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最終更新⽇時

2025/11/21

居住用財産の買換え特例を徹底解説!条件と計算方法

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記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

居住用財産の買換え特例とは?概要と流れを解説

不動産の売買においては、多くの場合税金が発生します。特に不動産は金額が大きいため、税金の負担も大きくなることが特徴です。税金は数十万から数百万円に達することも少なくありません。
そのため、税負担をできるだけ軽減させたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。そこで今回ご紹介するのが、居住用財産の買換え特例についてです。
ここでは、住居用財産の買換え特例における概要や流れ、必要書類についてご紹介します。

特例の概要

住居用財産の買換え特例とは、マイホームを買い替える際に得た売却益に対して特例が認められる制度です。そのため、マイホームを譲渡したことで得た収入よりも、買換え時の取得にかかる費用のほうが大きい場合には課税されません。
しかし、課税は繰り延べられるだけであり、買換えた不動産を将来譲渡する際には、繰り延べられた所得に対しても課税されるため、注意が必要です。したがって、譲渡益が非課税になることはありません。

買換え特例の申請手続きの流れ

次に、申請時の流れについてご紹介します。
まず、マイホームを売却した際に特例が適用されるかどうかを確認します。適用条件を満たしている場合は、申請時に必要な書類を集めて、確定申告をおこなうといった流れです。
確定申告は、売却した翌年の2月16日から3月15日までにおこないます。課税のタイミングを繰り延べるためにも、確定申告が必要です。

必要な書類一覧

最後に、確定申告で必要な書類についてご紹介します。
基本的に、確定申告では専用の用紙に必要事項を記入し、税務署に提出することで完了します。しかし、税金における優遇制度や特例などを活用する場合は、5つの必要書類も揃えておかなければなりません。
1つ目は譲渡所得の内訳書、2つ目は耐震基準適合証明書です。そして、3つ目は売却する物件が条件を満たしていることが証明できる書類、4つ目は売却物件の登記事項証明書および売買契約書が必要となります。
5つ目は購入物件の登記事項証明書および売買契約書の写しです。確定申告に必要な書類は事前に準備しておきましょう。

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居住用財産の買換え特例の適用条件(売却時)

ここでは、住居用財産の買換え特例の適用条件を売り手の視点から6つ紹介します。

居住年数が10年以上であること

1つ目は、居住年数が10年以上であることです。
ただし、居住年数は取得日からではなく、取得後に何回1月1日を迎えたかによって計算されます。例えば、2000年4月1日に取得した場合、2001年1月1日時点で居住年数は1年となります。
そのため、取得日から起算して計算していた場合、年数が足りず特例の利用ができない可能性もあるため、注意しておきましょう。また、居住年数に関しては通算で10年となるため、連続で住み続ける必要はありません。
単身赴任などによって家を1年間空けた場合でも、居住年数がリセットされることはないのです。

転居後3年以内であること

2つ目は、転居から3年以内であることです。
マイホームの買換えを行う際、家を売りに出している期間は仮住まいで生活することもあります。そのため、現在住んでいない場合でも、3年以内であれば特例が受けられます。
しかし、買換えには時間がかかるケースも多く、3年であってもギリギリになることがあるため、早めに行動しておくとよいでしょう。

家屋・敷地両方で売却すること

3つ目は、家屋と敷地、もしくは借地権を一緒に売却することです。
そのため、原則として建物だけの売却では適用が認められません。また、土地の所有期間に関しても10年以上と定められているため、建物とセットで考えておきましょう。

ほかの特例を受けていないこと

4つ目は、ほかの特例を受けていないことです。
例えば、3,000万円特例控除や10年超所有軽減税率の特例とは併用できず、過去2年以内にこれらを使用していた場合も適用されません。
したがって、買換え時の全前年までにこれらの特例を使用していた場合は、そのほかの条件を満たしていても適用されないため、注意が必要です。
そのときだけの特例ではなく、数年にわたって効果があることを把握し、使用する際は将来のことも考えておくことをオススメします。

国内の不動産であること

5つ目は、国内の不動産であることです。
海外の不動産はすべて対象外であり、新たに購入する場合にも適用されません。国内における不動産売買で適用されるものであるため、海外移住を検討している方は使用できません。

売却代金が1億円以下であること

6つ目は、売却代金が1億円以下であることです。
マイホームの売却において1億円を超えることはあまりないため、それほど気にする必要はないでしょう。一方、不動産投資目的での売却であれば1億円を超えるケースも少なくありません。
なお、投資目的での売却の場合、居住用財産の買換え特例はそもそも使用できないため、1億円の制限は気にしなくても問題ありません。

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居住用財産の買換え特例の適用条件(購入時)

上記では売り手の視点から紹介しましたが、ここでは居住用財産の買換え特例の適用条件を買い手の視点から4つ紹介します。

翌年の12月31日までに購入していること

1つ目は、翌年12月31日までに購入していることです。
正確には、前の家を売却した前年の1月1日から翌年の12月31日までが期限となり、通常は2~3年程度の猶予があると考えられます。この期限を越えると特例の適用は認められませんが、売却が翌年になる場合は税務局で申請をおこなうことによって、期間の延長が可能です。
しかし、申請がない場合は延長ができないため、間に合わない場合は事前に申請するようにしましょう。

床面積の制限を満たしていること

2つ目は、床面積制限を満たしていることです。
新居の床面積は50平方メートル以上500平方メートル以下に制限されています。極端に狭すぎる家や広すぎる家では、特例の対象外となるため注意が必要です。
また、床面積は登記簿面積を参考にしているため、心配な場合は登記簿上の情報も確認しておくことをオススメします。このように、床面積に対して制限はありますが、特殊な家でない限りそれほど気にすることはないでしょう。

取得日の翌年12月31日まで居住していること

3つ目は、取得日の翌年12月31日までに居住していることです。
新しい家の場合、購入後はすぐに売却できるわけではありません。そのため、最低でも取得日の翌年12月31までは居住する必要があります。しかし、短期間で売買をおこなった場合は、居住用とみなされない可能性もあるため注意が必要です。
また、期間を延長して前の家を売却した翌年に新居を購入した場合は、翌々年の12月31日までの居住が必要となります。

中古住宅における条件

4つ目は、新居が中古住宅だった場合の条件についてです。
中古住宅の場合は、新築後25年以内のものであり、新耐震基準に適合していることが条件となります。しかし、古すぎる住宅の場合は、築年数や耐震基準が満たされていない可能性もあるため、購入前に確認しておくことをオススメします。

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居住用財産の買換え特例に関する税額の計算方法

ここでは、居住用財産の買換え特例における税額の計算方法をご紹介します。

譲渡所得の計算方法

まず、居住用財産の買換え特例は、譲渡資産の譲渡価格が買換え資産の取得価格よりも小さい場合に適用されます。
続いて、譲渡所得の計算方法については以下のとおりです。
譲渡資産の譲渡価格-買換え資産の取得価格による計算方法によって収入金額が求められます。
また、(譲渡資産の取得費+譲渡費用)×収入金額/譲渡資産の譲渡価格で必要経費が算出されます。
そして、収入金額-必要経費によって課税長期譲渡所得金額が算出される計算です。
さらに、長期譲渡所得金額には所得税15%、住民税5%の計20%の税率が課税されます。この税率には、別途復興特別所得税として所得税額×2.1%が課税される仕組みです。

シミュレーション

ここでは、譲渡資産と買換え資産の金額を実際に計算してみましょう。
まずは、譲渡資産についてです。
所有期間は28年の居住用家屋と敷地で、居住期間は12年の物件とします。譲渡価格は7,000万円、取得費は1,000万円、譲渡費用は300万円です。
続いて、買換え資産についてです。
一戸建ての新築住宅で、敷地面積は120平方メートル、家屋の床面積は100平方メートルとします。取得価格は5,000万円で、取得と同時に居住用として使用する場合でシミュレーションしてみましょう。
譲渡資産の譲渡価格7,000万円-買換え資産の取得価格5,000万円=収入金額2,000万円 (譲渡資産の取得費1,000万円+譲渡費用300万円)×収入金額2,000万円/譲渡資産の譲渡価格7,000万円=必要経費371万円 なお、千円単位は四捨五入によりカットしています。
収入金額2,000万円-必要経費371万円=課税長期譲渡所得金額1,629万円となります。
課税長期譲渡所得金額1,629万円×税率(復興特別所得税込み)20.315%=331万円 これが計算式です。
なお、千円単位は四捨五入によりカットしています。
本来であれば、譲渡収入金額-(取得費+譲渡費用)によって算出されるため、多くの税金が課税されることとなります。一方、特例を利用することによって大幅な節税効果が実現できるでしょう。

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まとめ:居住用財産の買換え特例を活用するポイント

今回は、居住用財産の買換え特例とは何か、売る場合と買う場合の適用条件、計算方法についてご紹介しました。
マイホームの買換えの際に得た売却益に対して特例を認める制度のことを、居住用財産の買換え特例と言います。
売る場合の適用条件は、通算で10年以上居住していること、転居後3年以内であることなどが挙げられます。一方、買う場合は、翌年の12月31日までに購入していること、床面積の制限を満たしていることなどが適用条件です。
適用条件は細かく定められていますが、これらを満たすと大幅な節税効果が期待できるため、ぜひ利用を検討してみてください。

記事執筆・監修
エキスパート職 山口智暉
  • -資格-

    宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士

  • -経歴-

    株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
    東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
    株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
    リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける

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