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最終更新⽇時

2026/08/07

家を解体する時の手続き一覧|解体前・解体後に必要な届出や流れを解説

  • 不動産の知識
  • その他

相続した家を解体して土地活用したくても「何から手を付ければよいか」「どのような手続きが必要なのか」と不安に感じる方もいるでしょう。

家の解体では、業者への見積もり依頼だけでなく、建設リサイクル法に基づく届出、ライフラインの停止、解体後の建物滅失登記など、工事前後で複数の手続きが発生します。手続きを怠ると罰則や余計な費用負担につながることもあるため、事前に全体の流れを把握して計画的に進めることが大切です。

この記事では、家を解体するときに必要な手続きを工事の前後に分けて解説します。解体時の注意点や費用を抑える方法も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

家を解体する前に必要な手続き

営業担当者から説明を受ける夫婦

家を解体する前には、解体工事の届出や道路使用・占用許可申請など、さまざまな手続きがあります。スムーズに家の解体を進めるためにも、必要な手続きを事前に把握しましょう。ここでは、家の解体前に必要な手続きを紹介します。

解体業者に現地調査と見積もりを依頼

まずは、解体業者に現地調査を依頼し、解体工事にかかる費用の見積もりを取ります。解体費用は、建物の構造や延床面積、前面道路の広さ、重機の搬入可否などによって大きく変わるため、現地を確認してもらった上で見積もりを出してもらうことが大切です。

見積もりは、複数の解体業者に依頼しましょう。複数社の見積もりを比較することで、費用相場を把握しやすくなります。

見積もり書では総額だけでなく、建物本体の解体費、足場や養生にかかる費用、廃材処分費、付帯工事費、重機回送費といった内訳を確認しましょう。残置物の処分やブロック塀・庭木の撤去が別料金になるケースもあるため、どこまで見積もりに含まれているか事前に確認すると安心です。

関連記事:家の解体費用25坪の相場は?高くなる原因と安くする5つの方法

建設リサイクル法に基づく解体工事届出

床面積が80平方メートル以上の建築物を解体する場合、建設リサイクル法に基づく届出が必要です。建設リサイクル法とは、解体工事で発生するコンクリートや木材などの廃棄物を適切に分別し、再資源化を促進するための法律です。

届出は、原則として工事着手の7日前までに、建物がある自治体の窓口に提出します。期限を過ぎると工事開始に影響する可能性があるため、解体業者を決めたら早めに手続きのスケジュールを確認しましょう。

届出の義務があるのは、原則として解体工事の発注者です。ただし、実務上は解体業者が手続きを代行するケースが多く、その場合は委任状の提出が必要です。

道路使用・占用許可申請

解体工事では、重機や工事車両の駐車、廃材の搬出入などにより、道路を一時的に使用するケースがあります。このような場合、事前に道路使用許可や道路占用許可を申請し、許可を得てから工事を行わなければなりません。

道路使用許可は道路上で作業を行ったり、交通に影響を与えたりする場合に必要な許可で、申請先は工事場所を管轄する警察署です。道路占用許可は、道路上に足場や仮囲いを一定期間設置する場合に必要な許可で、道路管理者に申請します。道路管理者は道路の種類によって異なり、国道は国土交通省、都道府県道は都道府県知事、市町村道は市町村長です。

手続きを怠ると工事開始が遅れる可能性があるため、見積もり時点で解体業者に確認しましょう。実務上は解体業者が申請を代行するケースも多いため、代行費用の有無も併せて確認することをおすすめします。

アスベストの使用有無を調査

一定規模以上の解体工事では、有資格者によるアスベスト(石綿)の事前調査が必要です。アスベストは、かつて耐火性や断熱性を高める目的で多くの建材に使われていた素材ですが、吸い込むと肺がんなどの健康被害につながる恐れがあり、2006年に使用が全面的に禁止されました。そのため、2006年以前に建てられた家はアスベストが使用されている可能性があります。

一定規模以上の解体工事では、事前調査結果を国のシステムへ報告する義務があります。吹付けアスベストなど届出対象となる建材が確認された場合は、法令に基づく必要な届出を行った上で除去作業を実施します。実務上は解体業者が対応するケースが一般的なため、相続した家が古い場合、アスベスト調査や除去工事に対応できる解体業者かどうかも確認しましょう。

水道以外のライフラインを停止

解体工事に着手する前に、ガス・電気・電話・インターネット回線などのライフラインを停止します。特に、ガスや電気の供給が続いたまま解体を行うと、ガス爆発や火災といったトラブルにつながる恐れがあるため、解体日が決まった段階で各事業者に連絡し、停止や撤去の手続きを進めましょう。

ただし、水道は粉じんの飛散を抑えるための散水や作業後の清掃に使います。そのため、水道は解体工事の完了後に停止手続きをしましょう。

不用品・残置物を処分

解体工事の前に、家の中に残っている家具・家電・生活用品などの不用品を処分しましょう。相続した家の場合、亡くなった親の荷物がそのまま残っているケースも少なくありません。

しかし、残置物が多いまま解体を依頼すると、処分費用が上乗せされる恐れがあるため注意が必要です。まだ使える家具や家電は、リサイクルショップに売却するのもひとつの方法です。

関連記事:仏壇の正しい処分方法とは?供養の仕方や移動手順も網羅

近隣住民へ解体工事の挨拶をする

解体工事を始める前に、近隣住民に事前に挨拶をしましょう。解体工事では、騒音や振動、粉じん、工事車両の出入りにより、周囲の住民に少なからず影響が及びます。事前説明がないまま工事を始めると、クレームや近隣トラブルにつながる恐れがあるため、注意が必要です。

挨拶は、工事開始の1週間前を目安に行うのが一般的です。伝える内容として、工事の開始日と終了予定日、作業時間、工事内容、緊急時の連絡先などが挙げられます。解体業者が挨拶文や粗品を用意してくれる場合もあるため、事前に対応範囲を確認するとよいでしょう。

自治体によっては、標識の設置や近隣住民への事前説明を義務づけているところもあります。こういった点も丁寧にサポートしてくれる解体業者に依頼すれば、トラブルなくスムーズに解体工事を進められます。

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家を解体した後に必要な手続き

ヘルメットを持って、解体現場の様子を見守る作業員

家の解体工事が完了しても、必要な手続きがすべて終わったわけではありません。法的に義務づけられている手続きもあるため、定められた期限までに漏れなく行うことが大切です。ここでは、家の解体後に必要な手続きを紹介します。

法務局で建物滅失登記を申請

建物を解体したら、建物滅失登記を申請します。建物滅失登記とは、登記簿上に残る建物の情報を抹消し、その建物が存在しなくなったことを法務局に届け出る手続きです。

建物滅失登記は、建物を取り壊した日から1か月以内に申請する必要があります。申請先は、解体した建物の所在地を管轄する法務局です。手続きには、登記申請書や解体業者が発行する建物滅失証明書、解体業者に関する証明書類などが必要なケースがあります。

建物滅失登記をしないまま放置すると、登記簿上は建物が残った状態になり、土地の売却や活用を進める際に支障が出る恐れがあります。自分で申請できますが、手続きに不安がある場合は土地家屋調査士に依頼すると安心です。

未登記建物の場合は自治体に家屋滅失届を提出

解体した家が未登記建物の場合、自治体に家屋滅失届を提出する必要があります。未登記建物とは、法務局の登記簿に登録されていない建物です。登記されていないため、解体後に法務局に建物滅失登記を申請する必要はありません。

ただし、固定資産税の課税対象として自治体に把握されているケースがあり、建物が取り壊されたことを自治体が把握できない場合、固定資産税の課税に影響する可能性があります。未登記建物を解体した際は、建物の所在地を管轄する自治体の税務課や資産税課に連絡し、速やかに家屋滅失の手続きを済ませましょう。

水道の停止

解体工事が完了したら、工事中に使用していた水道の停止手続きを行います。水道の停止手続きは、建物の所在地を管轄する水道局に連絡します。手続きの際は、使用者名や住所、お客様番号を確認されることがあるため、事前に検針票や領収書を用意するとスムーズです。

相続した家の場合、契約名義が故人のケースもあります。その際は、名義人との関係や相続人であることを確認される可能性があるため、必要書類の有無を水道局に確認しておきましょう。水道料金の精算もするため、解体完了後は忘れずに手続きを済ませることが大切です。

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家を解体するときの手続きで注意すべきポイント

指でバツ印を作る男性の手元

家を解体するときは、必要な手続きを期限内に行うことが重要です。特に建設リサイクル法の届出や建物滅失登記は忘れると、罰則や過料の対象になる可能性があるため注意が必要です。ここでは、家の解体時の手続きで注意したいポイントを紹介します。

建設リサイクル法の届出を忘れると罰則が科される

床面積80平方メートル以上の建物を解体する場合、建設リサイクル法に基づく届出が必要です。届け出ないで対象の解体工事を進めたり、虚偽の届出をしたりすると、20万円以下の罰金に処される場合があります。

建設リサイクル法の届出は、実務上は解体業者が代行することが多いものの、届出義務があるのは原則として発注者です。「業者がやってくれるはず」と任せきりにせず、届出の提出状況を確認しましょう。

建物滅失登記を忘れると過料に処される

建物滅失登記は任意ではなく、建物を取り壊した所有者に義務づけられている手続きです。建物を解体したにもかかわらず、正当な理由なく建物滅失登記を怠った場合、10万円以下の過料に処される恐れがあるため、注意しましょう。

建物滅失登記をせずに放置すると、登記簿上は建物が存在している状態が続きます。そのため、土地を売却したり新しく建物を建てたりする際に、現況と登記内容が一致せず、手続きが進みにくくなる可能性があります。解体後は土地の売却や新築などの手続きを円滑に進めるためにも、1か月以内に建物滅失登記を済ませましょう。

抵当権が設定されている家は無断で解体できない

解体予定の家に抵当権が設定されている場合、所有者の判断だけで無断解体は避けましょう。抵当権とは、住宅ローンなどの借入金を担保するために、金融機関が不動産に設定する権利です。建物が担保になっている場合、金融機関の承諾を得ずに解体すると、契約違反やトラブルにつながる恐れがあります。

抵当権が設定されている家を解体するには、原則としてローンを完済するか、融資元の金融機関に事前に相談して承諾を得なければなりません。家を解体する前はローンが残っているか、抵当権が建物や土地に設定されていないかを登記簿で確認しましょう。

住宅ローンを完済していても抵当権は自動的に抹消されないため、金融機関から必要書類を受け取り、抵当権抹消登記を行う必要があります。解体後の土地活用や売却をスムーズに進めるためにも、抵当権の有無は早い段階で確認することが大切です。

関連記事:住宅ローンが終わったら必要な手続きは?抵当権抹消や火災保険もあわせて解説!

相続した家を解体するには相続人全員の同意が必要

親などが亡くなり、遺産分割前など建物が相続人全員の共有状態にある場合、原則として相続人全員の同意を得た上で解体を進める必要があります。相続登記をしていない建物でも、相続財産であることに変わりありません。特定の相続人が独断で解体を進めると、他の相続人とトラブルになる恐れがあります。

相続人が複数いる場合、後々の紛争を避けるためにも、解体費用の負担や解体後の土地活用方針を含めて事前に話し合うことが大切です。

一方、建物を解体するために、必ずしも先に相続登記を済ませなければならないわけではありません。例えば、相続人が一人しかいないなら相続登記をせずに解体し、その後に建物滅失登記を申請できます。

ただし、土地に関しては相続登記を行う必要があります。故人から相続人への名義変更をしないと、土地の所有者であることを第三者に主張できず売却や活用に支障が出るため、忘れずに申請しましょう。

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家を解体するときの手続き費用を安く済ませる方法

パソコンを見ながら書類を確認する夫婦

家の解体では、建物本体の解体費用だけでなく、各種申請の代行費用や登記手続きの依頼費用がかかります。手続きの一部を自分で行えば費用を抑えられますが、申請内容に不備があると工事の遅れやトラブルにつながりかねません。

費用だけで判断せず、手続きの難易度やリスクも踏まえて検討することが大切です。ここでは、家の解体手続きにかかる費用を安く抑える方法を紹介します。

道路使用・占用許可を自分で行う

解体工事で道路を一時的に使用する場合、道路使用許可や道路占用許可の申請が必要です。これらの手続きを自分で行えば、解体業者に申請を代行してもらう場合に比べて費用を抑えられます。

道路使用許可の申請手数料は地域によって異なりますが、目安として2,500円程度です。道路占用許可は自治体によって費用の取り扱いが異なるため、事前に道路管理者へ確認しましょう。

一方、解体業者に申請を代行してもらう場合、代行費用として2万円~5万円ほどかかるケースがあります。少しでも手続き費用を抑えたいなら、自分で申請するのも選択肢のひとつです。

ただし、道路使用・占用許可は、工事車両の停車位置や足場の設置場所、通行人・車両への安全対策に関わる重要な手続きです。申請内容に不備があると許可が下りなかったり、工事開始が遅れたりする恐れがあるため、多少の費用がかかっても解体業者に任せたほうが安心です。

建物滅失登記を自分で申請する

建物滅失登記は、自分で申請することで費用を抑えられる手続きのひとつです。建物滅失登記には登録免許税がかからないため、自分で行う場合の費用は必要書類の取得費や郵送費などを含めて1,000円~3,000円程度に収まります。

一方、解体業者経由で土地家屋調査士に手続きを依頼する場合、3万円~5万円ほどの費用がかかるケースがあります。申請書の作成や必要書類の準備を代行してもらえるため手間は減りますが、少しでも手続き費用を抑えたいなら、自分で申請することも検討するとよいでしょう。

建物を解体した後は1か月以内に建物滅失登記を行わないと、過料の対象となる恐れがあるほか、その後の売却や建築などの手続きに支障が生じる可能性があるため、速やかに行うことが大切です。

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土地活用が目的なら解体前に不動産業者に相談

相続した家を解体して土地活用を検討している場合、解体工事を依頼する前に不動産業者に相談しましょう。建物が古いからといって、必ずしもすぐに解体するのが最適解とは限りません。建物の状態や立地、周辺の需要によっては、リフォームして賃貸に出すなど、建物を残したまま活用できる可能性もあります。

家の解体費用は、建物の構造や規模、立地条件によって異なりますが、100万円以上かかることも珍しくありません。解体後に土地活用の計画が思うように進まなければ、解体費用だけでなく、固定資産税や維持管理費の負担がのしかかる恐れがあります。

その点、家を解体する前に不動産業者に相談すれば、土地の立地や形状、周辺相場、需要を踏まえた活用方法を提案してもらえます。解体して更地にするべきか、建物を残して活用するべきかを比較できるため、無駄な費用負担を避けやすくなるでしょう。

関連記事:古家は更地にして売却すべき?解体費用の相場と手続きの注意点

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まとめ

ショールームで打ち合わせをする夫婦

家を解体する際は、工事を始める前に建設リサイクル法の届出や道路使用・占用許可申請、アスベスト調査、ライフラインの停止、近隣挨拶などを進める必要があります。解体後も、建物滅失登記や水道停止の手続きを忘れずに行いましょう。

相続した家の活用を考えている場合、すぐに解体して更地にするのではなく、まずは不動産の専門家に相談することが大切です。建物の状態や立地によっては、解体せずに活用できる可能性があります。反対に、更地にしたほうが活用しやすいケースもあるため、複数の選択肢を比較した上で慎重に検討しましょう。

リアルエステートの「RIERA」では、物件選びから管理、売却まで不動産投資運用を一括でサポートします。相続した家をどのように活用すべきか迷っている方や解体後の土地活用まで見据えて相談したい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

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