「マンションは買うな!」の真実とは?メリットとデメリットを徹底解説

「マンションは買うな」と言われる理由とは?

住宅を購入するとき、マンションと戸建てではどちらが良いのでしょうか。
マンションにも戸建てにもメリット、デメリットがあって悩むことでしょう。
中には、「マンションにはデメリットばかりだ」、「マンションは買うな」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。
本当にマンションはデメリットばかりなのでしょうか。
今回は、マンションがデメリットばかりだと言われる理由について説明していきます。

マンション購入のデメリット

マンションは買うな」と言われることがありますが、確かにマンションを購入することにはデメリットもあります。
それは、マンションでは共同生活を強いられるからです。
マンションでは戸建て住宅とは違って、見ず知らずの人と同じ建物に住むことになります。
それが原因で問題が発生することがあります。
ここからは、マンションに住むデメリットをいくつか紹介していきます。

管理規約の制約

マンションに住むデメリットの一つは、管理規約を守らなければならないということです。
管理規約には共用部分の使用ルールや、管理組合に関する必要事項が定められており、どのマンションにもそれぞれの管理規約があります。
これは、多くの人が共同で住むマンションにおいて快適な暮らしを守ることを目的に定められています。
しかし、管理規約があるせいで自由な暮らしができないこともあります。

例えば、管理規約には「ペットを飼ってはいけない」といったルールや、「ゴミ出しは午前6時以降、午後10時まで」といった制限が設けられていることがあります。
戸建てに住んでいればこのようなルールを守る必要はなく、飼いたいペットを好きなだけ飼ったり、自分のタイミングでゴミを捨てたりできるのに、マンションでは管理規約に従って生活しなくてはなりません。
これが、マンションのデメリットの一つです。

管理費と修繕積立金の負担

マンションを購入すると、定期的に管理費や修繕積立金を支払わなければなりません。
これは、戸建て住宅の場合には発生しない出費なので、マンション特有のデメリットだと言えます。
管理費とは、マンションのうちエントランスや階段の踊り場、エレベーターなど、共同で利用する部分の維持・清掃のための費用です。
修繕積立金とは、マンションに大規模な修繕工事が必要になったときに備えて毎月住民から集めている資金です。
管理費は約15,000円、修繕積立金は約10,000円が一般的で、合計で月に25,000円の支出が発生します。
住宅ローンの支払いに加えて毎月これだけの支出が増えるとなると、負担はかなり大きくなります。

マンションの管理費に関しては、戸建て住宅に住んだ場合でも住宅の管理が必要になるのでマンション特有のデメリットではないと思う人もいるかもしれません。
確かにマンションでも戸建てでも建物を修繕するための費用が必要になりますが、マンションの場合は修繕費を自分で決められないというデメリットがあります。
戸建てであれば、いつ、どれくらい、いくらかけて修繕するかを自分で決めることができます。
しかし、マンションでは既に決まっている金額を毎月支払わなければなりません。
修繕の計画を自分で管理したいという人にとっては、マンションは向いていないかもしれません。

インターネット回線の問題

マンションではインターネット回線が共同利用になっていることが多いので、アクセスが集中する時間帯には回線がつながりにくいというデメリットがあります。
特に平日の夜や休日には利用者が増え、回線がつながりにくくなることがあります。
スピーディーにインターネットにアクセスできないとストレスを感じることでしょう。
動画配信サービスやゲームを頻繁に利用する人にとっては特にマンションのインターネット回線は不十分かもしれません。
さらに、近年では在宅ワークを行う人も増えてきました。

そのため、夜や休日以外にもインターネット回線が混み合いやすくなっています。
仕事をする場合は特にスムーズにつながるインターネット回線が欠かせません。
そのため、マンションのインターネット設備だけでは不十分に感じて自分で設備を用意しようとしても、マンションの構造上、設置ができないと言われてしまうことがあるのです。
マンションを購入する際にはインターネット環境を十分に確認する必要があるでしょう。

災害時の避難の難しさ

マンションの何階に住むかによって異なりますが、マンションに住むと災害時に避難しづらいというデメリットがあります。
マンションの低層階であれば、簡単に外に出ることができます。
しかし、もし高層階や最上階に住んだ場合、マンションの外へ避難をするのに時間がかかります。

さらに、災害時にはエレベーターは止まることが多いので、外へ出るためには階段を使わなくてはなりません。
階段を降りるには体力が必要で、混雑する階段を下るのは危険を伴います。
その点、戸建て住宅であれば外に出るために苦労しないし、階段が混み合うこともありません。

別途駐車場の確保が必要

車を所有している場合は、別途駐車スペースを確保する必要があります。
その分さらに費用がかかります。
都内に駐車スペースを借りようとすると、月に15,000〜25,000円くらいかかります。
一方、戸建て住宅の場合、敷地内に駐車スペースのある物件を購入すれば別で駐車場代を支払う必要はありません。
車を所有している人は、マンションの費用に加えて駐車場代の支払いがかかることを認識しておきましょう。

近隣住人との関係が希薄

マンションに住むと戸建て住宅に住んだときよりも近隣の住人と関わる機会が少なくなりがちです。
隣の住人の顔すら知らないこともあります。
近隣の人と顔見知りでないと、何かトラブルがあったときに助け合うことができないというデメリットがあります。
一方、戸建ての場合だと、自治会の集会に参加したり、子ども同士が遊んだりすることで交流の機会ができやすいのです。
積極的に近所の人と関わり合いたいという人のはマンションよりも戸建て住宅が向いているかもしれません。

多数決で決まる重要な決定

マンションでは重要な決定は多数決で行われます。
これは、マンションには多くの人が住んでいるので仕方のないことですが、自分の意見とは反対の意見が通ってしまうのには納得いかないと感じることもあるでしょう。
最も問題となるのは、マンションの建て替えに関する決定です。
マンションの経年劣化が進むと、管理者はマンションの建て替えを検討します。

管理者の一存では建て替えは決定されませんが、住人に対して多数決が行われます。
その結果、8割の人が賛成すると建て替えが決定します。
このように、自分の希望とは反対の意見が通ってしまう可能性があるので、マンションに住むときには覚悟しておきましょう。

マンション購入のメリット

ここまで読むと、まるでマンションにはデメリットばかりで、マンションを購入するのはやめた方が良いのではと思う人もいるかもしれません。
しかし、マンションにはメリットもたくさんあります。
ここからは、マンションに住むことのメリットを紹介していきます。

手間のかからない設備管理

マンションでは、設備の維持、管理に手間がかからないというメリットがあります。
それは、マンションの管理は管理会社がやってくれるからです。
各マンションには管理会社がついていて、定期的に清掃や修繕工事を担当してくれます。
マンション全体が清潔、かつ安全に保たれていれば毎日充実した生活を送ることができます。
一方、戸建て住宅の場合は自分で定期的に掃除したり修繕したりしなくてはなりません。
このように、本来自分で管理しなければならないところを、管理会社がやってくれるのはマンションのメリットの一つです。

高い資産価値

マンションは資産価値が高いです。
そのため売りに出しても買い手が比較的つきやすいというメリットがあります。
一般的にマンションは年数が経つにつれて価値が下がりますが、立地の良い物件はその価値を保ちやすいです。
そのため、高い価格で売却できるのです。
特に人気で利便性の高いエリアにあるマンションだと、購入時と同等またはそれ以上の金額がつくこともあります。

強化された安全性

マンションはセキュリティ面で優れている場合が多いです。
マンションには管理人が常駐している場合があるので、不審者の侵入を防ぐことができます。
管理人は戸建て住宅にはいないので、これはマンション特有のメリットです。
また、マンションによっては鍵がオートロック式になっていたり、鍵が二重にも三重にも設置されていたりすることがあります。
そのため、毎日安心して暮らすことができるでしょう。

便利な立地条件

マンションは立地の良い場所に建設されることが多いです。
例えば、駅から徒歩圏内のところや、都心部、商業施設の近くなどです。
そのため、マンションは利便性が高いことが多いです。
通勤や通学が便利で、共働きや子育て世帯にも適しています。

まとめ:マンション購入は本当に「買うな」なのか?

今回は、「マンションは買うな」というのは本当なのかについて紹介してきました。
確かにマンションに住むといくつかのデメリットがあります。
例えば、管理費がかかる、インターネット回線が弱い、災害時に避難しづらいといったものはマンションならではのデメリットだと言えます。
しかし、マンションに住むことはデメリットばかりではありません。
管理にかかる手間が省ける、セキュリティが強固である、立地が良いといったメリットもあります。
つまり、一概に「マンションは買うな」、「マンションはデメリットだらけだ」というわけではありません。
住宅には戸建てやマンション、シェアハウスなどさまざまな形があり、自分に合った物件を探すのが最も大切です。