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2024/01/10最終更新⽇時
2024/01/10リバースモーゲージと生活保護の違いを徹底解説!老後資金の選び方
- 不動産の知識

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老後を迎えると、生活資金が不足するケースが増えてきます。そのような場合に利用できる制度が、リバースモーゲージと生活保護です。この記事では、リバースモーゲージと生活保護の違いを解説し、自分に合った制度を選ぶためのポイントをご紹介します。
リバースモーゲージとは?老後の資金をどう借りるか
リバースモーゲージの仕組みと特徴
リバースモーゲージとは、自宅を担保に老後の資金としてお金を借りる制度です。借主は引き続き自宅に住み続けることができ、死亡後は住宅を売却することでローンを返済することができます。
リバースモーゲージは、金融機関や地方自治体などが提供する制度です。金融機関によっては、住宅金融支援機構と提携して融資を行っているところもあれば、独自に融資を行っているところもあります。金融機関が提供するリバースモーゲージは、借り手が生前に利息のみを支払い、死亡後は相続人が自宅を売却して元金を返済します。
社会保障審議会が発行するリバースモーゲージでは、借り手が死亡すると、その相続人が元金と利息を支払います。どちらの場合も月々の支払額が減り、老後の生活が楽になります。
退職後も住宅ローンの支払いが残っている場合、年金収入だけで返済するのは難しいかもしれません。そこで、住宅ローンをリバースモーゲージへ借り換えを検討してみてはいかがでしょうか。リバースモーゲージとは、自宅を担保に老後の生活資金としてお金を借りることができる制度です。
住宅ローンをリバースモーゲージに借り換えると、月々の支払額が「元金+利息」から「利息のみ」に減ります。また、融資金額も1億円程度までに設定されていることが多いため、利用できるローンの種類も豊富です。住宅を資産として残しておきたい場合は、ローン期間にわたって元本を返済することができます。
リバースモーゲージのメリット、デメリットは以下の通りです。
リバースモーゲージのメリット
- 毎月の支払いは利息のみなので、退職金を効率的に活用できます。
- 借主が死亡した場合、元金を一括返済するか、住宅を売却するかを選択できます。
- 自宅を担保に借りられるので、自宅に住み続けながら老後資金を借りることができます。
- 配偶者が契約を引き継ぐことができるため、配偶者の居住に関するリスクを回避できます。
- 退職金や貯蓄を積み立てて、老後資金の目減りを遅らせることができます。
リバースモーゲージのデメリット
長生きすればするほど、ローン限度額を使い果たす可能性が高くなります。
- 土地や家屋の価値が下がった場合、融資限度額が減額される恐れがあります。
- 金利の変動により、金利が変動するリスクがあります。
生活保護とは?基本情報と支援内容
生活保護制度は、貧しい人々が健康で文化的な最低限度の生活が送れるよう、国や地方自治体が支援する制度です。
生活保護は、困窮した人々に対して、国民の権利として保障された支援制度です。生活保護を受けるためには、収入や資産の要件を満たすことが条件となります。扶養義務者は、生活保護を受けるための条件に該当する場合、慰謝料を受け取ることができないことがあります。該当すると判断された場合、お子様の養育責任者に直接の要請は行われません。
世帯収入が最低生活水準を下回る場合、足りない分を補うために保護手当が支給されます。最低生活水準を超える収入がある場合は、保護給付を受けることができません。
生活保護には、8つの支援があります。
- 住居支援:金銭、家賃、部屋代、地代、光熱水など日常生活に必要な費用が支 給されます。
- 教育支援:義務教育の給付がされます。
- 医療支援:学校での治療や回復に必要な費用を負担します。(病気やケガの場 合)
- 医療扶助:介護保険サービスを利用するために必要な費用を負担します。
- 出産支援:出産に必要な費用を支援 します。
- 生活支援:事業を立ち上げるために必要な費用や生きていくためのスキルを支 援します。
- 葬儀支援:葬儀に必要な費用を支援します。
生活保護とリバースモーゲージの選択肢
この章では、生活保護、リバースモーゲージのそれぞれのオプションについて詳しく説明します。リバースモーゲージと生活保護、どちらがご自身にとって最適かを検討してみてください。
持ち家を所有しながら生活保護を受ける方法
生活保護を受給するには、原則として不動産を売却する必要があります。しかし、持ち家を所有している場合でも、以下の条件を満たせば、持ち家を売却せずに生活保護を受給できます。
- 住宅ローンを完済している
- 持ち家を売却すると住むところがなくなる
- 持ち家の売却価格より引越し費用の方が高い
この方法であれば、住み慣れた自宅に住み続けながら生活保護を受けることができます。
ただし、持ち家の評価額が500万円を超える場合は、福利厚生よりもリバースモーゲージを優先したほうが良いとアドバイスされる可能性があります。リバースモーゲージとは、自宅を担保に借り入れができる制度です。
持ち家を所有している場合の生活保護の選択肢は、以下の3つです。
- 持ち家を売却せずに生活保護を受給する
- 持ち家を売却して生活保護を受給する
- リバースモーゲージを利用して生活保護を受給する
どの選択肢が最適かは、それぞれの状況によって異なります。詳しくは、市区町村の福祉事務所に相談しましょう。
持ち家を担保に生活資金を借りる「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」
自宅の価値が500万円を超える場合は、リバースモーゲージの利用を勧められる場合があります。リバースモーゲージとは、自宅を担保にお金を借りることができる制度です。
『要保護世帯向け不動産担保型生活資金』は、被保護世帯向けに提供されるリバースモーゲージ制度です。住宅を所有し社会的利益を享受している高齢者は、その住宅不動産を担保として利用することができます。この制度により生活費を借りることができます。
「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」を使う条件
- 融資申込者は、資産価値約500万円以上の居住用不動産を独立して所有していることが条件となります。
- ローン申込者の居住用不動産には借地権等の使用権や抵当権等の担保権は設定されません。
- 借入申込者及び配偶者が原則として65歳以上であること。
- 融資申込者の世帯は、保護を実施する機関(社会保護庁)により要保護世帯として認定されており、この制度を利用しない場合は社会保障を受けなければなりません。
「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」のデメリット
- 固定資産税などの税金の負担が続きます。
- 利息分の支払いが毎月続きます。
- 医療費などは自分で支払う必要があります。
- 借りることができる上限は、持ち家の評価額の50%〜70%程度です。
住宅ローンを組むメリットは、通常の家に住み続けながらお金を借りられることです。デメリットとしては、固定資産税などの税金を払い続けること、毎月利息を払い続けること、医療費などが支払えなくなることです。自分で支払う必要があり、借りることができる最大額は住宅評価額の約50~70%です。
住宅を担保に借り入れできる選択肢は、生活保護を受けるかリバースモーゲージを受けるかによって異なります。家を売らずに社会福祉の恩恵を受けたいのであれば、住宅ローン制度は適していません。一方、家を売らずに生活費を借りるためにお金を借りたい場合は、リバースモーゲージを検討するのも良いでしょう。
どの制度が自分に合っているかについては、市区町村の福祉事務所に相談することをオススメします。
リバースモーゲージの利用に向いている人と生活保護の受給対象者
生活保護とリバースモーゲージの併用は現状難しいため、どちらを選択すべきかを検討しましょう。
生活保護を受けるべき人
生活保護とは、生活に困窮している人が、最低限度の生活を送ることができるように国や自治体が提供する支援制度です。
生活保護の受給を検討すべき人は、以下のとおりです。
- 持ち家を持っていないか、資産価値が低い
- 保証人(相続人)がいないか、保証人になってくれる人がいない
- 世帯に65歳以下の家族がいる
これらの条件に当てはまる場合、リバースモーゲージなどの公的支援を受けられない可能性が高いため、生活保護の受給を検討する必要があります。
リバースモーゲージを利用するべき人
リバースモーゲージの利用を検討すべき人は、以下のとおりです。
- 住んでいる持ち家があり、将来もそこに住み続ける予定がある
- 持ち家の資産価値がある程度ある
- 世帯全員が65歳以上である
- 生活保護の受給を継続する必要がない
- リバースモーゲージ終了後に生活保護の受給を検討している
これらの条件に当てはまる場合、リバースモーゲージを利用することで住み慣れた自宅に住み続けながら、生活資金を借りることができます。
リバースモーゲージの利用を検討する際には、メリットとデメリットをよく理解したうえで、慎重に判断することが大切です。
まとめ:リバースモーゲージと生活保護の最適な選択を考える
いかがでしょうか。リバースモーゲージと生活保護は、どちらも老後の生活資金を支援する制度ですが、担保の有無や目的に大きな違いがあります。
担保の有無
リバースモーゲージは、自宅を担保に融資を受ける制度です。一方、生活保護は担保を必要としません。
目的
リバースモーゲージは、老後の生活資金を借りて自宅に住み続けるための制度です。一方、生活保護は、最低限度の生活を保障するための制度です。
自分に合った制度を選ぶためには、以下の3つのポイントを検討しましょう。
- 持ち家の有無
持ち家がある場合は、リバースモーゲージを検討する余地があります
- 生活保護の受給要件を満たすか
生活保護の受給要件を満たす場合は、生活保護を検討する必要がありま
す。
- 自宅に住み続けたいか
自宅に住み続けたい場合は、リバースモーゲージを検討する必要があり
ます。
リバースモーゲージと生活保護は、どちらも老後の生活資金を支援する制度ですが、それぞれの特徴や目的を理解したうえで、自分に合った制度を選ぶことが大切です。また利用するか検討している際には、必ず家族への相談をすることをオススメします。トラブルが起きないためにも、前もっての報連相は非常に重要になるでしょう。
この記事を読んでくださった方が、理想的な暮らしを実現できることを願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。