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投稿⽇時

2024/06/25

最終更新⽇時

2024/06/25

マンションの1階を選んで後悔しないようデメリットと対策を紹介

  • 不動産の知識

マンションを購入する際、利便性の高い暮らしを求める人にとって1階の住居はとても魅力的です。しかし1階の住居にはさまざまなデメリットがあります。

この記事では、マンションの1階に入居して後悔しないために、あらかじめ知っておきたいポイントを解説します。マンションの1階に住むことがあなたにとってベストな選択なのか検討してみてください。

マンションの1階に住むメリットは周囲に気を遣わずに生活できること

マンションの1階に住むメリットは以下になります。

  • 通勤・通学時に階段やエレベーターを使わずに外に出れる
  • ベビーカーでの移動が楽
  • バリアフリーに近いため高齢者・障がい者の移動が楽
  • 上階と違い窓が開けられるので換気しやすい
  • 階下への騒音の配慮が不要
  • 地震・洪水などの災害時に避難しやすい

1階に住むことで通勤が楽になるなど便利な暮らしを手に入れられます。小さな子どもや高齢者がいるご家庭にもオススメです。

マンションの1階に住むデメリット7点により後悔する人もいる

マンションの1階に住むことで便利な暮らしとなる一方でデメリットもたくさんあります。知らないまま入居すると後悔するかもしれません。1つずつ確認していきましょう。

デメリット1 : 不審者に侵入されるリスクがある

1階の住居は不審者が侵入・逃走しやすいため空き巣などの被害が多いです。警察庁のデータによると、令和4年の侵入窃盗の件数は4階建て以上の共同住宅で1,587件、3階以下の共同住宅は約1.8倍となる2,866件でした。

ドアや窓を閉め忘れて侵入されるパターンもありますが、鍵をかけていてもドアや窓をこじ開ければ1分程度で侵入できてしまいます。ゴミ出しや短時間の買い物のときもドアと窓を必ず施錠するなど、日頃から防犯対策が重要なのです。

デメリット2 : 虫が室内に入りやすい

1階に住んでいると蚊やゴキブリなどの害虫が室内に入りやすくなります。アリやクモなど高い所まで移動できない虫も1階だと容易に侵入可能です。また、近所に公園・河川・飲食店があると虫が繁殖しやすいため被害が大きくなるでしょう。退治する手間を省きたいならなるべく高い階に入居することをオススメします。

デメリット3 : 湿度が高くカビが生えやすい

1階は地面が近いため湿度が高くなります。窓を閉めたままで換気が不十分だと室内にカビがはえるかもしれません。一戸建てよりマンションの方が窓の数が少なく部屋の気密性が高いので、湿気がたまりやすくなります。もし1階に住むなら換気設備を使うか除湿対策が必要です。

デメリット4 : 日当たりが悪い

1階に住む場合、近所に高い建物があると日当たりが悪くなります。マンション自体に目隠し用のフェンスや植栽がある場合も日当たりに影響します。冬になると洗濯物が乾かない、部屋が暖まらないなどのトラブルが発生するでしょう。

また、室内が暗く感じる場合は照明をつけたままにするため電気代が上がる可能性もあります。

デメリット5 : 室内が冷え込みやすい

マンションの場合、高層階は暖かく1階は寒くなります。 暖かい空気は室内の上部に、冷たい空気は下にたまるからです。冬は地面の冷気や湿気が床を通して伝わってくるため暖房効率が悪くなります。床下に断熱材が入っていれば寒さが和らぎますが暖房対策は必要です。

デメリット6 : 騒音が気になりやすい

道路が近いマンションの場合は車や通行人などの雑音が気になるかもしれません。通学・通勤の時間帯である早朝や深夜に、エレベーターや階段の使用音が響くこともあります。上の階に住む子どもの足音・物音がうるさいなど、日常生活に支障が出る場合はマンションの大家さんに相談することになるでしょう。

デメリット7 : 大雨や洪水による浸水リスクがある

最近、台風や大雨によりマンションで浸水被害を受けるケースが増えています。一般的に地面から50cm以上なら床上浸水となります。浸水により家電や壁が濡れた場合、賃貸であれば壁や床の修繕費は大家さんの負担となりますが、家電の修理は自己負担です。1階に住む場合はハザードマップを確認し洪水によるリスクを想定しておきましょう。

マンションの1階に入居しても快適に暮らすための対策7選

マンションの1階に住むデメリットを知っていても、家庭の都合でどうしても1階の住居を選びたい人もいると思います。子どもや高齢者がいるご家庭が1階に住む場合、いくつか工夫することで不自由のない暮らしができるでしょう。

諸事情により1階を選ぶ人が少しでも快適に暮らせるよう対策をお伝えします。

対策1 : 防犯対策で不審者の侵入を防ぐ

不審者の侵入を防ぐ防犯グッズを2点紹介します。

1点目は、窓ガラスの破壊を防ぐ防犯フィルムです。窓ガラスの内側に防犯フィルムを貼っておくと、外側から金属バットで強く叩いても窓ガラスが割れにくくなり、不審者対策として効果的です。防犯フィルムは自分で窓に貼るだけなので簡単に取り付けられます。

2点目は、窓に取り付ける補助錠です。補助錠を取り付けると鍵が2個になった状態で窓のサッシが固定されます。窓ガラス破壊により主鍵を開けられても補助錠があれば窓は開けられません。つまみを回して解錠するタイプではなく、鍵付きの補助錠をオススメします。

防犯グッズだけでは不安な人は、ホームセキュリティを契約しましょう。分譲マンションは最初から契約されている場合もありますが、賃貸住宅でも個人で後付けで契約できるプランがあります。外出時に不審者がドアや窓から侵入したら、センサーが感知し警備員が駆けつけてくれるので、ひとり暮らしでも安心です。

対策2 : 防虫対策で虫よけをする

マンションで防虫対策する場合、まず虫の侵入経路を知る必要があります。玄関、窓、エアコン室外機、換気扇や換気口など複数あり、それぞれの防虫対策の例を以下に記述します。

  • 玄関や窓をきちんと閉める
  • 玄関や窓に虫よけを吊るす
  • 玄関や窓に防虫スプレーを使う
  • エアコンの室外機の排水ホースに防虫キャップをつける
  • 換気扇や換気口の油汚れを掃除する
  • 室内に生ごみを放置しない
  • 虫が嫌うアロマオイルやハーブを室内に設置する

対策が多岐に渡り大変ですが、難しい作業ではありません。蚊やハエなどの飛ぶ虫は10mくらいまで到達するので、マンションの1~3階に入居するなら上記の防虫対策を施しましょう。

また、入居前にリサーチしたいポイントが2点あります。

1点目は、マンションの築年数を調べることです。古い物件の場合は建物の劣化により虫が侵入できるすき間があるかもしれないので、なるべく新しい物件を選ぶことをオススメします。玄関のドアにポストがついているタイプだと虫が入りやすいので要注意です。

2点目は、マンション周辺の環境を確認することです。近所に飲食店、公園、河川があると虫の遭遇率が上がるので、入居前に調べておくと良いでしょう。

対策3 : 除湿対策で快適に過ごす

マンションは部屋の気密性が高いためこまめに換気しましょう。換気設備が装備されているなら24時間稼働がオススメです。

クローゼット・押し入れ・シューズボックスなど換気が難しい場所は除湿剤を置いて対策しましょう。衣類や靴にカビが生えないようこまめにチェックすると良いです。

換気がなかなかできず、除湿剤の交換も難しいようなら、サーキュレーターの活用もオススメです。サーキュレーターは扇風機と異なり、涼むためではなく空気を循環させるための家電なので、遠くまで送風できます。部屋のすみずみまで効率良く換気できるのです。

なお、家具を配置する際は壁から5cm程度開けると通気性が確保されます。家具と壁にカビが生えなくなるでしょう。

対策4 : 採光対策のため照明を変える

家の中に太陽光があまり入らない物件の場合はLEDライトなど明るい照明を選びましょう。朝と昼は太陽光に近い明るい照明、夜は落ち着いた関節照明がオススメです。

また、光を通しやすいカーテンを選べば室内に光を届けられます。ただし、室内が透けると防犯上良くないため、慎重に検討しましょう。

直接的な対策ではありませんが、明るい色のインテリアを用意すれば部屋の印象を変えられます。壁紙を白くすると光を反射するため部屋が明るくなるでしょう。

もしあなたがマンションの1階に入居する前なら、夜間ではなく日中に内覧し、日当たりや風通しを確認すると良いです。

対策5 : 防寒対策で寒い冬を乗り越える

地下からの冷気による寒さをしのぐために、ジョイントマットやカーペットを床に敷きましょう。カーペットの下にアルミシートを敷くと断熱効果がアップします。床下に断熱材が入っていない住居はリフォームを検討しても良いかもしれません。

窓ガラスに断熱シートやすき間を埋めるテープを貼り、断熱カーテンを使用することで、窓からの冷気を遮断する方法も効果的です。

暖房で部屋を温めても足元が寒いと感じる人はサーキュレーターを利用しましょう。暖かい空気は部屋の上部にたまります。サーキュレーターをやや上向きに設置することで部屋全体が暖まるでしょう。

室内を暖かくすると高齢者のヒートショックなどの体調不良を防げます。冬でも健康的に過ごすために防寒対策は重要なのです。

対策6 : 防音対策でストレスフリーな生活を目指す

近所の騒音の有無を確認するために、マンション購入前に住居を内覧しておきましょう。車や通行人の雑音や、エレベーターや階段の使用音がどのくらい響くかチェックしておくと良いです。遮音カーテンを使用すると人の話し声程度の雑音を防げます。

また、マンションの設計段階で防音対策されているか調べるためには以下の項目を確認しましょう。

  • 木造よりも、防音性が高い鉄筋コンクリート造を選ぶ
  • 隣室の間取りを確認する
  • 壁や床に厚みがある住居を選ぶ
  • 窓が二重サッシになっている住居を選ぶ

上記4点に気を付ければ、自宅から発生する物音によるご近所トラブルを未然に防げます。

もしあなたに子どもがいるなら、足音・物音を気にせず生活できるようジョイントマットを床に敷きましょう。防音だけでなく防寒や子どもの転倒対策としても効果を発揮します。

3-7 : 対策7 : 防災対策で緊急時に備えておく

マンションの1階に入居するなら、ハザードマップを確認しておきましょう。不動産会社に今まで近所で災害が発生したか問い合わせても良いでしょう。近所に河川があり、大雨による浸水被害が想定される場合は、水害時の避難所を確認しておくと安心です。

筆者がマンションの1階に住んでみて不便だと感じること

実は筆者もマンションの1階に住んでいます。

芝生の庭付きの住居に住んでみて一番驚いたのは虫の多さです。春から夏にかけて蚊、ハエ、クモが増えるので、玄関や窓を開ける際は室内に入らないよう注意が必要です。玄関と窓に虫よけを吊るして網戸には虫除けスプレーをかけていますが、それでも洗濯物を取り込む際に室内に虫が入ることがよくあります。子どもやペットと同居しているご家庭の場合は殺虫剤の使用も難しいかもしれません。これからマンションの1階に入居する人は、虫とどう付き合うかシミュレーションすることをオススメします。

また、冬に北側の窓が結露したり、夏にクローゼットの湿度が高くなったりするので、除湿対策も大切です。窓には除湿シートを貼り、クローゼットには除湿剤を設置すれば対策可能ですが、カビが生えていないかときどきチェックする必要があります。

冬に洗濯物を干すときは、庭の日当たりが悪くあまり乾かないため、仕上げに浴室乾燥機を使っています。光熱費が高くなりますがあきらめるしかありません。

このように1階ならではの苦労があるので、あなたが乗り越えられそうか検討してみてください。

まとめ

マンションの1階の住居にはさまざまなデメリットがあり、入居後に後悔する人もいます。しかし、少し工夫すれば1階でも快適に過ごすことは可能です。

家族の生活スタイルを考慮し、1階が本当に合っているのか検討してみてください。対策を施すことでストレスフリーなマンション暮らしを実現できるでしょう。