© REAL ESTATE Co.,Ltd. All RIGHTS RESERVED.

投稿⽇時

2024/07/24

最終更新⽇時

2024/07/24

リバースモーゲージについて解説!

  • 不動産の知識

今回の記事は、このような方にオススメです。

「リバースモーゲージに興味がある方」
「リバースモーゲージの利用に不安がある方」

この記事では、リバースモーゲージについて初心者の方にもわかるように解説していますのでぜひ参考にしてみてください。

リバースモーゲージとは何か?

リバースモーゲージとは、自宅を担保に、自宅に住み続けながら毎月の生活費を借りるサービスのことです。

カタカナだとわかりづらいと思うので、日本語に訳して考えてみましょう。

  • リバースとは、「逆」
  • モーゲージとは、「住宅ローン」

ということです。

つまり、普段の「住宅ローン」とは「逆」に、借入残高が徐々に増えていく仕組みになっています。

関わる企業としては、銀行や信託銀行、地方銀行、信用金庫といった金融機関があります。

他にも、自治体が福祉サービスの一環として扱っています。

利用できる年齢は決まっており、55〜84歳、60歳以上、70歳以上などと高めに設定されていることがほとんどです。

融資タイプとしては、金融機関によって異なりますが、大まかに3つに分かれます。

  1. 年金型…定期的に定額の融資を受けることができる
  2. 自由融資型…決められた金額の範囲で随時利用することができる
  3. 一括融資型…まとまった金額を一括して借りることができる

一般的な資金用途については以下のようなことが挙げられています。

  • 老後の生活資金
  • 老人ホームの入居一時金
  • 自宅のリフォーム
  • 建て替え資金
  • 医療費
  • 介護費
  • レジャー費
  • 生涯学習費

など、自由に使うことができます。

ただし、禁止されている使用方法もあるので、注意してください。

それは、事業資金や投資資金としての使用方法です。

以上の使い方には気をつけて、自由に使っていただければ大丈夫です。

リバースモーゲージを利用することで、老後資金の準備ができたり、住む場所を失うこともありません。

すぐに自宅を手放すつもりはないけれど、自宅の資産価値を生かすことで現金を借りたいというニーズに応えているサービスがリバースモーゲージだと言えます。

リバースモーゲージの仕組みとしては、借入人が死亡した時、担保になっていた自宅などの不動産を処分し、借入金を返済するというものがあります。

言い換えれば、高齢者向けの貸付制度とも言えます。

リースバックとは何が違うの?

リバースモーゲージとリースバックは、どちらも不動産に関連する金融取引なので、似たようなものに感じるかもしれませんが、明らかな違いが存在します。

リバースモーゲージは先ほどの1章で述べたので、まずはリースバックの説明をします。

リースバックとは、自宅などの不動産を売却し、賃貸という形で、家賃を支払いながらその物件に住み続けるサービスのことです。

主な違いとしては、5点あります。

1.     取引相手

リバースモーゲージは銀行や信用銀行などといった金融機関が取引相手になりますが、リースバックではリースバック事業者(主に不動産会社)が取引相手になります。

2.     資金の受け取りタイミング

そもそも自宅などといった不動産の代金としての受け取り方が違います。リバースモーゲージでは年金と似たような仕組みで、毎月融資として現金を受け取ることが一般的です。一方、リースバックでは、自宅を売却することになるので、資金は売却時にまとめて手に入れることができます。

3.     所有権

リバースモーゲージの場合は、自宅を担保として融資を受けることになるので、所有権は自分(所有者)がもったままになります。しかし、所有者が亡くなったタイミングで所有権が移動する仕組みになっています。一方で、リースバックの場合は、自宅を売却するため、売却するタイミングで所有権が買主のオーナーに移転します。物件自体の所有権が変わるので、リースバックを利用した後は固定資産税・都市計画税などを納めなくて良くなります。リースバック事業によっては、買い戻し期間を設定できる場合があります。所有権を得て、所有権を戻すことも可能です。

4.     利用条件の厳しさ

条件の厳しさには圧倒的な差があります。リバースモーゲージの方が、条件が厳しく、収入や個人信用情報についての審査があります。一般的に、リバースモーゲージは、銀行から融資という仕組みがある以上、厳しい条件を満たさなければ利用ができません。審査自体に1ヶ月以上かかることも多いため、すぐに対応しなければならなかったり、まとまった資金が即時に必要な場合はリースバックの方が良いでしょう。

5.     年齢制限

リバースモーゲージは金融機関によって異なりますが、55〜84歳、60歳以上、70歳以上などと高めに設定されています。一方で、リースバック事業によっては年齢制限がないところがあります。

どちらの取引も、特に高齢者や資金調達が必要な所有者にとって、資産活用や生計の維持に対する選択肢となることがあります。

自分に合った選択ができるように、リバースモーゲージとリースバックの違いは知っておくと良いでしょう。

メリットとデメリット

ここでは、リバースモーゲージのメリットとデメリットを上げていきます。

まずはメリットからです。大きく3点あります。

メリット1:愛着のある自宅に住みながら、まとまった必要な資金をもらえること

自宅を売る必要がないため、今まで住んできた自宅をそのまま住みながら、まとまった資金を得ることができます。このメリットが最大のメリットと言っても過言ではありません。資金の活用法としては、老後のための資金確保や自宅のリフォームなどに使用できます。

メリット2:返済は利息だけになること

リバースモーゲージの契約は一般的なローンとは違います。返済に関しては、契約期間内の利息だけを支払えば良いのです。特に有効な使い方としては「すでに借入している住宅ローンをリバースモーゲージに換えること」です。こうすることで、今まで支払っていた住宅ローンという支出を抑え、月々の負担を減らすことが可能です。契約者は、亡くなった後に元本を一括返済するケースが基本的な流れになります。

メリット3:資金用途が多様であること

用途によっては禁止となっているものがあったり、限定されているタイプがありますが、基本的に融資された資金の利用は、制限がありません。禁止になっている使い方は、事業や投資への利用です。

以上がメリットでした。

続いて、デメリットを5つ紹介します。

デメリット1:長生きすること

現在、日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳と厚生労働省から発表されています。また、長生きすると聞くと一見良いことのように思えます。しかし、リバースモーゲージに関しては、デメリットになるのです。理由としては、今までの融資金額を設定したものよりも長生きすることがあるからです。融資金額の設定方法は、ライフプランから予想していた年齢まで老後の資金や生活費などに充てるスケジュールを組んで作成します。設定から融資限度額までお金を使い切ってしまうと、その後の生活が苦しくなる可能性が高くなります。人はいつ亡くなるのか分かりませんし、自分で決めたくもない話ですが、長生きすることがデメリットになるということを頭の片隅にでも置いておくと良いでしょう。

デメリット2:制限があること

制限は「年齢」「資金用途」「担保にできる不動産」の3つがあります。

まず年齢についてです。基本的にリバースモーゲージはシニア向けのものになるので、利用可能な年齢が60歳以上と制限がかかっています。

次に、資金用途に関しては、前の章やメリットの部分でも触れています。

最後に担保できる不動産について触れていきます。担保の対象になる不動産は自宅である一戸建てに限定することがほとんどです。自宅として、マンションを利用している方や、自宅以外の不動産をリバースモーゲージしようと考えている方は、そもそも対象外になる可能性があるので、この点がデメリットだと言えます。

制限について大きく3つ記述してきましたが、金融機関によっては、首都圏といったエリアで制限をかけたり、不動産評価額の下限を決めるなど、様々な制限が設けられていることがあります。利用する際は、利用する金融機関が一体どんな制限を設けているのか確認したり、問い合わせすることを強くオススメします。

デメリット3:融資上限額を低く設定される

融資金額というものは、金融機関や担保する不動産自体の価値など様々な要因で上下します。ただ、一般的には不動産価値の70%までが上限になります。リバースモーゲージの契約者が亡くなったあと、契約時よりも不動産価値が下がっていたり、不動産を売るときにスムーズにいかないことをリスクに上限を下げることがあります。

デメリット4:相続人の同意

リバースモーゲージの特徴でもありますが、契約者が亡くなったあと、自宅の売却などにより、相続人が残債を返済する必要が出てきます。そのため、リバースモーゲージを利用するとなると、契約者だけの問題だけでなく、相続人にも関わる話になるのです。金融機関からすると、ちゃんと相続人が残債を返済してもらえるようにと、申し込みのタイミングで推定相続人の同意をもらうようにしているのです。

リバースモーゲージを利用する際は、契約する自分だけでなく、相続する人のことも考えて利用するようにしましょう。

デメリット5:子供との一緒に住むことができない可能性がある

通常、リバースモーゲージでは、同居人を配偶者のみと限定している場合があります。お子さんがいらっしゃる家庭では、新たな条件として、任意後見制度などが含まれることがあります。

この点も利用する前に、金融機関へ確認を取ることが望ましいでしょう。

以上がデメリットになります。

一見、デメリットが多いので、リバースモーゲージに対して、あまり良くないのかもと考えられた方がいることでしょう。

では、結局のところ、リバースモーゲージを利用するにあたって、どういう人がオススメなのか、次の章で紹介していきます。

リバースモーゲージがオススメな人

高齢者向けに提供されている金融取引サービスなので、老後の生活費や介護施設への入居資金などを目的にされている方はオススメです。

特に

「老後の資金に不安を感じている人」

「老後の資金はあるが、いざという時のために貯金しておきたい人」

「相続人がいなくて、自宅を残さず生活を充実させたい人」

「住宅ローンの残債返済が辛い人」

「最終的に自宅ではなく、老人ホームなどで暮らすことを念頭においている人」

などがオススメです。

まとめ・終わりに

今回は、リバースモーゲージについて解説しました。

リバースモーゲージを利用するにあたって、年齢条件があることや、融資にも3つのタイプがあります。他にも、似たようなサービスに「リースバック」というものがあります。

読者の皆様にとって、それぞれの置かれた状況や環境があります。この記事から、ご自身ではどちらが利用するに値するのか、少しでも参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。