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投稿⽇時

2024/07/01

最終更新⽇時

2024/07/01

マンション経営の費用はいくら?必要な資金と経営リスクを解説

  • 一棟アパート・マンション投資

マンション経営は、長きにわたって安定した収入を得られる不動産投資の1つです。不動産を所有している方だけでなく、副業として1から始めたいという方も少なくありません。また、マンション経営は家賃収入だけでなく、節税対策にも効果的です。

では、実際に経営を始めるとなると、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。この記事では、マンション経営の費用について解説します。あわせて、経営のリスクやローンを組む際の注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!

マンション経営のメリット

家賃収入を得られるマンション経営ですが、具体的にはどのような魅力があるのでしょうか。ここでは、マンション経営のメリットを詳しく見ていきましょう。

安定収入を得やすい

マンション経営は、安定した収入を得やすい不動産投資の1つです。周辺地域の急激な変化や災害などがない限り、家賃を大幅に値引きする必要もありません。入居者がいれば、長期間にわたって安定した家賃収入を期待できます。

また、マンション経営を行う際、「新築のマンションを建設する」か「既存の建物を購入するか」という2つの選択肢があります。いずれにしろ、建設費用は高額になりますが、マンション経営の魅力は「多くの入居者を募集できる」ことです。そのため家賃設定を工夫し、入居者が多く集まれば収益性を高められるでしょう。建設費用を回収することも難しくありません。

節税効果を期待できる

マンション経営には、相続税や固定資産税などの納税額を抑える「節税効果」が期待できます。たとえば、土地に賃貸物件を建てて相続すれば相続税評価額を下げられるため、課税額を大幅に節税できます。

また、更地を所有している場合、マンションを建てることで「住宅用地の特例措置」が適用されます。これによって、固定資産税と都市計画税の両方を節税することが可能です。さらに、建物の建設または購入費用の一部を毎年経費として計上できるため、所得税の節税にもつながります。

資産になる

マンション経営は立派な不動産投資です。将来にわたって運用できる資産を得られることも、大きなメリットと言えます。特に、立地条件のいいマンションは資産価値が下がりにくいことが一般的です。そのため、不動産市場や景気の状況によっては高く売却できる可能性があります。また、築年数が経過しても土地の価値は残るため、建物を解体して土地として売却したり、別の用途で再利用したりすることも可能です。

マンション経営に必要な初期費用

マンション経営をスタートさせる際には、さまざまな初期費用が必要です。ここでは、マンション経営に必要な初期費用について詳しく見ていきましょう。

マンション経営をスタートさせる際には、さまざまな初期費用が必要です。ここでは、マンション経営に必要な初期費用について詳しく見ていきましょう。

物件の購入費用

マンション経営を始めるには、賃貸する物件を購入する必要があります。物件の購入価格は規模や立地、築年数などによってさまざまで、自己資金とローンの借り入れ額を考慮しながら選ぶことが大切です。また、建物の建築にあたっては木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などの選択肢もあり、それぞれの相場も異なります。

さらに、物件の購入費用の大部分は、マンションローンで賄われます。しかし、頭金やそのほかの初期費用などは自己資金で支払う必要があるため、マンション経営では綿密な資金プランが不可欠です。

不動産業者に支払う仲介手数料

物件の購入を不動産業者を通じて行う場合、不動産業者に対して仲介手数料を支払わなければいけません。仲介手数料の金額は物件価格によって異なりますが、一般的には次のように計算されます。

〈不動産業者に支払う仲介手数料の計算方法〉

・200万円以下の部分……購入価格の5%

・200万円を超え400万円以下の部分……購入価格の4%

・400万円を超える部分……購入価格の3%

不動産業者への仲介手数料は、上記のように算出されます。ただし、仲介手数料には上限額が設定されており、その金額を超えない場合は実際の請求額が上限額とみなされることに留意しておきましょう。

印紙代

不動産の売買契約書やローン契約書などには収入印紙が必要です。契約書を発行する際に、物件価格に応じた金額の収入印紙を書面に貼り付けなければいけません。また、収入印紙には適切な消印を押さなければいけないことにも注意が必要です。

登記費用(登録免許税)

物件の所有権を証明するためには、不動産登記をしなければいけません。その登記を行う際に、登記費用として登録免許税が必要です。ちなみに、新築物件の所有権保存登記であれば固定資産税評価額の0.4%、抵当権設定登記であれば借入額の0.4%が登録免許税となります。

ローン手数料

マンション経営に必要な資金をローンで調達する場合、ローンの提供先である金融機関へ手数料を支払わなければいけません。手数料の金額は金融機関や借入額によってさまざまですが、一般的には借入額のおよそ1%〜3%が相場です。

火災保険料

担保となる物件を守るために、ローン契約に際しては火災保険に加入しなければいけません。火災保険料の金額は、保険会社や物件の構造などによって異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度の費用が必要です。保険料が気になる方は、各保険会社の公式ホームページを参考にしてください。

不動産取得税

マンションやアパート、戸建てなどの不動産を所有すると、不動産取得税の課税対象となります。不動産取得税は、固定資産税評価額に対して一定の割合で課税されますが、2021年3月31日までの取得物件に関しては税率が異なることに注意しましょう。

登記費用:司法書士報酬

登記手続きを司法書士に委託する際には、委託料としての報酬が必要です。報酬の金額は司法書士事務所や、担当者のスキル・経験によって異なりますが、一般的には10万円前後が目安とされています。

マンション経営を始める際は、これらの初期費用を把握し、しっかりと資金プランを立てておきましょう。

マンション経営に必要な維持費用

マンション経営では、購入時だけでなく運用中にもさまざまな費用が発生します。経営を成功させるためには、運用を続けるために必要な費用(=維持費用)を把握しておくことが重要です。ここでは、マンション経営に必要な維持費用について詳しく見ていきましょう。

固定資産税・都市計画税

マンション経営において、毎年支払う必要があるのが固定資産税と都市計画税です。それぞれの課税対象や課税額をしっかり押さえておきましょう。

〈固定資産税〉

固定資産税は、1月1日時点で、固定資産の所有者に課税される地方税です。税額は固定資産税評価額の1.4%となります。

〈都市計画税〉

市街化区域内にあるマンションを所有している場合には、都市計画税も支払わなければいけません。一般的に、都市計画税の税率は固定資産税評価額の0.3%ですが、自治体によって多少の差異はあります。

入居者募集の費用

マンション経営では、空室が発生した際に入居者を募集しなければいけません。入居者募集には、インターネット上での宣伝費用や不動産業者への仲介手数料がかかります。また入居者募集の費用は、家賃の3か月分程度が一般的です。空室リスクに備えるためにも、この入居者募集の費用は不可欠です。

経年劣化による修繕・リフォーム費用

マンションは経年劣化が進むと、入居者の退去時には修繕やリフォームが必要になることもあります。修繕費用は建物や設備の破損を直すための費用であり、リフォーム費用は原状回復や改修を行うための費用です。修繕費用は大規模なものであれば数百万円単位になることもありますが、修繕積立金や敷金からの相殺などを活用することで負担を軽減できます。

退去の際の修繕・リフォーム費用

経年劣化が進んだ古いマンションでは、入居者が退去するタイミングで修繕やリフォームが必要になることがあります。いずれも建物や設備の破損を直したり、原状回復や改修したりするために不可欠な費用です。大規模な修繕工事であれば数百万円単位になることもありますが、修繕積立金や敷金からの相殺を活用することで、費用の負担を軽減できます。

管理費用

管理費用は、マンションの管理を管理会社に委託する場合に必要です。マンション経営では、共用部分の清掃や入居者からの家賃回収など、多くの管理業務が発生します。委託料をもらう対価として、すべての管理業務を管理会社が請け負ってくれるわけです。

また、管理費用の相場は家賃の5%程度が一般的です。しかし、会社によって料金設定は異なります。マンション経営を成功させるためには、信頼できる信頼できる管理会社との連携が不可欠です。

マンション経営のリスク

続いて、マンション経営のリスクについて詳しく見ていきましょう。

空室リスク

マンション経営で最も注意すべきことは空室リスクです。いくら経営を始めても、入居者がいなければ家賃収入は得られません。空室リスクに対処するためには、高い入居率を維持するための対策が必要です。たとえば、競合物件との差別化や、広告・宣伝活動の強化、家賃の見直し、住環境の改善などが挙げられます。

家賃の下落リスク

マンション経営において、周辺環境や建物の状態によって家賃の下落リスクが生じることがあります。建物はどんなに丁寧に管理していても古くなるものです。経年劣化によって需要が低下すると、新しい入居者を獲得するために家賃を引き下げざるを得ません。

家賃の下落リスクを防ぐためには、常に市場動向を把握し、建物に見合った家賃設定を行うことが重要です。また、無料Wi-Fiやセキュリティ設備の強化など、入居者の満足度を高めることで家賃の維持や引き上げにつなげられます。

金利の上昇

金利が上昇すると、ローンの返済額も上がります。そうなれば月々の支出が増え、トータルの収益は低下してしまうでしょう。このリスクに対処する方法としては、金利の変動リスクへの対策が必要です。たとえば、固定金利のローンを選択することや、返済プランの見直し、余裕を持った資金調達などが考えられます。

建物の経年劣化によるコスト増加のリスク

時間の経過とともに建物は老朽化します。必然的に修繕やリフォームが必要になりますが、これらの費用は決して安くありません。経年劣化によるコスト増加のリスクを防ぐためには、定期的な点検やメンテナンスが不可欠です。また、修繕積立金の積み立てや、予備資金の確保も忘れずに行いましょう。

災害リスク

日本は「地震国」と呼ばれるほど地震が多く、そのほかの自然災害も比較的多い国です。マンション経営においても、災害リスクは常に懸念されます。災害時の被害を少しでも抑えるためには、火災保険や地震保険への加入、耐震性の高い建物の建築、地盤調査の実施などが欠かせません。さらに災害時の避難経路の通知や、住民への安全意識向上の取り組みも必要です。

ローンを組むときの注意点

マンション経営を始める際は、ローンの組み方にも注意する必要があります。ここでは、ローンを組む際のポイントを詳しく見ていきましょう。

借り入れ額の見極め

ローンの借り入れ額は、自身の収入や将来の見通しを十分に考慮して決定しましょう。一般的に、家賃収入に対する返済比率は50%前後が適切とされています。たとえば、毎月の家賃収入が80万円なら、ローン返済額を40万円までに抑えた方がいいということです。

金利方式の選択

ローンの金利方式には、変動金利と固定金利の2種類があります。変動金利は市場の金利に応じて変動し、固定金利は一定期間金利が変わらない方式です。どちらの方式を選ぶかは、その時点での金利動向を十分に見極める必要があります。

返済期間の設定

ローンの返済期間は、自身の人生プランや収支状況に合わせて設定することが重要です。短期間での完済を目指す場合は、月々の返済額は大きくなりますが、長期間の場合は月々の返済額を抑えられる分、返済期間が長くなります。ローンを組む際は、毎月の返済額と返済期間のバランスをよく考えましょう。

いかがでしたか?

今回はマンション経営の費用について解説しました。マンション経営にはさまざまな費用がかかります。初期費用のほか、毎月の維持費用、ローンの返済額も確保しなければいけません。さらに、経営時のリスクをあらかじめ把握しておくことで、将来的なトラブルを防げるはずです。万が一の事態にも備えられるように、経営を始める際は余裕を持った資金プランを立てましょう。