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2025/11/21自己破産時の不動産売却ガイド:自宅を守るための選択肢
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
Contents
自己破産とは?基本知識を解説
「破産」という言葉をよく耳にすると思います。似たような意味で「倒産」という言葉も聞くと思いますが、正直どちらもいい印象はないですよね。
しかし、「自己破産」が不動産に関しては必ずしも悪いものではありません。
では具体的にどういう意味なのか、まずは今回の疑問を解決する前にそちらを明らかにしようと思います。
自己破産とは、借金の返済が困難になった際に、裁判所に申立てを行い「免責許可」を得ることで、以降の借金の返済を免除してもらう手続きです。
自己破産後は、未払いの税金などを除いて借金の返済義務がなくなります。
自己破産は、生活再建の手段として破産法に認められているため、引け目を感じる必要はありません。
自己破産には「同時廃止」「管財事件」「少額管財」の三種類があり、借金額や自身の経済状況に応じて、裁判所が適切な手続きを判断します。
同時廃止とは、貯金や車、不動産などの財産がない場合に取られる手続きです。
手続き完了までの時間が最も短く、費用も比較的抑えられます。
免責許可が下りるまでにおよそ3ヶ月程度かかり、裁判所への申立て費用は約3万円です。
管財事件(通常管財)とは、高額な
財産があるケースや、申立人が大企業の経営者や自営業者であるケース、借金の原因がギャンブルの場合など自己破産の原因に問題があるケースで用いられる手続きです。
この手続きでは、財産の管理・換価や債権の確定、配当の決定が行われ、裁判所が破産管財人を選任します。
破産管財人への報酬が必要なため、同時廃止よりも費用が高く、手続き完了までの時間も長くなります。
免責許可を得るまでにおよそ半年から1年かかることがあります。
「少額管財」とは、管財事件よりも手続きが簡易化され、裁判所に納める予納金が少額で済む手続きです。
ただし、少額管財は弁護士が申立代理人であることが前提であり、法律で定められた制度ではないため、すべての裁判所で運用されているわけではありません。
では、自己破産という言葉の意味を理解した上で、果たしてこれをしても自宅売却は可能なのでしょうか?次の項目で答えを明らかにしようと思います。
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自己破産後の自宅売却は可能か?
さて、こちらの疑問ですが、結論からいうと可能です。
自己破産をする場合、不動産を所有していると、競売か任意売却のいずれかで処分されることになります。
任意売却とは、住宅ローンを滞納した場合に銀行と話し合いをして解決する方法です。
競売は裁判所が強制的に手続きを行いますが、任意売却はご相談者の意向に沿って行うことができます。
重要なのは、任意売却をしたからといって必ず自己破産をしなければならないわけではない点です。
任意売却後に残った住宅ローンを返済し続ければ、自己破産をする必要がなくなる場合もあります。
そもそも任意売却は、「住宅ローンを滞納した方がするもの」で、毎月の返済が厳しい方に対してさらに残債を返済することまで要求するのは正直無理がある話です。
そのため多くの債権者(借入先の金融機関)は、残債の返済については話し合いに応じてくれ、無理のないようにしてくれるので、自己破産せずとも解決することができます。
自己破産をするのは、収入的に「返し切れそうにない」「返すのが厳しい」と判断した人などです。
しかし、家を売却するためには、抵当権を解除しなければなりません。
抵当権とは、住宅ローンなどでお金を借りた人(債務者)が返済できなくなった場合(債務不履行)に、債権者が担保とした土地や建物をもって弁済を受ける権利のことです。
抵当権を設定した不動産については、返済のためにその不動産が競売などにかけられた場合、抵当権者は他の債権者に優先して弁済が受けられます。
要するに、不動産を競売で売却し、その売却代金の中から住宅ローンを回収する権利です。
抵当権の残った物件を購入すると、前の所有者がローンを滞納した時点で、新しい所有者の意思に関係なく競売にかけられてしまうため、解除しないと売却することが出来ない仕組みとなっております。
この自己破産なのですが、もし実行するなら、任意売却の後にした方がいいです。
理由は、先ほど説明した自己破産の種類が変わってくるからです。
売却をして不動産を持っていない状態であれば、「同時廃止」の手続きで済ますことができるため、手続き完了までの時間と費用を抑えることが出来ます。
自己破産と任意売却の仕組みがわかったと思います。
では、これらは一体どんなメリット・またデメリットがあるのでしょうか。
次の項目で説明したいと思います。
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任意売却、自己破産のメリット・デメリット
任意売却のメリット
まずは、任意売却のメリットから挙げていきます。
ここでは4点に分けて紹介します。
1点目は、市場価格に近い金額で売却出来る点です。
競売は「内部見学ができない」「検討時間が短い」「物件の欠陥は買受人が対応する」など、買主にとって不利な条件で売り出されるため、販売価格も安くなりがちです。
一方、任意売却は一般的な不動産売却と同じ方法で買主を探すので、競売と比較して高い金額で不動産を売却出来る可能性があります。
こうなればその分住宅ローンの残債の負担も軽く済ますことが出来ます。
2点目は、費用の持ち出しが不要、という点です。
通常、不動産売却には登記料や測量費用、仲介手数料など、売買価格の3〜5%程度の諸経費がかかります。
費用がかかるのは任意売却も変わりませんが、任意売却の場合は自宅を売却したお金から、諸経費を支払うことが認められています。
そのため、ご相談者さまは、お金の持ち出しが必要ありません。
3点目は、プライバシーの侵害を防ぐことが出来る点です。
競売にかけられると、その事実がネットや新聞などで公開されますが、任意売却ならこの心配はありません。
そのため、「ローンを滞納している」「家を手放すことになった」という情報が外部に漏れる心配はなく、プライバシーを侵害されないこともメリットのひとつです。
4点目は、ローンの残りを分割返済出来る点です。
物件の売却代金で住宅ローンを完済できない場合もあります。
通常は、抵当権を抹消するため、金融機関に一括返済をしなければなりません。
任意売却では、売り主と債権者(金融機関など)と返済計画について相談することにより、無理のない範囲で分割返済が可能となります。
分割返済なら、自己破産を選択せず選択せず支払いを続けることも出来ます。
任意売却のデメリット
一方、任意売却にはもちろんデメリットも存在します。
ここでは3点取り上げます。
1点目は、3ヶ月以上の住宅ローン滞納で信用情報機関に掲載される可能性がある点です。
信用情報機関へは他の借入(カードローンや消費者金融など)を滞納しても登録されてしまいます。
以前は多かった0円携帯のように分割で支払っていくようなリース商品も、支払いが滞ってしまうと信用情報機関に登録されます。
信用情報機関に登録されてしまうと、およそ7年間は金融機関からの借入が出来なくなってしまう、といった影響を及ぼしてしまいます。
2点目は、販売活動に協力しなければいけない点です。
任意売却は、競売になるまでの時間の勝負のため、購入希望者の内見の申し込みに対して極力早く対応する必要があります。
スムーズに成功させるためにも所有者に販売活動の協力を要請する必要があります。
また、中には任意売却するのを他人に知られたくないという方もいらっしゃると思います。
しかしながら、上記のように販売活動に協力していただく必要もあり、近隣の方に知られてしまう可能性は否めません。
ただ、優良な業者であれば、依頼者の希望に出来る限り沿った販売活動を行うので、特別望まなければチラシなどで大々的に広告されることなどはありません。
3点目は、不動産会社を間違ってしまうと変に騙されてしまう点です。
任意売却業者の中には、悪質な不動産会社が存在するのも事実です。
たとえば、売却する前に手数料を請求する・売買代金の差額を騙し取る・高額な引っ越し代を支払うと嘘をつくなどです。
なので、任意売却をお願いする際は実績がきちんとあって、知識も申し分ない地域密着型の不動産会社を選ぶといいと思います。
自己破産のメリット
次に、自己破産についてです。
まずはメリットを2点挙げます。
1点目は、前述した通り、借金の返済が全額免除になる点です。
裁判所に支払い能力なし、と認定されれば、債務者の支払い義務がなくなります。
任意整理や個人再生など他の債務整理では、成功しても利息や元金の一部が減額されるだけなのが通常です。
しかし自己破産に成功すると、複数から借り入れていても、原則すべての借金が全額免除されます。
2点目は、仕事を失う心配はない点です。
労働基準法では、自己破産した事実自体は解雇自由として認められていないため、通常としては自己破産しても仕事を失うことはありません。
ただ、債務者が自己破産すれば換価処分された保有財産が債権者に分配されるものの、債権者は本来受け取れたはずの利益の大半を喪失するケースが多いため、会社から借金している状態で自己破産すれば、借金の金額にもよりますが、会社に損失を与えた社員とみなされ、懲戒解雇が言い渡される懸念はあります。
自己破産のデメリット
次に、自己破産のデメリットを2点挙げます。
1点目は、新しい借入やローンの契約が難しくなる点です。
信用情報機関には、支払いの延滞履歴や事故履歴が残っており、信用情報はローン契約時やカードローンの借入時に確認されます。
信用情報機関に金融事故履歴が残っていると、新しい借入先などから「返済能力が乏しい」と判断されてしまうため、審査に落ちてしまいます。
また、車のローンを組む際にも信用情報を確認されてなかなか組めなくなってしまいます。
自己破産をして、信用情報機関から履歴が完全に消えるまでにかかる時間は、およそ5〜10年と言われています。
2点目は、手続きが終わるまで就けない職業が出てくる点です。
警備員・生命保険募集人・古物商・宅地建物取引士などが対象です。
制限職種の職業にすでについている場合、自己破産の手続き中は一時的に辞めていただくか、資格を使わずに仕事をしていただく必要があります。
また、会社の役員(取締役)は、破産手続きが裁判所で開始した瞬間、法律上強制的に解任されますので、役員を続ける場合は、すぐに再任していただく必要があります。
このように、任意売却、自己破産双方とも充分なメリット・デメリットが存在します。
では次項目では、自己破産を行う際の注意点を説明していこうと思います。
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自己破産をする際の注意点
自己破産が最適の方法と考え、実際に行う際の注意点を2点挙げます。
まず1点目は、保証人についてです。
借金に対して連帯保証人を付けていた場合、債務者が「免責許可の決定」を受け、晴れて債務(借金)が帳消しになったとしても、債務(借金)自体が消滅したわけではなく、破産申立をした本人が借金を返済の義務を免れたにすぎません。
この時、債務は連帯保証人に移動し、債権者からの取り立ての対象となってしまいます。
2点目は、住居の賃貸契約についてです。
大家さんは自己破産を理由にして賃貸借契約を解除することはできないため、そのまま家に住み続けることが可能です。
また、大家さんや不動産会社に自己破産の事実を知られる心配もないし、それを言う必要もございません。
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まとめ: 自己破産と不動産売却の最適な選択
自己破産は、悪いものという印象を抱いている方も多くいらっしゃいますが、実際は借金の返済が免除されて、以降支払わなくてよくなったり、それによって仕事を失うことも特別ないので、生活再生の手段として最適である、と考えたのであれば悪いものではないということを理解していただきたいです。
自己破産の申請中でも自宅売却は可能ですが、自己破産の種類(不動産を所有しているか、否か)によって、手続きまでの時間や費用が大きく変わってくるので注意しましょう。
任意売却をして、不動産の所持を無くしてから自己破産するのが一番時間と費用を抑えられます。
自己破産も任意売却も、多くのメリット・デメリットが存在することもよく覚えておきましょう。
自己破産は、連帯保証人に対しては巻き込んでしまうこともあるので、よく考えて実行しましょう。
自身の最適な方法をしっかり見極めた上で実行に移せばこれらはきっと皆様にとって心強いものになると思います。
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