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投稿⽇時

2024/08/02

最終更新⽇時

2024/08/02

駐車場経営とは、実際どうなのか?

  • 不動産投資

今回の記事は、このような方にオススメです。

「駐車場経営をしたい方」

「駐車場経営に興味がある方」

「駐車場経営に不安がある方」

「駐車場経営について知りたい方」

この記事では、駐車場経営について初心者の方にもわかるように解説していますのでぜひ参考にしてみてください。

駐車場経営とは?

駐車場経営は、所有する土地を駐車場として活用し、その土地から得られる収入を主体とする土地経営の手法です。主に月極駐車場とコインパーキングの二つに区分されます。駐車場経営は、アパート経営などの他の不動産投資に比べ、比較的少ない初期費用で開始でき、かつリスクを抑えやすいという特長があります。車一台が駐車可能であれば、地勢や土地面積に関わらず始めることができます。

しかしながら、他の不動産投資と比較して土地の利用効率が低く、それゆえ収益性がやや低めであるという傾向があります。ただし、業態の変更や設備の撤去が比較的容易であるため、他の不動産投資に本格的に踏み込むまでの仮の土地活用手段として適していると言えるでしょう。

駐車場経営の失敗

駐車場経営において失敗してしまう場合

駐車場経営が失敗に繋がる典型的なケースは、「支出が予想を上回り、営業収益を上回る赤字経営が持続する」場合です。予測された収入が期待通りに得られなくなったり、予想外の経費が増大したりすると、経営は赤字に転じ、これを解消するためには自己資金を投入しなければなりません。

収入が思い通りに入ってこなくなる

駐車場経営は、計画通りに収益が得られるとは限りません。駐車場が利用者にとって魅力的でなかったり、周辺に競合する低料金の駐車場ができたりすることで、期待したほどの利用が得られないことがよくあります。これにより、最初に予測された収支バランスが崩れ、場合によっては土地の課税額を下回る収益しか得られない状況になり、事業が失敗に終わることも考えられます。

想定外の支出が増加

利用者同士の問題や、放置車両の撤去、災害による修繕費など、予測外の出費が予想以上に積み重なり、大幅な赤字に陥ることで、駐車場経営が失敗に終わることもあります。管理費用は月々支払う必要がありますが、突発的な支出には限度がありません。予測できない問題に対処するためには、日常的に少しずつ資金を蓄えておくことが唯一の対策となります。

駐車場経営のメリット

初期費用の抑制

駐車場経営は、建物が不要なため、初期費用が削減される賃貸経営の一形態です。この初期費用の削減により、駐車場経営が失敗した場合のリスクを軽減することができます。さらに、自己資金が限られている個人でも手軽に始められるという利点があります。一方、賃貸物件は建物の構造や規模に依存しますが、建築に数千万円から数億円かかるため、資金が不足している人が始めるのは難しい場合があります。

1台から可能だから狭小地の活用が可能

賃貸経営を行うためには、アパートやマンションなどの建築には適した形状と広さが不可欠です。一方、駐車場は1台以上の駐車スペースと適切な出入り口が確保できれば、狭小地や変形地でも問題ありません。従って、土地が狭い場合でも、小規模な駐車場経営を検討することができます。

災害のリスクが低め

駐車場経営は、賃貸経営と比較して、災害による損失リスクを抑えることができます。具体的には、建物が存在しないため、地震による倒壊リスクがなく、災害発生後も事業の継続が容易です。そのため、災害の頻発する地域での土地有効活用の手段として導入しやすいでしょう。

収益の安定、管理の手間が少ない

コインパーキングを運営する際、多くの人が運営会社に土地を一括賃貸する形態を選択しています。土地を一括賃貸すると、運営会社からは毎月固定の賃料が得られ、これにより収益が安定するという利点があります。土地所有者は運営会社に対して賃貸するだけであり、特段の手間や管理作業は必要ありません。

また、自己で運営を行う場合でも、数台の小規模な駐車場であれば、管理の手間はそれほどかからないでしょう。ただし、駐車場内での事故や、近隣住民や利用者とのトラブルが発生する可能性があることを認識しておくべきです。

別の用途活用可能

駐車場経営は、土地に建物を建てる必要がなく、トランクルームを設置する必要もないため、更地に戻す際の撤去費用が少なく済みます。これにより、駐車場を他の用途に容易に転用することが可能となり、柔軟性があるのが大きなメリットです。また、駐車場運営会社との賃貸借契約も比較的簡単に解約でき、他の賃貸経営やトランクルームの事業展開を検討する投資家にとって、駐車場を売却しやすい状況といえます。

駐車場経営のデメリット

本格的な活用と比較して収益性が低い

先にも述べたように、駐車場経営は収益性が低いという特徴があり、都心の土地では固定資産税を下回る場合もあり、上回っても大きな収益は期待できません。駐車場でプラスの収益を得るには、中心部から離れた賃料が高くかつ固定資産税が低いエリアが適しています。例えば、首都圏では千葉市やさいたま市、横浜市などの都市部からやや離れた郊外のエリアが、比較的高い収益をもたらす可能性があります。

一方で、土地活用でより多くの収入を得るには、建物投資が適しています。建物投資による家賃収入は、地代収入よりも一般的に大きくなり、大きな収益を得るためにはアパートなどの建物投資が必要です。また、事業用定期借地権などの定期借地事業は、アパートの収入よりは劣るものの、駐車場よりも高い収益が見込まれます。定期借地事業では相当地代(年間賃料が路線価で求めた更地価格の約6%)が得られるため、投資を伴わないにもかかわらず高い地代収入が期待できます。駐車場の収益性は、あくまで一時的な使用のレベルであるため、本格的な土地活用と比較すると非常に低いことを理解しておくべきです。

土地からの購入だと見合わない

駐車場の収益性は、固定資産税よりもやや高い程度であり、この点が土地購入に対する実行可能性に制約を与えるデメリットとなります。たとえば、土地を購入するために借入金を利用する場合、毎月の借入金の返済が発生します。駐車場の収入が固定資産税をわずかに上回る程度では、収益から借入金の返済資金を捻出することが難しく、結果としてキャッシュフローがマイナスになってしまう可能性があります。

ただし、既に土地を所有している場合や、土地の購入に自己資金を100%投入する場合は、借入金の返済は発生しません。そのため、賃料が土地の固定資産税を上回れば、土地から購入しても駐車場を運営することが可能です。さらに、土地を低価格で購入し、将来的に高値で売却することで土地の売却益も享受できる可能性があります。

競合の発生が多い

駐車場経営は本質的に土地の保有が前提であり、土地を所有していれば誰でも比較的簡単に始めることができます。ただし、逆に言えば、土地があれば駐車場経営を始めることが容易であるため、競合が発生しやすいという側面も存在します。空地が出現すると即座に駐車場になりやすく、これが競合の発生を促進しているデメリットです。

駐車場経営のメリットとしては、土地利用に関する厳格な規制がないことや、比較的低い初期費用で始めることができることが挙げられます。しかしこれらのメリットが一方で参入障壁を低くしており、競合が容易に発生する可能性を秘めています。駐車場の需要は限定的であるため、競合が生じると供給が過剰となり、価格競争が起こりやすくなり、これが収益性の低下に繋がる可能性があります。

節税効果が低め

駐車場経営においては、節税効果が制約されるというデメリットが存在します。具体的には、土地の固定資産税においては、その土地が更地であることから節税が難しくなります。月極駐車場の場合、青空駐車場として自用地と評価され、相続税の節税効果が期待できません。

ただし、特定の契約形態に基づいて車庫などの施設を造成し、その費用を駐車場の利用者に負担させる場合は異なります。この場合、土地の賃借権が発生し、評価額が更地よりも減価される可能性があります。

相続税対策においては、駐車場経営よりも建物投資を伴う土地活用の方が優れた効果が期待できます。賃貸物件の建設により、建物においては借家権割合による評価減、土地においては貸家建付地評価減といった相続税評価額の低減効果が生じ、より本格的な相続税対策が可能となります。したがって、相続税に対する効果的な対策を検討する際には、建物投資を伴う土地活用を検討することが重要です。

駐車場経営・失敗する人の特徴

駐車場経営は簡単と思っている

駐車場経営において失敗してしまうのは、単に駐車場を設置すれば簡単に収益を上げられると考える誤解がある人たちです。確かに駐車場経営は他の不動産投資に比べて初期投資が抑えられ、比較的手軽に参入できる一面がありますが、容易に成功することは保証されません。駐車場の成功には適切な立地や適正な料金設定が必要であり、これらを誤ると稼働率が低下し、収益を確保できなくなる可能性があります。

駐車場を設置するだけで不労所得が手に入ると単純に考え、周辺状況や市場リサーチを怠ることはリスクを伴います。慎重な計画や調査なしに駐車場経営を始めることは危険であり、失敗の要因となりますので、検討前に慎重にリサーチを行うことが重要です。

見回りのチェックを行わない

駐車場経営においては、利用者の不快な体験を避けるためには、定期的な清掃や効果的な管理が欠かせません。特に、自らが運営管理を行う場合は、ゴミのないように気を配り、雑草の生え方が駐車を妨げないように見守ることが業務の一環です。これらの管理作業を怠ると、駐車場の利用者に不満が生じ、クレームの原因となりかねません。したがって、定期的な巡回や点検が欠かせません。

もしも自身での管理が煩雑である場合は、プロの管理会社に管理業務を委託することも一つの選択肢です。管理会社に委託することで、専門的なスキルや経験を活かし、駐車場の効果的な管理が期待できます。自らの適性や状況に応じて、最適な管理方法を検討することが重要です。

リスクを把握してない

駐車場経営は一般的にローリスクとされていますが、無条件にリスクがないわけではありません。税制上の優遇が限られていたり、駐車場が空車が続くと収益に影響が出たり、事故や駐車料金の滞納などの人的トラブルも発生しうる要因です。そのため、ローリスクである反面、他の不動産投資に比べて収益性が低いという一面も考慮すべきです。駐車場経営がローリスクであるからこそ、成功が簡単に訪れるわけではなく、成功にはリスクを理解し、収益を最大化するための十分なリサーチが欠かせません。

まとめ・終わりに

今回は、駐車場経営の失敗について解説しました。駐車場経営はメリットもたくさんありますが、駐車場経営のデメリットや注意点を把握していないと駐車場経営は失敗してしまう可能性があります。ですので、しっかりとメリット・デメリットそして注意点を把握した上で駐車場経営を行ってみてください。これから駐車場経営をしてみたい人、今駐車場経営してるけどいまいちよくわかってない人など是非この記事を参考にしてみてください。