不動産の査定相場を自分で調べる方法!売値はどうやったらわかるのか?
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不動産の査定相場の調べ方について知りたい!
そもそも不動産の相場価格とは、現時点でその不動産を売却したらいくらで売れるのかという価格を予想したものです。相場価格を出すときには過去の取引事例を参考に査定します。不動産を売却するときには、相場価格を出すことが重要です。相場がわからないと不動産にいくらの値段をつけたらよいか判断できないからです。不動産の売値は一般的には不動産業者に依頼して査定しますが、自分で査定することもできるのでしょうか。今回は、査定相場を自分で調べる方法について解説していきます。
不動産の価格の種類
不動産の査定の際には相場価格、成約価格、売り出し価格、販売価格、査定価格といった言葉が使われます。皆さんはこれらの違いについて知っていますか。実はこれらの言葉には少しずつ違いがあるのです。まず査定価格とは、不動産業者が判断した価格のことです。相場価格とは、今不動産を売ったらいくらで売れるかという予想金額のことです。そして成約価格とは、過去に不動産が実際に売れたときの価格を指しています。売り出し価格とは不動産を売却し始めたときについていた、値下げなどをする前の価格です。最後に販売価格とは現在売却活動中にある不動産についている価格です。このように、これらの言葉は似ていますが少しずつ異なっているのです。
不動産の価格を自分で調べる方法とは
不動産の価格を自分で調べる方法には、成約価格を調べる方法、売り出し価格を調べる方法、公的機関の価格を調べる方法の3つがあります。それぞれについて説明していきます。
成約価格を調べる方法
成約価格とは、実際に不動産を売却したときの価格のことで、実勢価格ともいわれます。自分が査定を依頼しようとしている不動産が過去に取引された例を参考にします。成約価格を調べるには「レインズマーケットインフォメーション」や「土地総合情報システム」を利用すると調べることができます。レインズマーケットインフォメーションとは、不動産流通機構という国土交通省指定の機関が運営しているサイトです。10万件ものデータの中から不動産の取引情報を参考にすることができます。レインズマーケットインフォメーションでは情報が不動産のエリアごとに分けており、築年数や間取りなどの情報が調べやすいです。
土地総合情報システムとは、実際に過去に不動産を購入した人から回収したアンケート結果をもとに情報がデータベース化されているサイトです。国土交通省が運営しています。しかし、レインズマーケットインフォメーションの方が情報量が多いため、基本的にはレインズマーケットインフォメーションを利用すればよいでしょう。
レインズマーケットインフォメーションについてはこちらを、土地総合情報システムについてはこちらを参照してください。
売り出し価格を調べる方法
売り出し価格とは、不動産の売却を始めたときに最初につけられていた価格のことです。自分で売り出し価格を調べることが大事である理由は、売却しようとしている不動産の適正な売り出し価格を知ることができるからです。売り出し価格は不動産業者の物件を検索できるサイトを利用すると調べることができます。そして、自分が売却しようとしている不動産に類似している物件の売り出し価格を参考に、不動産に価格をつけるのです。そうすれば売却を始めてから売れ残るリスクや安く買い叩かれてしまうリスクを軽減することができるのです。
公的機関の価格を調べる方法
国土交通省は毎年不動産の価格を調査しています。その価格を調べれば所有している不動産の価格の参考にすることができます。公的機関が提示している価格と売却価格は全く同じではないので注意が必要ですが、価格をつけるうえで目安になります。公的機関が査定をした土地の標準価格のことを「基準地価」といいます。基準地価は「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」というサイトから検索することができます。そのサイトのURLを開くと日本地図が表示されており、まずは都道府県や市区町村を選択します。次に検索条件を指定するページに移り、調査が行われた年や地価、不動産の用途区分を選択します。すると地価に関する情報が表示されるのです。国土交通省地価公示・都道府県地価調査のサイトについてはこちらを参照してください。
相場を調べるメリット
スムーズに売却できるようになる
不動産の相場を調べることのメリットの一つは、相場を理解しておくことによって売買取引が成立しやすくなるという点です。不動産を売却する前には相場を調べるのが一般的ですが、実は、不動産の売却価格のつけ方にはルールがありません。確かに、不動産はどれも形や面積が異なっているため、明確な基準によって査定のルールを定めるのは難しいでしょう。そのため、不動産の価格は業者が恣意的につけることができてしまうのです。しかし、相場に見合った価格をつけないと売買を成立させることができません。高すぎる価格を設定しても買い手はつかなくなってしまいます。そこで売り手と買い手の合意を得て売買を成立させるために、不動産の相場を理解しておく必要があるのです。
査定額が正しいかどうか判断できる
不動産の相場を事前に自分で調べておけば、業者に出してもらった査定額が正しいのかどうかを判断できるというメリットがあります。査定の結果は不動産業者によって異なります。それは、不動産業者は査定のために過去の売却事例を参考にするからです。それだけではなく、得意、不得意によっても査定結果が異なります。それぞれの不動産業者には物件の種類や所在地によって得意な物件と苦手な物件があります。そのため、査定を依頼しても不動産業者によっては適正でない結果を出してくることがあるのです。しかし、自分で相場を調べておけば、適正でない査定結果を出されたときにその価格を疑うことができます。もし自分で事前に査定をしておかなければ不動産業者に出された価格を信じてしまい、結果としてうまく売却できなくなってしまいます。このように、相場を自分で調べることで不動産業者の査定の精度を見極め、より適正な価格をつけることで売買をスムーズに進めることができるのです。
相場を調べるためのポイント
相場価格で売れるわけではない
査定の結果出された相場であれば必ず売却できるということではありません。相場価格は常に変化するのです。それは、相場価格はさまざまな影響を受けて決まるからです。例えば、相場価格は人々の「不動産を購入したい」という需要に影響を受けて変動することがあります。不動産需要が高いときには相場より高い値段をつけても買い手がつくでしょう。一方、不動産需要が低くなってしまうと相場価格では売却することができません。このように、不動産の価格は市場のニーズによって変動するのです。そのため相場価格であれば売れるという確証はなく、査定と売却のタイミングがずれると査定額は参考にならなくなってしまうのです。
さまざまな価格を調べる
相場を知りたいときに重要なのは、さまざまな価格を調べることが重要です。成約価格だけを調べてもそれが必ずしも正しい相場価格だとは限りません。売り出し価格や公的機関が提示している価格についても調べるようにしましょう。相場価格は何らかの要素の影響を受けて変動することがあります。もし、複数の価格について査定しておけばより正しい相場価格を知ることができるのです。一つの価格がわかったからといってその結果を鵜呑みにしないようにしましょう。
まとめ
今回は、不動産の査定相場はどうやったらわかるのか、自分で調べる方法について解説してきました。不動産の価格については、相場価格、成約価格、売り出し価格、販売価格、査定価格といった言葉があり、まずはこれらの違いについて理解しておく必要があります。
そのうえで、不動産の査定相場を自分で調べるには、「土地総合情報システム」や「レインズマーケットインフォメーション」、各不動産業者の物件を検索できるサイト、「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」などを利用すると調べることができます。事前に自分で不動産の相場を調べておくと不動産の売買をスムーズに成立させたり、業者の査定結果が正しいのかを判断したりできるというメリットがあります。そのため、不動産を売却するときには業者に査定を依頼しますが、その前に自分でも不動産の相場を調べるようにするとよいでしょう。