富田林市は大阪府の南河内にある市です。UR都市機構や近鉄や南海電鉄によって開発された地域で、大阪エリアのベッドタウンとなっています。
街の歴史を振り返ると、富田林市は先史時代より人々が暮らし弥生時代には交易が行われ、当時の氏族の首長の古墳が多く残っています。
戦国時代に寺内町として作られ、その後江戸時代に在郷町として栄えました。時代と共に町の在り方も変わっていきましたが、自然豊かな環境での暮らしは今も続いています。
富田林市の魅力として、江戸時代の町並みがそのまま残る寺内町では、数百年前にタイムスリップしたような昼も夜もその佇まいがあります。 また、甲子園球場の16倍もの広さを持つ錦織公園は自然豊かな公園で、市民の憩いの場となっています。
富田林市の人口について紹介します。令和3年12月の人口は約11万人で、大阪府のなかで20番目ほどの規模です。ここ数年は減少傾向にありますが、世帯数の増加があります。どの様な世帯数が増えているのかがとても気になるので内訳を見ていきましょう。
年 | 総人口 | 男性 | 女性 | 世帯数 |
---|---|---|---|---|
令和3年 | 109,650人 | 51,782人 | 57,868人 | 51,668 |
令和2年 | 110,698人 | 52,387人 | 58,311人 | 51,456 |
平成31年 | 111,628人 | 52,864人 | 58,764人 | 51,099 |
平成30年 | 112,594人 | 53,397人 | 59,197人 | 50,763 |
平成26年 | 116,489人 | 55,350人 | 61,139人 | 49,877 |
平成21年 | 121,497人 | 58,086人 | 63,411人 | 49,727 |
平成16年 | 125,674人 | 60,469人 | 65,205人 | 47,738 |
引用元:富田林市公式サイトhttps://www.city.tondabayashi.lg.jp/soshiki/15/2072.html
人口推移を見てみると、富田林市は平成27年より増えていることが分かります。外からの流入もあり、ここ数年は増加傾向です。
世帯数も増加しており、これから先も賑わっていくように一見するとみえます。
ここで気を付けたいポイントは、増えている年齢層を把握することです。年齢別の人口増加を見ると、子どもや働き世代が減っていることが分かります。人口は増えていても、将来人口はこのままでは減っていくと予想できます。
人口についてみてきましたが、世帯数についても触れてみましょう。
年 | 0~6歳 | 7~18歳 | 19~29歳 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代以上 |
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令和4年5月 | 2463人 2519人 4982人 | 5405人 5549人 10954人 | 6083人 6149人 12232人 | 4971人 4942人 9913人 | 7028人 6556人 13584人 | 8595人 7651人 16246人 | 7253人 6645人 13898人 | 15588人 11198人 26786人 |
平成31年12月 | 2532人 2687人 | 5736人 5880人 | 6422人 6600人 | 5209人 5040人 | 7818人 7226人 | 8420人 7321人 | 7601人 | 14708人 |
平成27年12月 | 2771人 2978人 | 6552人 6736人 | 6810人 6821人 | 5935人 5676人 | 8684人 7773人 | 8050人 7231人 | 8958人 8157人 | 12620人 9167人 |
引用元:富田林市公式サイト
https://www.city.tondabayashi.lg.jp/soshiki/15/2073.html#3
https://www.city.tondabayashi.lg.jp/soshiki/15/2072.html
人口は減少傾向にありますが、世帯数は増加しています。つまり、1世帯当たりの人数が少なくなったといえるでしょう。ベッドタウンということもあり、働き世代が多く住むとも捉えられます。
ここ2年のコロナ禍でもあまり変化は見られません。しかし、富田林市の公式サイトでは、将来人口は減少するとしています。そのため、市ではさまざまな取り組みをして市外への流入や市内への流入を図っているのです。
富田林市にはどのような人の割合が多いのか表やグラフから見ていきましょう。
図を見ると、高齢者の人口が増えて核家族でも高齢者のみの核家族が増えていることが分かります。2015年には、高齢者の割合が多いことが伺えます。
富田林市の生産人口は減少していますが、全国的に見ても減少傾向なのであまり気になることは少ないと思います。減少が緩やかな点は大阪のベッドタウンであることが理由でしょう。働き世代のいる家庭は子育て世帯でもあるので、富田林市の小中学校についても触れておきましょう。
富田林市内には29の小中学校があります。内訳として、市立の小学校は18校、市立の中学校は7校、府立中学校は1校、私立中学校が2校、富田林支援学校の計29校です。
児童数は、寺池台小学校が542人と市内でもっとも多く、続いて小金台小学校、藤沢台小学校となっています。
富田林市の今を知るうえで、今後の市の発展に関わりそうな商業施設などの建設について調べてみました。現在の建設予定状況を見ていくと、商業施設の誘致をしていることが分かりました。富田林市内で買い物がしやすくなるため、生活環境が良くなりそうなことが伺えます。市としての魅力にプラスとなりそうです。
公表日 | 計画名・マンション名 | エリア |
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2022年5月17日 | 南部大阪都市計画錦織北二丁目第2地区地区計画 | 幹線道路沿い |
2022年4月18日 | 金剛中央公園・多機能複合施設等整備基本計画策定のプロポーザル | 金剛中央公園 |
2022年3月31日 | 新庁舎の建設 |
引用元:富田林市公式ウェブサイト
https://www.city.tondabayashi.lg.jp/soshiki/11/11372.html
商業施設の建設のほかにもマンションの建設も行われており、富田林駅を中心に複数の建設予定があります。子育て世帯が市外から入ってくると、今後は少し人口増加に影響があるかもしれません。
不動産を所有する人にとって、市内の空き家状況は今後の不動産売却において、気になるところではないでしょうか。下記の表からも分かるように、富田林市内の空き家率は、増加しています。空き家率は13.22%で、賃貸の住宅用空き家率は22.49%となっています。近隣の河内長野市では14.19%、賃貸の住宅用空き家率は23.64%、羽曳野市は16.37%、賃貸の住宅用空き家率は26.20%です。
近隣と比べると空き家率は低いですが、ここ数年でぐんと大きく増えていることが分かります。
空き家率 | 賃貸住宅空き家率 | |
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富田林市 | 13.22% | 22.49% |
河内長野市 | 14.19% | 23.64% |
羽曳野市 | 16.37% | 26.20% |
空き家は、なかなか時間が経つにつれて手入れが負担となり、放置する人も少なくありません。空き家を放置することで得られるメリットは少ないです。税金は毎年かかりますし、管理費用も大きいです。何よりも、家は使わないほど傷むスピードが速くなります。富田林市でも空き家率を減らす制度を設けているので、上手に利用しながら検討することもひとつの手段です。
不動産の売却のタイミングをいつにすれば良いのか気になると思います。そこで、売却する時期を見極めるポイントとして、次の点が挙げられます。
不動産を所有している人で、現在もしくはこれから売却を検討している人は、どのタイミングでどのように売却すればいいのか迷う人もいるでしょう。 不動産の売却する時期は、以下の点で判断できます。
地価推移を見て今後の地価の高低を予想して、今後の地価が下がるようなら不動産売却を検討している人は動き出すタイミングといえます。 少しでも地価の高いときの方が手元に戻ってくる費用も大きいです。一方で今後も地価が上がりそうなときは、急いでいない限り売却時期を後ろにずらすと価値も大きくなるので待ちどきといえます。
また不動産の築年数も売却時には価値を判断される大きなポイントとなっています。やはり築年数が浅い程価値は高くなります。建物の「構造耐用年数」と「減価償却」について考慮が必要となってくるので、保有している不動産の価値をあらかじめじぶんでも大まかな数字を出すことは可能です。
例えば、戸建ての場合は、対応年数を求めてから減価償却を求めます。
「減価償却費 = 取得価額 × 0.9 × 償却率 × 経過年数」
それから、住宅ローンの金利が下がっている状況では、金利が下がっている時期に住宅購入を検討する人も多く売却する時期としてふさわしいでしょう。多くの購入希望者がいるときこそ不動産の売りどきといえます。
不動産を売却すると、「譲渡所得」という課税対象となる所得が発生します。譲渡所得は不動産の保有年数によって住民税と所得税の税率が異なります。所有年数が5年以下では、5年を超える場合よりも税率が倍となるので注意が必要です。ただし、3,000万円の特別控除が適用されると譲渡所得自体がなくなることもありますので、適用期間をしっかりと把握しておくことが大事です。
ほかには生活環境の変化によるタイミングで売却をするケースもあります。親と一緒に住むために住居を手放すことや、転勤によって住めなくなり売却を検討する人もいます。こういった場合は事前準備のための時間がないこともあるので、しっかりと不動産売却で損をしないように情報を集めることが大事です。
最後に富田林市の地価推移を紹介します。富田林市の3か所の地価を挙げてみました。
年 | 錦織中2−10−6 | 久野喜台2−14−26 | 若松町東2−4−6 |
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令和4年1月 | 70,900(円/m²) | 139,000(円/m²) | 69,500(円/m²) |
令和2年 | 72,000(円/m²) | 137,000(円/m²) | 67,500(円/m²) |
令和元年 | 72,400(円/m²) | 133,000(円/m²) | 65,000(円/m²) |
平成25年 | 75,000(円/m²) | 118,000(円/m²) | 62,400(円/m²) |
平成20年 | 87,000(円/m²) | 124,000(円/m²) | 71,000(円/m²) |
引用元:富田林市の地価推移
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
富田林市の地価は、平成20年に比べると一時的に下がっていますが、ここ数年は上昇傾向にあります。大きな商業施設の誘致により富田林市の地価はこれからどう変わるか分かりませんが、下がったとしても大きな幅は見込めないと予想できます。