹介します。
住宅ローン利用の制限
1つ目の理由は、住宅ローンが利用できない点です。多くの人が家を購入する際に住宅ローンを利用しますが、建物が違反建築物とされるとローンの融資が受けられません。違反建築物とは、現行の建築基準法や都市計画法に違反している建物です。このような物件に融資を行うことは、法的リスクを伴うため、住宅ローンを利用するには建築確認済証で合法性を証明する必要があります。
違法建築の責任問題
2つ目の理由は、違法建築の責任が買主にも及ぶためです。たとえ建物の部屋数や特徴に惹かれて購入したとしても、実際には建ぺい率や容積率を超える違反建築物である場合があります。この場合、違反の責任は前の所有者だけでなく、新しい所有者にも及びます。事情を知らずに購入した場合でも、後に解体工事を命じられることがあるため、ほとんどの買主は購入前に建物の適法性を確認します。建築確認済証がない物件は、このために敬遠される傾向があります。
増築・用途変更の制限
3つ目の理由は、増築や用途変更ができないためです。購入後に増築や用途変更を考えても、建物の適法性が証明できなければ建築確認申請が受け付けられません。建築確認済証がないと、リフォームができない可能性があるため、購入を避けられる傾向があります。
\リースバックのご相談はこちら!/
確認済証がない場合の対応策
家を建ててから10年や20年が経過すると、書類をなくしてしまう方も少なくありません。しかし、書類をなくしてしまった場合は、どう対処すればよいのでしょうか。
ここでは、建築確認済証がない場合の2つの対処法と、それぞれの発行方法についてご紹介します。
建築計画概要書での確認方法
まず、建築計画概要書で確認する方法があります。建築計画概要書は、建物の基本情報や建築確認、検査履歴などが記載された書類です。具体的には、建築確認番号や検査済番号、取得年月日などの情報が含まれています。これを確認することで、不動産会社が必要とする情報を得ることができます。
建築計画概要書を確認するには、役所の建築指導課の窓口にて閲覧が可能です。なお、各自治体によって閲覧方法や申し込み手続き、閲覧場所が異なるため、建物を所有する地域の役所にて確認しておきましょう。
また、手書きやパソコンでの書き写しは認められていますが、犯罪防止の観点から写真撮影やコピーは禁止されています。パソコンでもカメラ付きパソコンの場合は禁止されているため、場合によっては手書きのほうがスムーズに進められるかもしれません。
発行手数料に関しては、1通100円から500円程度が一般的です。しかし、市区町村によって異なるためあわせて確認しておきましょう。
台帳記載事項証明書の利用
続いては、台帳記載事項証明書を発行する方法です。
ほとんどの場合は建築計画概要書にて確認できますが、建築計画概要書に記載がないケースも存在します。その場合は、役所の建築指導課の窓口にて、台帳記載事項証明書を発行してもらいましょう。
台帳記載事項証明書とは、紛失した建築確認通知書の代わりとして発行される証明書であり、建築確認通知書と建築確認済証の記録が記載された書類のことを言います。なお、建築確認通知書や建築確認済証を再発行するものではない点に注意しておきましょう。
また、台帳自体が存在しない場合は発行できません。そのうえ、調査状況によっては建築確認済証の交付年月日がわからないといったケースも考えられます。
発行手数料に関しては、1通200円から400円程度が一般的です。しかし、市区町村によって異なるため事前に確認しておきましょう。
さらに、証明書を発行する際には申請者の氏名や本人確認書類はもちろん、建築当時の地名や地番、建築主名・建築確認番号・建築確認年月日・階層などの情報が必要となります。
建築当時の地名や地番については、住所や住居表示とは異なるため、法務局へ問い合わせるか固定資産税の課税明細書にて調べておきましょう。そのほか、建築主名・建築確認番号・建築確認年月日・階層などについては、登記事項証明書や建築確認台帳に記載されています。
一方、建築主や所有者とは異なる方が発行手続きをおこなう際は、委任状および売買契約書、登記事項証明書の写しも必要です。市区町村によっては、行政のホームページにて委任状のテンプレートが掲載されているため、ぜひご活用ください。
\リースバックのご相談はこちら!/
確認済証がない場合の不動産取引実務と買主説明
建築確認済証を紛失していても、買主に誠実な情報開示を行えば取引は成立します。重要なのは「事実の隠蔽を避け、説明責任を果たすこと」です。 不動産会社は媒介契約時に「告知書(物件状況報告書)」を作成しますが、その際に建築確認済証の有無を必ず明記します。ない場合は「台帳記載事項証明書」「建築計画概要書」「現況調査報告書」などを添付し、建物の適法性と安全性を説明します。
また、買主が安心できるように、現況平面図や設計図書、写真なども提示しましょう。
中古住宅の流通では、買主側が建築士による「建物状況調査(インスペクション)」を求めるケースも増えており、書類がなくても建物の信頼性を裏付けることが可能です。
さらに、国土交通省が定める「既存住宅売買瑕疵保険」に加入できれば、買主にとっての安心感が高まり、販売期間の短縮にもつながります。この保険の申請には、検査機関による現地確認が必要ですが、確認済証がない建物でも登録検査機関の承認が得られれば加入可能です。
不動産ビギナーさん確認済証がなくても売却できますか?
山口智暉はい。ただし、適法性・安全性を説明できることが重要です。
\リースバックのご相談はこちら!/
確認済証がない家を売却する際の留意点
建築確認済証をなくした場合でも対処法はありますが、売却がスムーズに進むとは限りません。スケジュールに余裕を持ち、計画的に進めることが重要なポイントです。
ここでは、建築確認済証がない家を売却する際に気を付けていただきたい3つの注意点についてご紹介します。
書類発行にかかる時間
1つ目の注意点は、書類発行に時間がかかることです。物件の売却には、査定から成約までに約10種類の書類が必要です。これには、売却依頼時、契約時、確定申告時など、異なるタイミングで必要な書類が含まれます。市役所や法務局での発行が必要な書類も多く、即日発行できないこともあります。さらに、家屋番号や地番の調査も必要です。発行や調査に時間がかかるため、スケジュールに余裕を持って準備しましょう。
発生しうる不測の事態
2つ目の注意点は、不測の事態を考慮することです。たとえば、書類準備中に印鑑登録がされていない場合、印鑑証明書の再発行が必要になることがあります。こうした予期しない問題に対処するために、手間がかかる可能性を念頭に置いて準備しましょう。また、処理が難しい場合は、司法書士や税理士、土地家屋調査士に相談するのも良い方法です。
不動産買取の選択肢
3つ目のポイントは、買取の検討です。建築確認済証がなくても、専門の不動産会社であれば買取に対応している可能性が高いです。買取を依頼すれば、買主を探す手間が省け、1〜2週間程度で売却が可能です。ただし、買取価格は通常の売却よりも低くなることがあるため、その点も考慮しましょう。
書類不足時の売却手続きフローと注意点
建築確認済証がない場合、まず最初に行うべきは「現況調査」と「自治体での台帳確認」です。これを怠ると、後の契約トラブルにつながります。売却活動を開始する前に、役所での確認・書類収集・調査結果の報告を不動産会社と共有し、告知内容を統一しておくことが重要です。
また、買主が住宅ローンを利用する場合は、早い段階で融資可能かどうか金融機関に確認しておきましょう。ローン不可の場合、現金購入者をターゲットに販売戦略を切り替える必要があります。
さらに、建築士による「建物状況調査報告書」や「耐震診断書」があれば、確認済証がなくても建物の安全性を客観的に証明できます。これらを添付するだけで、販売活動時の信頼性が格段に上がります。
不動産ビギナーさん書類が揃っていないとどうなりますか?
山口智暉書類が足りないと買主が減り、価格交渉で不利になりやすいです。
\リースバックのご相談はこちら!/
建築確認済証を紛失しないための保管・再確認のポイント
今後のトラブルを避けるためには、建築確認済証や検査済証の「原本保管」と「デジタル保存」が欠かせません。建物完成後に交付されるこれらの書類は、登記・売却・融資のすべてで必要となるため、他の権利証や契約書と同様に重要書類として扱うべきです。
特に近年では、自治体によって電子台帳化が進んでおり、「建築確認番号」さえわかればオンラインで台帳記載事項証明を申請できるケースも増えています。定期的に所有不動産の建築記録を確認し、記載情報に誤りがないかを点検しておくと安心です。
また、住宅の長寿命化が進む中で、所有者が変わるたびに書類が紛失するケースが多発しています。相続時には登記だけでなく建築確認関係書類の引き継ぎも行い、次世代が困らないよう整理を行いましょう。
今後は、売却やリフォームを見据えて「建築確認関連書類をスキャンしてクラウド保存しておく」ことが推奨されます。
不動産ビギナーさん書類の保管で注意すべきことは?
山口智暉原本とスキャン保存の2系統で保管し、定期的に確認しましょう。
\リースバックのご相談はこちら!/
まとめと今後の対策
今回は、建築確認済証がない場合の売却の難しさや対処法、注意点について解説しました。建築確認済証は完了検査合格から4日以内に交付されますが、紛失した場合の再発行は不可能です。建築確認済証がないと、住宅ローンが利用できず、増築や用途変更も困難で、買主に違法責任が及ぶため売却が難しくなります。そのため、建築計画概要書や台帳記載事項証明書を事前に確認して対処することが重要です。また、書類発行には時間がかかるため、計画的な準備が求められます。急いでいる場合は、不動産買取も検討するのが良いでしょう。
-
-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
-
-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける


