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2025/11/21土地を相続すると相続税がかかる?相続税の計算方法や相続時の注意点を解説!
- 不動産の知識
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亡くなった家族の財産を相続する際に納めなければならない相続税。生前贈与や生命保険なども絡んでくることから複雑に感じている方も多いです。
ましてや土地の相続となると、どのように分配したらよいのか、どうすればトラブルにならないのかといった不安を抱える方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、相続税とはどんなものか、土地を相続する際は相続税がかかるのか、土地を相続する際の注意点について解説します。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
Contents
相続税とは?
相続税とは、ご家族が亡くなった際に亡くなられたご家族からお金や土地、建物などの財産を引き継いだ場合に課税される税金のことです。ただしご家族から財産を相続したからといって必ずしも相続税がかかるわけではありません。なぜなら相続税には基礎控除という概念があるからです。基礎控除とは、簡単にいうと相続財産から差し引く金額のことです。たとえば相続した財産が4,000万円分の場合でも、基礎控除額が3,600万円であれば、400万円にしか課税されません。他方で基礎控除額が4,000万円を超えている場合には、相続財産4,000万円-基礎控除4,000万円=0になるため、相続税を支払わなくて良いのです。このように亡くなったご家族から財産を相続した際にかかる税金を相続税といいますが、相続財産分を控除額が上回っている場合には、相続税を支払わなくてもよいのです。
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相続税の課税対象となる財産
相続税の課税対象となる財産は大きく分けて次の4つです。
- 金銭的価値のある財産
- みなし財産
- 相続開始3年以内に贈与された財産
- 相続時精算課税制度を適用して贈与された財産
金銭的価値のある財産
金銭的価値のある財産とは、亡くなった方が生前所有していた現金・預貯金・有価証券・宝石・土地・建物などのことです。これらのほか、査定した際に金銭的価値の付くものはほとんど相続財産としてみなされます。たとえばNFT・絵画・カード類・骨董品なども相続財産に該当します。
みなし財産
みなし財産とはご家族が亡くなったことにより、保険会社から支払われる金銭のことです。みなし財産は大きく次の2つに分類されます。
- 生命保険
- 死亡退職金
生命保険に加入しているご家族が亡くなった際は、保険金受取人に保険金が支払われます。その保険金が相続財産に該当するのです。ただし生命保険の負担者や保険金受取人によって相続税の課税対象となるのか、所得税の課税対象となるのか、贈与税の課税対象となるのかは異なります。相続税の課税対象となるパターンは、生命保険の被保険者がAさん、保険料の負担者もAさん、保険金の受取人がBさんの場合に限ります。
死亡退職金とは、ご家族が亡くなった際に、その亡くなったご家族が勤めていた会社から支給される退職金のことです。お金だけに限らず物や権利も死亡退職金とみなされます。ただし死亡退職金が全て相続税の課税対象となるわけではありません。なぜなら死亡退職金は支給されたタイミングによって相続税の課税対象となるか否かが分かるからです。たとえばご家族が生前に退職金を受けとっていた場合は所得税の課税対象となり、ご家族の死亡後3年以降に遺族が受けとった退職金は所得税の一時所得の課税対象となります。相続税の課税対象となるのは、ご家族がなくなってから3年以内に支給が確定した金銭に限られるのです。死亡退職金が全て相続税の課税対象となるわけではないことを覚えておきましょう。
相続開始3年以内に贈与された財産
亡くなったご家族が生前に贈与することは生前贈与と呼ばれ、贈与税の課税対象となります。しかしなぜご家族が亡くなるまえに財産を生前贈与したにもかかわらず相続税の対象となるのでしょうか。それは亡くなる直前に生前贈与することは、相続税逃れとみなされるからです。たとえばご家族が病気で余命1年と宣告されたと仮定しましょう。贈与税は110万円までに対しては非課税となるため、病気のご家族が無くなるまでの1年間で110万円ずつ贈与し続けたとしたら、数百万円分は相続税の課税対象となりません。逆に病気のご家族が亡くなってから全財産を相続した場合は、全財産が相続税の課税対象となります。どちらの方が支払う税金が安くなるかは歴然でしょう。このように生前贈与を行い、相続税逃れの対策を取る方が少なくないため、相続開始3年以内に贈与された財産は相続税の課税対象になるのです。
というのが2023年12月31日までの制度でした。現在は2023年の税制改正により、相続税における生前贈与の加算対象期間が3年から7年延長されています。つまり生前3年間の間に行った生前贈与ではなく、生前7年間の間に行った生前贈与が相続税の課税対象になるということです。この税制改正制度は2024年の1月以降に贈与された分から適用されます。
相続時精算課税制度を適用して贈与された財産
相続税精算課税制度とは、贈与する際に選択できる課税制度の1つです。通常贈与する際は、年間110万円まで非課税となる暦年課税と、2,500万円の特別控除を受けられる相続税精算課税制度のどちらかを選択できます。この際、相続時精算課税制度を選択した場合は相続税と合算して納税額が計算されるのです。相続時精算課税制度は贈与における制度の一つですが、相続時精算課税制度を利用した場合は、相続税に影響すると覚えておきましょう。
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相続税において非課税となる財産
相続税において非課税となる財産は次の通りです。
- 墓地・墓石・仏壇など
- 公益事業の用に供する財産
- 一部給付金
- 生命保険金の一部
墓地・墓石・仏壇など
亡くなったご家族が所有している墓地や墓石・仏壇など祭祀にかかわる財産は、金銭的な利益を設けるための物ではないことから非課税とされています。そのためもし墓石や仏壇などが必要になると予測できる場合には、生前に購入しておくことをおすすめします。生前に購入しておけば非課税になるからです。ご家族が亡くなったあとに祭祀関係を購入しても非課税にはならないので注意しましょう。
公益事業の用に供する財産
亡くなった方の財産が公益事業に使用することが確実な場合にはその財産は非課税になります。公益事業には社会福祉施設や図書館・宗教法人・学校・公園施設・研究所などが該当します。
心身障害者扶養共済制度による給付金
心身障害者扶養共済制度とは、障害者を持っているお子さんのご家族が加入する制度です。万が一保護者が亡くなった場合に、お子さんに対して一生涯年金が支給されます。この制度を利用して受け取る給付金は非課税となります。
生命保険金の一部
生命保険金として遺族が受けとった金額のうち、500万円×法定相続人数までの分は非課税となります。たとえば法定相続人が5人いる場合は、500万円×5=2,500万円分までの保険が非課税になるのです。
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相続税の計算方法
相続税は課税対象となる相続財産-控除金額で算出します。少し複雑ですが見ていきましょう。
わかりやすく、計算する際に必要となる財産や費用に対して番号を振ります。
①相続により取得した財産
②みなし財産
③相続時精算課税にかかる贈与財産
④相続開始前7年以内の贈与財産
⑤非課税財産
⑥葬式費用
⑦控除金額
≪相続税の計算方法≫
課税対象となる相続税=①+②+③+④-⑤-⑥-⑦
課税対象となる相続税=相続により取得した財産+みなし財産+相続時精算課税にかかる贈与財産+続開始前7年以内の贈与財産-非課税財産-葬式費用-控除金額
①~⑦までの金額を一つずつ算出して、上記計算式に当てはめれば課税対象となる相続税を算出できます。
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相続時に適用できる控除の種類
相続時に適用できる控除の種類は次の通りです。
- 配偶者控除
- 未成年者控除
- 障害者控除
配偶者控除
配偶者控除とは、配偶者の税額軽減の特例のことです。亡くなったご家族が配偶者の場合に適用されます。控除内容は、1億6,000万円あるいは法定相続分のどちらか大きい金額までの相続分が非課税になるというものです。つまり1億6,000万円までの分には相続税がかからないのです。たとえばご主人から相続した土地や建物の合計額が1億円であったとしても奥さんが相続する場合には相続税がかかりません。
未成年者控除
亡くなったご家族の財産を18歳未満の未成年が相続する場合には、未成年控除の適用を受けられます。
未成年控除の計算方法は次の通りです。
(18-相続時の年齢)×10万円
たとえば16歳の子どもが1人いる場合は、18-16×10=20となり、20万円の未成年控除を受けられます。
つまり上記16歳の子どもが80万円分の財産を相続した場合には80万円-20万円=60万円が相続税の課税対象となるのです。
もし仮に兄弟が3人いた場合はどうでしょう。
たとえば長男18歳、次男、17歳、3男16歳の3人子どもがいる場合は、18-18×10=0円、18-17×10=10万円、18-16×10=20万円となり課税財産に対して、それぞれ未成年控除が適用されます。
つまり相続財産が80万円の場合は、次の金額が相続税の課税対象となるのです。
長男18歳=80万円が課税対象
次男17歳=70万円が課税対象
3男16歳=60万円が課税対象
なお控除しきれなかった金額に関しては夫・妻・父・母・子・孫・兄弟の相続分から引かれます。
障害者控除
一般障害者もしくは特別障害者がご家族の財産を相続する場合には、障害者控除が適用されます。障害者控除の計算方法は次の通りです。
障害者控除=(85-相続時の年齢)×10もしくは20
一般障害者の場合は、85-相続時の年齢に10を乗じ、特別障害者の場合は85-相続時の年齢に20を乗じます。
たとえば30歳の一般障害者がご家族の財産を相続した場合の障害者控除額は次の通りです。
障害者控除=(85-30)×10=550万円
よってこの場合は550万円までの相続財産が非課税となります。
なお相続時の年齢が30歳と10ヶ月の場合は、10ヶ月の部分を切り捨てて計算します。
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土地を相続しても相続税はかからない?
亡くなったご家族から土地を相続した場合、土地の評価額が3,600万円までの場合は相続税がかかりません。3,600万円までは相続税の基礎控除が適用されるからです。また相続人つまり、土地を相続する方が亡くなった方の配偶者の場合も、相続税が非課税になる可能性があります。なぜなら配偶者の税額軽減の特例を受けられるからです。配偶者の税額軽減の特例では、配偶者の財産を相続する場合に、1億6,000万円あるいは、法定相続分相当額のどちらか金額の大きい分までは非課税になると定められています。
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土地を相続する際の注意点
土地を相続する際の注意点は次の通りです。
- 誰が土地を相続するか話し合う
- 分割方法や配分が決まったら遺産分割協議書を作成する
- 相続登記する
- 相続税の申告は10ヶ月以内
誰が土地を相続するか話し合う
土地を所有しているご家族が亡くなった場合は、誰がその土地を相続するのかを決めなければなりません。なぜなら土地は現金のように均等に分けられる物ではないため、トラブルになりやすいからです。「現金はAさんが相続して、土地はBさんが相続する」のような話合いで納得できれば問題ありませんが、もめごとに発展することも少なくありません。相続についての話し合いはメールや手紙などでもできますが、万が一もめごとに発展した場合は弁護士を間に挟んで話し合いを進めましょう。なお土地のように均等に分割できない財産は、代償分割や換価分割で分けることが一般的です。
分割方法や配分が決まったら遺産分割協議書を作成する
土地の分割方法や配分が決まったら遺産分割協議書を作成しましょう。なぜなら遺産分割協議書を作成しないと、第三者に対抗できないからです。誰がどの部分をどのように相続するかを第三者にも公的に証明するために遺産分割協議書が必要になるのです。遺産分割協議書はパソコンでも紙に書いてもどちらでも構いませんが、必ず相続人全員がサインし実印で押印しましょう。サインや押印がなければ無効とされてしまいます。
相続登記する
遺産分割協議書が作成できたら、法務局へ出向き相続登記しましょう。相続登記とは、相続した土地の所有者を確定する登記のことです。相続登記しなければその土地の名義人が確定しないため、売却したり貸し出したりできません。そのため遺産分割協議書ができたタイミングで相続登記行いましょう。
相続税の申告は10ヶ月以内
相続税の申告はご家族がなくなったことを知った日から数えて10ヶ月以内に申告しなければなりません。厳密には10ヶ月を過ぎたとしても申告できますが、無申告加算税や延滞税といった、本来払わなくてもよい税金まで払うことになってしまいます。余計なお金を払わないためにも10ヶ月以内に申告しましょう。なお特別な事情がある場合は、申告期限を延長できます。特別な事情とは具体的に次のようなケースが該当します。
- 相続放棄
- 失踪
- 子どもの出産
- 入院
- 災害
- その他やむを得ない事情
これらのケースに該当する場合で、どうしても申告期限に間に合いそうにないときは、国税局に相談してみてください。
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まとめ:土地を相続する際は、税理士や弁護士に相談しよう!
土地を相続する際は、相続税の課税対象となります。ただし、土地を相続したからといって必ずしも相続税を支払う必要はありません。なぜなら基礎控除や配偶者控除といった、控除を適用できる可能性があるからです。相続した財産よりも控除額が大きい場合は相続税が非課税になり、さらに申告する必要もなくなるのです。相続税には基礎控除や配偶者控除のほか未成年控除や障害者控除などがあります。適用されれば控除できる金額が増えるため、条件に該当しているか調べてみましょう。もし相続税に関してわからないことがあれば、弁護士や税理士に相談することをおすすめします。相続税は生前贈与や生命保険などが絡んでくる非常に複雑な制度だからです。わからないまま進んでしまい、あとから多額の納税額を請求されたり、相続人同士でトラブルになったりしないためにも、困ったら税理士や弁護士に相談してみてください。
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