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2025/11/21土地の権利書を紛失したら?影響と対処法を徹底解説
- 不動産の知識
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
Contents
権利証とは?不動産取引に必要な書類の概要
不動産を売却する際には、名義人であることを証明するために権利証が必要です。しかし、権利証を紛失し、売却できなくて困っている方も多いのではないでしょうか。 今回は、権利証を紛失しても慌てずに済むよう、権利への影響や対処法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。まずは権利証とはなにか、再発行ができない点についてご紹介します。
権利証の役割と重要性
土地の権利を示す書類には「権利書」や「権利証」があります。ただし、これらは正式名称ではありません。2006年以前は、不動産の売買や相続、所有権取得の登記が完了した際に、法務局から登記済証が発行されていました。発行された登記済証は通称「権利証」と呼ばれています。登記済証には、申請内容や登記官の「登記済」の押印が含まれています。しかし、不動産登記法の改正により、2006年以降は「登記識別情報」が発行されるようになりました。登記事務の簡素化や効率化を図り、インターネット経由での申請も可能にすることを目的とされています。 登記識別情報は、数字とアルファベットを組み合わせた12桁の英数字です。不動産ごとに、または登記名義人ごとに定められ、通知されます。主に、不動産売却時に本人確認のための提示が求められることが一般的です。基本的に、権利の所有者以外は知り得ない情報であり、登記の真正性を確保するために使用されます。 また、登記識別情報は非常に重要で、銀行口座の暗証番号に相当するものと考えておくべきです。書類で交付される際、12桁の英数字は袋とじとなり、そのままでは見られないよう工夫されています。 書類で交付された際も、12桁の英数字は袋とじとなり、そのままでは見られないように工夫されています。
再発行ができない理由と注意点
登記済証と登記識別情報では、取り扱い方法に若干の違いがあります。 たとえば、登記識別情報は書類としての効力を持たないため、12桁の英数字さえ正しければメモやコピーでも問題ありません。一方、登記済証では原本の保管が必要であり、コピーは登記の添付書類として使用できません。このように、登記済証と登記識別情報は権利の所在を示す書類であり、紛失時には再発行できない規定です。
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権利証を紛失した場合の権利への影響とは?
ここでは、権利証を紛失した場合の権利への影響や必要となるケースについて説明します。
権利証紛失が権利に与える影響
結論として、権利証を紛失しても権利がなくなったり、登記が抹消されたりすることはありません。重要な書類ですが、紛失しても権利に影響はないのでご安心ください。 また、書類の情報を添付しなければならない場合でも、いくつかの対処法があるため登記できないわけではありません。
相続する土地である場合
被相続人の本人確認を行う際には、住民票の除票でも問題ありません。 土地の権利証は、名義変更の申請時に所有者が権利を譲る意思があることを確認するために提示されるものです。しかし、相続の場合は、被相続人がすでに死亡していることから、所有権を得る相続人が登記申請をおこないます。 土地の権利に関しては、被相続人の遺言書によって相続申請の書類を確認できることから、権利証の提出は必要ありません。 また、相続が完了した際は、新たに相続人の名義で登記識別情報が発行されるため、安心して手続きを進めるとよいでしょう。
必要となるケース
例外として、被相続人が死亡したときの住所と登記簿上の住所が一致しないうえ、住民票の除票が取得できない場合は、権利証の提出が求められます。 2019年に法令が改正されたことによって、保存期間は延長されましたが、2009年より前に亡くなった場合の住民票の除票や戸籍の附票は取得できないケースもあるようです。 取得できなかった場合は、登記簿上の所有者が自身の被相続人であることを証明するために上申書と相続人全員の署名・捺印、印鑑証明書が必要となります。 そのほかの書類も提出を求められる可能性があるため、法務局に問い合わせるか司法書士に相談したうえでおこないましょう。 このように、時間が経ちすぎると必要書類が収集できなくなる可能性もあることから、相続登記に関してはなるべく早めにおこなっておくことがオススメです。
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権利証を紛失した際の対処法
ここでは、権利証を紛失した場合の3つの対処法についてご紹介します。
事前通知制度の利用
まずは、事前通知制度を利用する方法です。 事前通知制度とは、登記申請者が所有者本人であることを、本人限定受取郵便によって確認する制度です。 手続きとしては、法務局より登記申請が間違いでないかを確認するために事前に通知が送られます。そして、法務局の発送日から2週間以内に署名し登記申請時の実印を押印したうえで返送、もしくは法務局窓口へ持参します。 以上で登記申請は完了です。もし書類に不備があった場合や期限に間に合わなかった場合は、登記申請が却下されてしまうため注意しておきましょう。 また、売主に悪意があった場合は購入代金だけを受け取り、わざと事前通知を返送しないといったトラブルが起こりかねないため、他人同士で取引をおこなう際は用いられません。さらに、離婚に伴って財産分与をおこなう際も避けるようにしましょう。 事前通知制度を利用することによって、費用がかからず特別な手続きも必要ない点がメリットとして挙げられます。一方、デメリットは時間がかかるうえ、不備や期限に間に合わなかった場合には登記申請が却下されます。
公証人に本人確認
続いては、公証人に本人確認を依頼する方法です。 公証人によって本人確認制度を利用する際は、まず印鑑証明書・実印・顔写真付き身分証・登記の申請書類を用意します。そして、公証役場にて認証手数料を3,500円支払い、公証人立会いのもと登記申請書に署名・捺印をおこない完了です。 これらの手続きをおこなうことによって、本人であることの認証文が付与されます。認証済みの書類を法務局に提出することによって、土地の権利証を提出せずに登記申請が可能です。 公証人に本人確認を依頼するメリットは、比較的費用が安く済むことです。しかし、平日に行かなければならない点がデメリットでもあります。
本人確認情報の作成
最後は、本人確認情報を作成してもらう方法です。 登記申請の代理人に、本人確認情報を作成してもらうことによって本人確認ができます。司法書士に依頼する場合は、代理申請をおこなう司法書士と面談し、不動産の購入時期や権利証の最終確認日などの質問に答えます。 そして、本人確認情報の書類を作成してもらうと、権利証の代わりとなるため、法務局にて登記手続きをおこなうことも可能です。 一方、登記の委任費用とは別途、本人確認情報の作成費用を支払わなければなりません。依頼先によっても異なりますが、報酬として数万円から数十万円程度が一般的です。 本人確認情報を作成してもらうメリットとしては、司法書士に任せて手間がかからない点です。しかし、費用がかかる点や登記申請を委任していないと利用不可となる点がデメリットとなります。
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紛失した権利証は悪用されるのか
ここでは、紛失した権利証は悪用される可能性があるのか、悪用を防ぐ2つの方法についてご紹介します。
悪用される可能性
権利証が盗難によって紛失したとしても、権利証のみで不動産の売買ができるわけではないため、第三者に悪用される可能性は極めて低いでしょう。 また、上記でご紹介したように権利そのものを失うわけではないため、紛失したからと言って慌てる必要もありません。万が一、権利証を悪用され登記名義が変更されたとしても、裁判にて登記が無効であることを証明できた場合、所有権移転登記の抹消が可能です。 権利証を紛失したままでは不安感を抱いている場合や、本人確認書類も紛失してしまった場合には以下の2つの対処法を試すとよいでしょう。
不正登記防止申出制度
まずは、不正登記防止申出制度を利用する方法です。 不正登記防止申出制度とは、法務局に対しこれから3か月以内に申請があった場合は、登記をおこなわず通知してもらう制度のことを言います。たとえば、権利証の盗難や登記識別情報の盗み見が明らかであったり、実印と印鑑登録証・印鑑証明書が同時に盗難されていたり、とくに悪用の危険性が高い場合に利用する制度です。 一方、申出の際には警察や関係機関への相談や告発、被害届の提出などをおこなっておく必要があります。また、代理人による申請はできないため注意が必要です。
登記識別情報の失効申出
続いては、登記識別情報の失効申出をおこなう方法です。 失効申出とは、管轄の登記所に対し、登記済証や登記識別情報の効力を失効させる申出のことを言います。ただし、一度失効させた場合、あとから権利証が見つかっても権利証を使用した所有権移転登記はできません。 そのため、紛失時と同様に本人確認の手続きをおこなう必要があります。
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まとめ:権利証紛失時のポイントと注意事項
今回は、権利証を紛失した場合の権利への影響や対処法、悪用されるのかについてご紹介しました。 権利証とは、登記済証や登記識別情報の俗称であり、紛失した際は再発行ができません。権利証を紛失したからと言って、権利に影響が出るわけではないためご安心ください。 紛失した際は、事前通知制度や公証人による本人確認、本人確認情報の作成によって対処できます。 権利証のみで不動産の売買ができるわけではないため、紛失して悪用される可能性は低くなります。しかし、本人確認書類も紛失してしまった場合には、不正登記防止申出制度や登記識別情報の失効申出をおこなっておくと安心できるでしょう。
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