【原価法】不動産査定の原価法を解説!

不動産を売却する際に不動産会社にいくらで売れるのか査定してもらいます。この時、不動産会社が不動産の査定額を算出する方法は「原価法」「取引事例比較法」「収益還元法」の3種類あります。ここでは「原価法」について解説していきます。

目次

  1. 原価法とは
  2. ほかの査定額算出方法との使いわけ
  3. 原価法での算出方法
  4. 実際に算出してみる
  5. 原価法のメリット、デメリット
  6. まとめ

原価法とはs

原価法は主に戸建の建物、さらに言えば中古戸建の建物部分を査定する場合に使用される算出方法です。算出の仕方は仮に現在の建物を取り壊し、全く同じ建物をもう一度建てた場合の工事費用など、どのくらいの金額で建てられるのか(再調達価格)を出します。そこから現在の建物の築年数から老朽化している部分の価格を引いたものが査定額として算出されます。

ほかの査定額算出方法との使いわけ

はじめに査定額の算出方法が3種類あると書きましたので、ここでそれぞれの特徴を解説します。
「取引事例比較法」は近隣や類似した条件で実際に取引された土地の事例と比較して査定額を算出する方法です。土地や類似物件の多い中古のマンションを査定する場合に使われます。
「収益還元法」は将来その査定物件がどのくらいの収益をあげられるのか予想して査定額を算出する方法です。こちらは収益から算出するため居住用の建物ではなくマンションなどの賃貸を査定するときに使われます。
原価法はこれらの方法では査定額を算出できない不動産を査定するときに使われるのです。つまり、収益物件ではない居住用の建物で過去に取引事例がない場合に建物そのものから査定額を算出するわけです。

原価法での算出方法

原価法での計算方法は次の通りです。

再調達価格×延床面積×残存年数÷耐用年数

この「再調達価格」や「残存年数」といったものはどこから計算しているかを解説します。

再調達価格

これは今同じ場所に同じ建物を新しく建てた場合どのくらいの金額がかかるのかというものです。国税庁が建物の標準的な建築価格表で構造別、建築年数ごとに1㎡単価を算出しているため簡単に確認することができます。

引用:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/kisairei/joto/pdf/013.pdf

延床面積

建物の床の面積の合計です。つまり2階建てであれば1階、2階の床の面積の総合計が延床面積となります。ただしロフトやバルコニーなどの延床面積には含まれない場所もあるので注意が必要です。

残存年数

これは後で出てくる耐用年数から築年数を引くことで算出できます。査定する対象の建物があとどれだけの間経済的に価値があるかを表したものです。

耐用年数

建物がどれだけの期間利用することができるかという事です。この耐用年数は構造ごと、建物の利用目的ごとに税法で定められているものを使います。例えば木造住宅は22年、3mm以下の金属造りの住宅は19年、鉄筋コンクリート造りであれば47年となります。こちらも国税庁の減価償却資産の耐用年数標から確認することができます。

実際に算出してみる

では具体例をもとに査定額を算出してみます。築年数15年、延床面積150㎡の木造住宅を査定するとします。平成20年の模造建築の1㎡単価は156,000円、木造建築の耐用年数は22年です。

156,000円×150㎡×7年÷22年≒7,445,000円
となります。つまりこの建物の査定額は約7,445,000円というわけです。

このように原価法を使って査定額を算出することは計算に必要な情報さえあればかなり簡単にできるのです。

原価法のメリット、デメリット

メリット

原価法では査定対象の建物のみで査定額を算出することができます。そのため、他の算出方法よりも必要な情報が少なく、かなり簡単に算出できます。 また、取引事例比較法では実際にあった取引事例をもとに算出しますが、あくまで類似事例であり全く同じ物件で比較するということはありません。そのため査定する会社によって選択した取引事例によって査定額かなり左右されます。原価法は他の建物に影響されることもなく、たとえ過去に類似物件の取引がない特殊な物件でも査定することができるのです。

デメリット

原価法は必要な情報が他の算出方法に比べてはるかに少ないが、その物件のリフォーム費用なども使うため、そういった情報が記載してあるモノが残ってないと計算ができません。
標準的な建物価格に疑わしいところがあることもデメリットの一つです。原価法の中心となる大事な情報ですが建売住宅でも大手ハウスメーカーでも同じ金額で算出することになります。ただこういったことを回避するためグレード率を計算の中に取り入れる方法もありますが、適切な査定価格が算出できるとは限りません。
また、しっかりとしたデータがそろった取引事例比較法には算出結果の正確さでは当然及ばないのです。

まとめ

本記事では原価法について解説させていただきました。 原価法だけでは適切な査定結果が出ることはほとんどありません。査定価格の算出方法は3種類あるため原価法だけでなくそれぞれを適切に使うことでより良い査定価格が出るのです。
ただ原価法は少ない情報から価格を求めることが出来るため誰でも計算できます。不動産会社の査定価格を見る前に一度自身で価格を計算してみてはいかがでしょうか。 査定書の内容を鵜呑みするのではなくしっかり納得できるものなのか、そうやって信頼できる不動産会社と査定価格を決めてください。


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