初心者必見！ワンルームマンション投資の始め方と成功のコツ

記事執筆・監修

エキスパート職 山口智暉

• -資格-

  宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

• -経歴-

  株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
  東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
  株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
  リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

不動産投資のなかでも「ワンルームマンション投資」は、投資初心者のサラリーマンなどにオススメだと言われています。
しかし、知識が曖昧なまま無計画に始めてしまったり、物件選びや管理会社選びをミスしてしまうと利益が得られない可能性もあるため、「失敗しやすいからやめておいた方が良い」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、ワンルームマンションの投資について、投資初心者にオススメと言われる理由や、始める際に気を付けておきたいポイントをわかりやすく解説します。

今後の資産運用の選択肢のひとつとして、ぜひご覧ください！

不動産投資とは？

ワンルームマンション投資の説明をする前に、まずは不動産投資について理解を深めましょう。

不動産投資は、簡潔にいえば「不動産を購入し、第三者に貸し出し運用することで利益を得る投資方法」です。マンションやアパートなどを購入し、第三者に入居してもらえば、毎月家賃収入が入ってきます。つまり、大家さんになるということですね。

ほかにも、マンションや戸建て住宅などの物件を購入時より高値で売却することで利益を得る方法もあります。

また、ひと口に不動産投資といっても、その種類はさまざまです。代表的なのは「区分マンション投資」、それから「一棟アパート・マンション投資」の二種類があります。また「戸建て住宅」「駐車場経営」「コインランドリー経営」などもあります。そのなかでも「区分マンション投資」は、単身者向けのワンルームマンションやファミリー層向けのマンションなどを購入し運用する投資法です。

ワンルームマンション投資は初心者にオススメ？｜その理由4選

前章で説明したとおり、ワンルームマンション投資は「区分マンション投資」のなかでも単身者向けのワンルームマンションを購入して始める投資です。そんな、ワンルームマンション投資が、初心者にオススメと言われている理由を4つご紹介します。

コストや手間を抑えた投資が可能

ワンルームマンション投資は、ファミリー層向けの部屋や一棟マンションなどの投資用物件と比べると購入価格を抑えられ、少ない自己資金でも運用を始められます。ご自身の与信によっては、「不動産投資ローン」という融資を利用することで、20万円程度の自己資金でも始められます。

また、不動産投資では、物件の経年劣化などにともない修繕費用がかかってきます。一棟マンションを購入すると、エントランスやエレベーターなど共用部分の定期的な修繕が必要です。規模にもよりますが、1回に300〜2,000万円もの費用が発生し、それを一人のオーナーが負担するため、かなりの出費となります。

区分マンションの場合は、共用部分の修繕費用を「修繕積立金」から出します。修繕積立金とは、各部屋のオーナーが毎月積み立てる保険金のようなものです。そのため、一度に多額の出費が必要と言ったケースはほとんどありません。

また、ワンルームであれば、ファミリータイプの広めの部屋と比べ、部屋ごとの修繕費も大幅に抑えられます。子どもが入居する可能性が低く、部屋の痛みも少ないことが多いのも、コストが抑えられるポイントです。

また、不動産投資のために物件を購入した場合でも、入居者の募集や家賃の回収、クレーム対応などの運用業務に関しては、管理会社に委託できます。修繕などの建物管理も同じく管理会社に任せられるので、手間を抑えて効率の良い資産運用ができます。

ご自身でやることと言えば、毎年の確定申告が必要ですが、それも不動産会社や税理士がフォローしてくれます。

長期間にわたる安定した収入が見込める

家賃収入が主な利益となる不動産投資のなかでも、とくにワンルームマンションの家賃は景気に左右されにくいと言われています。

実際に、2008年のリーマンショックで日経平均株価が大きく下落した時にも、東京都心のマンションの賃料は安定していました。昨今のコロナ禍でも、都心のマンションは入居需要に大きな変化は無いと言えます。

不動産の価値は、短期間で大きく上がることはありませんが、安定した利回りで、長期にわたって収益を得ることが可能です。

投資する物件の数や、その大きさについてもご自身で選択が可能なので、それぞれの投資目的に合った物件を選べます。

景気に左右されにくい投資

株やFXなどの金融投資は、短期間で大きな利益をあげられることもあれば、価値が大幅に下落することもある「ハイリスク・ハイリターン」の投資です。一方、ワンルームマンション投資は、長期間の運用を前提とし、毎月の家賃収入が主な収入源です。そのため、入居者が確保できれば、利回りやキャッシュフローなども読みやすく「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資と言われています。

入居者さえ確保できれば、長期にわたり安定した収入を見込めます。

景気に左右されにくい投資

不動産投資の主な収入源は家賃です。
2008年のリーマンショックで、日経平均株価やJ-REITは大きく下落しましたが、東京都心の賃料に大きな影響はなく安定していたため、それだけ景気に左右されにくいことがわかります。とくにワンルームマンションの賃料は、景気に影響されにくいと言われています。

そのため、安定した利回りで、長期にわたって収益を得ることが可能です。

ワンルームマンション投資は失敗しやすい？｜デメリット4選

空室や滞納のリスクについて

不動産投資は、入居者からの家賃収入で成り立つため、長期間の空室は大きなリスクです。ワンルームマンションの場合、進学や就職にともなう単身者の入居需要はあるものの、居住年数はファミリー層と比べて入れ替わりが早い傾向にあります。

物件選びの際は、購入価格が安いという理由で選ばず、利便性なども考慮して空室リスクに備えると良いでしょう。また、空室をできるだけ発生させないよう、物件の管理や入居者対応に優れた不動産会社選びが重要です。

ウェブ上で、不動産投資に強い会社などを調べることもできます。こうした過去の実績データから、入居率の高さや得意とする不動産の種類、会社ごとの評判・口コミなどがわかるので、ご自身に合った不動産投資会社を探してみると良いでしょう。

家賃保証契約の落とし穴とは？

入居者の家賃滞納リスクに備え、管理会社と「サブリース契約」を結ぶと、家賃保証制度があります。

ただし、通常、家賃収入から10%〜20%の手数料が差し引かれるため、実際に得られるのは80%〜90%です。また、修繕費はオーナーの自己負担となり、収益がさらに減少する可能性があります。

節税効果が限定的

ワンルームマンションは、少ない自己資金で始められ、運用コストが低いというメリットがありますが、節税効果は限定的です。

金利上昇による影響を考える

ワンルーム投資では、金融機関からの融資を受けて物件を購入することが多いですが、変動金利の場合は注意が必要です。変動金利は一見低金利に見えますが、市場金利が上昇すると、支払い利息の負担が増加します。

とくに現在の金融市場は、金利が過去最低水準に達しています。そのため、これから先は金利が上昇するリスクが高い状況です。金利タイプを選ぶ際には、慎重な判断が必要です。

このほか、ワンルームマンションは入居者の入れ替わりが早い傾向にあり、原状回復費用やリフォーム費用などが増加してしまうと、これらも収支に大きな影響を与えます。一定の費用がかかることを想定して資金計画を立てておくことや、適切な価格で修繕をしてくれる業者選びも重要です。

初心者がワンルームマンション投資を始めるには｜注意点3選

前章で説明したように、ワンルームマンション投資は魅力的な点も多く始めやすい投資と言えますが、投資である以上リスクは付きものです。そこで、投資の方法について説明するとともに、注意点や対策についても解説します。

節税目的で始めない

ワンルームマンションは低コストで始められますが、節税効果は他の不動産投資に比べて小さいです。節税を目的とするなら、年収1,200万円、課税所得900万円以上が必要です。節税目的での投資はお勧めできません。

生命保険代わりにはしない

不動産投資は主に家賃収入を目的とした長期間の運用がメリットです。節税効果や生命保険代わりにするには、リスクが高いです。ワンルームマンションを生命保険代わりにするのはお勧めできません。

また、ワンルームマンションが20〜30年後に需要のある物件なのか、また売却できるのかは予想がしづらいため、生命保険代わりにワンルームマンション投資はあまりオススメの方法とは言えないでしょう。

自己資金ゼロはオススメしない

ワンルームマンション投資は少ない自己資金でも始められますが、自己資金ゼロでのスタートはリスクが高いです。将来的な収支を考慮して、自己資金を用意することをお勧めします。金利が上昇してしまった場合、借り入れ額が大きいほどキャッシュフローが悪化し、ローンの返済によって運用が苦しくなる可能性があります。

まとめ：ワンルームマンション投資の成功ポイント

いかがでしたか。今回は、ワンルームマンション投資の魅力や始め方についてまとめました。ワンルームマンション投資は、メリットやデメリットを踏まえたうえで、目的を持って運用ができ、成功するための方法を考え続けられる方にとっては、とても良い投資方法だと言えるでしょう。

一方で、ワンルームマンション投資にはそれなりにリスクもあります。物件選びや価格の設定、始めるタイミングを間違えると大損をする可能性もあります。事前にしっかりと対策を考え、慎重に物件選びをしましょう。

ワンルームマンション投資を始める際は、不動産管理会社選びも重要なポイントです。ウェブ上でも、複数の不動産管理会社について比較できるサイトや、会社ごとの情報や口コミが閲覧できます。また、無料のセミナーを開催していたり、個別面談を実施している会社もあります。それらを利用するなど、ご自身の目や耳で判断し、納得のいくパートナー選びをしてみましょう。

記事執筆・監修

エキスパート職 山口智暉

• -資格-

  宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

• -経歴-

  株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
  東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
  株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
  リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける