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2024/06/18最終更新⽇時
2024/06/18コインランドリー経営の初期費用と成功のコツ
- 不動産投資

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相続や購入した土地をコインランドリーに活用したいと考えている方に、この記事はおすすめです。この記事では、コインランドリー運営に必要な初期費用、メリット、デメリットについて詳しく解説します。コインランドリーは、無人で運営できるのが大きな特徴になります。無人で運営できるので、普段仕事が忙しく、土地活用に時間をかけられない人にもオススメです。また、体力的に毎日土地の管理ができない人にも、コインランドリー運営なら可能です。
コインランドリー経営のメリットとは
土地を活用する方法はいろいろあり、その中の1つにコインランドリーがあります。ターゲットは共働き世帯で、市場は拡大傾向にあります。ここでは、コインランドリーを運営していくメリットについて紹介していきましょう。
店舗面積が狭くても開始可能
コインランドリーの店舗面積は通常20平米程度です。都市部ではさらに小さくなり、10平米程でも始められます。コインランドリーの稼ぎ口は洗濯機と乾燥機になるので、店舗の面積が大きいと売り上げは伸びます。しかし面積が広いと、洗濯機や乾燥機の数が増え、初期投資の負担を大きくしてしまいますよね。売り上げを大きくするために店舗面積を大きくしたいと思うところですが、面積が大きすぎてしまうと、効率が悪くなり利回りも低くなる可能性があります。
低ランニングコストで運営
コインランドリーは無人のところも多いですよね。店員がいつもいる必要はありません。人件費が高騰している中で、それが不要である点は大きなメリットです。コインランドリー運営を始める時に初期投資はいりますが、それより後は、大きな投資を必要としません。しかし、乾燥機などの電気代はかかります。機械の故障も予期せず起こるので、このようなコストを含めて収支計画はきちんと立てましょう。
高い収益率の秘密
コインランドリーの収益は店舗の規模や立地条件に左右されます。需要が高い地域では、20平米程度の店舗で月60万円から80万円の収入が見込めます。ですから年間にして計算すると、720万円から960万円になりますよね。コインランドリー運営の初期費用は乾燥機などの機器の購入で4500万円ほど必要になります。表面利回りを計算すると、約16%から21%です。株式の表面利回りが通常3~5%であるのに対し、コインランドリーは非常に高い収益性を誇ります。しかし、この表面利回りは、売り上げに対する機器投資の利回りなので、土地代や建物の建築費は含んでいません。
コインランドリーを使う人はリピート率が高く、常連客になる傾向があります。比較的景気に左右されないので、需要の多い土地で始めると、安定的な収入が見込めるでしょう。そして、天気の影響を受けやすいので、雨の日が多かったり、続いたりすると乾燥機の売り上げが伸びます。
未払いリスクの回避
コインランドリー運営は、自分で土地を活用するので、借主が退去するリスクがありません。マンション運営などと違って家賃未払いのリスクもなく、借主からの家賃値下げ交渉も不要です。また、運営者によって売り上げを伸ばせるので、家賃の小児収入の上限が制限されないのが良い点です。そして、コインランドリーはお客が多くなると同時に、売り上げも伸びます。長く営業を続けることで認知度も上がるので、利用者も増えるでしょう。
土地活用による節税効果
土地をコインランドリーに活用しても、直接的な相続税対策にはなりません。しかし、不動産の相続評価額は現金より低くなります。ですからコインランドリーとともに、土地や建物も所有していると、売って現金にするよりも相続税対策になるという考え方ができますよね。
コインランドリー経営のデメリットと注意点
コインランドリー運営のメリットを紹介してきましたが、もちろんデメリットも存在します。
高額な初期費用
コインランドリーの初期費用は、20平米程の時に4000万円から5000万円と高額です。土地の形を選ばなくて良いのと、建物が簡素で良いのはメリットですが、機材を用意する費用が多くかかります。マンション運営と比べれば初期費用は抑えられますが、駐車場として活用する場合に比べると高額になります。なので、始める時のハードルが少し高くなるでしょう。
差別化の難しさ
マンションなどの運営の場合、立地や内装、部屋の広さや設備などで、他のアパートと差別化を図ることはできます。しかしコインランドリーに必要なことは、洗濯できるというシンプルな構造なので、差別化が難しいです。専門知識や資格を必要としないので、参入するのが比較的簡単です。なので供給が多くなりすぎることも多く、他の店舗と差別化を図らなければ、運営が難しくなることもあります。
具体的な差別化の案としては、カフェやエステ、クリーニング店をコインランドリーと併設することです。コインランドリーを利用する時には、必ず待ち時間ができますよね。その待ち時間を利用することで、差別化だけでなく収益の増加や、リピート顧客を増やすことにもなります。
クレーム対応と衛生管理
先ほどコインランドリーは無人でできるので、人件費がかからないことをメリットとしてお伝えしましたが、それが裏目に出る時があります。これは、トラブル発生時に店員がいないため、迅速な対応ができずクレームに繋がる場合があるためです。具体的には次のようなトラブルがあります。
- 洗濯機が故障している
- 洗濯機のドアが壊れてしまって洗濯ものが出せない
- 洗濯ものが盗まれてしまった
- 釣銭がでない
自分でコインランドリーを運営する時は、クレームが出るとすぐに店に行き対応しなくてはいけません。また、クレームを防止するため、メンテナンスは定期的に行いましょう。
防犯対策の必要性
コインランドリーには常時店員がいないため、防犯面で注意が必要です。両替機が壊されたり、現金が盗まれたりする時もあります。また、洗濯に出している下着類などが盗まれると言った、店に誰もいないことで発生する犯罪があるのです。そして、人建物の中に勝手に入って、済む可能性がないとは言えません。
犯罪が起こりその噂が広まると、お客さんが減り、運営が成り立たなくなる可能性があります。防犯カメラを設置したり、定期的に見回りをしたりして、防犯対策をすると良いです。
コインランドリーの初期費用詳細ガイド
コインランドリーを始めるための初期費用は、一体いくら必要なのでしょうか。まず、コインランドリーは、20坪が一般的な店舗の大きさになります。また、洗濯機は8台、乾燥機が6台の計14台の機械を店に置くことが多いです。乾燥機が約半分を占める理由は、コインランドリーの稼ぎ頭が乾燥機になるからです。雨の日が続くと、洗濯ものが乾きませんよね。「雨が降ると空からお金が降ってくる。」と言われる時もあるコインランドリーの経営ではは、乾燥機がとても重要なアイテムなので、洗濯機と同じくらいの台数を用意するのが普通です。
機器購入費用の目安
まずは、洗濯機や乾燥機を買うのにお金がかかります。洗濯機の1台の相場は150万円程です。洗濯機の中には、乾燥機がついている洗濯機もあり、その場合は1台300万円程になります。乾燥機だけの場合は、1台60万円程です。ここで店の大きさが20坪の場合で、シミュレーションしてみましょう。値段は洗濯機が150万円、乾燥機能付き洗濯機が300万円、乾燥機が60万円とします。両替機も必要になり、これは30万円程が一般的です。
洗濯機8台、乾燥機6台の場合
洗濯機:1,200万円
乾燥機:360万円
両替機1台:30万円
合計:1,590万円
洗濯機4台、乾燥機付き洗濯機4台、乾燥機6台の場合
洗濯機:600万円
乾燥機付き洗濯機:1,200万円
乾燥機:360万円
両替機1台:30万円
合計:2,190万円
店舗内装工事費用
機器以外にかかるお金として、店舗内の給排水衛生工事や内装工事費があります。一般的な費用は、20坪の店で1,400万円から1,600万円程です。これらの他にも、チラシや店の前の旗などの宣伝にかかる費用が、200万円程あります。
建物建設費用の算出方法
更地にコインランドリーを建設する時には、店の構造は鉄骨造平家建てが多いです。鉄骨造の店の建築費は、1坪あたり70万円から90万円程です。20坪の広さで坪80万円の費用で建設すると、建築費が1600万円ほどかかります。
土地の買うことから始める時には、土地の購入費もこの上にかかります。しかし、その分利益を出すのが困難になるので、注意が必要です。
その他の方法として、店を借りて運営を始められます。その時には、仲介手数料と保証金がかかってきます。仲介手数料は、家賃の1か月分です。家賃20万円の店を使う場合には、20万円の仲介手数料が必要です。保証金は退去する時に返ってきますが、出典時に借主に払わなくてはなりません。保証金の月数は地域によって違います。店舗の場合は、4か月から8か月程のところが多いです。家賃20万円で保証金が6か月の場合を考えると、120万円必要になります。
コインランドリー運営を成功させるポイント
コインランドリー運営を続けていくためには、いくつかポイントがあります。今回は、3つ紹介しましょう。
適切な店舗面積の設定
自分の店を使う人は、店から半径2㎞程に住んでいる人たちです。また、最も機器が使われる時間帯は、午前10時から12時と言われます。ですからコインランドリーというのは、限られた時間で、限られた人たちが使うことで成り立つのです。機器をたくさん設置しすぎると、最も忙しい時間帯でも使われない機器が、発生する可能性があります。店の面積を小さくすることによって、初期投資額が減り、借入金も減りますよね。結果的に、経営リスクを下げられます。
定期的なメンテナンスの重要性
コインランドリーは無人経営が可能ですが、営業終了後の点検はきちんと行いましょう。コインランドリーで大切なことは、機器の故障がないこと、清潔感があること、安心して利用できることです。この状態を続けていると、リピーター率が上がります。安心感を得るために、店舗の清掃やメンテナンスは欠かせません。
ただし、運営者自身が点検するのは大変です。管理会社などを利用してもいいでしょう。時間と手間をかけずに済みます。
立地選定の注意点と需要確認
コインランドリーは立地が運営を左右します。自分が使おうと思っている土地に需要があるのか、慎重に見極めましょう。具体的に、コインランドリーに向いている土地は次のような土地です。
- 家族連れがたくさん住んでいるマンション街
- 共働き世帯が多い場所
- 大型商業施設の側
- 駐車場のスペースが広く確保できる
家族連れの多いマンション街では、子供の靴や布団など家では洗濯が難しいものが多いです。コインランドリーを使う人は、洗濯物を車で持って来る人が多いですよね。なので、駐車スペースは広いほうが良いでしょう。他には、ペットを飼っている人にも、コインランドリーは需要があります。
コインランドリー経営のまとめとアドバイス
今回は、コインランドリー経営の強みと弱み、そして初期費用などについて説明しました。コインランドリーを運営する前に、専門家に相談すると良いです。洗濯機などの必要機器の相談だけでなく、立地が良いのか、経営のプランなどについても相談に乗ってくれるでしょう。
また、1社だけに相談するのではなく、複数の会社に相談しましょう。複数社を比較することが何より重要です。インターネット上の一括比較サービスを利用すると、手間が省けます。コインランドリーを続けていくためには、店を大きくしすぎないこと、家族連れや共働き世帯が多い土地を選ぶこと、安心して利用できる店にすることが大切です。この記事が、コインランドリー運営を考えている人の手助けになれば嬉しく思います。最後までお読みいただきありがとうございました。