不動産投資で差がつく！投資用マンションの選び方と成功のコツ

記事執筆・監修

エキスパート職 山口智暉

• -資格-

  宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

• -経歴-

  株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
  東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
  株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
  リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

何もしなくても、月々安定した収入を得られる不動産投資。上手に活用することで、生活に潤いをもたらすことができます。そのため、まず不動産投資の基礎知識を身につけ、どのような点に注意して不動産を選ぶべきかを学ぶことが大切です。
今回は、「投資用マンション」の選び方について詳しくご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

投資用マンションの基礎知識

①投資用マンションとは？賢い選び方と利益の得方

そもそも投資用マンションとは、マンション購入・所有した自身が住むのではなく、第3者にその物件を貸し出して家賃収入を得たり、時期を見計らって売却したりすることで利益を得るマンション購入を指します。

②投資用マンションの利益の仕組み：インカムゲインとキャピタルゲインの違い

投資用マンションで収益を得る方法として、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2つの仕組みがあります。
インカムゲインとは、投資用マンションを資産として保有し、月々の家賃収入として利益を得る仕組みのことを言います。空室が出ないように将来性を見極めた投資をすることで、長期的に収益が見込めます。ただし、その額は売却益ほど大きくはなりませんが、安定した収益が期待できます。
キャピタルゲインとは、不動産を売買することで利益を生み出す手法です。キャピタルゲインによって売却益を得るためには、購入時よりも高い価格で売却する必要があります。そのため、所有して家賃として安定的な収益が入ってくるインカムゲインの投資方法よりも、利益をあげる難易度が高いです。

投資用マンションの種類

投資用マンションは大きく「区分マンション投資」と「1棟マンション投資」の2種類に分けられます。以下では、それぞれの特徴についてご紹介していきます。

①区分マンション投資とは？購入時のポイントと利回りの高い物件選び

区分マンション投資は、マンション1部屋から投資が可能で、自己資金が少ない人でも始めやすい投資と言えます。この区分には2つのタイプがあります。
まず、ワンルームタイプの区分マンションについて説明します。これは、マンションの1室を投資対象とする区分所有のことで、ほかの投資用マンションと比べて価格が安い分、利回りが高いという特徴があります。加えて、入居者が見つかりやすく、空室期間が長くなる心配もあまりありません。
次に、ファミリーマンションタイプの区分マンションについて説明します。ファミリーマンションタイプは、その名の通りファミリー世帯が居住するので、ワンルームタイプよりも入居期間が比較的長くなることが特徴です。しかし、ワンルームタイプと異なり価格が高くなるため、利回りが低くなります。

②1棟マンション投資とは？メリット・デメリットと上級者向けの選び方

マンション一部屋ごとを投資対象にするのではなく、マンションの全室を丸ごとを投資対象として所有するのが、１棟マンション投資です。投資者自身でマンション全体を所有するので、必要に応じて、自身の判断で自由に大規模な工事や共用部分のリノベーション工事などが実行できるという特徴があります。その一方で、区分マンションに比べ、マンション維持のための保善費用や法定点検などのメンテナンスコストが大きな負担となります。また、投資金額が大きくなるため、上級者向けの投資といえます。

投資用マンションのメリットデメリット

マンション投資を行う際は、メリット・デメリットを理解し、市場のニーズを把握したり、リスクを減らすための対策を講じることが重要です。
以下では、投資用マンションにおけるメリットとデメリットについて見ていきます。

①投資用マンションのメリット：安定収益と節税対策を活用する方法

少額の投資から始められる

マンション投資は、他の不動産や金融商品を購入するよりも少額で購入可能で、「ローリスク・ロングリターン」と言われている投資方法です。特に、ワンルームマンションであれば数百万円から購入できる場合もあり、手が届きやすいのが魅力です。

相続税やその他の節税対策として

現金で相続すると、多くの相続税がかかります。しかし、不動産という形で資産を残すことで相続税の対策をすることができます。またマンション投資をすることで、主に所得税と住民税を節税できます。不動産を購入した年は、仲介手数料や登記費用など多くの経費がかかり、赤字になるケースがほとんどです。所得と不動産投資による赤字を損益通算することで所得が減ることとなり、その分所得税と住民税が下がるという仕組みになります。所得の多い人にとって、不動産投資による節税効果は大きなメリットと言えます。

生命保険の代わりとして機能する

多くのご家庭では、万一に備えて生命保険に加入してる方が多いと思いますが、不動産投資ローンでも住宅ローンと同様に、「団体信用生命保険」に加入することが可能です。団体信用生命保険に加入すると、ローンの債務者の死亡等による支払いが不可能になった場合、保険で残債を賄えます。そして万が一のことがあっても債務は残らず、毎月の家賃収入が入ってくるマンションを家族に残すことができ、その後の生活の支えになるでしょう。まとまったお金が必要なら、マンションを売却することも可能です。

安定した収益を得ることができる

マンション投資は、家賃収入による月々安定した利益が見込めることが魅力です。また、定年を迎えた際にマンションを売却することで、老後の資産として使えることも魅力です。

②投資用マンションのデメリットとリスク管理

空室が発生するリスクがある

マンション投資は家賃収入で利益を得るため、空室があった場合は収入がゼロになってしまうというリスクがあります。その期間が長期的になればなるほど赤字になり、毎月の家賃収入をローン返済に充てる場合には自己資金から充当するので大きな痛手になります。

入居者の家賃滞納のリスクがある

入居者が毎月必ず家賃を支払ってくれるという保証は残念ながらありません。入居者が家賃を滞納するという場合もあり得ます。このような場合は計画通りに資産運用ができず、月の収益が赤字になってしまいます。

建物や住宅設備が老朽化する可能性がある

建物や住宅設備は、どうしても年々古くなってしまいます。そして老朽化が進むと、家賃（または1棟）の価格下落や、入居希望者が集まらない可能性があります。そのため、定期的な点検や修繕をする必要があります。

このように、投資用マンションには多くのメリットとデメリットが分かりました。続いては、これらを踏まえた上でマンション投資を行う際に、少しでも成功に近づくポイントをご紹介していきます。

投資用マンション選びを成功させるコツ

投資用マンションの購入は他の投資方法に比べて始めやすいとされていますが、誰もが簡単に安定収入を得られるわけではありません。
消費者ニーズを考慮し、将来性が見込める物件を選ばないと、空室が長期間続いたり、高額な修繕費が発生して赤字になるリスクがあります。
では、どのようにすればマンション投資を上手に活かせるのでしょうか？

首都圏の物件に投資する

不動産投資で最も重要なことは、投資先に「住む人がいるかどうか」です。空室であれば収益はゼロとなります。そのため、空室リスクを軽減するために、人口増加をしている、または人口減少率の低い首都圏のマンションに投資することをオススメします。
また、首都圏や都市部は借り手のニーズが高く、安定した賃料が見込めるだけでなく、資産価値が下がりにくい立地なので、安定した投資先といえます。

ワンルームマンションを選ぶ

ワンルームマンションは、修繕費用が少ないということも知っておくことで利点となります。ファミリー物件といった広く長期的な住居に対して、ワンルームマンションは単身者が短期的に住むことが多く、人々の住居入れ替えのタイミングでこまめなメンテナンスが可能です。そのため部屋内で大きな修繕が必要となることがあまりなく、維持費用削減になります。また、とくに春になると、進学や就職のためにマンションを探す単身者が増えるため、ワンルームマンションのニーズは毎年一定して続くといえます。

自然災害への備え

マンション投資で大きなリスクとなるのは、自然災害が起こった時です。建物が大きな損害を受けると、人が住める状態ではなくなり収入源がなくなります。加えて多額の修繕費もかかります。最悪の場合、ローンの返済が滞り、投資物件を手放さなければならなくなる可能性があります。そうならないためにも、災害リスクに備えることは重要だと言えます。
災害リスクへの具体的対策としては、物件選びの際に注意することと、保険を活用するという方法があります。
まず、物件選びの際に、津波や浸水被害が起こりやすい場所かどうかを自治体のハザードマップで確認し、なるべくリスクが低そうな場所を選択しましょう。
また、万一の場合に備えて、火災保険や地震保険の加入が必須です。保険料との兼ね合いもあるので、可能な金額で自身にとって十分な保障が受けられるプランがあるかどうか、保険会社とよく話し合うことが大切です。
災害はいつどこで起こるかわからないものですが、あらかじめ備えをしておくことで損害を最小限に抑えましょう。

初期費用を抑える

マンション投資は、他の不動産に比べて少額での資金で投資が始められることが魅力です。しかし、そうは言っても簡単な金額ではない方も多いと思います。その場合は初期費用としてかかる費用を抑えることをオススメします。
例えば、物件の価格が高くなればなるほど仲介手数料も高額になりますが、仲介手数料の引き下げの交渉や、取引形態によっては仲介手数料なしでの購入をすることで大幅な費用削減ができます。
また、不動産投資ローンを行っている金融機関によって手数料が異なります。ネットバンクであれば、他のものに比べて安い傾向にあるので、一度調べてみることをオススメします。

投資用マンション選びの総まとめ：賢い選択で安定収益を得る方法

以上、投資用マンションについてご紹介しました。投資用マンションには、

• インカムゲインとキャピタルゲインの収益化の方法がある
• 初心者でも始めやすく、税対策や長期的な収益の見込みがあるメリットがある
• 空室や家賃滞納のリスクで、赤字になる可能性もある
• コツをうまく活かせば、将来性のある投資である

ということが分かったのではないでしょうか。
投資マンションについての知識をしっかりとつけた上で、ぜひ今後の投資先として検討をしてみてください。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。

記事執筆・監修

エキスパート職 山口智暉

• -資格-

  宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

• -経歴-

  株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
  東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
  株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
  リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける