不動産査定の時間を短縮!訪問査定の流れと準備のポイント

不動産査定に必要な時間とは不動産査定にかかる時間の目安

不動産を査定するためにはどのくらいの時間がかかるのか知っていますか。
査定にどれくらいかかるのかを知らないと、希望の時期に売却することができなくなってしまいます。
今回は、不動産査定に必要な時間について説明していきます。

不動産査定の目的と重要性

そもそも不動産の査定はなぜ行うのでしょうか。
実は、不動産を売るときに査定は必ずしも行わなくても良いのです。
しかし、査定を行うと不動産を売却しやすくなるというメリットがあります。
査定をすると不動産の相場価格を教えてもらうことができます。
その価格を参考に不動産に価格をつけます。
不動産に見合った価格をつけないと買い手がつきにくくなってしまいます。
経年劣化が激しい不動産に高額な価格をつけても誰も買いたがらないでしょう。
そのため、不動産を売却する前には査定を行うことをおすすめします。

不動産査定の流れと主要なステップ

①事前準備と必要な書類の確認

まずは事前準備として査定に必要な書類を準備します。
査定を依頼するにはいくつかの書類が必要になります。
例えば、不動産の間取り図やパンフレット、物件の概要書などが必要です。
これらの書類は不動産を購入したときに受け取っているはずです。
間取り図やパンフレットが必要になる理由は、不動産会社がマンションを売却するときに使用する広告の参考になるからです。
パンフレットを参考にして物件の良いところをPRすることができれば、早く売却できるようになるかもしれません。

さらに、間取り図やパンフレットから物件の情報が分かれば、より正確な査定結果を出すことができます。
机上査定の段階では不動産の情報を入力する必要があります。
物件の占有面積や築年数を正確に覚えている人は少ないでしょう。
机上査定のときにできるだけ正確な物件の情報を入力するためにも、物件に関する書類は査定前に集めておきましょう。

②市場相場の調査と比較

次に、不動産会社の査定を受ける前に、自分でも相場価格を調べてみましょう。
その方が高く売却できる可能性が高くなるのです。
査定の結果は査定を依頼した不動産会社や時期によって異なります。
つまり、いつ、どの不動産会社と契約するかによって売却価格は変わることがあるのです。
もし適当に不動産会社を選んでしまったら、あまり高く買い取ってもらえず、後になって「実際はもっと高く売れたかもしれない」と後悔することになるのです。
そのように売却価格で損をしないように、自分でも不動産の売却相場を確認しておくと良いです。
自分で売却価格を調べるには、各不動産会社のホームページで過去の取引事例を参考にしたり、国土交通省の「土地総合情報システム」を見たりしてみましょう。

③ローン残債の確認

不動産の査定を受ける前には事前にローン残債がいくらかを確認する必要があります。
なぜなら、ローンが残っていると不動産を売却しても結局買い手がつかないからです。
ローンが残っている不動産には「抵当権」がついています。
抵当権とは、債務者がローンを支払わなかった場合、債権者がそのマンションを売却することでローンの代金を回収して良いとする権利です。
つまり、抵当権付きの不動産を購入すると、せっかく購入したにもかかわらず売却されてしまう可能性があるのです。
そのため抵当権付きの不動産を購入する人はいません。
このような理由から、住宅ローンを返済していないと不動産を売却することができないのです。
そのためマンションを売却したい場合はまずローン残債を確認しましょう。
実は、ローンが残っていると絶対に売却できないというわけではありません。
不動産を売却することで得た代金でローンを完済することができれば抵当権を外すことができ、マンションを売却できるようになるのです。
しかし、もし売却代金でもローンを完済できなければ、不動産を売却することはできません。

このように、住宅ローンがいくら残っているのかを確認しないと不動産を売却できるかどうかが判断できないのです。

④査定前の掃除と整備

家が散らかっているからといって査定に影響することはありません。
しかし、家が散らかっていると調査しづらくなり、時間がかかってしまうことがあります。
そのため、ある程度片付けておくとスムーズに査定が終わるでしょう。

査定のためにリフォームなどは特に必要ありません。
しかし、リフォームが必要なほどの汚れや欠陥があると査定額は下がってしまいます。
最悪の場合は買い手がつかなくなってしまうかもしれません。
そのような場合はリフォームをしておくと査定額が低くならずに済みます。

しかし、最近は自分好みにリフォームをすることを目的に、あえて中古の不動産を購入する人も増えています。
そのため、不動産を売却する前にリフォームする必要はないでしょう。

⑤机上査定の依頼

不動産の査定の段階には二つあり、最初は「机上査定」を依頼します。
机上査定では、物件の住所や面積、築年数などの物件情報から、不動産の売却価格の予測を調べることができます。

机上査定を受ける理由は主に二つあります。
一つ目は、自分のマンションの査定額を知ることで売却するかどうかを判断するためです。
不動産を売却したらいくらになるのかを知らずに売却することはできません。
もし希望通りの額をもらえそうだったら売却に踏み切り、思っていたよりも安い価格が提示されたら売却をしなければ良いのです。
このように、査定結果を元に売却するかどうかを決めることができます。
机上査定を受ける理由の二つ目は、どの不動産会社に売却するかを決断するためです。
出される査定の結果は不動産会社によって異なります。
より高く買い取ってくれる企業や、より丁寧に対応してくれる企業を選びたいでしょう。
机上査定を複数の不動産会社に依頼しておけば、複数の企業の条件を比較することができ、最も自分に合った売却条件を探すことができます。

机上査定では不動産会社の公式サイトの専用フォームに不動産に関する情報を入力します。
早いと依頼した1、2日後には査定結果を教えてもらうことができます。

しかし、不動産会社をいくつか探してそれぞれの企業に物件情報を登録していくのは少し面倒でしょう。
そこで「一括査定サイト」を利用すると、一度で多くの企業に査定を依頼することができます。
そのため、不動産会社選びが楽になります。

⑥訪問査定の実施

机上査定の結果に納得したら、次に訪問査定を依頼します。
机上査定では現地へ行くことはありませんが、訪問査定では担当者が実際に不動産を見に行って査定を行います。
そのため、より正確な査定額がわかります。
しかし、その分結果が出るまでには少し時間がかかり、大体1週間ほどかかります。
訪問査定も3社以上の不動産会社に依頼しておくと安心です。
その中から一番自分の希望に合った査定結果を提示してくれた不動産会社を選びます。

査定にかかる時間の具体的な内訳

事前準備にかかる時間の目安

事前準備としては、書類を準備したり不動産の方法を確認したりします。
これらの準備には2週間ほどかかると見込んでおきましょう。

机上査定に要する時間の詳細

机上査定は、不動産の情報を入力すれば完了します。
それほど多くの情報を入力するわけではないので、60秒くらいあれば査定依頼は完了します。
また、結果が出るまでかかる時間は、早いと数時間以内で結果がわかります。
遅くても査定を依頼した次の日にはメールや電話で結果を受け取ることができます。
スピーディーに査定結果が出るというのが机上査定のメリットです。

訪問査定の所要時間と変動要因

訪問査定では実際に不動産を見にいきますが、一般的には1〜2時間もあれば査定は終わります。
そしてその査定結果が提示されるのには1週間ほどかかります。
それは、訪問査定では実際に不動産を見て確かめること以外にも調査することがあるからです。
不動産会社は法務局で法規制や対象の不動産のインフラ状況などを確認することになります。
そのため、机上査定より少し時間がかかってしまいますが、その分査定結果は信頼できるものになります。

査定時間を短縮するための実践的なアプローチ

机上査定も訪問査定も査定結果が出るまでそれほど時間はかかりませんが、より早く査定結果を知りたい場合もあるかもしれません。
そのようなときには次のような対策をとってみましょう。

来店して査定を依頼する

査定を少しでも早く終わらせたい場合は、インターネットを通して査定を行うのではなく、実際に不動産会社へ出向いて机上査定を依頼すると早いです。
最短だと1時間程度で査定を終わらせることができます。
または、電話やメールで査定を依頼しても早いです。
1時間くらいあれば査定結果がわかります。
実際に不動産会社を訪問して査定を依頼する場合には、

  • 登記簿謄本
  • 公図
  • 建物の図面
  • 登記済権利書
  • 身分証明書
  • 印鑑証明書

といった書類を持って行くようにしましょう。
必要書類に不足があるとスムーズに売却できなくなってしまうことがあります。
しかし必要書類は不動産会社によって異なることがあるので、どのような書類が必要になるかは事前に確認しておくと安心です。

査定に関する注意点と一般的なトラブル

訪問査定が1日で終わらないことがある

一般的には訪問査定は1〜2時間で終わるのですが、中には1日かかっても終わらない場合があります。
それは、机上査定の結果と訪問査定での結果が大きく異なる場合です。
訪問査定は机上査定の結果を確認する役割が大きいのですが、実際に訪問してみたら不動産の状態が悪かったといった場合には査定に時間がかかってしまいます。
長い場合だと査定に数日かかってしまうこともあります。
具体的には、不動産に欠陥点が多い場合や周辺の騒音がひどい場合に、時間がかかってしまいます。

まとめ

今回は、不動産査定に必要な時間、期間について説明してきました。

不動産の査定では結果が出るまでに、机上査定だと数日、訪問査定だと1週間ほどの時間がかかります。
売却したい時期が決まっている場合は、査定にこれだけの時間がかかることを考慮して、逆算して査定を依頼しましょう。
急いで売却したいからといって査定を省いてしまうと、かえって売却がうまく行かないことがあります。
少しでも早く査定結果を知りたい場合には来店して査定を依頼するとよいでしょう。
また、査定結果がすぐにわかることを期待して過密なスケジュールを立てていると、査定に思ったより時間がかかって間に合わなくなってしまうこともあるので注意が必要です。