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2023/12/21最終更新⽇時
2023/12/21事実上の配偶者/じじつじょうのはいぐうしゃとは
- 不動産専門用語

さ行
法律上、婚姻関係を結んでいないが社会的には夫婦として共同生活を送る相手のこと。いわゆる事実婚の相手である。ただし、なんらかの理由で婚姻届を提出できない内縁関係とは異なり、意図的に婚姻届を提出しない選択肢を選んだ夫婦のことを事実婚の関係と呼ぶ。事実婚の夫婦は法的に保護されないため、どちらかが亡くなった場合でも法定相続人とはならない。
共有の不動産があった場合も相続できない可能性がある。ただし、遺言書などに遺す相手として記載があれば相続することもできる。そして、事実上の配偶者が賃貸不動産を借りていた場合は、その配偶者に相続人がいなければそのまま住み続けることができ、賃借人の権利義務を承継すると規定されている。賃料は承継した配偶者が支払わなければならない。相続人が存在する場合は、その相続人に承継されてしまう。
そのときは相続人に承継された賃借権を援用し、その不動産に住み続けられる判例もある。賃料支払義務は相続人にあるため、配偶者に請求することはできない。相続人が賃料を払わなかったり、そもそもの不動産契約を解約する可能性もあるため、注意が必要である。 また、配偶者控除や配偶者特別控除などの税制の優遇も受けることができない。相続税や贈与税の優遇も事実婚の場合は対象外となってしまう