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最終更新⽇時

2026/04/21

マンションの大規模修繕をおこなうタイミングや費用について解説

  • マンション投資

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

マンションの大規模修繕の基礎知識

マンションでは、約10〜15年ごとに大規模修繕が行われます。大規模修繕は、工期が長く高額な修繕費がかかるため、住民の方にも負担がかかりますが、マンションの資産価値を守るためには必要なことです。
ここでは、マンションの大規模修繕について解説します。

大規模修繕の目的と必要性

建物は年月が経つにつれて、様々な箇所で劣化や傷みが生じます。これは、一戸建てでもアパートでもマンションでも同じことです。適切なメンテナンスを施さなければ、外観だけでなく、機能面や安全面にも問題が発生します。そうなると、快適に暮らせないだけではなく、建物自体の資産価値にも影響するため、定期的な修繕が必要なのです。

また、一戸建て住宅の場合は、持ち主の都合や考え方によってスケジュールを組んだり、内容を決めたりすることが可能ですが、複数の世帯が暮らすマンションではそうもいきません。

マンションでは、劣化箇所をその都度修理するよりも、計画的に資金を貯めたうえで、全体的な大規模修繕を定期的におこなうほうが手間もコストもかかりにくくなります。
一般的には、それぞれのマンションの長期修繕計画に沿って実施されています。

修繕対象と内容の詳細

大規模修繕の対象となるのは、外壁の塗装や屋上の防水工事、バルコニーの補修工事など、共用部分にあたる箇所です。建物全体を覆うように足場を組み、修繕や補修、資材や設備の交換などをおこないます。

また、劣化部分の修繕に加え、オートロック機能や宅配ボックスの設置、モニター付きインターフォンへの交換などの設備のグレードアップも行います。

修繕しないとどうなるのか?

一戸建て住宅の場合、不便さを感じるのは主にその住民です。修繕できる範囲は生活の改善につながりますので、実際におこなわれるのが望ましいでしょう。一方、マンションの場合は住人の数が異なるため、少しの不具合でも放っておけば大きな問題につながる可能性もあり得ます。

たとえば、エレベーターが故障した場合、マンション上階に住む人たちは生活が非常に不便になります。また、屋上の防水機能が低下すると水漏れの原因となり、内部に侵入することでより深刻な問題に発展する可能性があります。

したがって、マンションで大規模修繕を怠った場合は、生活が不便になるだけではなく、生活環境が安定せず、資産価値が下がる原因にもなります。

快適に住み続けたり、資産価値を下げたりしないためにも、大規模修繕は重要な役割を果たしているのです。

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マンション大規模修繕をおこなうタイミング

基本的に大規模修繕の計画は、管理会社と理事会が打ち合わせをして進めます。しかし、大規模修繕をおこなうタイミングに、明確な決まりがあるわけではありません。
一般的には、12年周期でおこなわれることが多いようです。

12年周期が多い理由

これは、国土交通省のガイドラインで12年周期が推奨されているためです。 一方、12年経過したからといって必ずしも不具合が発生するかと言われると、そうとは限りません。しかし、マンションに不具合が起きてから修繕をおこなうのでは遅すぎるのです。目安として、12年でおこなうのが安全ということになります。

大規模修繕は計画から着工までに数年はかかります。そのため、ある程度目安を決めたうえで進めなければなりません。

タイミングの遅延要因

大規模修繕の計画がどのように立てられて、どのように実行されているかはマンションによって異なるため、計画に沿って進めていても、12年周期にならないこともあります。

また、12年周期で進めていても、工事箇所が決まらなかったり、修繕積立金が不足したりする理由で遅れることがあります。ほかにも、工事を依頼する会社が決まらなかったり、決定事項が決まらなかったりすることからずれてしまうケースもあります。

大規模修繕を実行するにあたって、理事会ではさまざまな事項を決めなければならないため、決定事項が決まらなければその分工事も遅れることになるのです。

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マンション大規模修繕にかかる費用とその内訳

マンションの大規模修繕に伴う費用は、建物の大きさや工事内容によっても異なります。
ここでは、厚生労働省のデータをもとに費用の相場についてご紹介します。

工事にかかる費用の相場

国土交通省が2021年に実施した「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によれば、1回目の大規模修繕工事の費用は1戸あたり100万〜125万円が最も多いことがわかります。

つまり、住戸数が20戸の場合は2,000万〜2,500万円、100戸の場合は1億〜1億2,500万円というのがおおまかな目安です。

また、床面積1㎡あたりの工事費用は、1回目で1万〜1.5万円の割合が最も高いという結果になりました。

さらに詳しく知りたいという方は下記をご参照ください。

コンサルティング費用について

大規模修繕を行う際、外部の設計コンサルタントに建物の診断、設計、施工会社選定、工事監理などを委任することがあります。この場合は、工事費とは別にコンサルティング費用が発生します。

修繕積立金について

マンションを購入すると、月々の住宅ローンの返済とは別に管理費や修繕積立金を支払わなければなりません。修繕積立金は、大規模修繕の費用にも充てられており、一度修繕が終わっても、次の修繕に向けて計画的に積み立てていきます。支払う金額は、各住戸の専有面積に応じて決められており、面積が広いほど多く積立金を出すことになります。

また、国土交通省が実施した「マンション総合調査」によると、1戸当たりの修繕積立金の平均金額は、約1.2万円です。

しかし、修繕積立金の金額はマンションの状況によっても異なるうえ、再検討される可能性もあります。最初は低めの金額であっても、段階増額積み立て方式によって増額されるマンションも多いです。

増額する費用の要因

大規模な工事で工期も長くなる場合は、人件費や物価が大きく影響してきます。また、資材や設備、人件費などが高騰すると、必然的に費用もアップします。

しかし、竣工から10年程度しか経過していない場合、劣化があまり進んでいないこともあります。たとえば、1回目の大規模修繕では大規模な修繕は必要なく、補修程度で住んだ場合は、その分コストもかかりません。3回目で大がかりな工事が必要になった場合は、前より費用がかかるのは当然です。

さらに、1回目には「積立基金」という新築時に集めた一時金を使用することができるため、修繕費が不足するという事態は起きにくくなります。一方、2回目以降は積立基金がなく、建物も古くなり修繕箇所が増えてくるため、修繕費用が不足するリスクが高まります。

大規模修繕は、その時期の経済状況だけではなく、建物自体の状況によっても異なるため、場合によっては増額する可能性もあるということをよく覚えておきましょう。

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マンション修繕中に発生するトラブルとその対策

ここでは、マンションの大規模修繕中に起こり得る3つのトラブルについて解説します。

騒音によるトラブル

工事中はどうしても大きな音が出るため、騒音が気になることがあります。夜間に出勤し、日中は家で寝るという生活リズムの方や、日中は自宅にいる方にとっては、騒音がストレスに感じられるかもしれません。

しかし、工事をおこなう時間帯や土日の作業の有無は、工事業者を選定する段階で理事会から申し入れをおこなうことができるため、希望がある場合は伝えておくと良いでしょう。

ベランダの使用制限

ベランダはマンションの共用部分にあたるため、基本的には私物を置くことは禁止されています。しかし、実際は雑貨を置いたり、プランターで植物を育てたりしている人もいるでしょう。これらはすべて工事前までに整理しておかなければなりません。

また、足場が組まれると、ベランダに洗濯物や布団を干すことができません。室内干しや洗濯乾燥機を利用するようにしましょう。普段は外に洗濯物を干しているという人は、不便に感じストレスになるかもしれません。

工事期間も快適に暮らせるよう、前もってコインランドリーの場所を調べるなどの対策を考えておくと良いでしょう。

作業員の存在によるプライバシー問題

足場が組まれると、窓の外を作業員が行き来することになるため、常に人がいて落ち着かない気持ちになるかもしれません。プライバシーが侵害されると感じることもあるでしょう。

これらの問題を軽減するためには、カーテンを閉めるなどの対策が有効です。

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まとめ:大規模修繕の重要性と対策

建物は年月が経つにつれて、劣化や傷みが出てくるため、定期的にメンテナンスをおこなわなければなりません。大規模修繕を怠ると、外観だけではなく機能面や安全面でも問題が発生し、結果的に建物の資産価値にも影響します。

主に、外壁の塗装や屋上の防水工事、バルコニーの補修工事などの共用部分にあたる箇所の修繕をおこないます。

また、国土交通省が推奨しているため、大規模修繕は12年周期で行われることが多いです。しかし、12年周期で進めていても、工事箇所が決まらなかったり、修繕積立金が足りなかったりという理由から遅れる可能性もあります。

厚生労働省の調査によると、大規模修繕にかかる費用は、1戸あたり100万〜125万円の割合が最も高く、床面積1㎡あたりでは、1回目で1万〜1.5万円の割合が最も高いという結果になりました。

外部の設計コンサルタントに工事監理を依頼する際は、別途コンサルティング費用がかかることを覚えておきましょう。

マンションの大規模修繕費用は、毎月の修繕積立金によって積み立てられています。費用は、その時期の経済状況だけではなく、建物自体の状況によっても異なるため、場合によっては増額する可能性も考えられるでしょう。

工事中には、騒音トラブルやベランダが使用できず、窓の外に常に人がいることになるため、落ち着いた生活ができないかもしれません。事前に何らかの対策を考えておきましょう。

記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
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