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2023/10/05最終更新⽇時
2025/07/02家を売る前に知っておくべき相場情報:築年数・地域別の価格と調べ方
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家を売る際の価格相場の基本
家を売る前に知っておくべき相場の基礎知識
家を売る際には「どれくらいの価格で売却できるか」相場を把握しておくことが大切です。家を売って得られる売却益を想定できなければ、不動産売却の検討が難しくなります。
家を売る理由は引っ越しや資金運用など、人によってさまざまな理由があります。どのような理由で家を売る際にも、相場を把握してから売却活動をはじめなければ高額売却を成立させられません。
この記事では家を売る際の相場について、詳しく解説します。
家を売る前に知っておくべき相場の基礎知識
家を売る際の売却相場は、物件の不動産需要によって異なります。不動産売却では買主が欲しいと思う価格で、家を売りに出すことが大切です。
そのため、築年数が浅い物件や駅近、都市部などの需要が高い物件は、高額で取引されやすくなります。他にも敷地面積や設備のグレードなど、人によって求める需要はさまざまです。
不動産需要と相場の関係性
家を売りに出す際は、近隣エリアで過去に売れた不動産取引の記録を確認して、相場を確認しておきましょう。自分が売りに出す物件情報に近い不動産取引ほど、適切な相場を確認する参考材料となります。
また同じエリアで売れた物件も、家の使用状況によっては価格が大幅に変動するため、注意してください。日本人は新築を好む傾向があり、できるだけ綺麗で未使用の物件ほど需要が高くなります。
そのため、築年数が浅く使用感の少ない物件の方が、高額で売却できる可能性が高いです。
売却相場を把握するために、不動産会社に見積もり査定をしてもらいましょう。見積もり査定によって物件の売却価格が判明すれば、売却活動をするべきかどうか判断できます。
まずは売りに出したい物件が、不動産市場でどの程度の価格で取引できるのか、相場を把握しておきましょう。
家を売る際の価格相場詳細
家を売る際には、価格相場を把握しておくことが大切です。家の価格相場は、主に「築年数」と「地域」によって大きく変動します。
家を売る際の価格相場を把握するために、「築年数」と「地域」別の価格相場を確認しておきましょう。
築年数別の一戸建て価格相場
家を売る際の価格相場は、築年数によって大きく変動します。築年数が高くなり建物の老朽化が進むと、家の価格相場が低くなるものです。
建物を築年数が古くなると、どのように価格帯が変動していくのかを確認してみてください。
参考として、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営する「REINS(レインズ)」が公表している2022年1月から3月の首都圏中古物件取引情報を紹介します。
築年数別の価格相場は、次の通りです。
「首都圏の築年数別価格相場」:築5年、築10年、築15年、築20年以上
- 築5年未満の中古住宅の価格相場 4,700万円
- 築5年以上築10年未満の中古住宅の価格相場 4,448万円
- 築10年以上築15年未満の中古住宅の価格相場 4,325万円
- 築15年以上築20年未満の中古住宅の価格相場 4,033万円
- 築20年以上築25年未満の中古住宅の価格相場 3,931万円
- 築25年以上築30年未満の中古住宅の価格相場 3,227万円
- 築30年以上の中古住宅の価格相場 2,319万円
*参考REINS|首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況「2022年01~03月」
築5年未満の中古住宅は4,700万円が相場です。築年数が上がるごとに価格が徐々に下落しています。築30年以上の中古住宅の場合、2,319万円が相場となりました。
つまり、築5年未満の中古住宅と築30年以上の中古住宅では、約2倍の価格変動が起きます。
中古住宅の価格相場を推測する際には、次の築年数別の価格変動目安を参考にシミュレーションしてみてください。
「築年数別の価格変動」:価格下落率と推定売却価格
- 築5年未満 価格下落率100%
- 築5年以上築10年未満 価格下落率94%
- 築10年以上築15年未満 価格下落率92%
- 築15年以上築20年未満 価格下落率85%
- 築20年以上築25年未満 価格下落率68%
- 築30年以上 価格下落率49%
*参考REINS|首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況「2022年01~03月」
3,500万円で購入した住宅の場合、築5年未満であれば価格変動なしで売却できる可能性があります。
シミュレーションをしてみると、築5年を過ぎると価格が94%の3,290万円まで下落、築10年以上で92%の3,220万円まで下落する推移です。
また築15年を過ぎると85%の2,975万円、築20年以上で68%の2,380万円、築30年以上の場合は下落率49%の1,715万円まで下がります。
つまり3,500万円で購入した家を、築30年以上経過してから売る際には購入価格から1,785万円の価格変動が起きる計算です。
家を売る際にはシミュレーションを参考に、築年数に応じた価格相場を算出してみましょう。
地域別の家の価格相場
家の価格は地域によっても変動します。人が集まる都市部や観光都市、大型商業施設の周辺は不動産需要が高まり、家の価格相場も高いです。
不動産売却を検討している方は、地域別の価格相場を確認しておきましょう。参考として、住宅金融支援機構であるフラット35の2021年度利用者調査から、地域別の中古戸建住宅の平均価格を紹介します。
「地域別の中古戸建住宅価格相場」:首都圏、近畿圏、東海圏、その他地域
- 全国 2,614万円
- 首都圏 3,295万円
- 近畿圏 2,654万円
- 東海圏 2,208万円
- その他の地域 2,601万円
首都圏が圧倒的に中古住宅の平均価格が高く、次に大阪府や京都府・兵庫県など人気のある近畿圏の平均価格が高くなっています。
東海圏は価格相場が低く、全国平均価格は2,614万円が中古住宅の価格相場です。
また、同じエリア内でも主要駅の近さや交通アクセスの良さ、日当たりや風通しによって住宅価格相場は変動します。
売りに出す家のエリアから、売却価格相場がどの程度になるのか確認してみましょう。
家を売る際の相場を調べる方法
家を売る際の相場を調べるには、主に次の方法があります。
- 不動産ポータルサイト
- 土地総合情報システム
- REINS
価格相場を調べる際には、できるだけ多くの情報から信憑性が高い情報を参考にしてみてください。上記の方法は信憑性が高い情報を入手しやすく、価格相場を調べやすいです。
それぞれの調べ方を詳しく解説しますので、自分に合った方法で家の価格相場を確認してみましょう。
不動産ポータルサイトを活用する方法
家の価格相場を調べる際には、不動産ポータルサイトを活用する方法がオススメです。不動産ポータルサイトで、エリアごとの現在売りに出されている情報を調べれば、売りに出す家の価格相場を確認できます。
売りに出す家と類似の物件情報を検索することで、参考価格を把握しやすくなります。
また、1社の不動産会社が管理している不動産ポータルサイトで物件情報を検索するより、一括査定サイトを使うとより正確な価格相場を確認できます。
一括査定サイトは複数の不動産会社に向けて、一度に簡易査定を依頼できるサイトです。多くの一括査定サイトの簡易査定サービスは、机上の情報だけで査定を依頼するため、所要時間が短く無料で利用できます。
複数の不動産会社の査定を一度に受けられるため、信憑性が高い価格相場を確認しやすいです。しかし一括査定サービスを利用すると、査定を依頼した不動産会社から営業電話がかかってくる可能性もあるため、迷惑に感じることもあります。
不動産売却のプロから価格査定を受けたい方は一括査定サイトを、自分で現在売りに出されている価格から売却相場を調べたい方は不動産ポータルサイトを利用しましょう。
土地情報総合システムを使った価格相場の調査
国土交通省が公表している「土地情報総合システム」を参照すると、過去の不動産取引実績を閲覧できます。
エリアごとの不動産取引情報を調べることができ、都道府県だけでなく市町村や駅までの距離、住宅面積などで検索フィルターをかけることで、詳細な取引実績を確認できます。
売りに出す物件情報に似た情報を参考にして、物件の価格相場を推測できます。
またエリアごとの坪単価や平米単価、年代別の不動産取引価格を参照できるため、不動産取引に必要な詳しい情報を取得可能です。
実際に取引された不動産売却価格を参考に、家の価格相場を確認したい方は「土地総合情報システム」を利用しましょう。
REINS Market Informationでの最新相場確認
「土地総合情報システム」と並ぶ信憑性が高い不動産取引情報を検索できるサイトとして、「REINS」がオススメです。
REINSは国土交通大臣から認可を受けたサイトで、不動産会社が物件情報を交換し合うために利用しています。
そのため、REINSは一般ユーザーが利用できず、不動産業者のみがアクセスできるサイトです。相場検索には「REINS Market Information」を利用しましょう。
しかし、REINSの情報を基に過去1年以内の不動産取引情報を閲覧できる「REINS Market Information」を利用すれば、家の価格相場を調べられます。
「REINS Market Information」は更新頻度が高く、より正確な情報を取得できる点が魅力的です。家の価格相場を調べたい方は「REINS Market Information」を利用してみてください。
家を売る際の重要な注意点
家を売る際には、できるだけ高額で売却を成立させるよう業者選びに注意しなければいけません。
売却活動を委託する不動産業者によって、売却の成功率は大きく異なることがあります。不動産業者を選ぶ際には、査定額だけでなく過去の実績や利用者の口コミ、業者の対応を確認しておきましょう。
査定依頼をして見積もり額だけを参考に、業者を選ぶと悪徳業者を選んでしまう可能性があります。見積書の書式は業者によって違うため、見積内訳に含まれていない項目があるかもしれません。
そのため査定額が低くても売却する際には高額で取引が成立したり、査定額が高くても買主が見つからず売却できなかったりと、業者によって不動産取引の満足度が変わります。
家を売る際には信頼できる業者を見つけて、売却活動を委託することが大切です。
また不動産売却には、仲介取引と買取取引のどちらで家を売るべきか、検討してみましょう。
仲介取引では、不動産会社が売手と買主の仲介業務を行い、買主を見つけるための広報活動や営業活動を担当します。そのため、買主が見つからなければ家を売れませんが、自分の希望する価格で売却できるため高額売却が可能です。
買取取引は、仲介より安い価格で不動産業者に家を買い取ってもらいます。不動産業者に家を売るため、買主を探す手間や時間をかけずに、すぐに家を現金化できる点が魅力的です。
しかし仲介に比べて得られる売却益が安くなるため、売却期間に余裕がある方は買取より仲介で家を売りましょう。
家を売る際の相場に関するまとめ
家を売る際の相場は、不動産需要によって変動します。築年数や家があるエリアなど、買主が見つかりやすい物件ほど高額で売却しやすいです。
築年数や地域別の価格相場を参考に、自分が売りに出す家の価格相場を確認しておいてください。
また、不動産売却を成功させるためには、事前に家の価格相場を調べておくことが大切です。不動産ポータルサイトや土地総合情報システム、REINSなどを利用すれば、自分で家の価格相場を調べられます。
不動産売却のプロに査定を依頼したい場合は、一括査定サイトを利用して複数の会社に見積もり依頼をしましょう。
不動産売却を成功させるために、家の価格相場を調べて信頼できる不動産会社に売却を依頼してみてください。