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2026/04/22マンション相続税の節税方法とは?控除・申告をわかりやすく解説
- 不動産の知識
- その他
マンション相続は、亡くなった方がマンションに住んでいたり投資用マンションを保有していたりした時に、親族の誰かがマンションを引き継ぐことです。遺書の有無や相続人の決定などに気をとられがちですが、相続税の支払いも必要になります。今回は、マンション相続の際にかかる税金について、解説していきます。
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-資格-
宅建士、不動産コンサルティングマスター、FP2級、定借プランナーR、認定空き家再生診断士
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-経歴-
株式会社MDIにて土地活用の提案営業に従事
東洋プロパティ㈱にて不動産鑑定事務に従事
株式会社リアルエステートにて不動産買取再販事業に従事
リースバック、買取再販、借地底地、共有持分、立退き案件を手がける
マンション相続の流れと注意点
マンション相続の税金解説に入る前に、まずはその流れを理解しましょう。
まず、亡くなった方(以下、被相続人)が「遺言書」を残しているか確認しましょう。遺言書には自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類があります。それぞれ対応方法が異なるため注意が必要です。特に、自筆証書遺言と秘密証書遺言は家庭裁判所で開封しないと効力を持たない点に留意しましょう。
次に、相続人を決めます。遺言書があった場合、遺言書の通りに相続人が決まります。遺言書がなかった場合、法定相続人にあたる残された人たちで相続人を決める必要があります。相続人には順位があり、上の順位から、配偶者、被相続人の子、直系尊属、兄弟姉妹となっています。
相続人が複数人の場合、マンションの分割方法を決める必要があります。これを遺産分割協議といいます。遺産分割協議には、現物分割・代償分割・換価分割・共有分割4つの方法があります。現物分割は、マンションを1人がそのまま相続し、他の相続人は別の遺産を相続するという方法です。一方、代償分割では、マンションを1人がそのまま相続し、他の相続人にマンションを相続する際と同等の金額を支払います。換価分割は、マンションを売却し、その売却額を相続人に分配します。共有分割では、マンションの名義を共有します。マンションの分割方法が決まったら、遺産分割協議書を作ります。
マンションの相続人となった場合、マンションの名義を変更するため、「所有権移転登記」の手続きをします。この時、登録免許税を納付する必要があります。
そして最後に登場するのが、相続税の申告と納税です。次の章から詳しく説明していきます。
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相続税の算出方法と評価基準
まず、相続税は、マンションも含めた総資産の金額で決まります。そのため、被相続者がマンション以外の遺産も保有していた場合、全遺産が課税対象になります。
マンション相続税は以下の計算式で算出します。
相続税=(相続税評価額ー控除額)× 税率
- 相続税評価額:国税庁が決めたルールに従い、相続するマンションの価値を決めた額のことです。
- 税率:相続税評価額に対応しています。相続税評価額が高いほど、税率も高くなります。相続税評価額には段階的な控除があり、控除額を相続税評価額から差し引いた後、税率を乗じて相続税額を算出します。
相続税評価額は、仕組みが複雑なため、以下に詳細に説明していきます。
まず、相続税評価額は建物部分の相続税評価額と土地部分の相続税評価額の和になります。これは、マンションの相続部分が、建物と土地のどちらも含むためです。マンション所有者は、建物所有権と敷地利用権のどちらも持っていて、分離することはできません。
つまり、相続税評価額の算出式は、以下の計算式になります。
相続税評価額=建物部分の相続税評価+土地部分の相続税評価額
- 建物部分の相続税評価:固定資産税の評価額と同じです。固定資産税の評価額は、マンションの購入金額の約70%といわれています。正確な固定資産税の評価額は、納税通知書に記載されています。納税通知書の、課税明細書に記載されている「価格」の欄を確認しましょう。納税通知書が手元に納税通知書がない場合、各市町村が管理している「固定資産税台帳」の閲覧の申請をする、または、固定資産評価証明書を取り寄せます。どちらの方法も、各自治体へ、申請書・本人確認書類・手数料の支払いをする必要があるため、詳細は各自治体のホームページでご確認ください。
- 土地部分の相続税評価額:路線価がさだめられているか否かで計算方法が異なります。路線価とは、国税庁が開示している土地単価(単位:千円/平米)のことです。
土地部分の相続税評価額=路線価×マンション敷地面積× 敷地権割合
敷地権割合は、マンション全体の面積のうち、自分が専有する予定の面積の割合のことです。
一方、郊外では路線価が定められていない地域もあります。このような地域のことを、倍率地域と言います。路線価が定められていない場合、土地部分の相続税評価額の計算式は以下のようになります。
土地部分の相続税評価額=固定資産税評価額×評価倍率×敷地権割合
固定資産税評価額は、「建物部分の相続税評価」の際に用いる指標ですが、路線価が定められていない場合、固定資産税評価額に、国税庁の「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」に記載されている倍率を乗じて、土地部分の相続税評価額を決定することになります。
相続税評価額の算出方法からわかるように、実は、相続税評価額と「時価」はほぼ関係ありません。「時価」は需要と供給によって変化するのに対し、相続税評価額を求める要素は国税庁の保有する書類上で決定されているためです。また、マンションの時価には階層が関係しますが、相続税評価額には階層は無関係です。そのため、都市部の高い階層にある部屋ほど、時価と相続税評価額の乖離は大きくなっています。時価が高いからといって、支払う税金の額が大きくなるわけではないので、注意しましょう。
それでは、相続税の算出法の例を見ていきましょう。
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マンション相続で使える控除の種類
マンションを相続する際、使用できる控除は主に2つあります。「基礎控除」と「配偶者控除」です。それぞれ詳しく説明していきます。
基礎控除の計算方法
対象は全ての相続者で、遺産総額が基礎控除額に収まれば、相続税を支払う必要はなくなり、申告の必要もありません。また、他の控除との併用も可能です。基礎控除額は以下の式で計算されます。
基礎控除額=3000万円+(600万 × 法定相続人の数)
例えば、父親が亡くなり、母親と子供2人で相続する場合、基礎控除額は、3000万円+600万円×3=4800万円になります。遺産総額が4800万円以下の場合、相続税は発生しません。
配偶者控除の適用条件
対象は、被相続人の配偶者です。配偶者控除は、①「控除額を1億6000万円とする」または②「配偶者の法定相続分相当額」という2通りの控除額があります。配偶者は、より控除額の大きい方を選ぶことが可能です。
①の場合、その名の通り、総遺産の相続評価額から1億6000万円まで控除することができます。
②の場合、総遺産の相続評価額のうち、民法で規定された取り分の割合までを控除することができます。法定相続分相当額とは、総遺産の相続評価額に取り分の割合を乗じた額です。
取り分は、配偶者が誰と遺産を相続するかによって変わります。配偶者のみの場合、法定相続分相当額は遺産の全てになります。子供と相続する場合は、遺産の2分の1、親と相続する場合は、遺産の3分の2、兄弟姉妹と相続する場合は、遺産の4分の3になります。つまり、相続順位が低い人と相続する程、配偶者の法定相続分相当額は大きくなります。
ただし、配偶者控除を用いる場合、配偶者の相続税が免除されても、他の相続人の相続税は課税されている場合があります。
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マンション相続税を抑えるための節税策
マンション相続税を抑える方法は、控除制度の利用だけではありません。
一つ目の方法は、「小規模住宅等の特例」を用いることです。被相続人と相続人が生前に同居していた場合、この特例を用いることができます。この特例では、相続する土地が330平方メートル以下なら、土地の相続税評価額を80%減額できるという制度です。
例えば、500平方メートルの土地面積をもつマンションのうち、敷地権割合を3割持っているとします。この時、相続する土地は150平方メートルとなります。相続する土地が330平方メートル以下のため、土地の相続税評価額を80%減額できます。
次に紹介する節税策は、「評価額を売却価格にする方法」です。この方法は、評価額が売却価格よりも高い場合に有効です。2章の最後でも説明したように、評価額と時価は大きく乖離している場合があります。売却価格は時価によって決定するため、評価額よりも時価が低い場合、マンションを売却することで、課税対象額を抑えることができます。一方、マンション売却にも税金がかかる他、マンションを手放すことになるため、この方法は熟考してから実行することをおすすめします。
三つ目の方法は、「事前に相続予定のマンションを購入しておく」という方法です。遺産が現金に換金できる場合、現金にはそのままの金額で課税されていまいます。もし、遺産を換金した分の現金で、相続予定のマンションを購入できるなら、「不動産」として相続できるため、課税対象額を抑えることができます。ただし、相続日の直前にマンションを購入すると、税務署から指摘される場合があります。その場合、評価額ではなく購入価格で、相続税を申告することになるため、損をしてしまいます。マンションの購入はなるべく早めに行いましょう。
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マンション相続税の申告手続き方法
相続税は、被相続者が死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内に支払う必要があります。この期限内に、「相続税申告書」を税務署に提出し、相続税の支払いを済ませます。期限内に支払わなかった場合、延滞税や無申告加算税を支払わなくてはならないことがあります。相続税額が10万円を越えるなど、期限までの支払いが難しい状況の場合、延納ができます。
遺産総額が、はじめから基礎控除以下の場合、申告は不要ですが、特例や控除を利用した場合は申告が必要になるケースがあります。申告が必要となるのは、「小規模住宅等の特例」「配偶者の税額軽減」を用いた場合です。相続税の納付は必要ありませんが、申告は必要になるため、注意しましょう。
申告書には、相続税が課される遺産を証明する書類や、利用する控除制度の計算書などが必要です。相続税の申告書類を自分で書く際は、ミスを少なくするため、相続税申告書作成ソフトを使うのがおすすめです。
また、申告書には、被相続者の出生から死亡したまでの戸籍謄本、相続者全員の戸籍謄本など、手に入れるまでに1週間以上の時間を要する書類が必須となっていますので、余裕を持って申請する必要があります。
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