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最終更新⽇時

2026/04/21

フルローンで不動産投資は可能?知らないと危険なリスクとは

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

フルローンとは?不動産投資で使われる意味と特徴

 フルローンとは、金融機関からの融資のみで、不動産投資用の物件を購入できるローンのことです。一般的には、自己資金を用意し、不動産投資ローンを組んで物件を購入します。一方、フルローンではその自己資金を用意しなくてもよいため、ローンが組めれば素早く不動産投資を始めることができます。しかし、フルローンには長期的なリスクも伴うため、慎重に考える必要があります。この記事では、フルローンのメリット・デメリット、審査基準についてご説明しています。これから不動産投資を始めようという方に、ぜひ参考にしていただければと思います。

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フルローンのメリットとデメリットを徹底解説

 フルローンのメリットとしては、以下の2つがあります。

①フルローンのメリット:手元資金を残す方法

 フルローンでは、自己資金を使わずに不動産を購入できるため、手元に多くの資金を残せます。この資金は、購入した物件のリフォームや宣伝費などに回すことができ、より有利な状態で経営を始めることができるのです。これが、フルローンの最大のメリットと言えるでしょう。

②フルローンのメリット:大きなレバレッジ効果の活用

 フルローンを利用することで、自己資金を使わずに不動産購入が可能となり、その分、手元に残った資金で他の投資に再投資することができます。これにより、少ない資本でより大きな投資効果を得ることができるため、レバレッジ効果を最大限に活用できるのがフルローンの大きなメリットです。

  • 自己資金1000万円で物件を購入した場合(利回りは8%)
     1年間で得られる収益:80万円
  • 自己資金1000万円、金利3%の不動産投資ローンを組んで1000万円借りた場合(利回りは8%)
     1年間で得られる収益:160万円  利息:30万円  差し引き:130万円

 このように、ローンを組むことでレバレッジ効果を大きくすることができます。このうえフルローンでは自己資金1000万円が手元に残っているわけですから、圧倒的に余裕があることが分かります。

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フルローンのデメリット:リスクと返済負担の増加

 フルローンには多くのメリットがありますが、リスクも大きいため、デメリットをしっかり理解しておかないと危険です。この章では、フルローンのデメリットについて詳しく解説します。

①返済負担が大きくなる理由とその影響

 フルローンでは自己資金が手元に残り、頭金として支払わなくても良い点がメリットですが、その分返済の負担は大きくなります。ローンの借入額が大きくなるため、毎月の返済額も増加し、返済期間も長くなります。不動産投資では、購入した不動産を賃貸するなどして利益を生み出し、その利益をローンの返済に充てます。そのため、もし空室が多くなるなどして想定していたような利益が出なければ、ローンの返済に苦労して、儲けが少なくなります。また返済が困難となり、結果的には残しておいた自己資金を返済に使ってしまうことにもなりかねません。最悪の場合、自己資金が底をつき、返済が不可能になることで、不動産が差し押さえられることもあります。 

②金利が変動するリスクとその影響

 フルローンでは高額な融資を受けるため、完済するには長い時間が必要です。そのため、現在は金利が低いとしても、完済するまでの期間に金利がどのように変化するかを予測することは困難です。経済が悪化し金利が上昇すれば、返済額が増え、フルローンの完済がさらに難しくなります。

③審査基準の厳しさ:フルローンが通らない理由

 フルローンの融資は、金融機関側からしてもリスクが大きく、審査も厳しくなります。そのため、頭金を入れてローンを組み不動産を購入する場合よりも、審査に時間がかかり難航してしまうことが多いです。また一旦融資を受け、金利の低い別の金融機関で借り換えをしようとする場合も、フルローンではそもそもの借入額が大きく、残債も多いため、融資してもらえない可能性があります。そして不動産投資では、投資規模を拡大しながら利益を増やしていくために、追加融資を受けることがあります。しかし、フルローンを組んでいる場合、金融機関からは返済不可能となるリスクが大きいと見なされ、追加融資をしてもらえなくなってしまいます。

 このようなデメリットから、フルローンを組む場合は収益の安定が必要不可欠であり、「頭金がいらないから」という安易な考えで借り入れることは非常に危険です。また、頭金がいらないとしても、自己資金をある程度蓄えておくことが大切であり、自己資金が少ないのであればそもそも融資をしてもらえない可能性があります。

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フルローンの審査基準:どこをチェックされる?

フルローンを組む際に審査される項目について解説します。

①不動産の担保価値

 まずフルローンでは、その不動産を利用した賃貸などによる収益から返済を行うため、審査において担保価値は重要視されます。不動産の担保価値は、耐用年数や地価、利回りなどから総合的に評価されます。空室リスクが少なく、収益性が高いと判断されると、良い条件で融資を受けられる可能性が高まります。

②不動産の資産価値

 金融機関は、債務者が返済不能になってしまった場合に備えて抵当権(物件を差し押さえて競売に出す権利)を設定します。不動産の資産価値が審査項目に含まれるため、重要な要素となります。資産価値の評価には、次の4つが影響します。

交通の便

 駅やバス停の近くなど、交通の便が良い場所にある不動産は資産価値が高くなります。

周辺の施設

 飲食店やスーパー、病院や学校など、生活に必要な施設が充実していると、その不動産の需要は高く、資産価値も下がりにくくなります。

建物の質

 耐震性や耐火性といった建物自体の質は、資産価値に大きく影響します。

災害のリスク

 災害の多い日本では、建物がある場所の地盤や海抜、防災対策の状況なども重要なポイントとなります。

③申込者の属性

 不動産投資ローンでは、住宅ローンなどに比べると返済の確実性が低いため、年収などの本人の属性も審査に反映されます。フルローンではそもそも年収が2000万円以上であることが目安となります。もちろん、年収以外の属性も踏まえて判断されるため、一概には言えませんが、年収が低いと審査を通ることは難しくなります。また、年収以外の属性では、次のようなものが審査に影響します。

  • 職業(公務員や専門職は有利になることが多いです)
  • 雇用形態(正社員など安定性があるかを見られます)
  • 勤務先の情報(名の知れた大企業の社員や公務員などは信頼性が高く有利です)
  • 年齢(返済期間の長さによりますが、若い方が有利になりやすいです)
  • 他社からの借り入れ件数(他社からの借り入れ件数が多いとマイナスなイメージをもたれやすくなります)
  • クレジットカードなどの滞納歴(滞納歴があると信頼を失ってしまい、属性の評価が下がってしまいます)

④経営者としての素質

 不動産経営においては、不動産の資産価値を高めるために的確な判断を下したり、計画的に収益を上げるための情報を整理したりする能力など、経営者としての素質も重要です。審査の時点でそこまでの素質を見抜くことは難しいかもしれませんが、挨拶や礼儀などから人間性も判断されていることを忘れてはいけません。

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フルローンの融資を受けやすくする方法とは?

 ここまでの内容でフルローンの融資を受ける厳しさをお分かりいただけたと思いますが、この章では、年収以外で融資を受けやすくする方法を説明します。

①新築の物件を購入する

 やはり中古の物件よりも新築の方が、利回りが大きく、金融機関からの評価も高くなります。物件を選ぶ際は、新築物件を選ぶことで、フルローンの融資を受けやすくなります。ただし、新築区分マンションは経営が赤字になりやすいため、注意が必要です。

②共同担保にできる物件を所有している

 共同担保とは、フルローンの融資を受けて購入したい物件と一緒に、その物件がある土地などを担保にすることです。また、自宅や他に所有している物件などを担保にすることもできます。その場合、共同担保にする物件のローンが完済している、もしくは残債が少ない状態であれば、さらにフルローンの融資を受けやすくすることができます。しかし金融機関によっては、この共同担保を活用できない場合があります。

③土地の価値が高い

 前述したように、フルローンの審査基準として「不動産の資産価値」があります。その資産価値を評価する際に、建物は時間が経つと老朽化するため、金融機関側からするとあまり信用できません。しかし、土地の価値は低下しないため、建物の価値に対して土地の価値が高い場合、フルローンの融資を受けやすくなります。

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まとめ:フルローンで不動産投資を成功させるためのポイント

 この記事では、不動産投資におけるフルローンについて、メリットやデメリット、融資を受ける際の審査基準などに分けて詳しくご説明しました。まとめると次のようになります。

  • フルローンを組むと、手元に残る資金が大きく、有利な状態で経営を開始できる
  • 安定した収益が出れば、レバレッジ効果が大きい
  • 返済額が大きく、返済困難となるリスクが高い
  • 金利の変動により、最終的な返済額が増える可能性がある
  • ローンを組む際の審査基準が厳しく、難航しやすい
  • 審査には、申込者の属性や不動産の価値が大きく影響する
  • 共同担保の活用などによって、フルローンの融資を受けやすくすることができる

 フルローンを組んだ場合、いかに利益を出していくかが重要となります。返済におけるリスクが非常に大きいため、将来的な計画や見積りをしっかりと立て、慎重に判断してください。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

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