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最終更新⽇時

2025/11/21

農地売却が難しい理由と成功するための手順

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

農地売却が難しい理由とは?

農地の売却は、知識がなければ簡単ではありません。本来、土地は所有者が自由に売買できますが、農地の売却には農地法と都市計画法の2つの法律の理解が必要です。この2つの法律については後述しますので、ここでは触れません。

農地の売却において注意が必要なのが「2022年問題」です。2022年に、これまで農地として利用されていた土地が一斉に売却される可能性があり、不動産市場が混乱するとの予測があります。

1992年に制定された「生産緑地法」により、多くの農地が「生産緑地」として指定されました。この法律は、1992年前後の高度成長期に都市部の宅地化が進んだため、農環境を保護する目的で制定されました。

生産緑地に指定されると、市街地の農地であっても固定資産税が減免されるため、農家は積極的に申請を行いました。

しかし、固定資産税の減免は、農地として活用されている場合、または指定から30年間という条件があります。

2022年は、多くの生産緑地が指定から30年を迎えるため、もし農地として活用されていない場合、固定資産税の負担が急増する可能性があります。これを避けるために、生産緑地でなくなった農地が一斉に売却されるのではないかと懸念されています。

ただし、政府は2022年問題に対処しています。生産緑地の最低面積を500平方メートルから300平方メートルに引き下げたり、再申請によりさらに10年間の税制優遇が受けられるようにしたりして、不動産市場の混乱を防ぐ対策を講じています。

そのため、不動産市場への影響は限定的となっています。しかし、これはあくまで一時しのぎであり、先々農地が一気に売りに出されるようなことがあれば、査定額が落ちてしまう可能性は高いです。そうなる前に、農地として使わない土地があれば、できるだけ早く処分してしまうのも検討したほうがよいでしょう。

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農地売却の難しさとその背景

農地法の影響

日本には「農地法」という法律があり、農地の売買や転用(農地以外の用途で使用すること)には、農業委員会の許可が必要とされています。

この法律が存在する理由は、食料自給率を維持するためです。日本の食料自給率は低く、輸入に依存しているため、食料品の安定供給を確保するために、農地の売買や転用には制限が設けられています。一方、市街化調整区域は法律上「市街化を抑制すべき区域」と定義されています。

日本の食料自給率は約40%と低く、食料の大部分を輸入に頼っています。紛争などで貿易が止まると、食料品の価格高騰や品不足が起こる可能性があります。したがって、良質な農地を保護し、耕作を促進するために、さまざまな制限が設けられています。

都市計画法の影響

農地売却を制限するもう一つの法律が、都市計画法です。ここでは、市街化区域と市街化調整区域について簡単に説明します。市街化区域とは、「既に市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」と定義されています。市街化区域内の農地を売却する場合は、市町村の農業委員会への届出が義務付けられています。

一方、市街化調整区域は「市街化を抑制すべき区域」と定義されています。この地域内の農地を売却・転用する際には、農業委員会や都道府県知事の許可が必要です。

市街化区域では届出が必要でしたが、市街化調整区域では許可が必要である点が異なります。届出と許可はハードルの高さが全く違います。届出は不備がない限り原則として受理されますが、許可の場合は、認めないことが原則であり、様々な審査を経て、やっと許可が下りるという流れになるため、許可を得る方が難しいです。

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農地のまま売却する場合の手順

ここからは、実際の農地売却の手順について見ていきます。農地売却には大きく2つの方法があり、「農地を農地のまま売却する」、「農地を宅地など、農地以外の目的で使えるようにしてから売却する」というものです。まずは、農地のまま売却する場合の手順について解説します。

農地として売買する場合でも、農地法による制限があります。まず、買主が農業者または農業法人であることが必要です。つまり、現在農業を営んでいる人や会社にしか売却することができないということですが、そうなると買い手になれる人は極端に少なくなります。

その結果、売却に時間がかかったり、売却価格も低くなったりする傾向にあります。また、農業を営んでいると認められる条件もかなり厳しく、農業に必要な設備が整っており、適切な人数が常時勤務し、すべての土地を常に耕作し、総耕作面積が少なくとも50アール以上であるなど、これらを全て満たす買い手を見つけることは簡単ではありません。具体的な流れは、次の通りです。

  • (1)農地の買い手を探す
  • (2)農業委員会の許可が下りることを条件に、売買契約を締結
  • (3)農業委員会に売買許可申請を提出
  • (4)所有権移転請求権の仮登記を申請
  • (5)許可が下りたら本登記と代金の支払いを実行

(1)農地の買い手を探す

知り合いに購入希望者がいなければ、農業委員会に相談したり、農地の取引に強い不動産会社に依頼したりして希望者を探すことになります。

(2)農業委員会の許可が下りることを条件に、売買契約を締結

もし許可が下りなければ売買も不可能になりますので、許可が下りることを条件にして、売買契約を締結します。

(3)農業委員会に売買許可申請を提出

先に売買契約をしておくことで、許可が下りやすくなる場合があります。購入者が分からなかったり、売買契約そのものが成立していなかったりすると、許可されない可能性が高くなります。

(4)所有権移転請求権の仮登記を申請

仮登記とは、間違いなく所有権移転登記ができるように行う、本登記の予約のようなものです。

(5)許可が下りたら本登記と代金の支払いを実行

無事許可が下りたら、所有権移転の本登記と、代金の決済を行います。

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農地転用して売却する場合の手順

基本的な流れは、農地のまま売却する場合と同じです。ただし、許可の申請を行う相手が、都道府県知事になるケースがあります。また、農地を転用するには、立地基準と一般基準という2つの審査があります。それぞれの基準に関して、詳しく解説します。

立地基準とは、対象となる農地の周辺地域の「営農状況」と「市街化の度合い」に応じて5つに区分し、それぞれに応じて許可要件を定めているものです。

(1)農用地区域内農地

農用地区域内にある農地とは、「農業振興地域の整備に関する法律」(農振法)の要件に従って市町村が作成した農業振興地域整備計画に基づき、農用地区域として指定された区域にある農地のことです。「青地」と呼ばれることもあります。

農用地区域内農地は、行政が農地として利用すべき場所を農用地区域として指定しているため、原則的に農地転用はできません。

しかし、例外的に農地転用が認められる場合があります。その場合、まず農用地区域から除外する必要があります(「農振除外」と呼ばれる手続き)。農用地からの除外ができたあと、農地転用の手続きをすることになります。

(2)第一種農地

第一種農地とは、農業を営むための土地で、農業に適した条件を備えている土地を指します。具体的には、以下のような要件を満たす農地となります。

  • 総面積が10ヘクタール以上のまとまった農地の区域内にあること
  • 特定土地改良事業等の区域内にある農地であること
  • 傾斜や土質などの事前条件から、近隣の農地よりも収穫量が多いことが予想されること

第一種農地は、営農環境が良好であるため、原則として農地転用はできません。ただし、特例として、農業用インフラや公共性の高い事業の場合は、農地転用が認められるケースがあります。

(3)甲種農地

甲種農地は、第一種農地の中でも、市街化調整区域にあり農業生産に適した条件を備えている土地です。具体的には、以下のような要件を満たす農地です。

  • 総面積が10ヘクタール以上のまとまった農地区域内にあること
  • 面積、形状などが農業用重機を使用できるなど農業の効率化に適しており、土地改良事業が8年以内に行われていること

第一種農地と同様に、甲種農地も、農業に適した条件が整っているため、基本的に農地への転用はできません。ただし、こちらも特例として、農業用インフラや公共性の高い事業の場合は、農地転用が認められるケースがあります。

(4)第二種農地

第二種農地は、第三種農地に分類される土地の近隣など、市街化が予想される場所に位置する農地です。具体的には、以下のような要件があります。

  • 道路や下水道が整備されており、近い将来、第三種農地と同程度の公共インフラの整備が行われる可能性が高い地域にある農地。(例:500m圏内に市役所があるなど)
  • 第三種農地と同程度の宅地化が予想される地域内にある農地で、その規模が10ヘクタール未満
  • 農用地区域内農地・第一種農地・甲種農地・第三種農地のいずれにも該当しない

第二種農地の転用については、申請対象である農地以外の農地でも転用の目的を達成できると判断された場合、転用することはできません。一方、申請対象農地以外の農地では転用の目的を達成できないと判断される場合は、当該農地の転用ができる場合もあります。

(5)第三種農地

第三種農地とは、都市化の進展が著しい地域にある農地で、具体的には、以下のような地域にある農地のことを指します。

  • 道路、下水道、駅などの公共施設が一定程度整備されている地域(例:300m以内に市役所があるなど)。
  • 宅地が一定の基準で開発されている地域(例:宅地面積が街区の総面積の40%以上を占めるなど)。

第三種農地に分類される土地は、農地転用が可能です。
以上をまとめると、農用地区域内農地・甲種農地・第一種農地は原則農地転用不可、第二種農地は場合によっては可能、第三農地は基本的に可能となります。

一般基準とは農地転用が実際に行われるか、周辺農地への被害防止措置が十分かどうかなどの審査になります。この基準の目的は、農地転用後にしっかりと利用されるかを判断するものです。何のために、何を建てるのか、その土地がどのように利用されるのかを明らかにしなければなりません。転用後に事業を行う場合、順調に運営できる資金があることの証明や、その計画の実現可能性も判断材料となります。

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まとめ

ここまで農地の売却をする難しさ、農地を売却する手順について解説してきました。農地を売却する際には、農地法と都市計画法の2つの法律に注意しなければなりません。

農地法では、日本の食料自給率の維持や向上という目的から、農地は簡単に売却することができないようになっています。

都市計画法では、市街化調整区域を「市街化を抑制すべき区域」と定義されており、この地域内にある農地を売却・転用する際は、農業委員会や都道府県知事の許可が必要となります。

これらの法律によって、農地は建物や土地などの不動産のように簡単に売却することができないため、注意しましょう。農地のまま売却するか、農地を他の用途に転用してから売却するかの2つの方法も解説しました。

農地の売却を検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
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