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2025/12/12売れない土地を手放したい!不要な土地を持つリスクや手放し方を解説
- 不動産買取
土地を相続した方の中には、「手放したいのになかなか売れない」「使っていない土地の固定資産税だけが毎年掛かって困っている」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。土地は所有しているだけで維持費が掛かるため、買い手が付かない場合は他の処分方法を考えてみることをおすすめします。
本記事では、売れない土地を持ち続けるリスクや、土地を処分する方法について詳しく解説します。売れない土地の扱いにお困りの方は、ぜひ最後までご覧ください。
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- 売れない土地を手放したいときは、寄付や贈与、相続土地国庫帰属制度、有料引き取りサービスなどの利用を検討する
- 売り方や不動産仲介会社を見直せば、売れない土地に買い手が付く可能性もある
- 売れない土地をコインパーキングや資材置き場などに有効活用する方法もある
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
Contents
放置はNG!売れない土地を持ち続ける3つのリスク

所有している土地がなかなか売れないからといって、そのまま持ち続けるのは望ましくありません。売れない・使わない土地を所有し続けない方がよい理由は、大きく3つに分けられます。
- 維持費が掛かる
- 賠償責任のリスクがある
- 負の遺産になる
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
維持費が掛かる
土地を所有していると、毎年固定資産税や都市計画税といった税金を納めなければなりません。
たとえ利用していない土地であっても免除されることはなく、土地を持ち続けている限り納税義務が発生するため、税負担が大きくなります。
特に注意したいのが、土地と一緒に空き家を相続した場合です。
平成26年11月に公布された空家等対策の推進に関する特別措置法により、安全性や衛生面などに問題のある空き家は、自治体の判断に基づいて特定空家に指定されることになりました。
特定空家に指定されると、固定資産税の軽減措置が適用される住宅用地の課税標準の特例の対象から外されるため、税負担がさらに大きくなります。特例が適用された場合の固定資産税は、一般住宅用地なら1/3(小規模住宅用地なら200平方メートルまで価格の1/6)まで減税されるため、特例対象外になると固定資産税は約3倍に跳ね上がる計算です。
特定空家の指定を避けるには、建物を定期的に清掃・点検し、適切に管理する必要があります。このように、土地や空き家を放置しているだけでも維持費がかさむ原因となるため、不要な土地を持ち続けるのは金銭的な負担につながります。
不動産ビギナーさん特定空家のペナルティは特例対象外だけですか?
山口智暉自治体の措置命令に違反した場合、過料に処されることもあります
賠償責任のリスクがある
土地を放置していると、不法投棄によるごみの増加や、雑草が生い茂ることによる害虫の発生を招きやすくなります。
万が一、投棄されたごみや雑草に放火され、火災が起きた場合、近隣住宅に延焼し、賠償問題に発展する可能性もあります。特に空き家を含む土地を相続した場合は、上記のようなリスクが生じやすくなるため注意が必要です。
負の遺産になる
前述したように、不要な土地はさまざまなリスクを伴うため、相続の際は負の遺産となりやすいのが実情です。
土地を処分しないまま所有者が亡くなった場合、相続人が管理責任を引き継ぐことになるため、配偶者や子に思わぬ負担をかける恐れがあります。
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売れない土地を手放す方法5選

売れない土地を手放す方法は複数あり、それぞれメリット・デメリットに違いがあります。手放す際に何を重視したいのかを明確にした上で、慎重に検討しましょう。
ここでは、土地を手放す具体的な方法を5つご紹介します。
売れない理由を分析して再び売りに出してみる
土地が売れない理由をしっかり分析し、売り方や販売価格を見直せば、売れないと思っていた土地に買い手が付くこともあります。例えば需要が低い地域であれば売り出し価格を下げてみる、形状や接道条件が悪い土地なら隣地所有者に併合を提案する、といった方法が考えられるでしょう。
もし隣地所有者が同じように土地の処分に困っている場合、売却を打診すれば土地を買い取ってくれる可能性もあります。また、不動産仲介会社を切り替えてみるのも一つの方法です。仲介会社によって物件の売り出し方や宣伝方法は異なるため、「条件は変えていないのに他の会社に任せたら売れた」というケースは意外と少なくありません。
一つの会社に任せて、売れなかったからすぐ諦めたという方は、他の会社に販売を任せることを検討してみてもよいでしょう。
寄付・贈与する
どうしても売れない土地は、寄付や贈与で手放すという方法もあります。寄付先は大きく分けて3つあります。
地方自治体
地方自治体が土地の受け入れを許可すれば、寄付することが可能です。
ただし、受け入れてもらえる可能性は決して高くありません。自治体が土地を受け入れた場合、固定資産税や都市計画税といった税収が減るためです。
自治体が管理・運営する公園や公共施設の駐車場として有効活用できそうな土地であれば寄付できる場合もありますが、明確な用途がなければ受け入れてもらうのは難しいでしょう。
法人
学校や病院、NPO団体といった公益法人に土地を寄付することも可能です。
ただし、いずれのケースでもその土地が各法人の活動に役立つかどうかによって受け入れ可否は大きく左右されます。特に非営利活動の場合、固定資産税などの維持費によって収支がマイナスになる恐れがあるため、土地の寄付には慎重な対応を取らざるを得ません。
また、土地の寄付を受け付けている公益法人は限られているため、まずは寄付を受け付けている団体を探すところから始める必要があります。
なお、個人が公益法人などに土地を寄付する際、通常であれば土地の取得時から寄付時までの値上がり益に対して所得税が課税されますが、寄付先が一定の要件を満たしている場合、所得税が非課税になる特例を受けられます。(※)
参考:国税庁 『公益法人等に財産を寄附した場合における譲渡所得等の非課税の特例のあらまし』
個人
土地を欲しがっている個人に対して寄付するという方法もあります。売れない土地でも、無償であれば欲しい人がいるかもしれません。特に隣地所有者であれば、隣地を寄付してもらうことで自分の土地を拡大できるため、好意的に検討される可能性が高くなります。
ただし、個人間での土地の寄付は贈与と見なされるため、贈与を受けた側に贈与税が発生します。
贈与税の税率は土地の課税価格によって異なりますが、10%~55%と高めです。そのため、贈与税の負担を懸念して寄付を受けてもらえない可能性もあります。
不動産ビギナーさん無償の寄付でも、簡単に受け入れてもらえないのですね
山口智暉受け入れ側にも負担が掛かるため、簡単ではないでしょう
相続土地国庫帰属制度を利用する
相続土地国庫帰属制度とは、その名の通り、相続した土地の所有権を国庫に帰属させられる制度です。従来の相続では、財産は全て相続するか、全て手放すかの二択しかなく、不要な土地だけ手放せませんでした。
しかし、近年は土地を手放したいというニーズが高まっていることに加え、管理できないまま放置されている所有者不明土地が増加している実状から、令和5年4月27日より同制度が開始されました。
この制度を利用すれば、他の財産を相続しつつ、不要な土地のみを手放すことが可能です。ただし、相続した土地を国庫に帰属させるためには、法令で定める引き取れない土地の要件に該当しないことが条件となります。
申請の段階で却下とされる土地の条件は以下の通りです。
- 建物がある
- 担保権や使用収益権が設定されている
- 他人の利用が予定されている
- 特定の有害物質によって土壌汚染がある
- 境界が明確でない
- 所有権の存否や範囲について争いがある
上記以外にも、一定の勾配・高さの崖があり、管理に相当な費用や労力を費やすと推測される土地や、土地の管理・処分のために除去しなければならない有体物(廃車や大型ごみなど)がある土地などは、審査の結果、利用不可とされる可能性があります。
さらに、同制度の適用可否を審査するためには手数料(1筆の土地あたり1万4,000円)が掛かる他、承認後には土地の面積にかかわらず1筆あたり20万円(宅地の場合)の負担金を支払わなければならない点に注意が必要です。
なお、同制度を利用する際は、まず法務局に相談し、申請書類を作成・提出する手続きが必要になります。(※)
参考:政府広報オンライン『相続した土地を手放したいときの「相続土地国庫帰属制度」』
不動産ビギナーさんいらない土地だけ手放せるようになったのは助かりますね
山口智暉ただし、手数料が掛かることと適用条件には注意しましょう
有料引き取りサービスを利用する
有料引き取りサービスとは、不動産会社に費用を支払って土地を引き取ってもらうサービスです。サービス利用料は業者によって異なりますが、一般的には引き取り費用、維持管理費用、所有権移転費用などを合計した額を請求されるケースが多いようです。
前述した相続土地国庫帰属制度と比べると費用は高額になる可能性は高いですが、利用可能であれば建物があってもそのまま引き取ってもらえるなど、国庫帰属制度にはない特徴もあります。
ただし、有料引き取りサービスを行っている不動産会社の中には、他の詐欺に誘導しようとする悪徳業者もいます。例えば、土地の有料引き取りサービスを利用する際、「他の土地を購入すれば税金対策になる」といって原野を購入させる、引き取りにあたって調査や整地費用を請求されるなどが報告されている状況です。
こうした悪徳商法にだまされないようにするには、その法人が確かに存在するか、契約書や契約内容に不審な点はないか慎重に精査しましょう。
相続放棄する
相続土地国庫帰属制度を利用できない、あるいは手数料を負担するのに抵抗がある場合には、相続放棄するという手段もあります。
相続放棄の申請に掛かる費用は収入印紙800円+必要書類(戸籍謄本など)の交付費用のみで済むため、国庫帰属制度の手数料より金銭的負担を大幅に減らすことが可能です。ただし、手続きを弁護士や司法書士に任せた場合、数万円~の報酬が発生します。
特に債権者や他の相続人とのトラブルを弁護士に一任した場合、相続土地国庫帰属制度の手数料とほぼ変わらない報酬になる可能性もあるため、注意が必要です。
また、相続放棄すると土地だけでなく、他の資産の相続も放棄しなければなりません。不要な土地しか相続財産がない場合は放棄しても支障はありませんが、他にも資産がある場合は、本当に放棄しても問題がないかどうかを慎重に考えた方がよいでしょう。一度相続を放棄すると、原則として取消はできないため、安易な選択は避けましょう。
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有効活用の手段を探すのも一つの方法

ここまで売れない土地を手放す手段をご紹介してきましたが、土地の有効活用を検討してみるのも一つの方法です。うまく活用すれば、固定資産税などの維持費を上回る収益を得られる可能性もあるでしょう。
ここでは、売れない土地を自分で有効活用する方法を2つご紹介します。
コインパーキングにする
コインパーキングは、狭小地でも始められる土地活用法です。不要な土地が宅地の場合、周辺の住宅街からの需要を見込めるため、安定した収入を得られる可能性が高いでしょう。駅や商業施設が近い場合も一定のニーズを期待できます。
コインパーキングの経営方法には、個人運営と業者による一括借り上げの2つがあります。
個人運営の場合、売上は土地所有者の収入となるため、需要の高い土地であれば高収入を見込めるところがメリットです。ただし、アスファルト舗装や精算機・ロック板の設置といった初期費用に加え、機器の整備などのランニングコストも全て土地所有者の負担となります。
一方、コインパーキング運営会社に土地を一括で借り上げてもらう方法では、初期費用やランニングコストの多くは運営会社が負担するため、手軽に運営をスタートできます。ただし、収入は毎月決まった固定賃料となる点に注意が必要です。
資材置き場にする
資材置き場にするという活用手段もあります。建設会社や土木会社などと土地の賃貸契約を締結し、資材置き場として活用してもらう方法です。
工事などで使う木材や石材、運搬器具などを一時的に保管しておくための場所であるため、前述したコインパーキングのような土地整備は必要なく、更地のまま貸し出せるところが利点です。
ただし、大量の資材を置いておくにはそれなりのスペースが必要になるため、狭小地では資材置き場として活用するのは難しい場合があります。
【まとめ】
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売れない土地を手放す方法はニーズに合わせて選ぼう

売れない土地を手放す方法には、寄付や贈与、相続土地国庫帰属制度の利用、相続放棄といった方法があります。
また、売り方や販売価格の見直し、不動産仲介会社の変更などを行うことで、売れないと思っていた土地が売れる可能性もあるため、諦めずに再挑戦するのも一つの手です。さらに、あえて土地を手放さず、コインパーキングや資材置き場として活用し、収益につなげるという方法もあります。
このように、売れない土地を処分する方法や有効活用の手段は複数存在するため、自分の状況や目的に合った方法を選ぶことが大切です。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける


