【2022年度版】三田市でリースバックを考えるなら【参考記事】

三田市の歴史

兵庫県の南東部に位置する「三田市(さんだし)」は、阪神北県民局の管轄である「阪神地域」に属したエリアです。大阪や神戸といった大都市近郊の、豊かな自然環境に恵まれた場所でもあります。

もともとは、のどかな田園風景の広がる典型的な「農村」としての姿が特徴的でしたが、1980年代頃から始まった大規模住宅団地の開発と、JR福知山線の複線電化に伴う利便性の向上により、大阪・神戸の「衛星都市」としての役割も担うようになりました。そうした背景から、現在では「農村」と「都市」2つの面を併せ持つ、田園都市としての様相を呈するに至ったのです。

市の地形としては、北西から南東を流れる武庫川や、その支流の河川流域に農用地帯が広がっており、武庫川南端の三田・三輪地区には市街地の中心部が、武庫川右岸の丘陵地には北摂三田ニュータウンが連なっています。市の気候は、瀬戸内海性気候に属しており、三田盆地の地形の影響を受けて、最低気温が低くなる傾向があります。

三田市の人口増加の歴史を紐解くと、市制を施行した当初は、約3万2000人程度であった人口が、1980年代に行われた「北摂三田ニュータウン」の開発にともない、入居開始とともに順調な人口増加が見られるようになりました。1987年からの10年間は、連続して「人口増加率日本一」の大記録を樹立するまでに至りました。以来、全国的にも人口急増都市として注目されるようになり、2020年の2月末時点のデータでは、人口約11万1000人にまで成長を遂げたのです。こうした人流の歴史は、三田市でのリースバックをご検討される際にも重要な情報のひとつとなりますので、ぜひ念頭に入れておいて頂けますと幸いです。

以上、三田市の歴史についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。市の背景も踏まえつつ、続く次項では、最近の三田市の動きについて解説していきたいと思います。

三田市の近況

2022年度における、三田市の総括的な市政運営の方針として「新しいまちづくりへの変革〜コロナを乗り越え、人口減少にも負けないまちへ〜」が掲げられており、以下「7点の重点項目」への取り組みが挙げられています。

【1.三田駅前の再開発、ニュータウンの再生】

1990年より開始されている「JR・神戸電鉄三田駅前の再開発事業」の集大成となる取り組みが、本格的に進められています。市の玄関口となるエリアを中心に、市の魅力向上を目指した空間づくりが行われているのです。

ニュータウンの再生については、基本的な方針や方向性を示すものとして「フラワータウン再生ビジョン」の策定が行われており、目指すべき将来像として「若者世代が集いやすい、現役・子育て世代が働きやすい、高齢世代が暮らしやすいまち」が設定されています。特に、該当エリア界隈でのリースバックをご検討の方は、ぜひチェックしていただきたい内容です。

【2.市街化調整区域の規制の弾力化】

三田市では、基幹産業と言える「農業」の生産基盤を守り、大切な財産である「豊かな里山」を次世代へ引き継ぐために、1998年から農村地域を「市街化調整区域」に指定することで、無秩序な開発から農村環境を守ってきた経緯があります。そうした農村地域が、近年では人口減少及び高齢化の課題を抱えるようになったことを踏まえ、一定の条件を設けた上での開発・建築行為を緩和する動きが行われてきました。

しかし、解決に至るには十分でないことと、コロナ禍にともなう農村回帰の風潮を受けて、今こそ市街化調整区域における土地利用の変革に乗り出す時期との決定が下されたのです。それに伴い、さらに大胆な開発許可制度の弾力的な運用を図っていく決意が記されています。市の特性を活かしながら、昨今の情勢も考慮されたこちらの取り組みは、今、三田市でのリースバックをお考えの方にはぜひお目通しいただきたい項目です。

【3.地域医療提供体制の確保】

市民の命に直結する急性期医療については、かつてより方策が練られている「北神・三田地域の急性期医療の確保に関する検討委員会」での活動を中心に、市民の意見も参考にしながら、市の対策方針がまとめられています。さらに、それらの検討状況などについては、適宜、議会や市民への情報提供も行われながら取り組みが進められているのです。さらに、急性期だけでなく回復期に関しても、慢性期などを含めた全てのステージにおいて、状態に応じた医療を受けることができる体制づくりが目指されています。ご高齢の方や、おひとり暮らしの方に向けたリースバック時には、こうした医療体制にまつわる内容についても情報を仕入れておくと良いかもしれません。

【4.教育・子育て環境の充実】

具体的には、「第3期三田市教育振興基本計画」に基づく取り組みが進められ、近年加速の一途をたどるデジタル社会化やグローバル社会化を見据えた、「子どもが生き方を自らデザインできる」学びの機会を提供することが掲げられています。 また、昨今のコロナ禍の影響を鑑みて、妊娠から出産までの支援の充実を図り、各種検診への助成や、産後の母親の心的負担を軽減する策が予定されています。そして、市の待機児童対策についても、大きく改善の兆しが見られており、子育て世帯向けのリースバックをご検討の際には、ぜひこちらの項目をご一読いただければと思います。

【5.「さんだ里山スマートシティ」の推進】

2021年度より取り組まれている「市民一人ひとりが幸せを実感しながら住み続けられるまち三田」の実現に向けて、さらに発展させた指針としては「さんだ里山スマートシティ基本構想」の策定が行われています。一層のスピード感を重視し、市民や利用者の視点を大切にしながら、組織や分野の垣根を超えて、新たな価値観で課題解決に臨む姿勢が描かれています。防災・健康・交通・農業といった、市民の暮らしに近しい分野を中心に、積極的な取り組みが予定されているのです。

【6.ゼロカーボンシティへの挑戦】

三田市では、SDGsの理念を踏まえて、2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロの実現に向けて活動を行う「ゼロカーボンシティ」への挑戦が続けられています。2022年度も引き続き、広報啓発が継続され、公共施設への再生可能エネルギーの導入推進や、ごみ焼却エネルギーの利活用を見据えた新たな取り組み、温室効果ガスの削減に向けた様々な施策が計画されています。

【7.人権共生条例の推進】

最後に挙げられるのは、「三田市民の人権を尊重し、多様性を認め合う共生社会を目指す条例」の推進に関する内容です。「多様性と調和による、誰ひとり取り残さないまちづくり」をモットーに、市民と思いを共有するべく、まずは分かりやすい広報啓発から取り組みがスタートされます。また、近年急速に進展する高齢化や、経済的な困窮などへの対策として、「孤独・孤立対策担当」の設置や、「生活安心サポートセンター」での支援活動などが予定されています。

こうした市政情報を確認することは、三田市でのリースバックを進める際にも、大きな一助となることでしょう。市のホームページなどで誰でも簡単に閲覧することができますので、ぜひ覗いていただければと思います。
 *三田市「市政情報」(三田市 市政情報)

三田市の土地相場

国土交通省が提供する直近のオープンデータなどを参考に、三田市の土地価格情報について述べていきます。

【公示地価情報】

2022年時点での調査によると、三田市の最新公示地価は1平方メートルあたり平均6万7603円、坪単価では1坪あたり平均22万3483円と、全国順位は298位になります。前年と比較した変動状況は、0.63%の下降傾向にあります。

1983年から蓄えられた39年分のデータに基づくと、公示地価の最高値は、1991年に記録された1平方メートルあたり21万6294円です。一方の最安価格は、2022年の1平方メートルあたり6万4826円となり、双方の差異は3.34倍になります。

【基準地価情報】

2021年時点における、三田市の最新基準地価は、1平方メートルあたり平均5万6058円です。坪単価に換算すると、1坪あたり平均18万5316円となり、全国順位は350位です。前年と比較した変動状況は0.80%の減少となります。

こちらも1983年からの39年分のデータによると、基準地価の最高値は、1991年に記録された1平方メートルあたり28万5928円となり、最小価格は2021年の1平方メートルあたり5万6058円に該当します。双方の違いは、5.1倍に及びます。

【用途別地価情報】

2021年時点の情報によると、「宅地」の平均地価は、1平方メートルあたり5万4448円となり、坪単価で見ると、1坪あたり17万9993円となります。「商業地」の平均地価は、1平方メートルあたり12万7250円であり、坪単価換算では1坪あたり42万0661円です。

【地点別地価情報】

2021年〜2022年時点のデータに基づくと、三田市内における最高価格地点は、「三田市中央町9-19」の1平方メートルあたり25万2000円が該当します。
一方の最安価格地点とされているのが、「三田市桑原字高野ノ越906番」の1平方メートルあたり930円です。

【鉄道沿線における土地相場】

三田市と同じ鉄道路線にある地域との土地相場について比較します。本記事の執筆時点での調査では、三田市は、神戸電鉄三田線沿線の平均地価である1平方メートルあたり6万758円を上回る状況です。

三田市内の基準点においては、神戸電鉄三田線の駅舎までの距離が近付くほどに、地価が高まる傾向があります。

直近の価格とともに、近隣エリアとの傾向の違いなども参考にしながら、三田市でのリースバックについて調査を進めてみてください。
 *土地代データ(土地代データ)

三田市でのリースバックをお考えの方へ

はるか昔の旧石器時代より人々が暮らし始めた歴史を持つ三田の地は、穏やかな気候と豊かな環境に囲まれた「田園都市」としての発展を遂げてきました。

「人口増加率日本一」を誇った実績を持つ三田市は、「北摂三田ニュータウン」の存在を中心に、市民の「住」について様々な取り組みが行われています。

全国的な課題である「人口減少」についても市政として対策が練られており、今の時代にリースバックを検討する際には、非常に参考になる情報のひとつと言えるでしょう。

ぜひ本記事も参考に、三田市でのリースバックについて知識を深めてみてください。