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2025/11/28マンションの建て替え費用について徹底解説!
- 不動産の知識
- その他
数十年以上マンションに住んでいる方の中には、修繕や建て替えの通知を受け取った経験がある方も多いかもしれません。マンションは老朽化するため、定期的なメンテナンスが必要です。今回は修繕ではなく、マンションの建て替えを行う場合の費用負担について詳しく説明します。
また、建て替え費用には発生する場合と発生しない場合があります。その条件についても詳しくご紹介しますので、現在お住まいのマンションが建て替えの時期を迎えている方や、中古マンションの購入を検討している方はぜひ最後までご覧ください。中古マンションを購入する際に注意すべき点を理解できます。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
Contents
マンション建て替えの基本情報と費用の実態
老朽化は、どのマンションでもいつの日かには直面します。その際に、マンションの建て替えが話題に上がると思うのですが、マンションを購入して住んでいる住人には費用を支払う義務があるのでしょうか。実際に建て替えを実施するマンションは少ないとも言われています。令和2(2020)年4月1日時点で発表された国土交通省のデータによると、準備中を含めてわずか295件にとどまっているとのことです。(https://www.rehouse.co.jp/relifemode/column/at/at_0062/より引用)
しかしマンションが老朽化することは絶対に避けられない事実ですので、建て替えではなく、修繕という措置が取られることがほとんどです。
築後10年くらいで水回りの設備の機器の部品交換などが必要になってくると言われており、15年以上経過すると機器本体の交換も必要になってくると言われています。実際に長くマンションに住まれた経験がある方は、時折、工事や点検が入ったことがあるのではないでしょうか。
国土交通省作成の、長期修繕計画標準様式によると
一般的に12年、15年、30年といった周期で大きな修繕が必要になるそうです。
それでは修繕と建て替えにおいては、具体的にどのような点で違いがあるのでしょうか。
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マンションの耐用年数と老朽化の影響
前提として、日本のマンションは一般的に60年から70年で建て替えられることが多いです。これは安全性を確保するためですが、その年数が経過すると老朽化が進むためです。修繕を繰り返せば危険性は減少するかもしれませんが、修繕には費用がかかるため、建て替えが選ばれることが多いです。
耐用年数とは、法律で定められた会計上の減価償却処理の指標となる年数で、国税庁によるとマンションの耐用年数は47年とされています。木造や合成樹脂造の建物は、さらに短い22年とされています。
(国税庁HP:https://www.keisan.nta.go.jp/h30yokuaru/aoiroshinkoku/hitsuyokeihi/genkashokyakuhi/taiyonensutatemono.html)
もちろんこれは会計上の目安となる耐用年数ですので、実際にマンションに住むことができる年数ではありません。しかし会計上では47年で価値が0になるとされていることを知っておくと良いでしょう。
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修繕と建て替え:費用と選択肢の違い
修繕を繰り返すこともできる中で、マンションの建て替えを行うメリットはあるのでしょうか。またその際に住人に建て替え費用を支払う義務は発生するのか解説していきたいと思います。
建て替えを検討すべきタイミング
マンションの建て替えを考えるタイミングは以下の2点です。まず、現在のマンションよりも大きな建物や高い建物を建てることが可能な場合です。大きな賃貸マンションにすることによって、大家の方は収入アップを狙うことができるので、建て替えのメリットはありそうです。
次に、大規模修繕の時期に重なる場合です。修繕を行うよりも建て替えた方が良いケースもあります。エレベーターや外壁、給・排水管、給水ポンプなどの修繕は大きな出費を伴うため、建て替えの方がコストパフォーマンスが良い場合があります。
住人の費用負担額と合意形成
上記で少し大家の方のメリットを述べましたが、住人に焦点を当てたいと思います。まず前提としてマンション建て替えは、もちろんマンションの住人の同意が必要です。建て替えには区分所有者の4/5以上の賛成票が必要です。なぜなら、建て替えの際に発生する費用のほとんどは住人負担になるからです。マンション建て替えにおいて一般的にかかる費用は1,000万円程度とされています。さらに建て替え時と完成時の引っ越し費用や仮住まいの間の費用なども発生するので、総額は1,400万円程度に昇るとされています。この費用を住人がカバーするとなると、非常に大きな負担になるので、容易には建て替えができない理由を汲み取ることができますね。
費用負担を軽減・ゼロにする方法
しかし、費用が発生しない場合もあります。これはマンションの容積率が大きく、人気エリアにある場合です。建て替えに大きな出費が伴っても、人気エリアでは新しく追加した部屋の入居者が比較的早く決まるためです。建て替え費用を賄えるため、既存の住人に費用負担を求める必要がありません。
さらに、費用の発生を抑えることができるいくつかの制度が存在しています。
例えば「市街地住宅総合設計制度」は、敷地内に空き地を設けることで街全体の環境整備になることをアピールし、空き地を設けるボーナスとして新しく建てるマンションの大きさの制限が緩くなる制度のことです。
その増えた住戸の売却収入で、建て替え費用を捻出することができるため、建て替え費用の軽減に繋がります。さらに国や都、区の耐震助成を上手に利用したことで、建物の解体費用は全て賄えた事例もあります。
費用負担が発生してしまうケース
費用が発生する場合は、部屋を増やしても高値で売却できる見込みがない場合などが当てはまります。元々の容積が小さいため建て替えを行っても戸数を増やせない場合や、戸数を増やしたとしても買い手が見つからないマンションの場合などは、住人の費用負担となる可能性があります。
(参考:https://sumai-value.jp/magazine/basics/162/)
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建て替え費用が払えない場合の支援制度と対策
建て替え費用は非常に大きな金額が動くことがわかったのですが、高額費用を支払えない人はどうなるのでしょうか。建て替えが決まった際に利用できる支援制度をご紹介します。
まず、「返済特例制度」という措置が住宅金融支援機構によって提供されています。これは毎月の返済額が利息のみとなるシルバー向けのローンです。この制度は60歳以上の方を対象としており、シルバー向けです。最大で1,000万円までの借入が可能です。
60歳以下の方は、その他の国や自治体の制度を探して利用することになるのですが、それでも建て替え費用を準備することができない場合には、代替措置はあるのでしょうか。
マンション管理組合に買取請求を行い、持分を買い取ってもらうことで引っ越しするという選択肢もあります。建て替え費用が支払えない住人が多かった場合、マンション1棟ごと売却するという選択肢もあります。
平成26年の「マンション建替え円滑化法」改正により、旧耐震基準で建てられているマンションであれば、住んでいる世帯の4/5の賛成で土地と建物を売却できるようになりました。売却した代金は各世帯の持分に応じて分配されますので、建て替えに反対の住人が多い場合は、この選択肢が入ってくる可能性が非常に高いです。
(参考:https://hikarinobe.com/contents/mansion-rebuilding-3291)
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中古マンション購入時に注意すべき建て替えリスク
マンションの建て替えについて述べてきましたが、非常に大きなお金がかかることや、場合によっては1棟売却という結論になり、引っ越しを迫られることがあります。そのため直近で建て替え費用が必要なマンションを購入してしまうと、とても大変になることが予想されます。
中古マンションを購入する際は、築年数やエリアなどに着目して、数年後または数十年後に建て替えの可能性がないか慎重に検討する必要があります。管理状態の調査を徹底している不動産会社やリノベーション会社の専門家に相談することが重要になってきます。
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まとめ:マンション建て替えの要点と対策
今回、マンションの建て替えについて費用に着目しながらご説明させていただきました。大抵の場合は住人の費用負担になるという結論でしたが、国の制度などを上手く活用することで、費用負担を免れることもありました。
建て替えは修繕と異なり、とても大きな金額が動き、毎月積み立てている修繕費用などは法律上建て替え費用に利用することはできないため、費用の準備ができない住人からすると、必ずしも嬉しい話ではありませんでした。
費用が払えない場合の措置もいくつかは用意されていますが、最悪の場合売却後の退去となりますので、中古マンション購入を考えている方は、物件の築年数などをよく調べることをオススメします。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
